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ゲノムが語る人類全史単行本 – 2017/12/14

アダム・ラザフォード (著), 垂水雄二 (翻訳), 篠田謙一 (解説)

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◆考古学ではわからなかった「世界史」の最先端◆

ヒトゲノム計画以降、急速な進化を遂げたDNA解読技術によって、
私たちは数万年前の人類のゲノムも抽出・分析できるようになった。
それにより、遺骨や遺跡の存在が不可欠だった従来の歴史学は一変。
ゲノムの痕跡を辿ることで、骨さえ見つかっていない太古の人類から
現在の私たちへと繋がる、祖先の知られざる物語が解き明かされた――

・ホモ・サピエンスはネアンデルタール人と何度も交配していた
・DNAにのみ痕跡を残す、知られざる「幻の人類」が発見された
・狩猟から農耕への移行を加速させたのは、二つの突然変異の出現だった
・現存する全人類の共通祖先は、わずか三五〇〇年前、アジアにいた
・ヨーロッパを二度襲ったペスト菌はどちらも中国からやってきた

【目次】

■序章人類の歴史はDNAに刻まれている
ヒトゲノム計画以降、急速な進化をとげているDNA解読技術によって、考古学
ではわからなかった祖先の物語が次々と明らかになっている。戦争、侵略、移動、
農耕、病、セックス……。本書は人類の旅路をゲノムで読み解く新たな歴史書だ。

〈第1部人類の誕生から繁栄まで〉

■第一章ネアンデルタール人との交配
四万年前のネアンデルタール人。その骨からDNAを抽出すると驚くべきことが
わかった。私たちの祖先は彼らと何度も交配し、子をなしていたのだ。だがそれ
だけではない。私たちのDNAには他にも、未知の人類集団の痕跡が残っている。

■第二章農業革命と突然変異
長らく狩猟生活を送っていた人類は、一万年ほど前から突如として農耕・牧畜を
開始し、それは一気に世界中へとひろがった。そのきっかけは何だったのか?
実は、農業革命の時期には、ある二つの突然変異が人類のあいだに拡散していた。

■第三章近親相姦の中世史
シェイクスピアの戯曲でも知られるリチャード三世。死後五〇〇年以上経って、
彼の遺体が駐車場の地下から発見された。だがそこから抽出されたDNAは、現
在生きている男系子孫のDNAとは一致しなかった。一体どういうことなのか?

〈第2部世界はどこに向かうのか?〉

■第四章人種が消滅する日
かつて遺伝学は、人種差別や優生学と繋がったこともある。しかし現在では、人
種間よりも人種内の方が、実は違いが大きいことがわかっている。突然変異によ
って白い肌の人間が現れたのも、歴史的にみればごく最近の話にすぎないのだ。

■第五章遺伝学は病気を根絶できるか?
数々の遺伝子が発見されるにつれ、ゲノム・データから個人の病気を特定・治療
することへの期待が高まっている。患者のゲノムに潜む特異な変異を炙りだす手
法も開発されたが、そ

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本の長さ

448ページ
言語

日本語
出版社

文藝春秋
発売日

2017/12/14
寸法

14 x 2.8 x 19.5 cm
ISBN-10

4163907742
ISBN-13

978-4163907741
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登録情報

出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2017/12/14)
発売日 ‏ : ‎ 2017/12/14
言語 ‏ : ‎ 日本語
単行本 ‏ : ‎ 448ページ
ISBN-10 ‏ : ‎ 4163907742
ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163907741
寸法 ‏ : ‎ 14 x 2.8 x 19.5 cm

