「美味しんぼ」が結婚と出産を推進する漫画だなんて、どういう視点をしてるんだ。漫画の見方が凡人じゃない。「ちびまる子ちゃん」が男心を分かりすぎてるとか、「うる星やつら」が『侵略』をネタにしてしまった漫画とか、面白い解釈するなぁ。
序盤だけでも愛蔵したい漫画で「3×3EYES」が取り上げられてたのは、納得しすぎて笑ってしまった。
他に超マイナーな「シンプルノットローファー」で、止め絵で個性を持たせるのではなく行動で個性を際立たせてる、これぞ漫画だ!という言葉には鳥肌が立った。
著者は2018年時点で40歳で、2009年頃の連載が収録されている。ちょっと古い漫画やオッサン向けの漫画が多いが、新しいタイトルもあるので漫画好きなら楽しめる(ONE PIECEなど王道ものは無いけど)。
巻末のスネ夫自慢全集は個人的にはページ稼ぎにしか思えなくて、いらなかったかな。
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マンガホニャララ 単行本(ソフトカバー) – 2010/5/27
ブルボン小林
(著)
視点をちょっとずらすと、マンガはもっと面白い。「週刊文春」連載時から好評のマンガ評論がボーナストラックを多数収録して単行本化。
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2010/5/27
- ISBN-104163722602
- ISBN-13978-4163722603
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2010/5/27)
- 発売日 : 2010/5/27
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 240ページ
- ISBN-10 : 4163722602
- ISBN-13 : 978-4163722603
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,406,584位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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2015年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
浦沢直樹のマンガをいち早く批判した所は偉い
「たとえば作中で謎に関わる主要人物が、情愛に満ちた「家族」の存在を心の糧に(あるいは渇望して、あるいは失うまいと)している。
そういう描写を一幕見せてから「狂気に満ちた何か」に殺され(かか)る。これは様式というかパターンだ
「あ、娘の写真を手にとってしみじみ眺め始めた、ああこいつ死ぬな」そんな風に「読めて」しまう筋の何が衝撃的なものか
その人物が抱いたはずの家族への思いが、筋書きのために「使われている」ようにみえ、「思い」そのものの実感は霧散してしまう」
浦沢直樹のマンガでホントによくある展開
その問題点が上手く説明されててすっきりした
でも本全体としてみると文章が少し真面目というか硬い
タイトルや表紙からもう少しフランクなノリ期待してたからやや期待外れ
あと鋭い考察とかもあまりないんで、その辺も期待しない方がいいかと
「たとえば作中で謎に関わる主要人物が、情愛に満ちた「家族」の存在を心の糧に(あるいは渇望して、あるいは失うまいと)している。
そういう描写を一幕見せてから「狂気に満ちた何か」に殺され(かか)る。これは様式というかパターンだ
「あ、娘の写真を手にとってしみじみ眺め始めた、ああこいつ死ぬな」そんな風に「読めて」しまう筋の何が衝撃的なものか
その人物が抱いたはずの家族への思いが、筋書きのために「使われている」ようにみえ、「思い」そのものの実感は霧散してしまう」
浦沢直樹のマンガでホントによくある展開
その問題点が上手く説明されててすっきりした
でも本全体としてみると文章が少し真面目というか硬い
タイトルや表紙からもう少しフランクなノリ期待してたからやや期待外れ
あと鋭い考察とかもあまりないんで、その辺も期待しない方がいいかと
2012年5月10日に日本でレビュー済み
著者のブルボン小林さんは、おそらく同年代だということもあり、ほぼ心の琴線が一緒。
ということで、本書もやたらと共感しながら、一気に読んでしまいました。
ちなみに「ブルボン小林デビュー10周年記念作品」なんだそうです。
どこまで本気なのか……(笑)。
さて、本書は正直、「おお」と唸るような洞察があるわけではありません。
どちらかというとマンガ好きの友人としゃべっているような雰囲気、とでもいったところです。
でもそれがとても心地よい、そんな一冊です。
