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27人のすごい議論 (文春新書 639) 新書 – 2008/6/20
『日本の論点』編集部
(編集)
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今知っておくべき議論が全てわかる年刊誌『日本の論点』。その16年間の掲載分から最重要論文を厳選して収録。日本人必携の一冊
- ISBN-104166606395
- ISBN-13978-4166606399
- 出版社文藝春秋
- 発売日2008/6/20
- 言語日本語
- 本の長さ316ページ
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2008/6/20)
- 発売日 : 2008/6/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 316ページ
- ISBN-10 : 4166606395
- ISBN-13 : 978-4166606399
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,106,334位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
各テーマの論文が、3〜4ページ程度なので、要点が簡潔に記されていて良い。
少なくとも新書1冊分になるテーマを簡潔にまとめるのだから、すぐに論者の主旨がわかるので読みやすい。
テーマに対する論文が対論もあれば単独論もあり、このテーマは左派的な対論があったら
おもしろいのにな、と思う部分はあった。
少なくとも新書1冊分になるテーマを簡潔にまとめるのだから、すぐに論者の主旨がわかるので読みやすい。
テーマに対する論文が対論もあれば単独論もあり、このテーマは左派的な対論があったら
おもしろいのにな、と思う部分はあった。
2017年5月3日に日本でレビュー済み
題名に「すごい」と名付ける時点で、出会い系で「かわいい」と言い張るJKと大差ない。
実際、図書館で借りて、それでも買いたければ買えばよい。
実際、図書館で借りて、それでも買いたければ買えばよい。
2010年7月16日に日本でレビュー済み
このままではいけないと分かっているが、どうすれば良いのか分からない。
そんな混迷の時代にあって、1992年から毎年発行されている年刊論争誌『日本の論点』は、(その時点における)日本を代表する各界の論客に「論文」(実質的にはコラム)を寄稿してもらうことで、政治・経済問題から教育・スポーツ・ファッションに至る幅広い分野にわたって重要な論点を提起してきた。大袈裟に言えば、日本社会の“羅針盤”の役割を果たしてきたのである。
本書は、『日本の論点』に掲載された諸論文の中から、27本を厳選したダイジェスト版である。登場するのは『下流志向』の内田樹、『国家の品格』の藤原正彦、『ミカドの肖像』の猪瀬直樹、「田中角栄研究」の立花隆、「百ます計算」の陰山英男など、錚々たる顔ぶれである。
本書は『日本の論点』の編集方針を踏襲し、1つのテーマについて、「機会の平等」(竹中平蔵)vs「結果の平等」(内橋克人)、消費税中心税制(竹内靖雄)vs所得税中心税制(八田達夫)、靖国賛成(櫻井よしこ)vs靖国反対(高橋哲哉)など、対立する意見をなるべく並置するスタイルをとっている。1本しかコラムがない場合にも「論争の背景」という解説記事で他の見解を紹介しているので、比較的バランスが取れている。
1本1本のコラムのボリュームが少ないので、物足りなく思う部分もあるが、当時、日本の論壇をリードした(もしくは現在リードしている)著名人たちの主張のエッセンスを知る上では有益である。日本の政治・経済・社会の何が問題とされているのか、争点はどこにあるのか、という議論の“入り口”を把握するには最適と言えよう。
21世紀に入ってからの論考は個人的にはそれなりに馴染みがあるが、1990年代に発表されたコラムはかえって新鮮だった。自分が若かったこともあり、当時どんな議論が世間を賑わしていたのか知らなかったからだ。「この時期、既にこんな説が唱えられていたのか」という驚きを受けた。
たとえば1993年に発表された西部邁のコラムは、「政治改革」という空虚なスローガンに踊らされたまま「雰囲気」に従って安易な政治行動に走る選挙民と、代議制の意義を忘れて有権者の御用聞きに堕した政治家を厳しく批判しているが、この「衆愚政治」化への警鐘は、20年経った現在においてこそ、一層意味を持つ。