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もこもこインコ

とても興味深い本です

2018年1月8日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

まだゆっくりと読んでいる途中ですが、とても興味深い本です。個人的にはゆっくり時間を掛けて読め、コストパフォーマンスでも最高です。

4人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

よしよし

おもしろい

2020年7月24日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

科学が進んだ今だからこその歴史へのアプローチ。日本語訳なので、言い回しが難しいが、じっくり読むにはよい。

4人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

akrtmd

ネアンデルタール人やデニソワ人は現世人類の祖先

2020年12月22日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

現世人類のDNAにはネアンデルタール人のDNAが３％ほど混入している。　またペストが流行したときにその残骸がDNAに混入している。　９８％の不活性化したDNAは人類の過去の感染歴をあらわしている。　遺伝病の遺伝子の特定はできるが１種ではなく多数存在するために遺伝病の治療は容易ではない。　さらに第４の人類の痕跡がDNAにみられる。　これは今は絶滅しているが多種多様な人類が過去に居たことを示している。　DNAを辿れば人類の歴史の解明ができるという。　自分のゲノム配列も簡便に行える。　人造人間の作製も視野に入ってきたといえよう。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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θ

ゲノムで分かること、分からないこと

2018年1月24日に日本でレビュー済み

書名を見ると、ネアンデルタール人との交配とかホモ・フロレシエンシスの話とかがメインの本かと思う（自分も思った）が、そうではない。（帯の「第四の人類」に至っては数ページ程度しか扱われていない）
本書は、ゲノムによってどこまで明らかにでき、何は分からないか、を分かりやすく解説した本である。

第一章は、ホモ・サピエンスとその他人類に関する歴史をゲノムで解き明かす話で、書名からイメージされるような内容はここに書かれている。
第二章は、諸地域の人類の違いに関する話で、特にミルクの分解と肌の色の突然変異に紙面が多く割かれている。
イギリスのゲノム調査で、ケルト人という遺伝的にまとまった集団はない、デーン人（ヴァイキング）はゲノム的痕跡をブリテン島に一切残していない、などが分かったというのはなかなか面白い。
第三章は祖先探しと近親相姦で、例えば祖先の解析を行うと、ヨーロッパ人で600年前、全人類で3500年前には共通祖先（全員と祖先関係にある人）にたどり着けるという。
ハプスブルグ家の繰り返された近親相姦による「血統崩壊」（異常を持つ劣性遺伝子が蓄積していってしまう）の話はなかなか恐ろしい。

第四章は人種という見方がいかにゲノム的には意味をなさないかが厳しく論じられる。
黒人内部の遺伝的多様性の方が黒人と白人の間の遺伝的差異よりも大きいという話、適応の乱用への戒め等もあるが、社会的な話も多い。
第五章は遺伝子による病気の治療の話で、ヒトゲノム解析が「出来た」ということの意味（実際には分からないことだらけ）、病気は単純に一遺伝子に還元できないことがほとんど（単一遺伝子による遺伝病とされる病気でさえよく分かっていない部分が多い）だという。
第六章では、犯罪遺伝子という考え方への否定的な見解が述べられている。

ゲノムに関する、一般にも広く関心を持たれそうなトピックスを幅広く書いている本である。
サイエンティフィックに深く突っ込むよりも「巷に広まる誤解や謬説を正す」記述がやや多めだと感じた。
詳しく知りたい人は、心を生みだす遺伝子 (岩波現代文庫) 、スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?──アスリートの科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) 、人体600万年史(上):科学が明かす進化・健康・疾病などを読むといいだろう。
本書は、入門的な概説書として読みやすく書かれており、ゲノムの話を初めて読む一冊として薦められる本だと思う。

27人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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Amazon Customer

やっと読み終えた…

2018年2月7日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

予約して購入したけど、やっと読み終えた。
なぜこんなに時間がかかったのか？
・（多分）原著の文章が読みにくい。著者はサイエンスライターとして著書も少なくないようだが、なんとも読み続けるのが苦痛になる文章を書く。一言でいうと「冗長」。何が言いたいのかわからなくなる。また、特に前半部にてセックスセックスとしつこい。くだらん大衆紙じゃないんだから、そんな煽りは要らない。作中にてメディアへの批判的な目を向けているが、自分もそうじゃん。って感じ。
・訳文もあまり上手くない。原文がややこしい書き方をしているので仕方ないのかもしれないが…と思って読んでいたが、「サーベル虎」と出てきて悲しくなった。剣歯虎、もしくはサーベルタイガーのほうが普通だし、わかりやすいと思うのだが…
主に上記2点において読み進める気力を保ちにくく、他の本を読み進めながらたまに戻って少し読む、という感じで時間がかかった。
そして、読み終えてみて、一言。
「読まなくてもよかった」
残念。この著者の本は多分もう読まない。

