著者の前著「さらば財務省」を読んだ上で、本書を手に取ったが、こちらはインタビューの筆記となっており非常に軽い感じだ。ただ、ところどころで「裏話」的なものもあり、それはそれでおもしろい。
「さらば財務省」を読んだあとの、コーヒータイム的に読むのもいいだろうし、本書を先に読んで予習した上で「さらば財務省」に向かうのもいいかと思う。
いずれにしても、前著とセットで読まないと著者の意図が中途半端にしか理解できないような気がする。その点を考慮して、★3つとさせていただきます。
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霞が関埋蔵金男が明かす「お国の経済」 (文春新書 635) 新書 – 2008/5/20
高橋 洋一
(著)
「埋蔵金」論争の火付け役が、財務官僚と族議員に牛耳られた政治の内幕を暴露し、安易な増税論ではなく、なすべき「改革」を提言する
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2008/5/20
- ISBN-104166606352
- ISBN-13978-4166606351
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2008/5/20)
- 発売日 : 2008/5/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 176ページ
- ISBN-10 : 4166606352
- ISBN-13 : 978-4166606351
- Amazon 売れ筋ランキング: - 586,899位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は、財務省とはお金をきちんと使っているものだと思ってましたが、こんなにあくどいのか
と頭を殴られお人好しだと悔しくなりました。そのくらい本書は衝撃を受けました。また高橋先生の
ある番組で「ほら財務省は、豆を一杯巻きたいでしょう、だからお金はたくさんあったほうがいいん
ですよ」なんて発言がありました。これが消費税の増税の容認の裏の一つと気がつけたのも高橋
洋一氏とういう人間をしり本書を読んでやっと理解できました。本書や高橋洋一先生のような貴重
な方々を応援する意味でも本書を読んで財務省を監視したいです。
と頭を殴られお人好しだと悔しくなりました。そのくらい本書は衝撃を受けました。また高橋先生の
ある番組で「ほら財務省は、豆を一杯巻きたいでしょう、だからお金はたくさんあったほうがいいん
ですよ」なんて発言がありました。これが消費税の増税の容認の裏の一つと気がつけたのも高橋
洋一氏とういう人間をしり本書を読んでやっと理解できました。本書や高橋洋一先生のような貴重
な方々を応援する意味でも本書を読んで財務省を監視したいです。
2009年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
財務省を筆頭に様々な象徴のメンタリティが行政の執行に影響しているというのが感じられた。例えば、日銀には「金融引き締めをしたら勝ち」というメンタリティがあるという。財務省が緩めろというから引き締めたら勝ちなんだとか。金融緩和のためにはマネーを出さなければいけない。日銀がマネーを出すためには市場から国債を買い入れなきゃいけない。国債を買うということは財務省を助けることになるからそれを「負け」と感じるらしい…。
その他、日銀の独立性は目標の独立ではなくて手段の独立だとか、財務省は成長が嫌いだとか官僚が大臣をコントロールしていることだとか、消費者物価指数の上方バイアス(数値は実状よりも1パーセントくらい上にでる)とか面白い。ちなみに、日本のコアCPIからはエネルギーがはずされていないから、他の国で標準のコアCPIのことを日本ではコアコアCPIというらしい。
インタビュアーとの対話形式になっているが文中の(笑)が多すぎるのが気になった。
その他、日銀の独立性は目標の独立ではなくて手段の独立だとか、財務省は成長が嫌いだとか官僚が大臣をコントロールしていることだとか、消費者物価指数の上方バイアス(数値は実状よりも1パーセントくらい上にでる)とか面白い。ちなみに、日本のコアCPIからはエネルギーがはずされていないから、他の国で標準のコアCPIのことを日本ではコアコアCPIというらしい。
