無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
自虐指向と破滅願望 不幸になりたがる人たち (文春新書 113) 新書 – 2000/7/19
春日 武彦
(著)
心の平安を求めるが故に病気になったり不幸な状況に甘んじたりする人がいる。現役精神科医が明らかにする人の心の不思議と不気味
- 本の長さ193ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2000/7/19
- ISBN-10416660113X
- ISBN-13978-4166601134
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2000/7/19)
- 発売日 : 2000/7/19
- 言語 : 日本語
- 新書 : 193ページ
- ISBN-10 : 416660113X
- ISBN-13 : 978-4166601134
- Amazon 売れ筋ランキング: - 84,730位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本の購入のきっかけは知人の理解のためだったが、それ以上に興味深い著者の考え方や分析の仕方にそそられました。
2005年7月15日に日本でレビュー済み
何かひっかかる。そういう違和感が、存外に無視できないものであることに、まったく賛同する。腰砕けのような脱力感についての記述に苦笑しながら、するすると読んだ。
結末部に、人生を乗り切っていくために人がとりがちの方策が三つまとめられている。これは、単純に、楽しさや嬉しさ、幸せや喜びを、志向しているようには見えない人をわかりやすくする手がかりになるだろう。
が、同時に、著者の言うとおり、索強付会するとあやしげになることから、わかりにくいままに据え置かねばならないことが、これまた後味の悪さになっているのだろうか。
人格障害の概念がどのように成り立ってきたのか、この概念は一体なんであるのか、戸惑っている人や、また、他者に困らさせられている経験をしている人などに、有益な一書ではないかと思う。
私には面白かったのだが、途中、グロテスクで気持ち悪かったので、星は4つまで。
結末部に、人生を乗り切っていくために人がとりがちの方策が三つまとめられている。これは、単純に、楽しさや嬉しさ、幸せや喜びを、志向しているようには見えない人をわかりやすくする手がかりになるだろう。
が、同時に、著者の言うとおり、索強付会するとあやしげになることから、わかりにくいままに据え置かねばならないことが、これまた後味の悪さになっているのだろうか。
人格障害の概念がどのように成り立ってきたのか、この概念は一体なんであるのか、戸惑っている人や、また、他者に困らさせられている経験をしている人などに、有益な一書ではないかと思う。
私には面白かったのだが、途中、グロテスクで気持ち悪かったので、星は4つまで。
2018年3月14日に日本でレビュー済み
1989年2月20日午後6時46分。
まさに悪夢のごとき自殺事件が発生した。
これがかの有名な「阿蘇くま牧場自殺事件」である。
死亡したのは六十一歳の主婦であり、彼女はなんと「子熊に喰われて死亡した」
のであるが、その事件の異常さは人間の想像をはるかに超えるものであった。
彼女は普段から「金光明経」の熱心な信奉者であり、
金光明経の「捨身品」に描かれている釈尊の過去世を描いた「捨身飼虎」を文字通り実行に移したのである。
金光明最勝王経には確かに釈尊が菩薩の修行時代において、飢え死にしかかった雌虎に我が身を喰らわせる捨身が説かれている。
しかし・・・
彼女は動物園に浸入した後に、虎に喰われるつもりで虎の檻に入ろうとするも、虎の檻は頑丈な鉄格子で守られており、内部に入るのは不可能だった。
そこで比較的浸入が容易い「子熊の檻」に天井から飛び降りて、子熊にむさぼり喰われて死亡したという。
この衝撃的事件は当時、自殺として処理されたようだが、
その事件のあまりの凄惨さ、異常さはここではあえて書き記さないでおくにせよ、
これは、バッドニュースを通り越してもはや異常としか思えない。
虎がダメなら熊で良いというその短絡的な精神が理解出来ない。
わたしは以前から大乗仏教におけるこの「捨身」なる概念には危険な側面があると考えてきた。
この問題は単に金光明経だけの話ではない。
当時、とある仏教学者が「立派な行為」とコメントしたらしいが、なにをたわけた事をと思わざるを得ない。
彼女の凄惨極まりない最後を想像するだけで身ぶるいする思いがする。
これは、一精神科医の報告事例に過ぎないとはいえ、
宗教にはやはりこのような危険な側面があることを強調するに留めておく
まさに悪夢のごとき自殺事件が発生した。
これがかの有名な「阿蘇くま牧場自殺事件」である。
死亡したのは六十一歳の主婦であり、彼女はなんと「子熊に喰われて死亡した」
のであるが、その事件の異常さは人間の想像をはるかに超えるものであった。
彼女は普段から「金光明経」の熱心な信奉者であり、
金光明経の「捨身品」に描かれている釈尊の過去世を描いた「捨身飼虎」を文字通り実行に移したのである。
金光明最勝王経には確かに釈尊が菩薩の修行時代において、飢え死にしかかった雌虎に我が身を喰らわせる捨身が説かれている。
しかし・・・
