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グローバリズムが世界を滅ぼす (文春新書 974) 新書 – 2014/6/20
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国内外の気鋭の論者が徹底討論
世界的なデフレ不況下での自由貿易と規制緩和は、解決策となるどころか、経済危機をさらに悪化させるだけであることを明らかにする!
世界的なデフレ不況下での自由貿易と規制緩和は、解決策となるどころか、経済危機をさらに悪化させるだけであることを明らかにする!
- 本の長さ246ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2014/6/20
- ISBN-104166609742
- ISBN-13978-4166609741
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商品の説明
内容(「BOOK」データベースより)
国内外の気鋭の論者が徹底討論
世界的なデフレ不況下での自由貿易と規制緩和は、解決策となるどころか、経済危機をさらに悪化させるだけであることを明らかにする!
長びく世界的不況を前にして、各国では「規制緩和」「改革」「自由貿易」といった経済のグローバリズムが、解決策として唱えられています。「雇用を守り、産業を保護するのは間違いで、規制撤廃こそ唯一の成長戦略であり、経済のグローバル化は歴史の必然だ」。しかし本当にそうでしょうか。グローバリズムこそ、世界的な需要不足(供給過剰)を引き起こし、世界的不況の「原因」となっているのではないか。「打開策」であるどころか、各国に、経済危機、格差拡大、社会崩壊をもたらしているのではないか――これが本書の執筆者たちの共通認識です。もしこれが正しければ、グローバリズムのさらなる推進は、愚策でしかありません。さらなる経済危機、格差拡大、社会崩壊をもたらし、世界の現状をさらに悪化させるだけだからです。にもかかわらず、政界、官界、財界、そしてジャーナリズムやアカデミズムの世界でも、「グローバリズムは正しく、また必然である」といまだ根強く信じられています。それはなぜなのか。グローバリズムによる世界の破滅を防ぐには、「政策」を実行する以前に、エリート層の強固なグローバリズム「信仰」を破壊しなければなりません。本書では、歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏、経済学者のハジュン・チャン氏を始めとする国内外を代表する六人の識者が、それぞれの視点から、グローバリズム信仰の誤謬を明らかにし、こうした信仰の原因にまで切り込みます。
世界的なデフレ不況下での自由貿易と規制緩和は、解決策となるどころか、経済危機をさらに悪化させるだけであることを明らかにする!
長びく世界的不況を前にして、各国では「規制緩和」「改革」「自由貿易」といった経済のグローバリズムが、解決策として唱えられています。「雇用を守り、産業を保護するのは間違いで、規制撤廃こそ唯一の成長戦略であり、経済のグローバル化は歴史の必然だ」。しかし本当にそうでしょうか。グローバリズムこそ、世界的な需要不足(供給過剰)を引き起こし、世界的不況の「原因」となっているのではないか。「打開策」であるどころか、各国に、経済危機、格差拡大、社会崩壊をもたらしているのではないか――これが本書の執筆者たちの共通認識です。もしこれが正しければ、グローバリズムのさらなる推進は、愚策でしかありません。さらなる経済危機、格差拡大、社会崩壊をもたらし、世界の現状をさらに悪化させるだけだからです。にもかかわらず、政界、官界、財界、そしてジャーナリズムやアカデミズムの世界でも、「グローバリズムは正しく、また必然である」といまだ根強く信じられています。それはなぜなのか。グローバリズムによる世界の破滅を防ぐには、「政策」を実行する以前に、エリート層の強固なグローバリズム「信仰」を破壊しなければなりません。本書では、歴史人口学者、エマニュエル・トッド氏、経済学者のハジュン・チャン氏を始めとする国内外を代表する六人の識者が、それぞれの視点から、グローバリズム信仰の誤謬を明らかにし、こうした信仰の原因にまで切り込みます。