40人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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小倉光雄

スティーブン・グールドを思い起こさせる本だった

2017年12月25日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

この本の帯に書かれている”第４の人類”については、400ページを超える本書でほんの少し語られているにすぎない。これは、出販元の姿勢をしめすものだ。内容については、人類遺伝学の幅広い領域を扱い、マスコミによる過剰な”なんとか”遺伝子の発見などというニュースに全力で冷や水を浴びせようとする点で今はなきスティーブン・グールドを思い起こさせる。その他の人種に関する話題などでも過剰にリベラルな観点を主張する点でも同様だ。人種に関しては、肌の黒いアフリカ人はその黒さを別にすれば、遺伝的に非常に多様である。それに反して、肌の白い人達はアフリカを出た少ない人口の先祖による創始者効果で集団内部での多様性は乏しい。科学の話ならこれで終わりだが、著者はここから反人種主義の話を延々と展開する。それは正しい話には違いないが、評者は本書に科学の話題を求めて読み始めたので、リベラル自由主義の話を聞きたかったのではなかった、その意味でやや期待外れだった。著者は学位こそ持っているが専門家ではなくてライターあるいは元Nature誌編集者なので、ややその筆致に迫力不足を感じた、別の言葉で言えば俯瞰的すぎるのだ。ただし一般書だからそれでいいのかもしれない、その点は読者に支持されるかどうかで評価は決まるのだろう。

40人のお客様がこれが役に立ったと考えています

役に立った

真尾ひでゆき

翻訳があまりに稚拙なのが残念。

2018年4月16日に日本でレビュー済み

本書の邦名は「人類全史」となっていますが、「ホモサピエンス全史」とした方が良いでしょう。似た書名がすでに使われていますが、「ホモ」をつければいいだけのことです。書のほうが内容は優れていると思いますが・・・・・・・・・・。
他のレヴュワーが指摘しているように、本書は文章が非常に読みにくいです。まるで高校時代の英文和訳の様で堪えられません。これは原文が悪いというより訳者の力量不足と編集者のチェックが甘かった結果ではないかと思います。よって読み終わるまで時間がかかり、終盤を読んでいるときにははじめの部分はとうに忘れてしまっているといった状態でした。よって読後感は「苦しかった」でした。
その読みにくさの中で気になったことは、①ホモサピエンス（ヒト）はわずかな人数でアフリカ出てその子孫が全世界に広がったため、アフリカ人以外は遺伝的差異（ゲノムの差異）が意外に少ないこと。②時代をさかのぼれば、我々は近親交配が繰り返されていること。③農耕開始によって急激人口が増加してゲノムのバリエーションが増えたこと（自己家畜化？）。④遺伝子の発現にはエピジェネティックな要素もかなり関わる。などでしょうか？結局は本書は現時点での分子生物学的に見たホモサピエンスのゲノムについての総説と考えればよいのでしょう。"Something New"を求めるガチガチの理系の人は肩透かしを食らったでしょうが、私のようなレヴェルのものには、読みにくいものの結構面白い内容ではないかと思います。
本書の訳者は分子生物学・自然人類学に詳しい方とは思いますが、翻訳の実力はっきり言ってアマチュアレヴェル。この大作を翻訳した労力は大いに評価しますが、出来たのは研究室での私的抄読会での訳文をそのまま出しちゃったといった代物で、まるで日本語になっていない。翻訳をこの分野で実績のある方が行い、こなれた邦文となれば面白い内容なのでしょうが、この訳ではいかんともしがたいものがあります。残念。

2人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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KO

うーむ

2018年2月9日に日本でレビュー済み

Amazonで購入

内容は非常に興味深く面白い。しかし、原文が下手なのか訳が悪いのか分からないが、文章が読みにくく内容が頭に入りづらい。

14人のお客様がこれが役に立ったと考えています

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