お金を出した価値があった久しぶりの本です。
友達の内輪だけに話すような事柄をいろいろ書いています。えらい!
あの政治家の裏の顔、お金の細かな収支、無駄な選挙費用…
選挙にはお金と人手がかかることがわかりますね。
だから政治屋は次の選挙に受からなければ収支が合わなくなるから当選したら政治家本来の仕事より次の選挙活動に励むのがわかります。
国会議員が地元で駅立ちしたりする意味はないと私は考えます。あれは単に自分の名前を売り込むためにやってますね。無意味。
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体験ルポ 国会議員に立候補する (文春新書 801) 新書 – 2011/3/18
若林 亜紀
(著)
2010年参院選に「みんなの党」から立候補した著者が、職業政治家でも二世でもチルドレンでもない立場から「政策より金」の実態を告発
- 本の長さ267ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2011/3/18
- ISBN-104166608010
- ISBN-13978-4166608010
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2011/3/18)
- 発売日 : 2011/3/18
- 言語 : 日本語
- 新書 : 267ページ
- ISBN-10 : 4166608010
- ISBN-13 : 978-4166608010
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,145,488位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
つい最近の選挙のことなのに、何の遠慮もなく書いてる感じが頼もしいです。
また、著者には生真面目でどんくさい学級委員のような妙な魅力がありますね。
その著者にトイレ掃除を押し付けるようなマネをするのが渡辺喜美で。。。本書を読んだら渡辺は怒るのかもしれませんが、ワガママなんだけど可愛げもある感じも出てて、さほどダメージはないと思います(渡辺の紹介する印刷屋は値段が高い、なんてことまで書かれてますが)。
著者を次もみんなの党から出してあげて度量を見せればいい。
基本的に著者は良くも悪くも空気が読めない人なんです。たとえば、みんなの党の議員連中へのインタビューで「みなさんは二世議員が多いので。。。」と始めて渡辺たちを怒らせてしまう。
また、著者には生真面目でどんくさい学級委員のような妙な魅力がありますね。
その著者にトイレ掃除を押し付けるようなマネをするのが渡辺喜美で。。。本書を読んだら渡辺は怒るのかもしれませんが、ワガママなんだけど可愛げもある感じも出てて、さほどダメージはないと思います(渡辺の紹介する印刷屋は値段が高い、なんてことまで書かれてますが)。
著者を次もみんなの党から出してあげて度量を見せればいい。
基本的に著者は良くも悪くも空気が読めない人なんです。たとえば、みんなの党の議員連中へのインタビューで「みなさんは二世議員が多いので。。。」と始めて渡辺たちを怒らせてしまう。
2013年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
公務員からジャナリスト、参議院選挙の候補者と転身する女性の行動力には新鮮な驚きがある。市会議員の供託金が30万円んなら「おれも いとつ立候補するか」と思える
2011年4月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は、公務員の実態を酷評している著作で既に有名である。
本件は、著者自身の立候補体験談である。
なかなか赤裸々である。
個人的には、供託金などの選挙資金については興味深い内容だった。(本著に記載はないが、10年度の参議院選挙で、地味な選挙キャンペーンをしても、一候補あたりのべ平均1000万円が相場だという話もある)
彼女の今後の活動に注目である。
本件は、著者自身の立候補体験談である。
なかなか赤裸々である。
個人的には、供託金などの選挙資金については興味深い内容だった。(本著に記載はないが、10年度の参議院選挙で、地味な選挙キャンペーンをしても、一候補あたりのべ平均1000万円が相場だという話もある)
彼女の今後の活動に注目である。
2011年3月27日に日本でレビュー済み
国会議員の選挙戦を、立候補者の側から書いた本を読みたいと、かねてから思っていた。
学者や記者、ルポライターが選挙戦や、代議士の生活に密着した本は何冊か読んでいた。
しかし、当事者側から選挙戦について書いた本は少ない。いろいろなしがらみがあるし、
書けない話がたくさんあるだろうからだと予想していた。
そうした中で出た、待望の本で、しかも、面白さは期待以上だった。
特殊法人の仕事のいい加減さ、公務員の手当のずさんさを告発して、知名度をあげた著者が
いかにして立候補を決意し、選挙戦を準備し、戦い、どう総括したかがよくわかる。
そして、予想した通り、選挙ブローカー(しかも役立たず)が現れて金をくすねたりする。