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2014/6/20)
- 発売日 : 2014/6/20
- 言語 : 日本語
- 新書 : 246ページ
- ISBN-10 : 4166609742
- ISBN-13 : 978-4166609741
- Amazon 売れ筋ランキング: - 165,117位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年6月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人間は理性と知性を駆使して、あたかもすべての人に良いと思わせるグローバリズム。その行き着くさきは貧富の拡大。とても参考になりました。
2021年9月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新自由主義とかグローバリズムとか、しばしば耳にし、また口にもする割に、どこが良くて何がどう良くないのかについては、実はよくわかっていないようにふと思いました。
過日、トッド氏の『問題は英国ではない、EUだ』を読み、類書にあたる本書も読んでみようと思った次第です。
・・・
グローバリズムって何ぞやとなりますが、誤解を恐れずに言えば、ヒト・モノ・カネが自由に行き来できるようになることです(間違っていたらごめんなさい)。当然、その前提になるのが規制撤廃・規制緩和です。さらにこうした規制撤廃・規制緩和が含意するのは金融・経済・法律等における統一ルールの適用です。
このグローバリズムの結果どうなったかと言えば、貧富の差が激しくなったとか、よく言います。
本書では改めてグローバリズムの危険性を述べています。
トッド氏は、主権の喪失(国内事情を国がハンドルできなくなる)の危険性を指摘。チャン氏は、地域社会の不安定化(企業の積極的海外進出により地元雇用が削減される)や、企業の近視眼的政策(グローバル株主からの利益還元要求により長期的なコミットメントより中短期的な利益を優先)による企業の劣化などを説いています。藤井氏は、ハンナ・アレントを援用しつつ、官僚やエリート層の全体主義的思考停止を指摘。中野氏もエリート層の「レッセ・フェール」のもとの責任放棄を指弾しています。
たしかに実感としても、1990年代以降の各種規制緩和で生活が(金銭的に)豊かになったかと言うと全然そんなの感じません(技術的進歩の恩恵は受けていると思いますが)。でも、政策が良くないからいって官僚が失職することもないし、某自動車企業が儲かったからと言って、それが二次受け・三次受けを通じて波及効果として中部地方の景気が良くなったとかいうのもあまり聞かない。
じゃあ、規制緩和って結局市民の為と言うより、一部の金持ちをより金持ちにしただけ?という疑問であります。
もちろん、いいところもありますね。
ヒト・モノ・カネの自由な往来により、旅行はめっちゃしやすくなりました。格安航空券なんか昔はなかったし。国内も国外も安くいけるようになりました。また、関税の引き下げにより多様な物品が世界中から入ってきました。カルディとか見てるだけで楽しいし。
では本作に登場する識者たちは何を言いたいのかと言うと、総じて『バランスを考えようぜ』という事のようです。経済の不安定化を防ぎ、成長や変化もモデレートにし、そして官僚や政治家はもっと主体的に考え(企業や自分の利益ではなく)国益を考えるべき、と唱えているように思えます。
うーむ。
とはいえ、全体の有るべき姿をみても、その全体を構成するのはやはり個であります。ですから、結局我々一人の民度の向上が望まれますよね。民度の向上を目指すには? やっぱり我々が実際に政治に参加する?それも面倒臭いですよねえ。。。具体的にはわからないけど、選挙くらいは参加しないとなと改めて思った次第です(近年は非居住者も国政選挙には投票可能です)。
・・・
性格や性別に『正しい』『間違っている』ということがないのと同様、国についても『正しい』『間違っている』という事は出来ないのではと感じます(少なくても他国の人が言う話ではないと思います)。もしそうだとすると、日本は米国と違ってもいいし、共産主義でも独裁を取る国でも、それはそれでその国の選択であると思います。