こういった本は権利の関係なのか、マンガ評でありながらマンガ自体の絵をあまり使っていないような本も多いのですが、本書はかなり豊富に使っているのが嬉しいところ。
権利とか、よく大丈夫だったなぁと下世話なことも考えたりしましたが、やっぱり絵の力は大きいです。
ちなみに一番共感したのは『ぷりぷり県』に対する評価。
一番笑ったのは『がばい』のネタ。
一番こだわりを感じたのは『打姫オバカミーコ』について。
そして本書を読んで唯一買ってしまったマンガは『天罰』(田中圭一)でした……。
ということで、本書もやたらと共感しながら、一気に読んでしまいました。
ちなみに「ブルボン小林デビュー10周年記念作品」なんだそうです。
どこまで本気なのか……(笑)。
さて、本書は正直、「おお」と唸るような洞察があるわけではありません。
どちらかというとマンガ好きの友人としゃべっているような雰囲気、とでもいったところです。
でもそれがとても心地よい、そんな一冊です。
こういった本は権利の関係なのか、マンガ評でありながらマンガ自体の絵をあまり使っていないような本も多いのですが、本書はかなり豊富に使っているのが嬉しいところ。
権利とか、よく大丈夫だったなぁと下世話なことも考えたりしましたが、やっぱり絵の力は大きいです。
ちなみに一番共感したのは『ぷりぷり県』に対する評価。
一番笑ったのは『がばい』のネタ。
一番こだわりを感じたのは『打姫オバカミーコ』について。
そして本書を読んで唯一買ってしまったマンガは『天罰』(田中圭一)でした……。
2013年4月27日に日本でレビュー済み
面白かったのは
・マンガ版の「がばいばあちゃん」が怖い
・巨人の星の姉ちゃんから、おおきく振りかぶっての父母まで、野球マンガの見守り役について
・「オバタリアン」が終わったことを話すと、みんな「最近まで続いていた」ことに驚く
・女生徒のキャラの立たなさが新鮮な「シンプル ノット ローファー」
・藤子F作品は、人を殺すよりも怖い「消す」描写が多い
・文庫版のみのオマケ、スネ夫のじまん一覧表
こう見ると、すごく面倒くさい本みたいに思えてきた。
なんでもっと普通にマンガを読んで楽しめないんですか、くどくどどうでもいいことを語りたがるんですか、とイライラする人もいそうだ。
しょうがないんです。「この描写に実は作者の本質が現れていて…」と語りたくなるのがオタクというものなんです。流行作しか読まない人をネット上でこきおろしたり愚民扱いするのはオタクとは呼ばない。
この本で一番「おいしい」ポジションをかっさらっていったのは片山まさゆき「打姫オバカミーコ」という麻雀マンガ。
2008年「このマンガがすごい!」で1票も入らなかった作品だ。(1位は聖☆おにいさん)
このマンガはとにかく表紙が悪い、キャラが変、ジャンルが麻雀、ライバルの名前が馬杉寧香(うますぎねいか)など、
あらゆる点で読む前からイマイチな印象を与えてしまい、読者はおろかマンガ好きの担当者すら読んでくれない。このことに危機感を感じた著者は、わざわざ書き下ろしで、止め絵では魅力のない「オバカミーコ」が読み始めるといかに魅力的かを語る。
この、まだ知られていない名作を見つけたときの喜びと、これを布教しなければ、と無駄に燃えている感じ!
自分も、ひとつでも多く自分にとってのオバカミーコのような作品を見つけたいものだ。
そのためにはどれほど金銭や時間を浪費することになるか知らんけど。
・マンガ版の「がばいばあちゃん」が怖い
・巨人の星の姉ちゃんから、おおきく振りかぶっての父母まで、野球マンガの見守り役について
・「オバタリアン」が終わったことを話すと、みんな「最近まで続いていた」ことに驚く
・女生徒のキャラの立たなさが新鮮な「シンプル ノット ローファー」
・藤子F作品は、人を殺すよりも怖い「消す」描写が多い
・文庫版のみのオマケ、スネ夫のじまん一覧表
こう見ると、すごく面倒くさい本みたいに思えてきた。
なんでもっと普通にマンガを読んで楽しめないんですか、くどくどどうでもいいことを語りたがるんですか、とイライラする人もいそうだ。
しょうがないんです。「この描写に実は作者の本質が現れていて…」と語りたくなるのがオタクというものなんです。流行作しか読まない人をネット上でこきおろしたり愚民扱いするのはオタクとは呼ばない。
この本で一番「おいしい」ポジションをかっさらっていったのは片山まさゆき「打姫オバカミーコ」という麻雀マンガ。
2008年「このマンガがすごい!」で1票も入らなかった作品だ。(1位は聖☆おにいさん)
このマンガはとにかく表紙が悪い、キャラが変、ジャンルが麻雀、ライバルの名前が馬杉寧香(うますぎねいか)など、
あらゆる点で読む前からイマイチな印象を与えてしまい、読者はおろかマンガ好きの担当者すら読んでくれない。このことに危機感を感じた著者は、わざわざ書き下ろしで、止め絵では魅力のない「オバカミーコ」が読み始めるといかに魅力的かを語る。
この、まだ知られていない名作を見つけたときの喜びと、これを布教しなければ、と無駄に燃えている感じ!
