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モーツァルト 天才の秘密 (文春新書 487) 新書 – 2006/1/20
中野 雄
(著)
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幼児期の教育がモーツァルトの脳の発達にどう影響したか、その後の挫折や決別がどのように結実したか、傑作誕生の過程を検証する
- 本の長さ253ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2006/1/20
- ISBN-104166604872
- ISBN-13978-4166604876
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2006/1/20)
- 発売日 : 2006/1/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 253ページ
- ISBN-10 : 4166604872
- ISBN-13 : 978-4166604876
- Amazon 売れ筋ランキング: - 436,038位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 68位18世紀・古典派以前のクラシック音楽
- - 462位音楽史
- - 957位文春新書
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年3月31日に日本でレビュー済み
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ともすれば「天才」の一語で片付けられるモーツァルトを一人の人間として、その環境、時代、親子の確執を丹念に追っている。その中から現代の「天才」と呼ばれる音楽家たちと共通する特徴を指摘して、モーツァルトが時代を超えた一人の人間としてよみがえる。モーツァルトの音楽と、それを紡ぎ出した人間としてのモーツァルトが一層愛おしくなる。
2017年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
楽しく読めました。”天才伝説を覆す画期的評伝”と云うほどではないが
コンパクトに纏まっています。遺伝子の役割を過重に考えるのではなく、
経験の重要性を思いました。父レオポルトの教育の時期と内容が適切で
あったのは当然ですが、数々の試練が彼を成長させたのが分かります。
母親の死、コロラド大司教、マリア・テレジア、貴族からの冷遇、貧困・・・
そいったものが結果として天才を作る作用を果たしたのと思います。
パリでの就職活動に失敗していなければフランス革命に巻き込まれていた
かもとふと思いました。これも結果論ですが。
コンパクトに纏まっています。遺伝子の役割を過重に考えるのではなく、
経験の重要性を思いました。父レオポルトの教育の時期と内容が適切で
あったのは当然ですが、数々の試練が彼を成長させたのが分かります。
母親の死、コロラド大司教、マリア・テレジア、貴族からの冷遇、貧困・・・
そいったものが結果として天才を作る作用を果たしたのと思います。
パリでの就職活動に失敗していなければフランス革命に巻き込まれていた
かもとふと思いました。これも結果論ですが。
2014年4月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
東大法学部卒業という異色の経歴を持つ音楽プロデューサー(というより、音楽評論家といってもよいかもしれない)中野雄氏のモーツァルト論。新書であるからコンパクトなのがよい。モーツァルトの人生を8章立てとし、簡潔にその人生を辿りつつ、章末にCDガイドを付す。何かの機会にモーツァルトに興味を持ち、もう少し知りたいと本書を手に取った初心者向けのモーツァルト・ガイド本として出色の出来である。
音楽プロデューサーを生業としてきた著書だからこその視点、例えば、大量の音楽家と日常的に会い、神童、天才と呼ばれる者たちも多く見てきた筆者ならではの、「モーツァルトがそのような神童、天才たちと何が違ったのか」との問いかけと筆者による分析などは非常に興味深い。
また、本書を読んで、モーツァルトの音楽が深みを増していったことと、彼の人生の悲哀とが無関係ではないことに改めて気付かされた。モーツァルトの伝記を読んでいると、彼の余りの世間知のなさにやきもきし、もしもコンスタンツェがもう少し節約家だったのであれば、モーツァルトも長生きし、より多くの素晴らしい曲を書いただろう、などと妄想を膨らませるものだが、モーツァルトがもし安定した生活に安住していたとしたら、あの名作は生まれなかっただろう。
文章も読みやすく、また読ませる内容で、一気に読んでしまった。ただし、天才論のところでの、脳トレの川島教授の話などは、科学的根拠も不明で、この素晴らしい本にそぐわない蛇足のように思う。
(2014/4/1読了)
音楽プロデューサーを生業としてきた著書だからこその視点、例えば、大量の音楽家と日常的に会い、神童、天才と呼ばれる者たちも多く見てきた筆者ならではの、「モーツァルトがそのような神童、天才たちと何が違ったのか」との問いかけと筆者による分析などは非常に興味深い。
また、本書を読んで、モーツァルトの音楽が深みを増していったことと、彼の人生の悲哀とが無関係ではないことに改めて気付かされた。モーツァルトの伝記を読んでいると、彼の余りの世間知のなさにやきもきし、もしもコンスタンツェがもう少し節約家だったのであれば、モーツァルトも長生きし、より多くの素晴らしい曲を書いただろう、などと妄想を膨らませるものだが、モーツァルトがもし安定した生活に安住していたとしたら、あの名作は生まれなかっただろう。
文章も読みやすく、また読ませる内容で、一気に読んでしまった。ただし、天才論のところでの、脳トレの川島教授の話などは、科学的根拠も不明で、この素晴らしい本にそぐわない蛇足のように思う。
(2014/4/1読了)
2012年8月26日に日本でレビュー済み
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タイトルから予想されるほど派手な内容ではない。誠実な筆者が、父レオポルトに近い視点からモーツァルトを描く。歴史的背景の分かりやすい説明もあるし、筆者ご自身が長年音楽業界に勤めていらしたこともあってか曲に対する評価も適当であると思われる。読み進めていく中で楽しくもなるし、悲しくもなる。モーツァルトの栄華と悲哀、誠実な筆者であるからこそ静かに確かに伝わってくる。
2016年2月1日に日本でレビュー済み
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昨年のウィーン、プラハ旅行でクラシック音楽に改めて目覚めましたが、そんななかでモーツァルトに関する初手本で選んだのが本書でした。極めて明快に彼の一生を描き、至極のCDガイドもあったりで大満足の一冊でした。吉田本も購入して知識を深めていこうと思います。
2016年1月27日に日本でレビュー済み
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モーツアルトの生い立ちや当時の社会なども分かりやすく理解できてとっても良いです。天才に対する筆者の考えや、家族との関係などもとてもためになりました。
2006年3月16日に日本でレビュー済み
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モーツァルト生誕250年とは関係なく,漫画「のだめカンタービレ」の影響で西洋音楽史を勉強したいと思い,その取っ掛かりとして読んだ。尊敬する鉄道紀行作家であった故・宮脇俊三先生が,「彼は神と人類との通路であったかと思う。」とまで称したモーツァルトを知るためには絶好の一冊である。
旅から旅への幼少期,最後まで生涯に影を落とした父レオポルトとの関係,上流社会の無理解に悩んで怏々とした晩年・・・現代にいたるまで「天才」と呼ばれ続けた一人の孤独な青年の実像を客観的に明示した好著である。
旅から旅への幼少期,最後まで生涯に影を落とした父レオポルトとの関係,上流社会の無理解に悩んで怏々とした晩年・・・現代にいたるまで「天才」と呼ばれ続けた一人の孤独な青年の実像を客観的に明示した好著である。
2012年1月2日に日本でレビュー済み
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私はモーツアルトの音楽が好きだ。沢山ある中で交響曲40番が特に好きだ。彼の音楽の深みは、人生の苦悩から湧き出たものであることがあらためてわかる。この本は珠玉のCD集も掲載されており、Youtubeなどで検索し聴きながら読み進めると彼の人生と音楽のつながりがわかる。確かに彼は天才であるが、子供のころの音楽を聴いても何か味気ないのだ。父レオポルトとの決別やビジネスが苦境となる絶望を繰り返すうちに彼の音楽が熟成した。この本を読みながらモーツアルトの音楽を聴けばそれがよくわかる。交響曲第40番は41ある交響曲の最後の方であることもこれで納得できる。