インタビュアーとの対話形式になっているが文中の(笑)が多すぎるのが気になった。
2012年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『さらば財務省』で経済論壇に衝撃を与えた著者が、日本経済をインタビュー形式で
縦横に語り尽くす一冊。著者は今月10日にチャンネル桜の経済討論に出演しており、
ネットで視聴させてもらったが、興に乗って話すととめどなく話が出てくるキャラらしい。
それが実に面白い。本書はその活字版といった趣で、語り口はざっくばらんであるが、
かなり深い経済理論にも触れているし、著者の持論も良く分かる。「埋蔵金」「財政」
「金融」「公務員制度改革」「地方分権」の五つのテーマに分け、"お国の経済"を語る。
著者はいわゆるリフレ派で、金融緩和を問題の解決策としている。そのために日銀法
の改正こそ必要だとする。一方、財政出動には否定的でマンデル・フレミングモデルを
援用して効果はないとする。この辺は議論のあるところだろう。官僚時代の体験談が
面白くかつ深刻でもある。我が国は「議院内閣制」ならぬ「官僚内閣制」に堕していて、
政治が機能していないという。解決のためには公務員制度改革が必要で、著者らは
随分と闘ったが、壁は実に厚かった。しかし誰かがやらなければ国は滅びてしまう。
真の改革政権が必要だろう。本書は2008年の出版だが、今も課題は残ったままだ。
縦横に語り尽くす一冊。著者は今月10日にチャンネル桜の経済討論に出演しており、
ネットで視聴させてもらったが、興に乗って話すととめどなく話が出てくるキャラらしい。
それが実に面白い。本書はその活字版といった趣で、語り口はざっくばらんであるが、
かなり深い経済理論にも触れているし、著者の持論も良く分かる。「埋蔵金」「財政」
「金融」「公務員制度改革」「地方分権」の五つのテーマに分け、"お国の経済"を語る。
著者はいわゆるリフレ派で、金融緩和を問題の解決策としている。そのために日銀法
の改正こそ必要だとする。一方、財政出動には否定的でマンデル・フレミングモデルを
援用して効果はないとする。この辺は議論のあるところだろう。官僚時代の体験談が
面白くかつ深刻でもある。我が国は「議院内閣制」ならぬ「官僚内閣制」に堕していて、
政治が機能していないという。解決のためには公務員制度改革が必要で、著者らは
随分と闘ったが、壁は実に厚かった。しかし誰かがやらなければ国は滅びてしまう。
真の改革政権が必要だろう。本書は2008年の出版だが、今も課題は残ったままだ。
2013年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
わりと有名な本なので 一度読たっかった。けっこう面白かったです。
2008年9月3日に日本でレビュー済み
前のレビュアーも書いているように、2008年現在の今読むべき本である。
竹中平蔵氏のもと、小泉・安倍内閣をサポートした筆者の経歴を知らなければ
話はわかりずらいし、簡易的なインタビュー形式で時事的な問題が中心なので
数年後ではあまり面白くないかもしれない、というのがその理由だ。
反面、新書らしくわかりやすい平易な記述の上、内容は新聞などには書かれて
いない興味深い事柄が多い。
具体的に内容を紹介しよう。
・埋蔵金を見つけたのは著者(高橋)だが、名前をつけたのは与謝野研究会。
ネーミングされたのは最近である。数年前から著者が主張していたときはまっ
たく注目されなかった。しかし、効果のある「埋蔵金」というネーミングが
されてから一挙に注目が集まった。
世論に訴えるには、ある種のわかりやすさが必要だということがわかる。
・現在も日本はデフレから脱却できていないにもかかわらず、日銀は金融を緩めな
かった。なぜかというと、金融を緩めるためには国債を買うことが必要なのだが、
それは財務省の手助けだから日銀が嫌がった。
などという「あほか!」と言いたくなる話。
・民営化といっても、その種類は3つある。霞ヶ関文学では「完全民営化」と「完
全に民営化」では意味するところが天と地ほど違う。という話(詳しい説明は本書
