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歴史とはなにか (文春新書 155) 新書 – 2001/2/20
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- ISBN-104166601555
- ISBN-13978-4166601554
- 出版社文藝春秋
- 発売日2001/2/20
- 言語日本語
- 本の長さ222ページ
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商品の説明
商品説明
著者によれば、歴史は自分の立場を正当化する「武器」だそうである。国の歴史(正史)には、本来そういう側面がある。「歴史は文化であり、人間の集団によって文化は違うから、集団ごとに、それぞれ『これが歴史だ』というものができる」が、それは「ちゃんとした歴史」ではない。「いい歴史」を書こうと思ったら、「善とか悪とかいう道徳的な価値判断」「功利的な価値判断」は一切禁物である。しかし、そうした価値判断を排して書かれた「いい歴史」は「どの国家にとってもつごうの悪い」ものにならざるをえない。
そこで思い出すのは、2000年度のノーベル文学賞を受賞した中国人亡命作家、高行健(ガオ シンジアン)が「中国の正史」を批判した言葉である。高は「歴史とは、イデオロギーを通してではなく、じかに対面すべきものである」と言った。本書は、世界文明上の歴史観を、司馬遷の「現実とかけはなれた『正統』の歴史観」(中国文明)とヘロドトスの「変化を語る歴史観」(地中海文明)の2つに分けている。どうやら、高が「イデオロギーに基づく正史」と批判する中国の歴史記述は中国の伝統なのである。それが「いい歴史」かどうかは別にして、それぞれの国が自分の歴史をどう記述しようが、他国がとやかくいう筋合のものではないかもしれない。
しかし、求められるのはやはり「いい歴史」である。だが、「いい歴史」は必ずしも万人を喜ばせるものではない、と本書は言う。胸のつかえの下りる本である。(伊藤延司)
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2001/2/20)
- 発売日 : 2001/2/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4166601555
- ISBN-13 : 978-4166601554
- Amazon 売れ筋ランキング: - 26,019位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 65位文春新書
- - 97位歴史学 (本)
- - 1,022位評論・文学研究 (本)
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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タイトルからして「漠然と大風呂敷を広げて」と思ったが、本書はこれまでの類書より具体的に、ずっと高い次元で歴史を見るための考え方を教えてくれた。
私は歴史の素人だが、暗記科目として断片的に覚えていた名詞など上辺だけの知識、そして長らく抱えていた疑問の数々がパズルのピースのように繋がり、そこには私が想像したこともなかった巨大なビジョンが!
著者の集大成なのに敷居が低くて読みやすい。間違いなく歴史ジャンルでは稀な名著だ。
岡田先生の日本史、世界史の視点、捉え方には共感するところが多いです。
岡田先生は「歴史とは、人間の住む世界を時間と空間の両方の軸に沿って、一個人が直接体験できる範囲を超えた尺度で把握し理解し説明し叙述する営みである。」と定義します。
歴史は自分の立ち場を正当化する武器になる、とも言われます。
各地域の骨太な歴史の特徴は以下です。
◆中国文明の歴史の本質は「正統」の観念である。
◆地中海文明では、歴史は変化であり政治勢力の対立抗争で世界は変化する。それを語るのが歴史である、と説きます。
◆アメリカは移民の人工国家で過去の歴史は少なく、関心は現在と未来である。
◆インド、イスラムは、過去・現在・未来は繰り返すとの観念が強く欧米流の歴史観は存在しない文明である。
◆古代中国文明から独立対峙した日本歴史は、天命を受けた正統の天皇は万世一系の単一の王朝である、との思想である。
現代の世界は、国民国家が主流です。
これは、19世紀に始まり、またたく間に世界に波及しました。
理由は、国民国家は戦争に強かったからです。
戦争は、それまでは君主・権力者の傭兵間による戦いでしたが、国民国家は一般の国民を訓練して兵士として戦争をします。
ナポレオンの連戦連勝ぶりで、プロの傭兵でなくとも普通の農民、商人、職人などを訓練すれば強い戦士となり強い軍隊になることが分かりました。
日本の幕末の長州藩の奇兵隊もそうでした。
戦争のプロの武士ではなく百姓、町人でも訓練すれば戦争に参加する実力が備わることがわかりました。
傭兵に比べて徴兵性は、簡単に成年男子を集めることが出来て、しかも低コストですので近代国家はこぞって徴兵制を採用しました。
国民とその家族にとってはとんだ迷惑で災難です。
現代では、国民国家の考えが世界の常識です。
国境に囲まれた領土内に住む国民によって、政治・経済・宗教・文化が営まれています。
情報・経済・現代文明生活に必要なモノの流通は、量・スピードともに増しゆく一方です。
国家間の政治、宗教、民族の交流は、様々な軋轢が絶えない現状です。
ソ連崩壊後、国際紛争は、いわゆる第三世界の貧困国の内戦で、難民が流出し地域が不安定化しています。
ボスニア、ソマリア、ルワンダ、ハイチ、アルガニスタン、シリアなどです。
イスラム過激派のテロも盛んです。
近代社会においての基本的な権利である人権は、幸福を求めて生きることができる資格です。具
体的には、生きる権利、思想の自由、表現の自由、婚姻の自由、職業の自由、居住の自由、資本主義につながるマネーと財産保有の自由、宗教の自由、信条(信念)の自由などから構成されています。自由とは、他からの命令や強制からではなく、自分の意志と考えで行動するできることです。
この考え方は立派なのですが、現実を見てると絵に描いた餅のような気もします。
200年間続いてきた国民国家ですが、制度疲労をおこし始めているようです。
個人的には非常に読みにくい本でした。
漢語や聖書の難しい言葉が羅列されたかと思うと、普通の文章がひらがなばかり(例:ひじょうにむずかしい、いちばんだいじな)で記述されていたりと、あるいは同じ内容の文章が繰り返されたりと編集と校正が非常に雑です。非常に慌てて本にしてしまったという印象です。
解説や前書き、後書きがないのではっきり分かりませんが、これは著者の講演を文章化したものか、あるいは編集者が著者の口述筆記を行って、適当に編集したのか、そんな感じです。
せっかく、モンゴルやチベット問題を抱える中国の“中華思想”の歴史や、日本と米国の歴史というもののとらえ方の違いなど、興味を引く内容ばかり書かれているのに、減点材料が多いです。
内容は★5つ、編集★1つです。
歴史は政治である。
国家なんて概念ができたのもヨーロッパでさえ僅か150年前。
フランス語なんて人工的に作られた言葉。
などなど目からウロコの話がてんこ盛り。
歴史を勉強するには必読の書ではないでしょうか。