しかし、私の予想したことで外れたこともあった。
著者は比例区だったこともあり、田舎の後援会長的な人物に手こずらされたり、
土下座するよう、大物の議員秘書に言われたり、というようなことはなかったのだ。
だが、思いもよらない苦難が、候補者である著者を待ち受ける。
「みんなの党」のアジェンダを出版化する話などは、読んでいて辛くなる。
まるで、奥田英郎の小説の主人公のように、著者は、先輩議員や、党の事務方に翻弄される。
しかしこれは小説でなく、現実である。読んでいて辛くなった。
さらに、供託金を党が払ってくれる、と信じていたのに、実際は…という顛末もつらい。
著者の偉いところは、多くの登場人物を実名で書いているところだ。
(ただし、選挙ブローカー氏は、元・県議選落選者であり、しかもその選挙でただ一人の落選者であったそうで、
実名は伏せられている。)
本当に政界というのは魔物がいるようだ。
この本を読んで、政治家を目指す人が減らないといいなと思う。
著者の意図は、当然だが、そんなところにはない。
本書のあとがきは、短い文章だが、即効性のある選挙の改革案である。
学者や記者、ルポライターが選挙戦や、代議士の生活に密着した本は何冊か読んでいた。
しかし、当事者側から選挙戦について書いた本は少ない。いろいろなしがらみがあるし、
書けない話がたくさんあるだろうからだと予想していた。
そうした中で出た、待望の本で、しかも、面白さは期待以上だった。
特殊法人の仕事のいい加減さ、公務員の手当のずさんさを告発して、知名度をあげた著者が
いかにして立候補を決意し、選挙戦を準備し、戦い、どう総括したかがよくわかる。
そして、予想した通り、選挙ブローカー(しかも役立たず)が現れて金をくすねたりする。
しかし、私の予想したことで外れたこともあった。
著者は比例区だったこともあり、田舎の後援会長的な人物に手こずらされたり、
土下座するよう、大物の議員秘書に言われたり、というようなことはなかったのだ。
だが、思いもよらない苦難が、候補者である著者を待ち受ける。
「みんなの党」のアジェンダを出版化する話などは、読んでいて辛くなる。
まるで、奥田英郎の小説の主人公のように、著者は、先輩議員や、党の事務方に翻弄される。
しかしこれは小説でなく、現実である。読んでいて辛くなった。
さらに、供託金を党が払ってくれる、と信じていたのに、実際は…という顛末もつらい。
著者の偉いところは、多くの登場人物を実名で書いているところだ。
(ただし、選挙ブローカー氏は、元・県議選落選者であり、しかもその選挙でただ一人の落選者であったそうで、
実名は伏せられている。)
本当に政界というのは魔物がいるようだ。
この本を読んで、政治家を目指す人が減らないといいなと思う。
著者の意図は、当然だが、そんなところにはない。
本書のあとがきは、短い文章だが、即効性のある選挙の改革案である。
2013年6月8日に日本でレビュー済み
民主党の公認に漏れみんなの党から立候補して落選したジャーナリストのエッセイです。
著者は現在、なんと日本維新の会の公認候補として東京都議会三鷹選挙区から立候補しています。
日本維新の会の候補でありながら選挙カーでは
「猪瀬東京都知事の事務所で修行しました!東京電力の株主総会では都知事とともに電気料金の値上げに反対しました!」
これって著者の実績と関係あるのでしょうか?もう何をしたいのかわかりません。議員になれれば何でもいいのでしょうか?
政党の名前で立候補しておきながら、公認されなかった/落選した途端に党の悪口を言い出すのは政治家としての資質にももとるでしょう。
みんなの党よりも質が低くて胡散臭い日本維新の会から立候補したのはなぜか?
橋下市長や建設業界から多額の支援を受けている石原代表との関係はどうなのか?説明できるのでしょうか?
著者は長く独立法人や税金の無駄遣い等の問題を取り上げており、マスメディアにも一定の影響力があります。
だとすればやはりこれらの問題をベースに地道な活動を続け、かつて中村敦夫参議院議員が行っていたように全国に共感できるファンを増やしてから参議院比例区で立候補すべきでしょう。
既存の利権を散々批判しておきながら、利権と何らかの関係がある既成の政党から立候補するのでは誰も納得しません。
日本維新の会で立候補して落選したらまた同じような本でも出すんでしょうか?
また別の政党から立候補するんでしょうか?
選挙前からみんなの党のインチキ性に気がついていたくせになぜ途中で候補を降りなかったのか?
最後まで読むとそんな風に思えます。国民をなめているのはどっちだって感じです。
いろんなところに噛み付いてるチンピラジャーナリストとしか思えません。
著者にはすばらしい実績がある以上、残念でなりません。
できれば政党に頼らない活動を望みます。
著者は現在、なんと日本維新の会の公認候補として東京都議会三鷹選挙区から立候補しています。
日本維新の会の候補でありながら選挙カーでは
「猪瀬東京都知事の事務所で修行しました!東京電力の株主総会では都知事とともに電気料金の値上げに反対しました!」
これって著者の実績と関係あるのでしょうか?もう何をしたいのかわかりません。議員になれれば何でもいいのでしょうか?