官僚も政治家もそして我々も、必要なことは、日本が世界標準と違うとか同じとか、はたまたおかしいとか正しいとかではなく、日本をどのような社会にしたいかと切に考えることなのではないか、と思いました。そうした地道な思考の堆積が民度をあげるのでは、と思った次第です。僭越ですが。
過日、トッド氏の『問題は英国ではない、EUだ』を読み、類書にあたる本書も読んでみようと思った次第です。
・・・
グローバリズムって何ぞやとなりますが、誤解を恐れずに言えば、ヒト・モノ・カネが自由に行き来できるようになることです(間違っていたらごめんなさい)。当然、その前提になるのが規制撤廃・規制緩和です。さらにこうした規制撤廃・規制緩和が含意するのは金融・経済・法律等における統一ルールの適用です。
このグローバリズムの結果どうなったかと言えば、貧富の差が激しくなったとか、よく言います。
本書では改めてグローバリズムの危険性を述べています。
トッド氏は、主権の喪失(国内事情を国がハンドルできなくなる)の危険性を指摘。チャン氏は、地域社会の不安定化(企業の積極的海外進出により地元雇用が削減される)や、企業の近視眼的政策(グローバル株主からの利益還元要求により長期的なコミットメントより中短期的な利益を優先)による企業の劣化などを説いています。藤井氏は、ハンナ・アレントを援用しつつ、官僚やエリート層の全体主義的思考停止を指摘。中野氏もエリート層の「レッセ・フェール」のもとの責任放棄を指弾しています。
たしかに実感としても、1990年代以降の各種規制緩和で生活が(金銭的に)豊かになったかと言うと全然そんなの感じません(技術的進歩の恩恵は受けていると思いますが)。でも、政策が良くないからいって官僚が失職することもないし、某自動車企業が儲かったからと言って、それが二次受け・三次受けを通じて波及効果として中部地方の景気が良くなったとかいうのもあまり聞かない。
じゃあ、規制緩和って結局市民の為と言うより、一部の金持ちをより金持ちにしただけ?という疑問であります。
もちろん、いいところもありますね。
ヒト・モノ・カネの自由な往来により、旅行はめっちゃしやすくなりました。格安航空券なんか昔はなかったし。国内も国外も安くいけるようになりました。また、関税の引き下げにより多様な物品が世界中から入ってきました。カルディとか見てるだけで楽しいし。
では本作に登場する識者たちは何を言いたいのかと言うと、総じて『バランスを考えようぜ』という事のようです。経済の不安定化を防ぎ、成長や変化もモデレートにし、そして官僚や政治家はもっと主体的に考え(企業や自分の利益ではなく)国益を考えるべき、と唱えているように思えます。
うーむ。
とはいえ、全体の有るべき姿をみても、その全体を構成するのはやはり個であります。ですから、結局我々一人の民度の向上が望まれますよね。民度の向上を目指すには? やっぱり我々が実際に政治に参加する?それも面倒臭いですよねえ。。。具体的にはわからないけど、選挙くらいは参加しないとなと改めて思った次第です(近年は非居住者も国政選挙には投票可能です)。
・・・
性格や性別に『正しい』『間違っている』ということがないのと同様、国についても『正しい』『間違っている』という事は出来ないのではと感じます(少なくても他国の人が言う話ではないと思います)。もしそうだとすると、日本は米国と違ってもいいし、共産主義でも独裁を取る国でも、それはそれでその国の選択であると思います。
官僚も政治家もそして我々も、必要なことは、日本が世界標準と違うとか同じとか、はたまたおかしいとか正しいとかではなく、日本をどのような社会にしたいかと切に考えることなのではないか、と思いました。そうした地道な思考の堆積が民度をあげるのでは、と思った次第です。僭越ですが。
2016年12月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
反グローバルの論客によるシンポジウムが本になったというので購入し一気に読了しました 。終わりにもととなったシンポジウムの主催者が「思想的に深みのある内容となってよかった」という趣旨のまとめをされていますが、この本の性格をよく表しています。 極めて情念的で一人の出席者以外、事実による裏ずけが体系的ではありません。 エビデンスをもとに論議して行くことに慣れた評者のような理系人間には違和感が残りました。しかしながら、イギリスのEU脱離やトランプ大統領誕生はグルーバル化へのアンチテーゼと言われますし、その反面、仕事の上ではグルーバル化が至上命令と言われているので、もう少し、辛抱して類書を読んでみたいと思います。 その導入書としては評価出来ます。