を参照されたい)。
これは以前竹中氏が月刊誌で主張していたことだが、官僚の姑息な抵抗の様を多く
の人に知ってほしい。
道州制(それに伴う憲法改正)、小さな政府の話もでてくる。
「『埋蔵金論争』は、一時的な熱狂ではなく、国のあり方を問う、国家観をめぐる
争いなんですよ」という末尾の著者の言葉がとても印象的だった。
竹中平蔵氏のもと、小泉・安倍内閣をサポートした筆者の経歴を知らなければ
話はわかりずらいし、簡易的なインタビュー形式で時事的な問題が中心なので
数年後ではあまり面白くないかもしれない、というのがその理由だ。
反面、新書らしくわかりやすい平易な記述の上、内容は新聞などには書かれて
いない興味深い事柄が多い。
具体的に内容を紹介しよう。
・埋蔵金を見つけたのは著者(高橋)だが、名前をつけたのは与謝野研究会。
ネーミングされたのは最近である。数年前から著者が主張していたときはまっ
たく注目されなかった。しかし、効果のある「埋蔵金」というネーミングが
されてから一挙に注目が集まった。
世論に訴えるには、ある種のわかりやすさが必要だということがわかる。
・現在も日本はデフレから脱却できていないにもかかわらず、日銀は金融を緩めな
かった。なぜかというと、金融を緩めるためには国債を買うことが必要なのだが、
それは財務省の手助けだから日銀が嫌がった。
などという「あほか!」と言いたくなる話。
・民営化といっても、その種類は3つある。霞ヶ関文学では「完全民営化」と「完
全に民営化」では意味するところが天と地ほど違う。という話(詳しい説明は本書
を参照されたい)。
これは以前竹中氏が月刊誌で主張していたことだが、官僚の姑息な抵抗の様を多く
の人に知ってほしい。
道州制(それに伴う憲法改正)、小さな政府の話もでてくる。
「『埋蔵金論争』は、一時的な熱狂ではなく、国のあり方を問う、国家観をめぐる
争いなんですよ」という末尾の著者の言葉がとても印象的だった。
2012年7月8日に日本でレビュー済み
高橋洋一氏の頭の良さに感心しながら最後まで面白く読めました。
インタビューに高橋氏が応える形で「埋蔵金とは何か」「国の財政」「国の金融」
「公務員制度改革」「国家を信じるな(道州制について)」が論じられていますが、
難しい問題を分かりやすく解説しています。
長期化したデフレ経済が今も続いている現在(2012年7月)でも読みごたえは十分に
あります。
行政(財務省など)や政治家の裏話がちょこちょこと出てきますが、意外と重要な指摘で
あり、選挙で政治家を選ぶことの大切さを改めて感じました。
最近、自民党は10年間で200兆円の公共投資を中心にした財政投融資による景気拡大
政策のアドバルーンをあげました。個人的には内需拡大のため思い切った施策も必要では
ないかと思うのですが、この本を見ると金融の量的緩和が金利上昇につながり、それが円高
を押し上げるという構造をもとにマンデル・フレミング理論では「公共投資は意味がない」と
指摘しています。
円高による輸出産業の減少と相殺されるというわけですが、日本国内のインフラ整備では
首都高速に代表される老朽化資本への再投資、LCC(格安航空)など成長部門への投資、
原子力からシフトするエネルギー部門への投資、もちろん東北の復興対策投資、さらには
国内労働力確保のために必要な投資などは10年先の経済成長のためには必要ではないかと
思います。
財政破綻はどうする、という意見もあるでしょうが、成長を優先させた政策の方が現実的な
気がします。アジアは今、安い労働力や公害や人権などの問題で規制が緩やかなため経済
成長と引き換えに国土が荒廃しつつあるような気がします。
日本は財政破綻のリスクを抱えながらも、あえて国内投資=内需拡大で一歩先を行きたいと
ころです。
高橋氏は地方分権と国の統治システムとの対立において、お金(税金)をどう扱うかという
問題を分かりやすく説明しています。今、大阪市長の橋本さんがいろいろな改革提言を
出していますが、この本を読んで理解が深まりました。
インタビューに高橋氏が応える形で「埋蔵金とは何か」「国の財政」「国の金融」
「公務員制度改革」「国家を信じるな(道州制について)」が論じられていますが、
難しい問題を分かりやすく解説しています。