政党の名前で立候補しておきながら、公認されなかった/落選した途端に党の悪口を言い出すのは政治家としての資質にももとるでしょう。
みんなの党よりも質が低くて胡散臭い日本維新の会から立候補したのはなぜか?
橋下市長や建設業界から多額の支援を受けている石原代表との関係はどうなのか?説明できるのでしょうか?
著者は長く独立法人や税金の無駄遣い等の問題を取り上げており、マスメディアにも一定の影響力があります。
だとすればやはりこれらの問題をベースに地道な活動を続け、かつて中村敦夫参議院議員が行っていたように全国に共感できるファンを増やしてから参議院比例区で立候補すべきでしょう。
既存の利権を散々批判しておきながら、利権と何らかの関係がある既成の政党から立候補するのでは誰も納得しません。
日本維新の会で立候補して落選したらまた同じような本でも出すんでしょうか?
また別の政党から立候補するんでしょうか?
選挙前からみんなの党のインチキ性に気がついていたくせになぜ途中で候補を降りなかったのか?
最後まで読むとそんな風に思えます。国民をなめているのはどっちだって感じです。
いろんなところに噛み付いてるチンピラジャーナリストとしか思えません。
著者にはすばらしい実績がある以上、残念でなりません。
できれば政党に頼らない活動を望みます。
2012年11月27日に日本でレビュー済み
筆者はお役所の無駄遣いを告発して、ジャーナリストになったそうです。
「候補者は、投票を呼びかけるはがきを国費で送ることができる。比例なら1人につき15万枚・・・無条件に無料で郵送してくれる・・・750万円分の送料を国がもってくれる。とてもありがたい話だ」「どうがんばっても15万枚にはならない」「私は・・・12万名分の名簿を買うことにした」「こうして15万枚を発送するめどがついた」「出したはがきが大量に戻ってきて・・・愕然とした」
名簿業者から名簿を買うまでして無理にはがきを出して、果たして効果があるのか、著者は十分検討したのでしょうか?はがき代750万円分の国費の大半が無駄になったように思います。「候補者は15万枚タダで出せる、15万枚出さない手はない、出さなきゃ損だ」そう考えたのでしょう。そういう発想にこそ無駄遣いの原点があるのではないでしょうか?
「自分の当選はないと知ってがっかりした。だが、14位ということでホッとした。なぜなら、党内の当選者数の倍の順位までの候補には、厚い恩恵があるからである。600万円の供託金が返してもらえ、印刷費や選挙カーの看板代など、選挙費用の大半を国に出してもらえる」
自分の懐が痛まないことが国の財政が痛まないことよりも優先する、そういう発想なのかもしれません。ご自身が告発した公費旅行に耽る天下りの特殊法人理事長と紙一重とうけとることも可能です。私の祖父は小学校建設のために私財をなげうった(土地を寄付した)そうです。彼がえらいのかバカなのか、いずれにしても、私を含めて今の大半の国民はなかなかそういう域には達しないようです。
自身が参議院選に出馬することによってに選挙における国費の無駄遣いを私たちに知らしめたことは大きな業績だと思います。でも、行間から伺われる筆者の姿勢は小市民的で感心できません。
「候補者は、投票を呼びかけるはがきを国費で送ることができる。比例なら1人につき15万枚・・・無条件に無料で郵送してくれる・・・750万円分の送料を国がもってくれる。とてもありがたい話だ」「どうがんばっても15万枚にはならない」「私は・・・12万名分の名簿を買うことにした」「こうして15万枚を発送するめどがついた」「出したはがきが大量に戻ってきて・・・愕然とした」
名簿業者から名簿を買うまでして無理にはがきを出して、果たして効果があるのか、著者は十分検討したのでしょうか?はがき代750万円分の国費の大半が無駄になったように思います。「候補者は15万枚タダで出せる、15万枚出さない手はない、出さなきゃ損だ」そう考えたのでしょう。そういう発想にこそ無駄遣いの原点があるのではないでしょうか?