2015年12月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は2005年に某SNSのコミニュティで「グローバル・スタンダードなどやめよう」と書いて、さんざんにたたかれた経験がある。
当時、某企業の経営企画室で働いていた私にはSOX法をはじめとする様々な米国主導の立法・施策が貪欲な投資家とその手先であるヘッジファンド達に都合がよくできていて、企業に勤務する一般層からの搾取に歯止めをかけることができなくなったと痛感していた。企業のトップには高額報酬というアメと、解任というムチを使って「株主価値を高める」という大義名分で言いなりにし、一般社員には我慢を強いて利益を吸い上げる構図が出来上がったからだ。利益を上げるには人件費を削るのが手っ取り早く、リストラが横行していた(いる?)から、当時でも格差の拡大と社会全般の雇用不安は予測できた。
私は、実際の体験と歴史上の知識からこの考えに至ったのだが、この本はまったく別なアプローチで同じ考えに至っている。異なる思考法で同じ結論に至っているのは嬉しい限りだし、この考えが正しいとの自信を与えてくれた。
ちなみに、私の考えのもとになった歴史上の知識とは「ローマ共和政末期の元老院の統治能力の劣化」である。この本でも「エリートの劣化」について議論がなされているが、ローマ元老院の状況と酷似していると思う。政治的上層階級が富の再分配ができなくなっているという点は全く同じだ。
この本では「自由貿易が悪」という表現がなされているが、自由貿易だけが諸悪の根源ではないと思う。しかし、この本でなされている議論は、是非、多くの人々に認識してもらいたい優れた内容だと思う。
ローマ共和政はカエサル~アウグストゥスによる帝政樹立でしか経済の立て直しができなかったのだが、現代社会はどうやって解決するのだろう?軍事力以外の手段で方向転換できなければ、科学の発達した現代では悲惨な武力闘争にならざるを得ないので心配してしまう。
当時、某企業の経営企画室で働いていた私にはSOX法をはじめとする様々な米国主導の立法・施策が貪欲な投資家とその手先であるヘッジファンド達に都合がよくできていて、企業に勤務する一般層からの搾取に歯止めをかけることができなくなったと痛感していた。企業のトップには高額報酬というアメと、解任というムチを使って「株主価値を高める」という大義名分で言いなりにし、一般社員には我慢を強いて利益を吸い上げる構図が出来上がったからだ。利益を上げるには人件費を削るのが手っ取り早く、リストラが横行していた(いる?)から、当時でも格差の拡大と社会全般の雇用不安は予測できた。
私は、実際の体験と歴史上の知識からこの考えに至ったのだが、この本はまったく別なアプローチで同じ考えに至っている。異なる思考法で同じ結論に至っているのは嬉しい限りだし、この考えが正しいとの自信を与えてくれた。
ちなみに、私の考えのもとになった歴史上の知識とは「ローマ共和政末期の元老院の統治能力の劣化」である。この本でも「エリートの劣化」について議論がなされているが、ローマ元老院の状況と酷似していると思う。政治的上層階級が富の再分配ができなくなっているという点は全く同じだ。
この本では「自由貿易が悪」という表現がなされているが、自由貿易だけが諸悪の根源ではないと思う。しかし、この本でなされている議論は、是非、多くの人々に認識してもらいたい優れた内容だと思う。
ローマ共和政はカエサル~アウグストゥスによる帝政樹立でしか経済の立て直しができなかったのだが、現代社会はどうやって解決するのだろう?軍事力以外の手段で方向転換できなければ、科学の発達した現代では悲惨な武力闘争にならざるを得ないので心配してしまう。
2015年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「グローバリズム全体主義」の巨大な渦に対抗するため、その
正体を「思想的次元」から捉え直した「国際シンポジウム」を、
