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テミスの剣 単行本 – 2014/10/24

4.4 5つ星のうち4.4 2,046個の評価

昭和五十九年、台風の夜。埼玉県浦和市で不動産会社経営の夫婦が殺された。浦和署の若手刑事・渡瀬は、ベテラン刑事の鳴海とコンビを組み、楠木青年への苛烈な聴取の結果、犯行の自白を得るが、楠木は、裁判で供述を一転。しかし、死刑が確定し、楠木は獄中で自殺してしまう。
事件から五年後の平成元年の冬。同一管内で発生した窃盗事件をきっかけに、渡瀬は、昭和五十九年の強盗殺人の真犯人が他にいる可能性に気づく。渡瀬は、警察内部の激しい妨害と戦いながら、過去の事件を洗い直していくが……。

正義とは? 真実とは? 人の真理を暴くのは、はたして法をつかさどる女神テミスが持つ「天秤」なのか?それとも「剣」なのか? 最後に鉄槌を下されるのは?
司法制度に、大きな疑問を投げかける王道社会派ミステリーと、ラストまで二転三転し、読者を翻弄するエンターテイメント性に溢れた本格ミステリーの奇跡の融合がついに実現!!

『連続殺人鬼カエル男』や『贖罪の奏鳴曲』などで中山ファンにはおなじみの渡瀬警部が「刑事の鬼」になるまでの前日譚。そして『静おばあちゃんにおまかせ』で、冴えわたる推理を見せた現役裁判官時代の高遠寺静も登場。

『どんでん返しの帝王』の異名をとる中山七里が、満を持して「司法制度」と「冤罪」という、大きなテーマに挑む。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2014/10/24)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2014/10/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 364ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4163901493
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163901497
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 2,046個の評価

著者について

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中山 七里
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作家。

1961年生まれ、岐阜県出身。『さよならドビュッシー』にて第8回「このミステリーがすごい!」大賞で大賞を受賞し、2010年に作家デビュー。著書に、『境界線』『護られなかった者たちへ』『総理にされた男』『連続殺人鬼カエル男』『贖罪の奏鳴曲』『騒がしい楽園』『帝都地下迷宮』『夜がどれほど暗くても』『合唱 岬洋介の帰還』『カインの傲慢』『ヒポクラテスの試練』『毒島刑事最後の事件』『テロリストの家』『隣はシリアルキラー』『銀鈴探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2』『復讐の協奏曲』ほか多数。

カスタマーレビュー

星5つ中4.4つ
5つのうち4.4つ
2,046グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2024年3月9日に日本でレビュー済み
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氏の著書を初めて読んだのですがストーリー展開が緻密なのにスッキリ。巧みな描写表現で人物の動き、性格、心理がスッと入ってきます。
「正義」や「正義を担う組織」が主軸だけれど、そこに身を置くものの苦悩にグッときました。登場人物が他の作品にも繋がっていたりするとのことで今後他の作品を読んで行くのが楽しみです(次に読んだ作品がまさにそうでこちらを先に読んでいて正解でした)。暫く次に何読もうかと悩むことは無さそうです(^_^)
2024年1月27日に日本でレビュー済み
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結末、展開が面白くて最後まで一気に読みました。冤罪は許されるものではないけど、主人公はこれからも枷を背負って真相へと執着していってほしい。正義の女神テミスに裁かれるまで。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年12月16日に日本でレビュー済み
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「テミスの剣」は、読者を深く引き込む力がある。

登場人物たちの心情に対する洞察力が鮮やかに描かれていて、それぞれの視点から物語が進行する様子は非常に興味深い。

テーマは現代社会に深く根ざしており、読者に多くの問いを投げかける。

特に、法と正義についての考察は、私たちが日常的に直面する問題を新たな視点から見つめ直すきっかけを提供してくれる。

文体も流麗で読みやすく、一度手に取ると最後まで離せない魅力がある。

物語の展開は予想外の方向に進むことが多く、読者を驚かせる要素が満載。

これらの要素が組み合わさって、「テミスの剣」は一風変わった読書体験を提供してくれる。

ただのエンターテイメント以上のもので、私たち自身の価値観を問い直す機会を与えてくれる。

ぜひ、一読あれ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年12月10日に日本でレビュー済み
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ミステリー•推理小説として読み始めたが、そのような要素は希薄と感じた。むしろ司法制度の問題点に焦点を当てた社会派小説として読むのが良いと思う。
とはいえ展開はダイナミックで読み応えがあるとともに、視座を高める要素もある作品であると感じた。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年12月11日に日本でレビュー済み
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主役の刑事が過去を引き摺りながらも、二転三転する事件の真相を追求して行く展開は、最後までページを綴る手が止まりませんでした。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2024年1月15日に日本でレビュー済み
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冤罪をテーマにした作品としてはほぼほぼテンプレ通りと言っていい展開であり、
真相が判明してもどんでん返し的な驚きはありませんでしたが、それでも読書の
時間を無駄にせず楽しめるだけのクオリティは保たれていたという感想です。

気になったのは、割と長尺で喋る登場人物が多くその内容も似たりよったりなの
でクドく感じたり、主役である刑事の言動がどんどん鼻についてきて好きになれ
ないといった点でした。こうなるとどれだけ熱い展開でも白けてきてしまいます。

以上の理由で個人的にはそこまで高い評価にはなりませんでしたが、その辺りが
気にならない方からすればもっと良い評価になるかもしれません。あらすじを見
て気になった方は手に取ってみても損はないかと思います。
2023年12月1日に日本でレビュー済み
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警察小説が好きで、中山作品を積んどくしていて、この「テミスの剣」という題名に引かれて、この作品を最初に読みぐんぐんと引かれて読み満足しました、他の作品も読んで中山七里ファンの一員になろうと思います
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年5月12日に日本でレビュー済み
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法学部出身で司法の世界に身を置く家族を持つ側として、非常に考えさせられた。
正義とは、権力とは、という話題は年を重ねるごとに面映ゆくて話しづらくなるが、それでもいくつになっても胸に留めておかねばならない理想は持っておかないといけないんだな、と感じた。
実際には渡瀨のように行動できる人はほぼいないが、だからこそ虚構の世界であっても「正義のある権力」を目指してほしいと願った。

意外と読みごたえがあり骨太。
おすすめです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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