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物語オランダ人 (文春新書 181) 新書 – 2001/7/1

3.6 5つ星のうち3.6 11個の評価

聞きしにまさるケチと自分勝手。しかし自由平等で公徳心も強い。安楽死をも認めた"小さな大国"の素顔を滞在十一年の体験から描く
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2001/7/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/7/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 228ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4166601814
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4166601813
  • カスタマーレビュー:
    3.6 5つ星のうち3.6 11個の評価

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倉部 誠
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
外交や歴史の専門家でない方々には分からないだろうと思われますが、オランダの反日感情は戦後一貫して根強いままです。このことを知らないと、本書の評価を誤るでしょう。オランダの反日感情については、キレイゴトを言わねばならない外交場面や教育現場で紹介することはないし、ましてや、その歴史的背景も説明されません。その意味で、本書は貴重な著作です。そして、記述は適切で、示唆に富んでいます。
 
 オランダの反日感情を知りたい方は、例えば、オランダ外務省のウェブサイト「オランダと私」を見るとよいでしょう。そこには、日本への「屈辱感」「不条理感」「恨み」といった国民感情を踏まえた記述が現在(2023年)もあります。(「大戦による傷跡は今でも二国間関係に影を落としている」「オランダの植民地のインドネシアを日本軍が侵攻した」「4万人のオランダ兵捕虜が収容所に連行された」「インドネシアのオランダ人も強制労働キャンプに移送され、遠くは長崎や北九州の炭坑に連れられて行ったこと」などが書かれています)日本の外務省のサイトのオランダの頁でも、2022年まで、日本とオランダの外交関係には「懸案」があると書かれていたそうです。(この記述は、2023年初に削除されたそうです)

 こうしたことは、「友好ごっこ」に埋没している日本人や、勉強不足の日本人には、わからないと思います。実は、私は、本書を5年ぶりに読み返したのですが、その理由は、上述のことを説明した論文が発表になったことに関係しています。その論文では、次のことを紹介しています。
 「1940年5月、オランダはナチス・ドイツの侵攻の1週間後に敗北し、王族は英国に亡命、ロンドンに亡命政府が設立されたが、当時、小国オランダの財政・経済の8割は、植民地インドネシアから収奪した資金/財物だったので、国内税収が無くなっても心配なかった。」
「ところが、日本軍がそのインドネシアに侵攻し、奪ってしまい、オランダは大変なショックで日本を恨んだ。」
「インドネシアの側は日本軍を「解放軍」と呼び(360年に及ぶオランダによる植民地支配からの解放)、英雄墓地にはインドネシア人と一緒に独立戦争を戦った日本将兵が今も眠るが、オランダから見れば、国の基幹である収入源を日本が破壊したのだ。」
「インドネシアにあったオランダ政府の事業も私企業も日本が接収した。戦後、オランダが植民地インドネシアを取り戻そうとした際には、またもや日本将兵数千名がインドネシア独立軍に加わって共に戦い、オランダを妨害した。」
「オランダ亡命政府のヘルブランディ首相は、米英に支援を求めるための理由付けとして、「白人優位の維持」を掲げ、「白人に勝てるはずがないというアジア人の人種的本能と劣等感のおかげで白人による植民地支配の継続が可能なのであるから、日本人が白人(=オランダ)を傷つけ辱めたことを、すぐに罰しないと、白人の威信は回復不能になると訴えた」
「世界各地で行われたBC級戦犯裁判のなかで、オランダは連合国中で最多の226人の日本人を死刑に処した。」
「サンフランシスコ講和条約では日本の戦後賠償は不要とされたが、オランダだけが賠償を要求し受領した。」

