お届け先を選択
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

幕末・維新の新視点 孝明天皇と「一会桑」 (文春新書 221) 新書 – 2002/1/21

4.3 5つ星のうち4.3 20個の評価

薩摩と長州が坂本龍馬の仲介で武力倒幕を目指す同盟を結び王政復古をなし遂げた――このような「常識」は完膚なきまでに否定される
続きを読む もっと少なく読む

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2002/1/21)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/1/21
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 228ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4166602217
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4166602216
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 20個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
家近 良樹
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
20グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2011年3月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
黒船来航→尊皇攘夷運動→大政奉還・王政復古→戊辰戦争に至るプロセス(その政治状況の変化も含め)は、
比較的短期間の内に発生し、且つ関係人物も多いため、私自身の中でイマイチ理解し切れていませんでした。

そんなモヤモヤした中で出会ったのが本書。

教科書では幕末〜戊辰戦争に至る複雑なプロセスを、「黒船来航」「尊皇攘夷vs公武合体」「大政奉還」
「王政復古の大号令」等のキーワード単位で個々に大まかにしか説明していないので、、
それらの背景や関係性に対する説明が十分ではありません。

本書では、戊辰戦争に至るまでの幕末史の真相を「一会桑」を中心とした政治動向の側面より考察を行うことで、
一本の”線”として矛盾なく整理しています。
 ・ 薩長同盟は当初、実は「打倒・一会桑」連合であり、幕府に対しては「対幕強硬派」ではあったものの、
  「倒幕」までは目的としていなかった。
 ・ ではそもそも何故、薩長同盟は「打倒・一会桑」を目指したのか?
 ・ そして何故、薩長同盟が「対幕強硬」→「倒幕」に路線変更したのか?

筆者はそれらを時系列に沿って、各種文献を丹念にそして素直に解釈しながら、論理的な考察を行っています。
新たな理解・知識を得ることができ、目からウロコです。
読後感は「新鮮」の一言でした。

文章も平易な表現でクセが無いため、ニワカ歴史ファンの私にとっても非常に読み易く、
幕末史の深い心理を容易に理解することができました。

幕末〜戊辰戦争に至るプロセスの理解でモヤモヤしている方に、是非お薦めしたい良書です。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幕末の幕府と朝廷のせめぎあいの状況を、わかりやすくかかれ、きにいりました
2021年7月13日に日本でレビュー済み
「維新英雄伝」にきちんとNO!を言った素晴らしい本。
当時はさぞ画期的だったことでしょう。
しかも大学教授。
ここ10年余りNO!という本がものすごく増えたけど、ほとんどは在野の研究家。
教授連は先輩の教えを受け継がなければいけないし、その先輩にも先輩がいるから、延々と続いてきた薩長史観になかなかそむけないんですよね。
勇気ある本なのですが、ただ、2002年だからなのか、教授だからなのか、若干、微妙な表現が入ってしまう。
京都の「テロ」とか、「圧力」に弱い公家って何のこと?
「尊王攘夷派による連日連夜の殺人、首晒し、バラバラにした肉片を公家屋敷に投げ込むなどの脅し」って具体例を書いてくれないと、この本だけ読んでも意味がよく分からない。
他の本も読んだから知ってますが。
その取り締まりのために京都守護職が設置され、松平容保(会津)が長州に憎まれることになったのだから、極めて大事な部分でしょう。
たったの一行増やすだけで済むのだけれど、教授はこれが至難の業。
でも、今ですら黙りこくっている教授が多いから、良心のある本です。
著者を応援します。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年7月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
孝明天皇・一橋慶喜・会津藩を軸として薩摩藩・長州藩・幕府・朝廷の動向や
「なせそのような動向となったのか?」という筆者の考え方が丁寧に語られて
おり読みやすい本でした。

ただし、タイトルでは一会桑とありますが、桑(桑名藩)の動向と、果たした
役割について、ほとんど語られておらず、桑名藩の動向について少しでも知り
たいと思い購入したので、その点はとても残念でした。