書籍化したもの。
最初が、5名全員での討議。
軽い意見表明といった感じで、直ぐに終わってしまう。
続いて、各人の個別発表。
中では、トッド氏が出色。人口学による切り口は新鮮。
自由貿易も時期によっては意義があることを唯一人、
明確にしている点も納得できる。
最後がそのトッド氏と中野氏の対談。
やや拡散している。
全体で印象深かったのは、トッド氏の視点と、中野氏の保守主義
への回帰であった。
保守主義については、その可能性について、今後も思考していき
たい。
正体を「思想的次元」から捉え直した「国際シンポジウム」を、
書籍化したもの。
最初が、5名全員での討議。
軽い意見表明といった感じで、直ぐに終わってしまう。
続いて、各人の個別発表。
中では、トッド氏が出色。人口学による切り口は新鮮。
自由貿易も時期によっては意義があることを唯一人、
明確にしている点も納得できる。
最後がそのトッド氏と中野氏の対談。
やや拡散している。
全体で印象深かったのは、トッド氏の視点と、中野氏の保守主義
への回帰であった。
保守主義については、その可能性について、今後も思考していき
たい。
2017年10月21日に日本でレビュー済み
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グローバリズム万能の如き議論が日本では流行っているが、それが如何に危険であり、國の経済のみならず、文化・伝統をすら崩壊せしめるものだという事が、よく理解できる著書である。共著であり、経済の専門家ではない人々もいるけれども(=だからこそ、新自由主義だの、マネタリズムだのという経済理論に心酔し、現実を無視、乃至は、軽視するご用學者達の論議よりも、一層)耳を傾け、真剣に受け止めるべき内容の本である。経済とは経済評論家の三橋貴明さんが言っているように、「経世済民」即ち、世を治めて、人民の生活上の苦しみを救う事、を意味する言葉である。グローバリズムとは、日本の政治家達の言っている事とは逆に、『経世・済民」を崩壊させるものなのである。国境を無くして、物、サーヴィス、金、人、の自由な移動を可能ならしめる、一見よさそうに見えるグローバリズムの実態を理解し、それへの対策を真摯に考える事の必要を論じている著書である。日本のグローバリズム推進派、特に、自民党の議員達に、是非、読んでもらいたい本である。
2016年12月21日に日本でレビュー済み
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この本の執筆者たちは「グローバリズムが世界を滅ぼす」という観点では同じ考えを持ついわば同志ですね。それはそれで結構だしその観点から示唆されるものも多々ありますが一方ではやや物足りない感じもします。仲間同士だけで納得し合っている感あり。「グローバリズムはメリットの多いシステムだから推進すべきだ」という立場の論者も加えて議論を戦わせた内容とすれば更に充実した結果が得られただろうに、と思いながら読みました。
2014年7月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
共著者たちがそろいもそろって経済学的な無知をさらけだしているが、エマニュエル・トッドだけは、真の問題が「新自由主義」ではなく縁故資本主義であることをうすうす認識しており、それが救いである。
第三部の中野剛志との対談で、トッドはこう話す。「いまなおネオリベラリズムのイデオロギーが強固に存在しているというお話がありました。確かに言葉のレベルでは非常に根強く存在しています。政策レベルでも同様です。しかし、世界の現実のほうは、むしろネオリベラリズムから遠ざかろうとしています」(234頁)
これはトッドを反新自由主義の旗手として持ち上げる人々にとって、衝撃的な発言であるはずだ。世界の現実はネオリベラリズム、つまり新自由主義から遠ざかろうとしているというのだから。
興味深いことに、中野の発言では「新自由主義」という日本語なのに、なぜかトッドの発言では同じものを「ネオリベラリズム」とカタカナで表記している。邪推するに、素直に日本語をあてると、「世界の現実はむしろ新自由主義から遠ざかろうとしています」ということになり、新自由主義が世界を滅ぼすという本書の趣旨が根底から覆ってしまうからだろう。編集者の苦労がしのばれる。