 こうしたバックグラウンドを知ったうえでないと、本書の評価を誤ってしまうでしょう。実際に、戦後も一貫してオランダの対日感情は悪いのです。
 「1971年、昭和天皇のオランダ訪問時には、車列に魔法瓶が投げつけられ、お手植えの苗を引き抜く抗議行動が起きた。」
「1986年、ベアトリクス女王の訪日が、世論の反発で中止」
「1989年、昭和天皇の大喪の礼に、オランダの王族は参列しなかった」
「1991年、来日した同女王は宮中晩餐会のスピーチは、大戦中のインドネシアにおけるオランダ人捕虜の問題に言及するという異例のものだった。」(ただし、これらは皇室とオランダ王室の関係が悪いためではなく、オランダ王室は国内世論に配慮せざるを得ないためだそうです。)
「2000年、平成天皇皇后両陛下のオランダ訪問の際、両陛下の献花の2時間後、抑留被害者や元捕虜らが抗議のデモ行進」
「2008年、オランダ下院は、日本政府に対する元慰安婦への謝罪/補償の要求を全会一致で可決」
「本書によれば、オランダのTVドラマ等が描く日本人像は、単純、スケベ、滑稽、成り金、乱暴、狡猾」
「リヒテルズ直子氏という方がウェブ上に出している資料には、「怖い、理解しがたい戦時中の日本人」を扱うオランダのTV番組が、「理解し難い日本人」の姿として、大声を出し裸で神輿を担ぐ男たちを映し、オランダの視聴者が顔をしかめた件が紹介されている」

 では、今後、どうすればいいのでしょう。それを考えるために何よりも、「事実の確認」が重要であることは当然です。事実に基づかない議論、事実に反した議論など、して良いはずがありません。「オランダの対日感情はどのように悪いのか」「それはなぜなのか。何が歴史的原因なのか」を明確に、正確に知っておき、そのうえで、その事実に立脚した対策を考えることが必要であることは誰もが賛成するでしょう。
 そのうえでは、本書は、「実情」「事実」を説明してくれる、数少ない著作であると考えられます。単純な「好き嫌い論」に陥らず、今後の両国関係を改善していくうえで、本書は「読んでいて辛い」ものかもしれないが、目を背けてはならないと思います。
 また、本書にはオランダ人に関するいわば「マイナス面」がこれでもかこれでもかと書かれていますが、それらは、「オランダ固有の国民性」である面もあるし、「反日感情による面」の両方が混在していることを認識しておくことも重要だと思います。
 なお、本書の著者の奥様はポーランド人だそうですが、ポーランド、フィンランド、ベルギーは、大変な親日国ですよね。親日/反日という意味で、ポーランドとオランダは対極にあります。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年10月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当方現在ドイツ在住ですが、隣国のオランダに旅行に行き、オランダに興味を持ち、オランダ人が知れる本、ドイツとはどう違うのかも比べたくて購入しました。
発売されてからかなり経っているので、古い情報もあるので、それは仕方ないのですが、
とにかく愚痴ばかりが書いてあり、そんなにイヤなら日本に帰ったら?と思わされました。途中でイヤになり、読むのをやめようかと思うほどでしたが、最後にきてようやくいいところも書いてあったので、なんとか読み終えることができました。
オランダを好きで、悪い印象を受けたくないという人は読まない方がいいかもしれません。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白いの一言ではすまない、色々暗示してくれるある意味奥深い内容のオランダ体験本だと思う

ヨーロッパ在住の日本人の実地体験・交流本は数がそこそこ多いが、この本は特に考えさせられた。

その意味でも五つ星だと思う。

民主主義や今の政治・経済・文化の土台は欧州だが、国民国家の概念もやはり、欧州なのは

論を俟たない。 筆者は小公共精神と大公共精神やら矛盾に満ちた労働者保護制度なのに

秩序が維持されているとか、これでもかと我々日本人の常識に疑問を投げかける。しかし

果たして日本人の常識がかれら欧州人からみて正しいのかと素直に疑わせてくれる。

近い将来の成熟社会の一つの姿を垣間見せてくれているかもしれない。

とても良い本だと思う
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年8月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
12年のオランダ生活をベースに日本人の視点でオランダ社会を見た際の、良い点・悪い点が著者の独断と偏見(といっても一般的な日本人的感覚)で述べられています。

