司馬遼太郎はあまり読んではいない。
坂の上の雲など歴史上の人物が多いと思うが天堂晋助は架空の人物で
縦横無尽に斬りあいを文書化しているので十分楽しめた。
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十一番目の志士 下 (文春文庫 し 1-3) 文庫 – 1974/11/25
司馬 遼太郎
(著)
長州の賎民の出である天堂晋助はその稀代の天稟を高杉晋作に見出され、幕府の要人小栗上野介暗殺の密命をうけ東奔西走する。風雲急をつげる幕末の痛快活劇。
- 本の長さ370ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1974/11/25
- ISBN-104167105039
- ISBN-13978-4167105037
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1974/11/25)
- 発売日 : 1974/11/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 370ページ
- ISBN-10 : 4167105039
- ISBN-13 : 978-4167105037
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,060,635位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年6月15日に日本でレビュー済み
歴史小説の名手、司馬遼太郎の描く幕末小説。
維新に向けて動き出した時代の中で、晋助はひたすら刺客として剣を振るい続ける。日々さまざまな事件が起こり、さまざまな人が死ぬ中で、晋助はただ己が使命は小栗上野介を暗殺することだと信じ、ひたすら剣を振り続け……。
上巻でも書いたのですが、とにかく抜群に面白いです。
面白い。
この一言で十分な小説です。
ひとつだけ。
ものすごい驚いたのは、(解説で知ったのですが)この天堂晋助という人物が、実在しない人物であるということでした。
正直に信じられません。それくらい上手く、かつ生き生きと、時代の中の一人として晋助は描かれています。
本当のことを知っても、まだ信じられない気分です。
岡田以蔵を知ってるんだったら、天堂晋助も知らなきゃ、と人に言ってしまいそうなほど、ここにいる晋助はリアルです。
司馬遼太郎ってすごい。
あと、司馬さんだけあって、ここの出てくる竜馬も格別です。
格好いいわ。
維新に向けて動き出した時代の中で、晋助はひたすら刺客として剣を振るい続ける。日々さまざまな事件が起こり、さまざまな人が死ぬ中で、晋助はただ己が使命は小栗上野介を暗殺することだと信じ、ひたすら剣を振り続け……。
上巻でも書いたのですが、とにかく抜群に面白いです。
面白い。
この一言で十分な小説です。
ひとつだけ。
ものすごい驚いたのは、(解説で知ったのですが)この天堂晋助という人物が、実在しない人物であるということでした。
正直に信じられません。それくらい上手く、かつ生き生きと、時代の中の一人として晋助は描かれています。
本当のことを知っても、まだ信じられない気分です。
岡田以蔵を知ってるんだったら、天堂晋助も知らなきゃ、と人に言ってしまいそうなほど、ここにいる晋助はリアルです。
司馬遼太郎ってすごい。
あと、司馬さんだけあって、ここの出てくる竜馬も格別です。
格好いいわ。
2011年7月4日に日本でレビュー済み
心情は揺れ動きながらも徹頭徹尾刺客に徹する姿は、
読み手によってわかりやすい。
反面、司馬作品らしい奥行きは若干薄めという感じ。
初めて司馬作品に触れる人は、読みやすくてよいのではないでしょうか。
実際、天堂その人がいたのではないかと思わせる筆力はさすがの一言。
せめてモデルとなる人くらいはいて欲しいと思いました。
読み手によってわかりやすい。
反面、司馬作品らしい奥行きは若干薄めという感じ。
初めて司馬作品に触れる人は、読みやすくてよいのではないでしょうか。
実際、天堂その人がいたのではないかと思わせる筆力はさすがの一言。
せめてモデルとなる人くらいはいて欲しいと思いました。
2010年8月9日に日本でレビュー済み
天堂晋介の物語も佳境を迎える。
奇兵隊に対する幕府の計略と策謀。それに巻き込まれる晋介。
あらゆる利を見せ付けてられても晋介は剣一筋に難局を乗り越えていく。
だが、時代は大きく動き、剣客そのものが時勢に取り残されていく・・・。
剣客から軍隊の時代へ・・・。
時代において、役割を終えた人間は退場していく運命。
影で動いた晋介の仕事も人には知られず無価値なものになる。
天堂晋介という、半ば自由人なれど晋作直属の人きりの架空の主人公を中心にして、
混迷を深める幕末の幕府、長州、薩摩の動きが等比して描かれる。
薩長同盟に到り倒幕に向かう展開も非常にわかりやすいし、スリリングだ。
関わる実在の人物も非常に魅力的。
こういう手法で歴史の一部分を描く作品は珍しいし
一番成功している例ではないかと思える。
何者にも関わらぬストイックな主人公晋介のキャラクターは
ハードボイルドキャラの先駆けであり、今でも通用する。
