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昭和史の論点 (文春新書 92) 新書 – 2000/3/17
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- 本の長さ236ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2000/3/17
- ISBN-104166600923
- ISBN-13978-4166600922
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2000/3/17)
- 発売日 : 2000/3/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 236ページ
- ISBN-10 : 4166600923
- ISBN-13 : 978-4166600922
- Amazon 売れ筋ランキング: - 639,973位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1930年、東京・向島生まれ。
東京大学文学部卒業後、文藝春秋入社。松本清張、司馬遼太郎らの担当編集者をつとめる。「週刊文春」「文藝春秋」編集長、取締役などをへて作家。「歴史探偵」を名乗り、おもに近現代史に関する著作を発表。
著書は『日本の一番長い日』、『漱石先生ぞな、もし』(正続、新田次郎文学賞)、『ノモンハンの夏』(山本七平賞)、『幕末史』など多数。『昭和史 1926-1945』『昭和史 戦後篇 1945-1989』で毎日出版文化賞特別賞を受賞。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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戦争という軸で考えると、何の為の戦争か(「解放戦争」か「侵略戦争」か)、軍事力の技術的水準、軍の統帥権、軍のレベル(陸軍内部の抗争、海軍と陸軍の思惑の違い、兵士の規律等々)、戦争責任と戦後補償などが整理されている。「大東亜共栄圏」構想は後追いの思想であり、昭和18年5月の御前会議で決定された『大東亜政略指導大綱』ではビルマ・フィリピンの独立を認めるが、その他の国は日本の領土とすると決定しており、その結果、これは「侵略」と理解される。軍事力の技術的水準にしても中国との戦争では十分対応できるが、ノモンハン事件(対ソ連)や太平洋戦争(対米国)では勝てる水準にはなかったことが分かる。(他国は暗号解読用のコンピューターや原子爆弾を含めて第二次世界大戦用の新軍事力を開発していた。)又、海軍が主張していたように石油の備蓄が1.5年位しかないので、短期戦で勝利しないと軍隊の後方支援には当初から無理があることが分かっていたにもかかわらず、日本軍の南進が開始され、兵隊の多くが食料不足で餓死したり、輸送船での海没、マラリアなどの病気で死に、交戦で死んだ兵隊は少なかったことが分かる。特に致命的な判断は、欧州でドイツがソ連との戦争で敗退しているときに、日本が米国との開戦を決定したことである。情報戦においても完全に負けていたことが理解できる。
今日、第二次世界大戦は「反ファシズム統一戦線」という方がいるが、これは正しくない。本戦術は35年にコミンテルンで提案されるが、39年の独ソ不可侵条約で解体され、41年の日米開戦により復帰したからである。それまでは、ソ連を含めた日独伊からなる4か国同盟も模索されていた。
この本が示唆している内容で参考になったのは、戦争の賠償問題である。戦争賠償問題は国家間の問題で、個人は請求できないという考えと、「人権」という切り口で個人も請求できるという意見がある。特に、韓国の慰安婦問題や徴用工問題は「人権問題で時効はない」という考えである。この場合、請求権は本人のみが保有することになるので、早期解決を希望するものである。
昭和史研究の歴史家や作家の計4名が討論・検証する内容。「昭和史」とあるが、大正10年(ワシントン体制)から昭和20年(原爆とソ連侵攻)までを扱っているため、期待と若干違った。4名の知識、インテリジェンスは圧巻で、佐藤優がとあるセレクションに入れたのも納得だ。「勝った勝ったと旗行列や提灯行列をした」半藤氏(や田原総一郎)のように過去の戦争を体験した人が今後減っていくが気掛かりでならない。兵站がなくても「何とかなる」と言えば出世、「無理」と言えば左遷、というのは今の社会でもありそうな反面教師だ。
論点は大正10年(1921年)のワシントン体制【反英のスタート】から(太平洋戦争の)戦争責任と戦後補償【謝るべきか、否か】まで17の項目に分けて論じられている。勝手気ままに持論をぶって放談に近い項目もあるが、概して問題点を明らかにしてそれにそれぞれが意見を添えるという形で進んで建設的に論じられている。
しかし話が広がりすぎて論点がぼけた印象が残ったのか、6年後に半藤、保阪を残して新たに4人を加えて「あの戦争になぜ負けたのか」を上梓している。最後の項目では沖縄返還を実現せずに見切り発車で独立してしまった問題にまで触れて欲しかったが、紙数が足りなかったか。なお、今回の座談会出席者の一人の坂本多加雄氏はこの2年後の2002年に亡くなられた。
もちろん、そんな放談だけではなく、ソ連やアメリカから出てきた新史料をもとに、新しい議論も繰り広げられていてためになる。東南アジア侵略の意図が、解放という結果を正当化するものではなく、またその逆も言えるという見解にはかなり同意できる。日本は戦闘に負けただけではなくて、理論の面でも敗北し、それが今なお尾を引いている。
新しい事実を発見し、時には自由に空想を膨らませ、今までとは違った光を当てていくことが、新しい歴史解釈を生むであろうことを知らしめてくれる好著。放談の中に確かな成果物がある。
だから、予備知識がある人にはツッコミどころ満載で面白く、酒でも飲みながら話を聞いてみたい雰囲気の会合なんですけど、そうでない人がいきなりこれを読むのは止めた方がいいかもしれません。
それと、あまり関係ないことかもしれませんが、こういう本こそ索引がほしいですね。ドナルド・キーンさんは、日本の本に索引がついてないことを嘆いておられましたが、昔は普通についていた気がするけどなぁ。印刷製本に際し、今ならどーせ一度は電子データにしているだろうから、昔よりずっと簡単な気がするんですが、コストですかねぇ。
負けてしまったかについて話したほうがいいと思います。
とはいうものの、気のせいだろうか、折につけ「昭和の日本は軍も政府もバカだった」とあざ笑っているような気配が行間から染み出してくるようで不愉快になった。座談会だから楽しく、というのが原則なのかもしれないが、それにしても気になる。貴方達はそんなに賢いの?貴方達がそこにいれば何とかなったの?と聞きたくなってしまった。
一方、『盧溝橋事件の研究』や『従軍慰安婦たちの春秋』などでは実証的研究で満足させてくれた秦郁彦氏が、こと南京虐殺問題では妙に推測・憶測でものを言っており、気をつけて読んでいると、他の人も「・・・・なんじゃないか」とか「・・・・のような気もする」などとあやふやな物言いが多い。
結論。これは研究書ではなく、あくまでも楽しい座談会として読むべし。