ケチで自分勝手で親子の情も希薄、10人に1人は仮病を使いきちんと働かずに会社からお金を騙し取る国民性を指摘する一方で、小国でありながら世界的企業を排出し、国連やEU、環境問題で重要な地位(大きな発言力)を占める国であることや充実した休暇の制度等、日本が学ぶべき点もあることを指摘しています。

かつて世界を貿易でリードし、その後、英国、フランスに戦争で苦しめられその栄光の座から転落した現在のオランダは成熟社会の一つのゴールと言えますが、経済大国となった日本もやがては中国・インドの台頭でその地位から引きずり降ろされる日が来るかも知れません。

その時にどのような成熟した社会へ行き着くのか、オランダの良い点は学びつつ日本独自の誇れるような成熟した社会をつくらなければと考えさせてくれた点で、本書は良書だと思います。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2016年7月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まさかの反日国とは…読むまで全く知りませんでした。ホントに興味深い内容で、一気に読みました。欧州は、安い労働力資源の搾取があってはじめて成り立つ豊かな生活であった国が多いのですね。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年11月23日に日本でレビュー済み
この本がオランダで生活している日本人の間だけで読まれている(日本ではほとんど売れなかった)という理由もよくわかります。
オランダ人をよく知っているか、これから関係を持とうとしている人にとっては、「やっぱり」とか「なるほど」というところが満載なのですが、オランダに直接関係が無い日本人に何を訴えたいのかが全く伝わってきません。

オランダは本当に小さな国です。ドイツ語でもフランス語でも「低い国」と馬鹿にされ、誰も領土意欲を持たなかった辺境の地。そこを自分達で埋め立て、土地がないので海外に進出し、世界的な海洋国家になりました。現在でも国際的な大会社(Philips、ユニリーバ、ロイヤルダッチシェル)などがあります。どうしてこんな小さな国がヨーロッパの中で「列強」と呼ばれるほどになったのか、私はオランダ人を大変尊敬しています。

この本にはオランダ人の悪口ばかりで、オランダ人に対する尊敬が感じられません。悪口の対象から学ぶところがないのは当然です。

ビジネスでオランダ人と付き合う可能性がある人にとっては参考になるでしょう。しかし、相手を尊敬しない限り、相手はこちらに心を開いてくれません。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2010年5月27日に日本でレビュー済み
やはり、外国のことは住んでみないことには何も言えないのではないか。オランダ移住への情熱を絶やさなかった著者のオランダリポート。オランダといえば美しい風景が真っ先に思い浮かぶが、その内情はけっこう暗い部分もあるようだ。日本以外の国でも問題はたくさん抱えているのだという、当たり前の事実にも気付くことができる。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年5月25日に日本でレビュー済み
オランダ人を書ききった名著です。何故ダッチアカウント(割り勘)で外国人に全額払わせようとするのか。何故他人の足を引っ張ることが合理的なのか。
オランダ在住経験の長い著者が解き明かしていきます。
曰く「自分たちの生活環境を根本的に破壊するような行為は、人が見ていようがいまいが関係なく」しないが「そうでない場合は関係なく自分勝手にする」。汚物などの廃水は全て運河に垂れ流し犬の糞をさせまくり(罰金制になったが見てみぬふり)、セルビア軍の虐殺を見てみぬふりをしたオランダ軍を堂々と正当化し、レストランの食器は口紅が付着し床屋のカミソリは消毒しない…(一応慣習や伝統により合理的?理由はある)。
が、高い公共税に黙って耐える。とはいえ行き過ぎた労働者保護が、給与の与えられる数年の仮病を許すというとんでもぶり(指摘すると人権侵害になり大変なことになる)。
我々の知らなかったオランダ人の姿を映し出してくれます。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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