しかしトッドは空気を読むことなく、説明を続ける。「現実には、ますます多くの規制がなされています。〔略〕ネオリベラリズムの仮面を被っているだけの者たちがいて、ネオリベラリズムとは全く違ったことを実践しているのに、それを隠そうとしている」(236頁)。新自由主義が自由な市場経済だとすると、トッドがここで非難しているのは新自由主義ではない。政府と一部の特権的企業が癒着し、規制で自由競争を阻害する縁故資本主義である。
トッドが正直に語ったように、世界にとって真の問題が縁故資本主義であるのなら、その対極である市場経済や自由貿易が世界を滅ぼすという本書の主張は的外れということになる。そして事実、的外れなのだ。
だがトッドの重大な指摘を中野は理解できなかったようである。トッドの発言の後、規制緩和を求める企業をいつものように罵っているからだ。もしトッドの発言を理解したのであれば、同意するなら政府と企業の癒着を弱める規制緩和ではなく、癒着の温床である規制を批判しなければおかしいし、さもなければ反論すべきである。
ところで中野はこの対談で、肝をつぶすような発言をしている。ローマ法王が新自由主義を批判したという話題に触れ、法王の発言内容が自分の書いた『TPP亡国論』に似ていたので、「あっ、私の本はバイブルだったのかな、と思ったくらいです(笑)」(207頁)というのである。法王にとってバイブル(聖書)がどれほどの重みを持つか少しでも知っている人であれば、たとえ冗談でも、とても自著をバイブルにたとえたりはできない。しかもそれをヨーロッパ人に向かって話すとは。さすがはつねひごろ、新自由主義者は教養がないと馬鹿にするエリートだと感服した。
第三部の中野剛志との対談で、トッドはこう話す。「いまなおネオリベラリズムのイデオロギーが強固に存在しているというお話がありました。確かに言葉のレベルでは非常に根強く存在しています。政策レベルでも同様です。しかし、世界の現実のほうは、むしろネオリベラリズムから遠ざかろうとしています」(234頁)
これはトッドを反新自由主義の旗手として持ち上げる人々にとって、衝撃的な発言であるはずだ。世界の現実はネオリベラリズム、つまり新自由主義から遠ざかろうとしているというのだから。
興味深いことに、中野の発言では「新自由主義」という日本語なのに、なぜかトッドの発言では同じものを「ネオリベラリズム」とカタカナで表記している。邪推するに、素直に日本語をあてると、「世界の現実はむしろ新自由主義から遠ざかろうとしています」ということになり、新自由主義が世界を滅ぼすという本書の趣旨が根底から覆ってしまうからだろう。編集者の苦労がしのばれる。
しかしトッドは空気を読むことなく、説明を続ける。「現実には、ますます多くの規制がなされています。〔略〕ネオリベラリズムの仮面を被っているだけの者たちがいて、ネオリベラリズムとは全く違ったことを実践しているのに、それを隠そうとしている」(236頁)。新自由主義が自由な市場経済だとすると、トッドがここで非難しているのは新自由主義ではない。政府と一部の特権的企業が癒着し、規制で自由競争を阻害する縁故資本主義である。
トッドが正直に語ったように、世界にとって真の問題が縁故資本主義であるのなら、その対極である市場経済や自由貿易が世界を滅ぼすという本書の主張は的外れということになる。そして事実、的外れなのだ。
だがトッドの重大な指摘を中野は理解できなかったようである。トッドの発言の後、規制緩和を求める企業をいつものように罵っているからだ。もしトッドの発言を理解したのであれば、同意するなら政府と企業の癒着を弱める規制緩和ではなく、癒着の温床である規制を批判しなければおかしいし、さもなければ反論すべきである。
ところで中野はこの対談で、肝をつぶすような発言をしている。ローマ法王が新自由主義を批判したという話題に触れ、法王の発言内容が自分の書いた『TPP亡国論』に似ていたので、「あっ、私の本はバイブルだったのかな、と思ったくらいです(笑)」(207頁)というのである。法王にとってバイブル(聖書)がどれほどの重みを持つか少しでも知っている人であれば、たとえ冗談でも、とても自著をバイブルにたとえたりはできない。しかもそれをヨーロッパ人に向かって話すとは。さすがはつねひごろ、新自由主義者は教養がないと馬鹿にするエリートだと感服した。