個々の人びとの働きは素晴らしいが、組織をオーガナイズし、それを動かす(それに参加して動く)ことが、この国では決定的に欠落していることを痛感する。
いくつか断片的に、心に残ったことを摘記する。
第17章 汚染水海洋放出が許されるかどうかを、閣僚たちが六法全書で確認している。今日、トリチウム水の海洋放出をだれが責任を負うのかどうかわからない形でなし崩し的に実行してしまおうという動きがある。
第18章 SPEEDIは使えなかったのではなく、官僚組織の中で十分認識されていた。しかし、それを開発の中心にいた文科省が使うことから逃げ、他の役所との間に押し付け合いをしていた。汚染予測を言えば避難指示の混乱について非難され、さらに被ばく問題がでてくれば避難指示の遅れを指摘されるという問題から逃げようとしたからだ。
第21章 吉田所長の下で不眠不休で働いた人々は700人弱、3月15日の福島第2への避難後は70人弱、最後に吉田所長が「俺と一緒に死んでくれるのは10人」と観念したそうだ。アメリカならこの状況では数千人を組織的に投入する動員体制を作ったはずだという。日本は組織化を考えないで、特攻隊員を選抜する方向に行く。これでは原発の過酷事故を処理することはできない。
その他 避難計画は組織的に大掴みで行うのではなく、顔色をうかがいながら、となる。⇒「本降りになって出ていく雨宿り」
武力攻撃に値する体制はまだできていない。
放射性廃棄物の処分方法はまだできていない。
この国の政府や電力会社に、原発運転の資格はない。
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カウントダウン・メルトダウン 下 単行本 – 2013/1/27
船橋 洋一
(著)
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購入オプションとあわせ買い
3月15日四号機の爆発した朝、米軍横須賀基地の放射線量が急上昇した。
放射能汚染を恐れる空母ジョージ・ワシントンは出港準備に入る。
米政府内では、東京・横須賀基地からの撤退を主張する海軍と、
日米同盟の観点から踏みとどまることを主張する国務省が激しく対立。
「日本は東日本を失うかもしれない」
一号機から六号機すべてが暴走する連鎖的危機が現実にせまっていた。
「もうだめか」。日本政府内でも、最悪シナリオの策定が始まる。
私たちはこのような危機を通りすぎたのだ。
福島、東京、ワシントン、横須賀基地、
人間の尊厳と叡知をかけた戦い、その全貌 。
放射能汚染を恐れる空母ジョージ・ワシントンは出港準備に入る。
米政府内では、東京・横須賀基地からの撤退を主張する海軍と、
日米同盟の観点から踏みとどまることを主張する国務省が激しく対立。
「日本は東日本を失うかもしれない」
一号機から六号機すべてが暴走する連鎖的危機が現実にせまっていた。
「もうだめか」。日本政府内でも、最悪シナリオの策定が始まる。
私たちはこのような危機を通りすぎたのだ。
福島、東京、ワシントン、横須賀基地、
人間の尊厳と叡知をかけた戦い、その全貌 。
- 本の長さ528ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2013/1/27
- ISBN-104163761608
- ISBN-13978-4163761602
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2013/1/27)
- 発売日 : 2013/1/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 528ページ
- ISBN-10 : 4163761608
- ISBN-13 : 978-4163761602
- Amazon 売れ筋ランキング: - 548,901位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2016年9月8日に日本でレビュー済み
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大変な事態であったこと、そして事故の影響がそうそう軽視などできない、間違いなく我々に影響を及ぼすであろうことが予測できます。
作業員の方らは将来間違いなく被曝の影響が出るのは必須でしょう。しかし誰かがやらなければならないことを命と引き換えに仕事をしているわけですが、政府や東電は何十年後の裁判によって果たして因果関係を認めるかどうか?
本当に取り返しのつかない大事故だったことがよくわかる本です。
作業員の方らは将来間違いなく被曝の影響が出るのは必須でしょう。しかし誰かがやらなければならないことを命と引き換えに仕事をしているわけですが、政府や東電は何十年後の裁判によって果たして因果関係を認めるかどうか?
本当に取り返しのつかない大事故だったことがよくわかる本です。
2014年5月17日に日本でレビュー済み
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もう少し突っ込んで描いて欲しかった。併し官僚の身勝手さ、独りよがり、それに対する政治家の弱さ、本当にこの
国は大丈夫かな?
国は大丈夫かな?
2016年9月30日に日本でレビュー済み
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東北大震災の際、福島原発の事故が起きた。そしてメルトダウンが始まり、今もって収束の目処も立っていない。当時、一体何が起きたのか、圧倒的な事実を整理して提示してくれている。万人が必読の本だと思う。
安倍総理は、「完全にコントロール下におく」と約束して、東京五輪の開催を勝ち取ったが、誰もそんなことを信じていない。
当時、「人災」という新しい言葉が生まれた。英語でも「man-made-disaster」と紹介された。その後、「人災問題」は、解決していないどころか、着手すらされていない。目の前の危機が収まると、日本社会は、また「安全神話」に逃げ込んでいった。「人災問題」を脇において、再稼働の可否が、恰も真っ当なように議論される。冷静に考えれば、あり得ない事が堂々とまかり通る。今般の「築地市場の豊洲移転問題」で露見した「責任者不在」のあり得ない非合理は、同様の構造を持つ。が、これもまた「人災問題」と同様に、大騒ぎが過ぎて一見落着すると、人々の意識は離れ、メディアも扱わなくなるだろう。それを思うと暗澹たる想いになる。日本社会が「メルト・ダウン」を起こしているのだ。
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当時、「人災」という新しい言葉が生まれた。英語でも「man-made-disaster」と紹介された。その後、「人災問題」は、解決していないどころか、着手すらされていない。目の前の危機が収まると、日本社会は、また「安全神話」に逃げ込んでいった。「人災問題」を脇において、再稼働の可否が、恰も真っ当なように議論される。冷静に考えれば、あり得ない事が堂々とまかり通る。今般の「築地市場の豊洲移転問題」で露見した「責任者不在」のあり得ない非合理は、同様の構造を持つ。が、これもまた「人災問題」と同様に、大騒ぎが過ぎて一見落着すると、人々の意識は離れ、メディアも扱わなくなるだろう。それを思うと暗澹たる想いになる。日本社会が「メルト・ダウン」を起こしているのだ。
2013年12月16日に日本でレビュー済み
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私は、福島原発の事故について、何が起こり、それぞれの立場にいる人間がどのように行動したのか、そしてどうなったのかを知りたいと思っていました。テレビや新聞のような一部抜粋ではなく、この本のように関係者への丁寧なインタビューを元に書かれた内容は、事故当時の混乱振りが良くわかりました。
また、本書を読んでいるうちに、原発は単なる科学技術の問題だけでなく、政府の命令系統や情報収集体制の問題が多数山積していて、今回問題がわかったからといって、簡単に解決できることは何一つ無いということがわかりました。
まるで、原発事故は戦争のようですね。
こんなに危ないものを、民間会社が持っていていいはずがないと本書の内容を読んで更に確信を深めました。
本書とあわせて、原発ホワイトアウトを読まれると、なぜこんな取り返しのつかない事故を起こしても原発が再稼動されようとしているのか、政治的な理由がよくわかります。
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2016年11月20日に日本でレビュー済み
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上巻に続いての下巻ですが、これも大満足。チップをお渡ししたいほどです。
2016年8月7日に日本でレビュー済み
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説明のとおりでした。問題ありませんでした。ありがとうございました。