地の文にセリフが入り交じるし、目まぐるしく視点人物が変わる。
それなのに破綻せず、それどころかシッカリと親族が集う特別な夜が出来上がっている。
一本の糸で途切れることなく衣を縫い上げていくような達人技の文体だと感じた。
まさに天衣無縫。
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死んでいない者 単行本 – 2016/1/28
滝口 悠生
(著)
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購入オプションとあわせ買い
秋のある日、大往生を遂げた男の通夜に親類たちが集った。
子ども、孫、ひ孫たち30人あまり。
一人ひとりが死に思いをめぐらせ、互いを思い、家族の記憶が広がってゆく。
生の断片が重なり合って永遠の時間がたちがある奇跡の一夜。
第154回芥川賞受賞作。
子ども、孫、ひ孫たち30人あまり。
一人ひとりが死に思いをめぐらせ、互いを思い、家族の記憶が広がってゆく。
生の断片が重なり合って永遠の時間がたちがある奇跡の一夜。
第154回芥川賞受賞作。
- 本の長さ144ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2016/1/28
- ISBN-104163904123
- ISBN-13978-4163904122
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2016/1/28)
- 発売日 : 2016/1/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 144ページ
- ISBN-10 : 4163904123
- ISBN-13 : 978-4163904122
- Amazon 売れ筋ランキング: - 472,933位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2019年8月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2021年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人が死んだあとの、リアル。
葬式独特の親戚の集まりに、弔いとは別に
「集まったら何かを確かめ合ったり、気にしたり、成長を確かめるような」妙な空気を感じる体験は誰しもある。
その雑念とした「一族」も、ただのカタマリではなく、
一人一人がいろんな環境や思考で、それぞれ生きている。
1つの物語で、いろんな人生がぎゅっと詰まったものが読めるのが本書。
一人称がめまぐるしく変わるので、よみにくいが、頑張ってついていくと、
最後には1つの一族が多様にうごめいている様子が俯瞰して見える気がする。
あと、死んだ時に弔ってほしいとか、悲しんでほしいとか、
そういう考え方もあるが、だいたいの葬式は、こんな感じで、
弔い以上の別の要素が大きかったりするんじゃないか。
葬式独特の親戚の集まりに、弔いとは別に
「集まったら何かを確かめ合ったり、気にしたり、成長を確かめるような」妙な空気を感じる体験は誰しもある。
その雑念とした「一族」も、ただのカタマリではなく、
一人一人がいろんな環境や思考で、それぞれ生きている。
1つの物語で、いろんな人生がぎゅっと詰まったものが読めるのが本書。
一人称がめまぐるしく変わるので、よみにくいが、頑張ってついていくと、
最後には1つの一族が多様にうごめいている様子が俯瞰して見える気がする。
あと、死んだ時に弔ってほしいとか、悲しんでほしいとか、
そういう考え方もあるが、だいたいの葬式は、こんな感じで、
弔い以上の別の要素が大きかったりするんじゃないか。
2016年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
受賞したので買いました。
中身を見ないでブックオフ行きでしたけど、すぐ届きました。
中身を見ないでブックオフ行きでしたけど、すぐ届きました。
2023年8月17日に日本でレビュー済み
葬式に集まる親族たち各々の人生の、切り取られたエピソードが淡々と並べられていく群像劇である。人物が錯綜しているため、2回読み返した。
一貫したストーリーや劇的な展開がある訳でもない。
でも面白かったし、なんとも言えない余韻が残った。
感心したのは、語り手の視点の設定だ。特定の登場人物の視点になったり、いわゆる神の視点で誰かにフォーカスしたり、曖昧に中空に浮かんで、そこから見下ろしているような、よくわからない誰かの視点になったり。
もちろん、この視点の自由自在な転換は、作者が意図的にやっていることなのだろう。
平凡な日常を淡々と送る人、外国から日本に来て結婚して親族になった人、確たる理由もなく社会からドロップアウトする人、親から捨てられた子など、登場人物もさまざま。
人々は語り、想いにふけり、地上を離れて舞い上がり、上空から街を俯瞰し、いつのまにか故人までが普通に会話している。読み進めるうちに、読んでいる自分もいつしかその葬儀会場の片隅で酒を飲んでいる気分になる。そして、酩酊しながら、人生を肯定する気分がぼんやりと、体に染み込んでくる。これぞマジックリアリズムの真骨頂。
なかなかいい作品だった。いや、凄く良かった。
一貫したストーリーや劇的な展開がある訳でもない。
でも面白かったし、なんとも言えない余韻が残った。
感心したのは、語り手の視点の設定だ。特定の登場人物の視点になったり、いわゆる神の視点で誰かにフォーカスしたり、曖昧に中空に浮かんで、そこから見下ろしているような、よくわからない誰かの視点になったり。
もちろん、この視点の自由自在な転換は、作者が意図的にやっていることなのだろう。
平凡な日常を淡々と送る人、外国から日本に来て結婚して親族になった人、確たる理由もなく社会からドロップアウトする人、親から捨てられた子など、登場人物もさまざま。