長期化したデフレ経済が今も続いている現在(2012年7月)でも読みごたえは十分に
あります。
行政(財務省など)や政治家の裏話がちょこちょこと出てきますが、意外と重要な指摘で
あり、選挙で政治家を選ぶことの大切さを改めて感じました。
最近、自民党は10年間で200兆円の公共投資を中心にした財政投融資による景気拡大
政策のアドバルーンをあげました。個人的には内需拡大のため思い切った施策も必要では
ないかと思うのですが、この本を見ると金融の量的緩和が金利上昇につながり、それが円高
を押し上げるという構造をもとにマンデル・フレミング理論では「公共投資は意味がない」と
指摘しています。
円高による輸出産業の減少と相殺されるというわけですが、日本国内のインフラ整備では
首都高速に代表される老朽化資本への再投資、LCC(格安航空)など成長部門への投資、
原子力からシフトするエネルギー部門への投資、もちろん東北の復興対策投資、さらには
国内労働力確保のために必要な投資などは10年先の経済成長のためには必要ではないかと
思います。
財政破綻はどうする、という意見もあるでしょうが、成長を優先させた政策の方が現実的な
気がします。アジアは今、安い労働力や公害や人権などの問題で規制が緩やかなため経済
成長と引き換えに国土が荒廃しつつあるような気がします。
日本は財政破綻のリスクを抱えながらも、あえて国内投資=内需拡大で一歩先を行きたいと
ころです。
高橋氏は地方分権と国の統治システムとの対立において、お金(税金)をどう扱うかという
問題を分かりやすく説明しています。今、大阪市長の橋本さんがいろいろな改革提言を
出していますが、この本を読んで理解が深まりました。
2008年10月9日に日本でレビュー済み
なかなか楽しく読める一冊であった。日銀を「馬鹿」の一言でばっさり切っているあたりは読んでいても、ある意味爽快である(笑)
ただしボリュームも少ないせいか、いささか説明不足なのも事実。特にマンデル・フレミングモデルの項で、「日本は変動相場制だから財政政策、公共投資はムダ」とさかんに指摘しているが、そもそもマンデル・フレミングモデルは
前提1:自国が小国
前提2:金融政策が中立
前提3:国際資本移動が自由
のもとで成立し、財政出動をすると、
所得増加→金利上昇→資本流入→為替レート上昇→純輸出減少となり、所得増加が相殺される
というものだが、日本の場合前提1と前提2が成立していない。
まず、日本の経済規模は大きすぎる。
次に、現在の金融政策は輸出ドライブがかかっていて異様に円安に振れており、中立とは言いがたい。
従って、上のシーケンスに書かれた「金利の上昇」と「為替の上昇」は起きない(上昇しそうになると政府が介入して下げる)、だから、輸出の不振による所得の低下を生み出さないのではないかと思います。
著者にしてみれば、この程度の反論など簡単に論破してしまいそうではあるが(そう信じたい)マンデル・フレミングモデルは万能である、といった誤解を生みかねない。
他にも、これはちょっと言いすぎだろ。と感じた部分も多々あるので★4つ
ただしボリュームも少ないせいか、いささか説明不足なのも事実。特にマンデル・フレミングモデルの項で、「日本は変動相場制だから財政政策、公共投資はムダ」とさかんに指摘しているが、そもそもマンデル・フレミングモデルは
前提1:自国が小国
前提2:金融政策が中立
前提3:国際資本移動が自由
のもとで成立し、財政出動をすると、
所得増加→金利上昇→資本流入→為替レート上昇→純輸出減少となり、所得増加が相殺される
というものだが、日本の場合前提1と前提2が成立していない。
まず、日本の経済規模は大きすぎる。
次に、現在の金融政策は輸出ドライブがかかっていて異様に円安に振れており、中立とは言いがたい。
従って、上のシーケンスに書かれた「金利の上昇」と「為替の上昇」は起きない(上昇しそうになると政府が介入して下げる)、だから、輸出の不振による所得の低下を生み出さないのではないかと思います。
著者にしてみれば、この程度の反論など簡単に論破してしまいそうではあるが(そう信じたい)マンデル・フレミングモデルは万能である、といった誤解を生みかねない。
他にも、これはちょっと言いすぎだろ。と感じた部分も多々あるので★4つ