彼女は動物園に浸入した後に、虎に喰われるつもりで虎の檻に入ろうとするも、虎の檻は頑丈な鉄格子で守られており、内部に入るのは不可能だった。
そこで比較的浸入が容易い「子熊の檻」に天井から飛び降りて、子熊にむさぼり喰われて死亡したという。
この衝撃的事件は当時、自殺として処理されたようだが、
その事件のあまりの凄惨さ、異常さはここではあえて書き記さないでおくにせよ、
これは、バッドニュースを通り越してもはや異常としか思えない。
虎がダメなら熊で良いというその短絡的な精神が理解出来ない。
わたしは以前から大乗仏教におけるこの「捨身」なる概念には危険な側面があると考えてきた。
この問題は単に金光明経だけの話ではない。
当時、とある仏教学者が「立派な行為」とコメントしたらしいが、なにをたわけた事をと思わざるを得ない。
彼女の凄惨極まりない最後を想像するだけで身ぶるいする思いがする。
これは、一精神科医の報告事例に過ぎないとはいえ、
宗教にはやはりこのような危険な側面があることを強調するに留めておく
2006年12月3日に日本でレビュー済み
最初は、奇異な患者の例、事件の例を並び挙げ、それにただ不快感、違和感を並び立てるだけの、それでは精神科医などよくやってられるなあと思うような記述が目立ってしまうのだが、ではどこに著者がこの本を書く意図、動機があったのかと読み進めていくと、最後に著者の違和感の正体が見えてくる。それは著者の著者自身に対する違和感であり、奇矯な事件の登場人物に対して度々最後に語られる「そこに自分にも通底するものがあると感じて不安になる」という言葉に現れる。それは、精神科医という立場での、自己保身的なエクスキューズではなく、著者の主張が、不幸な行為を選び取る(あるいは無意識に突き進んでしまう)ことは、実は決定的なダメージを回避するためのオルタナティブな選択肢であるという論文の主張に賛同していることからわかる。そこで少しばかりのカタルシスが得られる、最後の最後まで読み進み、この主張が聞けるまで、ちょっとした精神鍛錬が必要な本である。おもしろかった。
2022年12月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1/10しか読んでないですが、着地点をどうしたいのか見えないですね。
論理的な文章を期待して読むのは間違いです。
よく分からん精神科医の患者や世間への愚痴を読むものだと思って読んでください。
ちなみに言うと文学としても面白くないです。
論理的な文章を期待して読むのは間違いです。
よく分からん精神科医の患者や世間への愚痴を読むものだと思って読んでください。
ちなみに言うと文学としても面白くないです。
2005年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルと、著者が精神科医とのことで難しい内容を想像していましたが、素人の私にもすんなり読めました。
例が多くあり、学術的に読みたい方にはあまりお勧めしませんが、学術的にどうこうというものが関係ない人には、すんなり読めてお勧めです。
例が多くあり、学術的に読みたい方にはあまりお勧めしませんが、学術的にどうこうというものが関係ない人には、すんなり読めてお勧めです。
2018年4月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
精神科医としての分析や裏付けがあるのかと思ったら9割偏見の文学とでも言った方がいい内容でした。ただ、多くの患者を見てきた精神科医の感想文という目線で読めば面白いです。
2004年12月26日に日本でレビュー済み
この本を読み出してしばらくすると、「なんだタイトルに示される人々の筆頭に来るのは著者ではないか」と思わずにはいられない。職業として精神科医を
選ばれたのは、精神的にバランスの崩れた人に対して親和的なご自身の性格からではないか、と誰しも思うだろう。しかしそこで終わってしまっては、この本に投資したもとが取れない。著者はあくまで医師であり、患者ではない。医師に踏みとどまれる資質とはなんだろうか?
自殺予告の電話に対する(臨床家の)ビギナーとヴェテランの対応の違いを
論じた部分にそのヒントがある。緊急事態に対し「特別なノウハウなどない」と語ってこう付け加える。
結局マスターしているべきところに「空白」が残っているのではないかと懸念している限りは、自信など持てない。踏ん張りが利かない。実力を発揮できない。勉強とは、実際に使用するための知識の習得のみならず、自信や覚悟やその根拠とおぼしきものを獲得するために行なうのである。
上記は汎用性の高い卓見ではないだろうか。
選ばれたのは、精神的にバランスの崩れた人に対して親和的なご自身の性格からではないか、と誰しも思うだろう。しかしそこで終わってしまっては、この本に投資したもとが取れない。著者はあくまで医師であり、患者ではない。医師に踏みとどまれる資質とはなんだろうか?
自殺予告の電話に対する(臨床家の)ビギナーとヴェテランの対応の違いを
論じた部分にそのヒントがある。緊急事態に対し「特別なノウハウなどない」と語ってこう付け加える。
結局マスターしているべきところに「空白」が残っているのではないかと懸念している限りは、自信など持てない。踏ん張りが利かない。実力を発揮できない。勉強とは、実際に使用するための知識の習得のみならず、自信や覚悟やその根拠とおぼしきものを獲得するために行なうのである。
上記は汎用性の高い卓見ではないだろうか。