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夏彦迷惑問答 誰か「戦前」を知らないか (文春新書 64) 新書 – 1999/10/20
山本 夏彦
(著)
- 本の長さ238ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1999/10/20
- ISBN-104166600648
- ISBN-13978-4166600649
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1999/10/20)
- 発売日 : 1999/10/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 238ページ
- ISBN-10 : 4166600648
- ISBN-13 : 978-4166600649
- Amazon 売れ筋ランキング: - 313,980位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 713位文春新書
- - 4,138位日本史一般の本
- - 10,059位エッセー・随筆 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年11月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ネタバレしない程度に書くと、いつの時代も、人は幸せになるために産まれたのだなあと感慨深い
2005年11月28日に日本でレビュー済み
今は亡き夏彦氏といえば辛口コラムである。
ただ本人も書いていたようにコラムは言葉を削りすぎてよくわからない場合すらあった。
本書はインタビュー形式でかねてから力説されていた、
戦前は断じて暗黒時代ではなかった、
ということについて、夏彦氏にしては珍しく多くの言葉で語られている。
インタビュアーの方は「室内」の工作社の社員で、現代若者の代表という位置づけのようだが、
決して平均的な若者ではなく、むしろかなりの才媛であり、
夏彦翁を向こうにまわして丁々発止とはいかないものの、機転の利いた受けがみられる。
戦前というテーマは硬いのだが、中身は民俗的なことであり、
上記のようなやりとりもあることから楽しんで読むことができた。
写真コラムの後に読まれると良いかと思う。
ただ本人も書いていたようにコラムは言葉を削りすぎてよくわからない場合すらあった。
本書はインタビュー形式でかねてから力説されていた、
戦前は断じて暗黒時代ではなかった、
ということについて、夏彦氏にしては珍しく多くの言葉で語られている。
インタビュアーの方は「室内」の工作社の社員で、現代若者の代表という位置づけのようだが、
決して平均的な若者ではなく、むしろかなりの才媛であり、
夏彦翁を向こうにまわして丁々発止とはいかないものの、機転の利いた受けがみられる。
戦前というテーマは硬いのだが、中身は民俗的なことであり、
上記のようなやりとりもあることから楽しんで読むことができた。
写真コラムの後に読まれると良いかと思う。
2008年1月26日に日本でレビュー済み
戦前と戦後が全くの別世界だったわけではない。
戦前にも色々な人がいて、多様な現実があった。
では戦前が明るかったかというと、やはり違うだろう。
時代の暗部に真剣に向き合った人にとっては、やはり暗いの時代だったのである。
ただ、多くの庶民はあまり深く考えなかった。
だからこそ、戦争に向かう動きを止められなかったのである。
この本から知り得ることは、そういうことだ。
一つ間違えると歴史を読み違えるから、要注意。
戦前にも色々な人がいて、多様な現実があった。
では戦前が明るかったかというと、やはり違うだろう。
時代の暗部に真剣に向き合った人にとっては、やはり暗いの時代だったのである。
ただ、多くの庶民はあまり深く考えなかった。
だからこそ、戦争に向かう動きを止められなかったのである。
この本から知り得ることは、そういうことだ。
一つ間違えると歴史を読み違えるから、要注意。
2020年7月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筋の通ったおじ様が、小気味良く語る口調が良いです。
インタビューをする女性の対応も、好感持ちます。
インタビューをする女性の対応も、好感持ちます。
2017年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この人に続く人はもうでないのだろうか?
豊富な知識とやさしい人柄、日本人の在り方、常識ほか、いつの間にか会得させてくれる。
若い人に是非読んでもらいたい人の作品です。
豊富な知識とやさしい人柄、日本人の在り方、常識ほか、いつの間にか会得させてくれる。
若い人に是非読んでもらいたい人の作品です。
2004年11月27日に日本でレビュー済み
渡部昇一が「大正期には軍人は小さくなっていた」と書いているのを読んで、「戦前」がすべて真っ暗だった訳ではないということを、私ははじめて知った。以来、戦前が本当はどういう時代だったのか、ということが気になっているが、どういう文献にあたればいいのか判らないこともあって、気にはなっても知識は増えない。先般も大阪圭吉を読んで戦前の裁判の意外なまともさに驚いたような始末である。
本書を手にとったのはむろんそういう知識を欲してのことで、その点では正直いってやや期待はずれだった。本当に問答を紙に落としたものなので脱線や繰り返しが多く、著者一流の断定も根拠があるのかないのか。資料的に参考にするには不向きな一冊ではあった。
かといって、読んだのは時間の無駄だったかというとそうではない。長い人生を生きてきた一人の証人の、あちらに飛びこちらに脱線する語りに付き合っているうちに、時代はやはり繋がっているということが判ってきた。変わらないものも変わるものもすべて連続した歴史の中の出来事なのだ。明治からカレーがあるように、核家族が大正デモクラシーのうちにあるように、戦後にあるものはテレビを除いて戦前にもあったかも知れない。これはこれで、戦争と言う特殊な状況下での諸々を戦前の常態とみることの愚かしさを教えられて有益ではある。だがそれだけではない。戦前に既に変わってしまっていたものや、戦後しばらくして変わったものもあるのだ。漢文の素養は広瀬武夫や夏目漱石までで以後は失われた。一方で電話が普及したのは昭和三十年代に入ってからだ。
そもそも我々は、戦前と戦後ですべてのことがいっせいに変わったと思い込み過ぎていたのではないか?時代で区切ることの危うさを痛感するとともに、バブル崩壊後の日本の変化を明治維新や敗戦と同列に論じることが、決して大袈裟ではないということも改めて認識させられたことである。
本書を手にとったのはむろんそういう知識を欲してのことで、その点では正直いってやや期待はずれだった。本当に問答を紙に落としたものなので脱線や繰り返しが多く、著者一流の断定も根拠があるのかないのか。資料的に参考にするには不向きな一冊ではあった。
かといって、読んだのは時間の無駄だったかというとそうではない。長い人生を生きてきた一人の証人の、あちらに飛びこちらに脱線する語りに付き合っているうちに、時代はやはり繋がっているということが判ってきた。変わらないものも変わるものもすべて連続した歴史の中の出来事なのだ。明治からカレーがあるように、核家族が大正デモクラシーのうちにあるように、戦後にあるものはテレビを除いて戦前にもあったかも知れない。これはこれで、戦争と言う特殊な状況下での諸々を戦前の常態とみることの愚かしさを教えられて有益ではある。だがそれだけではない。戦前に既に変わってしまっていたものや、戦後しばらくして変わったものもあるのだ。漢文の素養は広瀬武夫や夏目漱石までで以後は失われた。一方で電話が普及したのは昭和三十年代に入ってからだ。
そもそも我々は、戦前と戦後ですべてのことがいっせいに変わったと思い込み過ぎていたのではないか?時代で区切ることの危うさを痛感するとともに、バブル崩壊後の日本の変化を明治維新や敗戦と同列に論じることが、決して大袈裟ではないということも改めて認識させられたことである。
2016年6月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
山本夏彦すごい!へたな歴史書を読むよりよほど面白い。考え方の指針にもなるような本です。
2015年1月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昭和18年生まれ、しかも今の中国大陸の大連というところといわれています。戦中派になるボクにとってのその時代を知る教科書です。
専門家の書いた歴史本は難しいし庶民の生活が分からないだけにこのような本はいいですね。山本夏彦さんの著書は全て素晴らしいです。
専門家の書いた歴史本は難しいし庶民の生活が分からないだけにこのような本はいいですね。山本夏彦さんの著書は全て素晴らしいです。