「自分の当選はないと知ってがっかりした。だが、14位ということでホッとした。なぜなら、党内の当選者数の倍の順位までの候補には、厚い恩恵があるからである。600万円の供託金が返してもらえ、印刷費や選挙カーの看板代など、選挙費用の大半を国に出してもらえる」
自分の懐が痛まないことが国の財政が痛まないことよりも優先する、そういう発想なのかもしれません。ご自身が告発した公費旅行に耽る天下りの特殊法人理事長と紙一重とうけとることも可能です。私の祖父は小学校建設のために私財をなげうった(土地を寄付した)そうです。彼がえらいのかバカなのか、いずれにしても、私を含めて今の大半の国民はなかなかそういう域には達しないようです。
自身が参議院選に出馬することによってに選挙における国費の無駄遣いを私たちに知らしめたことは大きな業績だと思います。でも、行間から伺われる筆者の姿勢は小市民的で感心できません。
2011年10月20日に日本でレビュー済み
この著者の本を初めて読んだ。
ルポとして、読み物としては、抜群に面白い。
特に、みんなの党アジェンダ本の出版にこぎつけるまでのドタバタは、当事者にとっては笑い事ではなかろうが、実在の人物たちによる上質なスラップスティックである。
しかし、政治に対する提言の書としては、喰い足りない。
選挙に金が掛かるのは問題、と言うが、著者がかけたのは500万円。(ネタバレになるので供託金のことは書かない。)それも後ろ盾の議員の(ある程度知名度のあるジャーナリストの比例全国区出馬を前提にした)「選挙運動はしなくていいです」というアドバイスを無視して動き回った結果である。さらに、よく考えて出費しているが、所詮シロウト、かなりいきあたりばったりで非効率な使い方をしてのものである。
これでは「ほかの分野で知名度を得ていれば意外に金はかからないものだな」という印象を与えかねない。
「前職か、元職か、二世が多い」というのは事実だが、これは、傍観者でも言える一般論に過ぎない。著者自身の当選を阻んだものは、本書の記述に見る限り、他の要因である。それに、心血を注いだアジェンダ本から著者の名前が排除される顛末など、政治の世界に特有のものとは見えない。むしろ、民間企業での、何食わぬ顔で日常的に繰り返される手柄横取りや、役員候補生間の何年にも及ぶ足の引っ張り合いのほうがよほど激しく思える。
公職選挙法の非合理の指摘を除けば、政治への参入障壁の高さを告発する内容には、あまりなっていない。
「なれる人」より「なりたい人」が多ければ、そこに競争が生じるのは当然である。著者は、その競争において言論人としての実績・見識が重視されるべきだ、と考えているように見えるが、それは言論人である著者の独りよがりにすぎない。
そもそも、気になるのは、著者が国会議員になってしたかったことが、国会の場での言論活動だけのように見えることだ。
もちろん国会は言論の府であるべきだ。しかし、議場やテレビで正論を吐いて満足し、権力操作の術を学ぶ気構えを持たない政治家が官僚を使いこなせるわけが無い。
志のない力の人は有害だが、力のない志の人も困るのだ。
とは言え、繰り返すが、面白い本だ。一読の価値はある。
ルポとして、読み物としては、抜群に面白い。
特に、みんなの党アジェンダ本の出版にこぎつけるまでのドタバタは、当事者にとっては笑い事ではなかろうが、実在の人物たちによる上質なスラップスティックである。
しかし、政治に対する提言の書としては、喰い足りない。
選挙に金が掛かるのは問題、と言うが、著者がかけたのは500万円。(ネタバレになるので供託金のことは書かない。)それも後ろ盾の議員の(ある程度知名度のあるジャーナリストの比例全国区出馬を前提にした)「選挙運動はしなくていいです」というアドバイスを無視して動き回った結果である。さらに、よく考えて出費しているが、所詮シロウト、かなりいきあたりばったりで非効率な使い方をしてのものである。
これでは「ほかの分野で知名度を得ていれば意外に金はかからないものだな」という印象を与えかねない。
「前職か、元職か、二世が多い」というのは事実だが、これは、傍観者でも言える一般論に過ぎない。著者自身の当選を阻んだものは、本書の記述に見る限り、他の要因である。それに、心血を注いだアジェンダ本から著者の名前が排除される顛末など、政治の世界に特有のものとは見えない。むしろ、民間企業での、何食わぬ顔で日常的に繰り返される手柄横取りや、役員候補生間の何年にも及ぶ足の引っ張り合いのほうがよほど激しく思える。
公職選挙法の非合理の指摘を除けば、政治への参入障壁の高さを告発する内容には、あまりなっていない。
「なれる人」より「なりたい人」が多ければ、そこに競争が生じるのは当然である。著者は、その競争において言論人としての実績・見識が重視されるべきだ、と考えているように見えるが、それは言論人である著者の独りよがりにすぎない。
そもそも、気になるのは、著者が国会議員になってしたかったことが、国会の場での言論活動だけのように見えることだ。
もちろん国会は言論の府であるべきだ。しかし、議場やテレビで正論を吐いて満足し、権力操作の術を学ぶ気構えを持たない政治家が官僚を使いこなせるわけが無い。
志のない力の人は有害だが、力のない志の人も困るのだ。
とは言え、繰り返すが、面白い本だ。一読の価値はある。