人々は語り、想いにふけり、地上を離れて舞い上がり、上空から街を俯瞰し、いつのまにか故人までが普通に会話している。読み進めるうちに、読んでいる自分もいつしかその葬儀会場の片隅で酒を飲んでいる気分になる。そして、酩酊しながら、人生を肯定する気分がぼんやりと、体に染み込んでくる。これぞマジックリアリズムの真骨頂。
なかなかいい作品だった。いや、凄く良かった。
2021年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
登場人物覚えるのが苦手な私にはコンプリケート過ぎてついていけませんでした。途中で挫折。
2021年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
冠婚葬祭に親族一同が集まり、それぞれの家庭でそれぞれ物語があるは当たり前のこと。それにしても退屈でつまらない。近年の芥川賞作品や直木賞作品をまとめて購入しましたが、そのなかでも「だからどうした」という感情だけだ群を抜て残りました。
2020年1月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
期待通りで満足しています
2017年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
【補足】
だいぶ否定的なことを書いてしまったのだが、重要なことを知ったので、補足したい。
最後の場面で何者かわからない者(「死んでいない者」か)が打つ鐘の音が響いてくる。
ここに実は『源氏物語』のエコーがあるのだ。
「浮舟」に次の一節がある。
寺へ人遣りたるほど、 返り事書く。言はまほしきこと多かれど、つつましくて、ただ、
「 後にまたあひ見むことを思はなむ
この世の夢に心惑はで」
誦経の鐘の風につけて聞こえ来るを、つくづくと聞き臥したまふ。
(寺へその使いをやった間に、母への返事を姫君は書くのであった。言いたいことは多かったが気恥ずかしくて、ただ、
のちにまた逢ひ見んことを思はなん
このよの夢に心まどはで
とだけ書いた。誦経の初めの鐘の音が川風に混じって聞こえてくるのをつくづくと聞いて浮舟は寝ていた。)
もし作者がこの一節を意識していたのなら、その重みははかりしれない。
本書の批評などでこのことに言及しているものがあるのだろうか、知りたい。
これを教えてくれた日本文学専攻の大学院生に感謝である。
以下はもとのレビュー。
退屈でつまらない。
売れない芥川賞作品のいかにも典型だなあ——それが第一印象。
でも、読み直していくと、著者が試みている実験的手法が、それなりに面白くなくもない。
語り手が誰なのか特定できない。会話と地の文が混淆する。
深いところに行きそうで行かない。
一族の中で失踪している男が一人。でも、どこで何をしているのか、実はみんな知っている。
引きこもりの少年。でも、深い理由は何もなく、多くの友達と普通に付き合い、ただ何となく学校に行かないだけ。
兄妹間のあやうげな深い交感の一瞬。でも、それは結局「全部嘘」だという。
生起しようとする事件が、事件にならずにいつの間にか消えていく。
この世にもういない死者と同じく、通夜に集まった者たちは(出席していない者も含めて)、存在感が希薄。
このような、人称小説を越えた小説を書こうという実験、無人称小説とも言うべき実験は、青木淳吾の『私のいない高校』と通ずるものがある。
もしかしたら、『死んでいない者』というタイトルも含めて、滝口は青木を意識しているのかもしれない。
全ての者が消え去った後、何者が打つのか、鐘の音が響き渡る。
これは実に印象的で「巧い」。
消えていったはずの彼らは、実は「死んでいない」のだ。
しかし、面白さといっても、この程度。
実験的な佳品。
小説の深く巨大な可能性はそこには見られない。
だいぶ否定的なことを書いてしまったのだが、重要なことを知ったので、補足したい。
最後の場面で何者かわからない者(「死んでいない者」か)が打つ鐘の音が響いてくる。
ここに実は『源氏物語』のエコーがあるのだ。
「浮舟」に次の一節がある。
寺へ人遣りたるほど、 返り事書く。言はまほしきこと多かれど、つつましくて、ただ、
「 後にまたあひ見むことを思はなむ
この世の夢に心惑はで」
誦経の鐘の風につけて聞こえ来るを、つくづくと聞き臥したまふ。
(寺へその使いをやった間に、母への返事を姫君は書くのであった。言いたいことは多かったが気恥ずかしくて、ただ、
のちにまた逢ひ見んことを思はなん
このよの夢に心まどはで
とだけ書いた。誦経の初めの鐘の音が川風に混じって聞こえてくるのをつくづくと聞いて浮舟は寝ていた。)
もし作者がこの一節を意識していたのなら、その重みははかりしれない。
本書の批評などでこのことに言及しているものがあるのだろうか、知りたい。
これを教えてくれた日本文学専攻の大学院生に感謝である。
以下はもとのレビュー。
退屈でつまらない。
売れない芥川賞作品のいかにも典型だなあ——それが第一印象。
でも、読み直していくと、著者が試みている実験的手法が、それなりに面白くなくもない。
語り手が誰なのか特定できない。会話と地の文が混淆する。
深いところに行きそうで行かない。
一族の中で失踪している男が一人。でも、どこで何をしているのか、実はみんな知っている。
引きこもりの少年。でも、深い理由は何もなく、多くの友達と普通に付き合い、ただ何となく学校に行かないだけ。
兄妹間のあやうげな深い交感の一瞬。でも、それは結局「全部嘘」だという。
生起しようとする事件が、事件にならずにいつの間にか消えていく。
この世にもういない死者と同じく、通夜に集まった者たちは(出席していない者も含めて)、存在感が希薄。
このような、人称小説を越えた小説を書こうという実験、無人称小説とも言うべき実験は、青木淳吾の『私のいない高校』と通ずるものがある。
もしかしたら、『死んでいない者』というタイトルも含めて、滝口は青木を意識しているのかもしれない。
全ての者が消え去った後、何者が打つのか、鐘の音が響き渡る。
これは実に印象的で「巧い」。
消えていったはずの彼らは、実は「死んでいない」のだ。
しかし、面白さといっても、この程度。
実験的な佳品。
小説の深く巨大な可能性はそこには見られない。