願わくば、西南戦争あたりまで晋介の活躍を見たかったな・・・。
奇兵隊に対する幕府の計略と策謀。それに巻き込まれる晋介。
あらゆる利を見せ付けてられても晋介は剣一筋に難局を乗り越えていく。
だが、時代は大きく動き、剣客そのものが時勢に取り残されていく・・・。
剣客から軍隊の時代へ・・・。
時代において、役割を終えた人間は退場していく運命。
影で動いた晋介の仕事も人には知られず無価値なものになる。
天堂晋介という、半ば自由人なれど晋作直属の人きりの架空の主人公を中心にして、
混迷を深める幕末の幕府、長州、薩摩の動きが等比して描かれる。
薩長同盟に到り倒幕に向かう展開も非常にわかりやすいし、スリリングだ。
関わる実在の人物も非常に魅力的。
こういう手法で歴史の一部分を描く作品は珍しいし
一番成功している例ではないかと思える。
何者にも関わらぬストイックな主人公晋介のキャラクターは
ハードボイルドキャラの先駆けであり、今でも通用する。
願わくば、西南戦争あたりまで晋介の活躍を見たかったな・・・。
2007年4月26日に日本でレビュー済み
私にとっての初めての司馬遼太郎作品です。
同作者の歴史物語を読んでみたかったのですが、
「竜馬がゆく」を初めから読むのは自信がなかったので、
知人からの推薦もあり、この作品を手に取りました。
星5つの評価どおり、話の展開が速く、ストーリー構成もしっかりしている。
歴史上の人物を「友達」と呼んでいる作者だけあって、
幕末を生きた人間たちを実に生き生きと描写してくれています。
日本史に疎い私でしたが、この本をきっかけに江戸時代から幕末の歴史が大好きになりました。
司馬遼太郎・歴史物語の入門としてどうぞ。
同作者の歴史物語を読んでみたかったのですが、
「竜馬がゆく」を初めから読むのは自信がなかったので、
知人からの推薦もあり、この作品を手に取りました。
星5つの評価どおり、話の展開が速く、ストーリー構成もしっかりしている。
歴史上の人物を「友達」と呼んでいる作者だけあって、
幕末を生きた人間たちを実に生き生きと描写してくれています。
日本史に疎い私でしたが、この本をきっかけに江戸時代から幕末の歴史が大好きになりました。
司馬遼太郎・歴史物語の入門としてどうぞ。
2010年11月7日に日本でレビュー済み
維新当時の錯綜とした情勢を理解するには、司馬遼太郎の小説を読むに限ると私は思う。
それにしても薩摩藩の幕末における政治的駆け引きはなんと奇怪なものであろうか?
薩摩人は見た目よりも単純な者ではない。幕末に於いては極めて現実的で計画性も持った
行動をとっていた。
天才としか言いようのない高杉晋作、結局は藩過激派と対立し斬殺されてしまう赤根武人、
政治的調整能力に長ける伊藤、個性際立つ長州人たちが活き活きと描き出されている。
それにしても薩摩藩の幕末における政治的駆け引きはなんと奇怪なものであろうか?
薩摩人は見た目よりも単純な者ではない。幕末に於いては極めて現実的で計画性も持った
行動をとっていた。
天才としか言いようのない高杉晋作、結局は藩過激派と対立し斬殺されてしまう赤根武人、
政治的調整能力に長ける伊藤、個性際立つ長州人たちが活き活きと描き出されている。
2010年6月3日に日本でレビュー済み
「十一番目」とは、主人公が関ヶ原敗戦後十一代目の長州人ということで、彼らが代々徳川への恨みを抱き続けてきた執念を暗示する絶妙のネーミングです。
主人公は、高杉晋作に農民から引き上げられ、幕府高官の小栗上野介を狙いますが、ゲスト出演の勝海舟や坂本龍馬、西郷隆盛と会ううちに暗殺に疑問を持ち始め、同じ農民出身の騎兵隊元総督・赤根武人の始末で不満が頂点に達します。
刺客小説だと思って読み始めましたが、暗殺嫌いの司馬先生らしく、結局暗殺では何も変えられないというメッセージが込められた幕末娯楽小説でした。
主人公は、高杉晋作に農民から引き上げられ、幕府高官の小栗上野介を狙いますが、ゲスト出演の勝海舟や坂本龍馬、西郷隆盛と会ううちに暗殺に疑問を持ち始め、同じ農民出身の騎兵隊元総督・赤根武人の始末で不満が頂点に達します。
刺客小説だと思って読み始めましたが、暗殺嫌いの司馬先生らしく、結局暗殺では何も変えられないというメッセージが込められた幕末娯楽小説でした。
2010年7月11日に日本でレビュー済み
司馬が幕末を描いた作品は数あれど、かなり異質な部類に入る本作。
まず、実在しない人物が主人公という点からすでに他作品とは趣きが違います。
長州藩の下層の出で、高杉晋作に見出される「天堂晋助」なる人物。恐ろしく剣の腕がたつこの男を軸に、幕末の激変する世の中を描いていきます。志士というよりまさに殺し屋であった晋助の描写が多く、歴史小説には入れられないジャンルの作品になっています。雰囲気は剣豪小説に近い?単なる娯楽作品としてお楽しみください。
まず、実在しない人物が主人公という点からすでに他作品とは趣きが違います。
長州藩の下層の出で、高杉晋作に見出される「天堂晋助」なる人物。恐ろしく剣の腕がたつこの男を軸に、幕末の激変する世の中を描いていきます。志士というよりまさに殺し屋であった晋助の描写が多く、歴史小説には入れられないジャンルの作品になっています。雰囲気は剣豪小説に近い?単なる娯楽作品としてお楽しみください。