「直近の民意」こそが最も重要であると嘯き間接民主制を自ら否定した民主党は、バラマキという“選挙民の買収”によって政権を獲得した。その時の気分で投票先を決める大衆と、その大衆に媚びる政党。まさに西部が嘆く〈雰囲気に支配された民衆政治〉そのものである。
20年前の「すごい議論」を読むにつけ、その先見性には舌を巻く。けれども逆に考えると、20年前の指摘が今も通用するということは、20年もの間、問題が先送りされてきたということでもある。
1997年に消費税中心税制を提唱した竹内は“消費税率は10%が我慢できる上限であり、それ以上の重税は避けるべき”と述べている。
だが、その後も日本政府が債務残高を積み上げた結果、今や消費税率を2011年度から最大15%まで引き上げるよう IMFから提言される始末だ。日本の停滞性を象徴するようで、悲しくなる。
そんな混迷の時代にあって、1992年から毎年発行されている年刊論争誌『日本の論点』は、(その時点における)日本を代表する各界の論客に「論文」(実質的にはコラム)を寄稿してもらうことで、政治・経済問題から教育・スポーツ・ファッションに至る幅広い分野にわたって重要な論点を提起してきた。大袈裟に言えば、日本社会の“羅針盤”の役割を果たしてきたのである。
本書は、『日本の論点』に掲載された諸論文の中から、27本を厳選したダイジェスト版である。登場するのは『下流志向』の内田樹、『国家の品格』の藤原正彦、『ミカドの肖像』の猪瀬直樹、「田中角栄研究」の立花隆、「百ます計算」の陰山英男など、錚々たる顔ぶれである。
本書は『日本の論点』の編集方針を踏襲し、1つのテーマについて、「機会の平等」(竹中平蔵)vs「結果の平等」(内橋克人)、消費税中心税制(竹内靖雄)vs所得税中心税制(八田達夫)、靖国賛成(櫻井よしこ)vs靖国反対(高橋哲哉)など、対立する意見をなるべく並置するスタイルをとっている。1本しかコラムがない場合にも「論争の背景」という解説記事で他の見解を紹介しているので、比較的バランスが取れている。
1本1本のコラムのボリュームが少ないので、物足りなく思う部分もあるが、当時、日本の論壇をリードした(もしくは現在リードしている)著名人たちの主張のエッセンスを知る上では有益である。日本の政治・経済・社会の何が問題とされているのか、争点はどこにあるのか、という議論の“入り口”を把握するには最適と言えよう。
21世紀に入ってからの論考は個人的にはそれなりに馴染みがあるが、1990年代に発表されたコラムはかえって新鮮だった。自分が若かったこともあり、当時どんな議論が世間を賑わしていたのか知らなかったからだ。「この時期、既にこんな説が唱えられていたのか」という驚きを受けた。
たとえば1993年に発表された西部邁のコラムは、「政治改革」という空虚なスローガンに踊らされたまま「雰囲気」に従って安易な政治行動に走る選挙民と、代議制の意義を忘れて有権者の御用聞きに堕した政治家を厳しく批判しているが、この「衆愚政治」化への警鐘は、20年経った現在においてこそ、一層意味を持つ。
「直近の民意」こそが最も重要であると嘯き間接民主制を自ら否定した民主党は、バラマキという“選挙民の買収”によって政権を獲得した。その時の気分で投票先を決める大衆と、その大衆に媚びる政党。まさに西部が嘆く〈雰囲気に支配された民衆政治〉そのものである。
20年前の「すごい議論」を読むにつけ、その先見性には舌を巻く。けれども逆に考えると、20年前の指摘が今も通用するということは、20年もの間、問題が先送りされてきたということでもある。
1997年に消費税中心税制を提唱した竹内は“消費税率は10%が我慢できる上限であり、それ以上の重税は避けるべき”と述べている。
だが、その後も日本政府が債務残高を積み上げた結果、今や消費税率を2011年度から最大15%まで引き上げるよう IMFから提言される始末だ。日本の停滞性を象徴するようで、悲しくなる。
2008年7月26日に日本でレビュー済み
「日本の論点」傑作集。
「日本の論点」から、スグレモノをセレクトした本。
各論文に、論争の背景が解説されています。
セレクトされたものだけに、どれも、コンパクトにまとまった切れ味鋭い論文です。
個人的な興味では、「成果主義は日本に根づくか」がよかったです。
従来の日本型人事は、報酬ではなく、おもしろい仕事をあてがうことで成果にむくいてきた、というのがユニークな視点だと思いました。