内容はとてもおもしろく、歴史が好きな方・興味がある方でしたら、読んでいて
楽しいと思います。

参考までに各章のタイトルを記しておきます。本購入の参考になれば幸いです。
第一章  幕末政治史の常識について
第二章  幕末維新史研究の過去と現在
第三章  孝明天皇の登場
第四章  朝幕関係の悪化と孝明天皇の朝廷掌握
第五章  徳川幕府と朝廷の対立
第六章  井伊直弼暗殺後の政局と孝明天皇
第七章  一会桑の登場と孝明天皇
第八章  一会桑の朝廷掌握と孝明天皇
第九章  第二次長州戦争の強行と反発
第十章  一会桑の朝廷支配の崩壊
第十一章 十五代将軍の誕生と大政奉還
第十二章 王政復古クーデター
第十三章 鳥羽伏見戦争と倒幕の達成
以上。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年8月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幕末に真の正義はない、ということを最近よく考える。官軍と幕府軍においてもどちらが正義でどちらが悪というものではない。会津にしろ、忠を貫いたとされるが、実際は途中で舞台を降りられなかっただけということがこの本を読むとよく分かる。薩長のやり方というのは強引で理不尽なものであったが、勢いがあった。策士がいて、対幕府政策にしても一歩先を歩いている場合が多かった。薩長としても内心は自分たちの不合理さに気づいているから、もとより強行な攻めに終始せねばならない。この理不尽さが、反対派を作った。幕末に真の正義はない、と冒頭で述べたが、明らかに理は官軍にはなかった。では、官軍に立ち向かったほうが正義かというと、そうとも言えないのが難しいところだが、この本を読むともやもやしていた謎の一部が解ける。
18人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年10月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本人の幕末観には司馬遼太郎の諸作が圧倒的に強い影響を与えているが、司馬本人が本書で書かれたような幕末の朝廷・幕府・諸藩の動向を知らないはずはない。司馬の大胆な解釈、つまり一部の諸藩と朝廷の動向の無視が、彼の描く魅力的な明治維新像として結実した。
本書は、そこで消された声なき声を拾い集めることで幕末の新視点を提示する。
慶喜の直情的なキャラクター、幕臣と慶喜の距離、朝廷と一会桑の関係、幕府と朝廷の双方を支持した諸藩、薩長のそれぞれ内部での強硬派と穏健派の闘い、英仏の動向、それぞれ複雑に影響しあい、明治新政府は樹立する。一ついえるのは、薩長の一貫した武力討伐運動の成果が明治維新であったということでは決してないということだろう。著者も薩長の役割、志士達のリーダーシップを否定するものではないが、幕府政治を終らせた最も大きな要因は薩長ではなく世論、もっと言えばペリー来航にはじまる日本全体の大きな空気の変化であったと解釈することが、フェアな幕末理解なのだろう。敗者から歴史をみる面白さを伝える良書。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年3月6日に日本でレビュー済み
なかなか幕末の天皇に焦点を当てた文献が少ない中、孝明天皇とさらに「敗者」の「一会桑」をテーマとした本書に飛びついた(今頃?)。幕末の覇権争いの構造はますます奇奇怪怪と興味深かったが、もっといろいろ深掘りしてほしかった。筆者も言われるように宮中に関する史料が少ないせいか、紙幅の制約もあるんでしょうか?朝廷サイドにスポットをあてた史伝は岩倉具視ぐらいなので新書ベースでもっと出版してほしいもの。
2012年2月4日に日本でレビュー済み
 幕末の戊辰戦争に至る過程が、一貫して武力討伐の意志をもった
薩長両藩の意志の実現であると見なす史観は誤っているとした書。

 武力による倒幕は大政奉還後、鳥羽伏見戦争の直前に決まった方針
であり、それも幾多の偶然が決めたものであると論じている。

 この論自体は本書を読む限り説得的であり、本書にはその点で価
値がある。

 直接の論に関係ない点で、いくつか述べる。

(あ)結局明治維新を成就させたものは何かという点で、著者は最終的に
これまでの体制では問題があるという民衆の意志である、と結論する。
これは史実の論証から離れた判断であり、そうしたことも許されると
は思う。しかし、安易に「民衆」という言葉を用いるのはどういう意味か。
そもそも「民衆」とは何か。民衆とは社会の支配層を含まない用語で
あろうが、本書の論述を前提とする限り、それは当時の日本の「多くの人」
の意志、公論であると述べるべきである。安易に「民衆」と書く歴史家
は信用できない。

(い)後書きであるが、薩長武力討伐によって明治維新を成功させたことが
その後の日本人のアジア諸国への「変な優越意識」につながったとのこと。
また最後の最後でこんな馬鹿な発言を聞かされるのかと憂鬱になった。
なぜ薩長武力討伐によって明治維新が成功すると「変な優越意識」を日本人
は有したと非難されなければならないのか?もし徳川慶喜による諸侯を議定
とする雄藩体制による明治維新が実現されていたとしたら、この著者は
日本人の「変な優越意識」はそこに起因するとでもいうのか?
近代以降の日本人に対しては根拠なくさげすみを与えることが許されるという
のは我が国歴史会の共通認識であろうが、それこそが思い込みで歴史を書き続
ける行為だということを著者は理解できないのか?最後の最後でがっかりさせ
られた。

(う)文中、書状の引用で「反正」という言葉が二カ所ほど出現する。たとえば
201ページ「大樹は反正と申す事」とあるが、反正は、現在の日本人の読者は
何か正しいことに反したことだと理解してしまうのではないか。これは、正に
反へる(せいにかへる)ということで、正しい状態に戻るという意味である。
たとえば「反正天皇」という天皇号が存在する。こうした難語は解説があって
しかるべきだろう。

(え)78ページ、桜田事件の後、「水戸藩に対して戊午の年(安政五年)に下った
内勅を朝廷に返さないでいいとする通達がなされている」とある。この内勅
返還問題は、朝廷、幕府、水戸藩の間で複雑な交渉があるのであり、最終的に
それが返還不要で決着したものである。ところが、そのもともとの説明が不足
しているので、78ページのこの記載は理解不能に陥っている。詳しくは大佛次郎
天皇の世紀第二巻を参照。

 
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート