プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥2,277¥2,277 税込
発送元: Amazon 販売者: 【まごころこめてお届けします】ハートモーションストア
¥57¥57 税込
配送料 ¥240 6月13日-15日にお届け
発送元: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】 販売者: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
サンプル サンプル
菩提樹荘の殺人 単行本 – 2013/8/26
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ293ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2013/8/26
- ISBN-104163824006
- ISBN-13978-4163824000
よく一緒に購入されている商品
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2013/8/26)
- 発売日 : 2013/8/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 293ページ
- ISBN-10 : 4163824006
- ISBN-13 : 978-4163824000
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,109,147位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 290,988位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1959年、大阪生まれ。1989年、『月光ゲーム』で鮮烈なデビューを飾る。以後、精力的に作品を発表し、2003年『マレー鉄道の謎』で第56回日本 推理作家協会賞を受賞。2008年には『女王国の城』で第8回本格ミステリ大賞を受賞した。精緻なロジックを積み重ね、構築した世界そのものをひっくり返 してみせる鮮やかな手腕と、物語性豊かなその作品は、世代を問わず常に読み手を魅了しつづけている(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 闇の喇叭 (ISBN-13: 978-4652086353 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
作品中の有栖川有栖が心の声や火村への問いかけで事件を説明してくれて、すっと納得できます。
kindleは購入も簡単で、いつでもどこでも読めるのでとても便利です。
この本は、「若さ」をテーマに4つの作品がまとめられている。4作品とも、従来通りの論理的推理で犯人わ導きだしている。さらに、どの作品の作者(火村)が考える年齢について触れている。とても面白く読みごたえがあった。
収録作品は、「アポロンのナイフ」「雛人形を笑え」「探偵、青の時代」「菩提樹荘の殺人」の4作。全体に謎解きやトリックそのものに意外性は感じられません。ミステリに慣れた人なら、論理的に完全に謎を解明できなくても、犯人を指摘することがそれほど難しくはないでしょう。
むしろ、著者が「あとがき」で触れているように、4作に共通するモチーフ「若さ」を楽しめるかどうかがポイントになります。
私としては、火村英生の学生時代の一端が描かれた「探偵、青の時代」が本書の中では最も好みにあっています。罪に対して、ある種の峻厳さを持つ火村が、若き日から、その犯罪に対する分析力を使うことによって「孤独」を強いられるとともに、そのことを受け入れる「強さ」も併せ持っていたことが表された作品です。しかし、一方では火村はどうしても「哀しさ」をまとうことになります。それゆえ、彼がいくつかのものを偏愛することも納得できるのです(この偏愛が、一つのキーとなっています)。
作家アリスの若き日にも触れる作品もありますので、二人のファンには、楽しめる部分が充分にあることは間違いありません。
「アポロンのナイフ」「雛人形を笑え」「探偵、青の時代」「菩提樹荘の殺人」の4話が収められている。
「アポロンのナイフ」は、そこに謎を設定したのかと驚かされる。たしかに意外性はあるが……。
「雛人形を笑え」は、お笑いの世界をとりあげた大阪っぽい作品。
「探偵、青の時代」は、火村の学生時代の事件。
「菩提樹荘の殺人」は、犯人の意外な行動に焦点があてられている。
語り口の巧みさもあり、満足できる一冊であった。ただ、王道的なミステリからはだいぶ離れてきているようにも感じた。
「若さ」がテーマになっているそうで、二人の若い頃のエピソードも盛り込まれた、ファンにはまたひとつ違う意味での嬉しい一冊です。
「アポロンのナイフ」は、少年犯罪と、今時、ネット上やマスコミによって情報が独り歩きする問題を取り上げています。
「雛人形を笑え」は売り出し中の漫才コンビの片われが殺された事件。大阪人の有栖川氏が大阪を舞台にいい味で書いておられます。
「探偵、青の時代」アリスが街でばったり会った火村の大学同級生の話を聞くという形で、現在、優秀な探偵として活躍している火村の片鱗をうかがわせるかつてのエピソードが描かれています。作者お得意の猫が登場し、ぶっきらぼうで陰のある火村の奥に秘めたやさしさと、それをしっかり理解しているアリスの暖かさにほっこりさせられます。
タイトルになっている「菩提樹荘の殺人」。殺人はどうして屋外で行われたのか、トランクス1枚残して衣服が脱がされ、それらが池に放り込まれていたのはどうしてかという謎ですが、納得のいく解決ながら、すごいなあと感じられるほどの種明かしではありませんでした。ただ、若さについての火村とアリスの会話が大変興味深かったです。
「無事に年齢を重ねてきた証拠じゃないか。お前は老化が怖いのか?」
「怖いわけやないけど、ありがたくはないわな。諦めるしかない。」
「身も心も若いからって自慢されたら鼻白むしかない。私は長い時間を生きてきましたが、老いることに意味も価値も見出せませんでした、と言うに等しいからな。」
(中略)
「人生が1年やとしたら、34歳っていうのはちょうど今ぐらいの季節かな、7月の初め。」
「だといいけどな。案外もうとっくに夏を生きているのかもしれない。」
”私たちの命は明日をも知れないものだ。人生が1年ならば今は何月何日に当たるだの、これからいくつの季節を過ごすだの、鬼が聞いたら嗤うかもしれない。もしも無事に年齢を重ねることができるのなら、私は赤や黄色に染まってから散ってみたい。見掛けだけ青々としているより、その方がおもしろそうだから。”
など、深みのある言葉にうならされました。
新本格派でパズラーとしてスタートした有栖川氏ですが、最近の傾向として、トリックや謎解きよりも、どうしてその犯罪が起きてしまったのかという事情や、人間性、心理などに重きを置くようになっていると感じます。元からあった少しセンチメンタル、ロマンチックな叙情性が表に出るようになってきたのでは、と。個人的には、謎解きだけを楽しむものには現実味が感じられないので、むしろ今の有栖川氏の作風の方により惹かれます。この人は文章がうまい、特に凝った文体ではなくごく普通にさらさらと読める文章なのですが、そのひっかからずにさらさらと読めるというのは、実は結構貴重で、かなり推敲を重ねておられるのではないかと想像します。エッセイなどもとてもうまいですし。先日読んだばかりの短編集「壁抜け男の謎」に含まれた「恋人」などはもう完全に純文学といっていいもので、本格ミステリファンには不満かもしれませんが、さらに作風を広げていっていただきたいです。
「アポロンのナイフ」はドラマ化されたので、中身はすでに知っていた。これはドラマを見たときに思ったことなのだが、被害者となる女子高生が、あるメールを読んだか読んでないか、みたいなことがちょっとした議論になるのだけれど、今どきの高校生ならメールじゃなくてLINEじゃないかなあ…。まあ小説は2010年発表なのでLINEの登場前なのだが、2016年のドラマではちょっと違和感。瑣末なことでした。
「雛人形を笑え」は、大阪のお笑い芸人たちの世界を描いていて、ある意味、大阪在住の著者らしい舞台設定。殺人事件とお笑い芸人って、一見ミスマッチのようだが、ほろ苦い青春ミステリ風に仕立ててあって悪くない。火村とアリスが掛け合いを演じるシーンもあり、「先生ら……漫才うまいやないですか」と容疑者の一人に褒められる。このシリーズが長い時間をかけて“キャラ物”として多くの読者を獲得していることを考えると、こういうファンサービスもときには必要なのだろう。
「探偵、青の時代」は火村英生の大学時代のエピソード。短いけれど、いや短いからこそ、ワンアイデアで一筆書きのような印象だ。掉尾を飾る「菩提樹荘の殺人」は、感じとしては一番長編に近いものがある。演繹法的なパズラーは、ある程度長い尺が必要なので短編には向かないと思うけれど、中編の本作ではそれをやっている。ただし論理のみで犯人が導かれるため、動機が取って付けたようでイマイチ。そこを描き込むには、やはり中編でもまだ足りないのかもしれない。