自分も、ひとつでも多く自分にとってのオバカミーコのような作品を見つけたいものだ。
そのためにはどれほど金銭や時間を浪費することになるか知らんけど。
2021年12月11日に日本でレビュー済み
ブルボン小林こと長嶋有の、2002〜2010年ぐらいまでのマンガ評論を集めたもの。
知らない作品が多いのだが、著者のマニアックな視点が楽しい著書である。コロコロコミックなどフツーの大人が目を通さない漫画雑誌からも作品をチョイスするという、なかなかのツワモノぶりを垣間見ることができる。文庫版付録の「スネ夫全自慢148連発!」には、思わずニヤリ!
後世に残る作品がどれだけあるかはおいといて、その時代の雰囲気を絶妙に捉えた時評としても見ることができるだろう。気になる作品はメモ、メモと…。
知らない作品が多いのだが、著者のマニアックな視点が楽しい著書である。コロコロコミックなどフツーの大人が目を通さない漫画雑誌からも作品をチョイスするという、なかなかのツワモノぶりを垣間見ることができる。文庫版付録の「スネ夫全自慢148連発!」には、思わずニヤリ!
後世に残る作品がどれだけあるかはおいといて、その時代の雰囲気を絶妙に捉えた時評としても見ることができるだろう。気になる作品はメモ、メモと…。
2010年9月13日に日本でレビュー済み
2002年から2010年までという長い期間にわたり、書かれたメディアも様々であるということもあるかもしれない。だが、それにしても、論じ方が驚くほど多岐にわたる。微苦笑を誘うものも、思わず考え込んでしまうものもある。文章一つ一つが違う切り口をもつと云ってもよいくらいである。
ポピュラーな作品も確かにたくさん紹介され、論じられている。だが、記憶に残るのは、その時引き合いに出された、ほとんど聞いたことが無かった作品である。初めて聞いた作品が多いにもかかわらず、それらは余りに魅力的に見える。すでに評価の高い作品に対しても、独特の視点からのアプローチが光る。
未読の作品に魅力を与えているものは、著者の<「たかがマンガ」といわせてほしい>という姿勢だろう。「たかがマンガ」を大切にせず、読者に対して高を括ったように見える作品に対しては厳しい。
著者の芸を楽しむもよし、読者にとって魅力的な新しい著者、作品を探すのもよし。いずれにしても、読者は期待を裏切られることはないだろう。
ポピュラーな作品も確かにたくさん紹介され、論じられている。だが、記憶に残るのは、その時引き合いに出された、ほとんど聞いたことが無かった作品である。初めて聞いた作品が多いにもかかわらず、それらは余りに魅力的に見える。すでに評価の高い作品に対しても、独特の視点からのアプローチが光る。
未読の作品に魅力を与えているものは、著者の<「たかがマンガ」といわせてほしい>という姿勢だろう。「たかがマンガ」を大切にせず、読者に対して高を括ったように見える作品に対しては厳しい。
著者の芸を楽しむもよし、読者にとって魅力的な新しい著者、作品を探すのもよし。いずれにしても、読者は期待を裏切られることはないだろう。
2010年8月6日に日本でレビュー済み
可愛いハットリくんのカバーに惹かれて買ったのですが、
中身がめちゃくちゃ面白かった!
「美味しんぼ」が結婚・妊娠奨励漫画だとか、
「ドラえもん」のスネ夫の自慢を分析するとか、
ときにゆるーく、ときにするどく、そこに目を付けるか!
という細かい部分に目配りしていて、でもそれが
全然閉じていなくて、「こんなマンガの楽しみ方もあるんだ!」
と教えてもらった感じです。
有名マンガ以外に、読んだことのないマンガもたくさん
取り上げられていて、読むとマンガを買いに走りたくなります。
図版が豊富で、マンガを読むように寝転がって読める
楽しいマンガ評でした。
中身がめちゃくちゃ面白かった!
「美味しんぼ」が結婚・妊娠奨励漫画だとか、
「ドラえもん」のスネ夫の自慢を分析するとか、
ときにゆるーく、ときにするどく、そこに目を付けるか!
という細かい部分に目配りしていて、でもそれが
全然閉じていなくて、「こんなマンガの楽しみ方もあるんだ!」
と教えてもらった感じです。
有名マンガ以外に、読んだことのないマンガもたくさん
取り上げられていて、読むとマンガを買いに走りたくなります。
図版が豊富で、マンガを読むように寝転がって読める
楽しいマンガ評でした。