受験生にとって、論文のお手本にもなりそうな本です。
「日本の論点」から、スグレモノをセレクトした本。
各論文に、論争の背景が解説されています。
セレクトされたものだけに、どれも、コンパクトにまとまった切れ味鋭い論文です。
個人的な興味では、「成果主義は日本に根づくか」がよかったです。
従来の日本型人事は、報酬ではなく、おもしろい仕事をあてがうことで成果にむくいてきた、というのがユニークな視点だと思いました。
受験生にとって、論文のお手本にもなりそうな本です。
2008年11月28日に日本でレビュー済み
90〜00年代に雑誌『日本の論点』に掲載された各界の論客の論文を、常識を
くつがえす、本質を見抜く、変化を読む、の視点から大きく3章に分類して編集
しなおしたものです。この3つの視点が本書のタイトルでもある「すごい」と
言わせる視点であるということになります。基本的には、各テーマに1人が
10ページ程度で自説を展開し、それに続いて、4〜5ページ程度、論争の背景
という解説が付けられています。
裁判員制度や所得税、靖国問題などについては、対立する論者を置いてそれぞれの
立場からの文と解説がなされていますが、これらのテーマについては、明らかに
片方の論者の論点がずれていて分が悪いものが載せられています。
すごい議論だからといって、筋が通っていて、説得力があり、更には有用で読者が
受け入れ易く仕上がっているかというと、本書に限ってはそうとも言い切れないと
思います。
そのような中でも、生態系、ジェンダー概念、成果主義などについては、これまでの
通説とは切り離した議論でありながら比較的多くの人に受け入れられやすい展開と
なっているのではないかと思いました。
くつがえす、本質を見抜く、変化を読む、の視点から大きく3章に分類して編集
しなおしたものです。この3つの視点が本書のタイトルでもある「すごい」と
言わせる視点であるということになります。基本的には、各テーマに1人が
10ページ程度で自説を展開し、それに続いて、4〜5ページ程度、論争の背景
という解説が付けられています。
裁判員制度や所得税、靖国問題などについては、対立する論者を置いてそれぞれの
立場からの文と解説がなされていますが、これらのテーマについては、明らかに
片方の論者の論点がずれていて分が悪いものが載せられています。
すごい議論だからといって、筋が通っていて、説得力があり、更には有用で読者が
受け入れ易く仕上がっているかというと、本書に限ってはそうとも言い切れないと
思います。
そのような中でも、生態系、ジェンダー概念、成果主義などについては、これまでの
通説とは切り離した議論でありながら比較的多くの人に受け入れられやすい展開と
なっているのではないかと思いました。
2010年6月14日に日本でレビュー済み
"日本の論点"はボリュームが多いので,関心のあるトピックから読み進めていき,結局,読まない部分も出てくるのですが,新書のボリュームなら全てのトピックを読み切れます。現在の日本が抱える問題を全般的に知ることができました。"日本の論点"に掲載された論文だけでなく,そのトピックに対する背景や動向の解説があることも理解の助けになりました。
2008年9月10日に日本でレビュー済み
「日本の論点」の傑作集ということで、確かに傑作揃いだと思います。
が、やはり非常に短いショートショートな論文と言うことでどことなく物足りないのが正直なところ。。。。いろいろなトピックを扱っているので本書を入り口として様々な事象に興味を持ちその他の詳細な本を読みあさるというのが正しい使い方だと思いました。逆に本書の論文を読んだだけで「うん、その通りだ!この著者は正しい!」となるには証拠不十分ですのでご注意を。
それぞれちょっとした時間(数分)で読める傑作ばかりですので電車内の1駅区間だけでも十分に楽しめます。持ち歩くにはGoodな書籍だと思います。
が、やはり非常に短いショートショートな論文と言うことでどことなく物足りないのが正直なところ。。。。いろいろなトピックを扱っているので本書を入り口として様々な事象に興味を持ちその他の詳細な本を読みあさるというのが正しい使い方だと思いました。逆に本書の論文を読んだだけで「うん、その通りだ!この著者は正しい!」となるには証拠不十分ですのでご注意を。
それぞれちょっとした時間(数分)で読める傑作ばかりですので電車内の1駅区間だけでも十分に楽しめます。持ち歩くにはGoodな書籍だと思います。