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新装版 翔ぶが如く (2) (文春文庫) (文春文庫 し 1-95) 文庫 – 2002/2/8
司馬 遼太郎
(著)
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明治六年、「征韓論」を主唱した西郷隆盛と大久保利通の衝突は、ついに国の存亡を賭けた抗争にまで沸騰してゆく。長篇小説全十冊
- 本の長さ378ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2002/2/8
- ISBN-104167105950
- ISBN-13978-4167105952
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2002/2/8)
- 発売日 : 2002/2/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 378ページ
- ISBN-10 : 4167105950
- ISBN-13 : 978-4167105952
- Amazon 売れ筋ランキング: - 138,848位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年10月31日に日本でレビュー済み
政治の中で「誠実」を守るためには守れるだけの勢力が必要であり、守り続けるための政治技術も必要。三条実美は、誠実であるが、どちらもない。
西郷隆盛は征韓論推進派だが、弟の従道は征韓論には反対。なんとか兄の遣韓を中止にしたい。西郷従道と山県有朋は明治二年に外遊し、攘夷どころか王制そのものが危うい時代になっていることを知る。
日本はロシアの南下政策に併呑されてしまい、ロシアを本国とするような国になってしまうかもしれない、という危機感が西郷隆盛にはある。それゆえに朝鮮をこじ開けねばならない。朝鮮がロシア領になってしまうともう遅い。
山県有朋は実務家。いかなる革命理論も持たなかったし、先駆的活動もしなかった。実務能力が高いので高杉晋作らに買われ、大村益次郎が暗殺されたのでその後釜となった。山県は、日本の自由民権運動をパリ・コミューンと重ねて認識している。ゆえに、自由民権運動を反国家的運動と見なして徹底的に弾圧する。国家(薩長閥)を守るために天皇への絶対的忠誠心を要求するが、その遠因は明治二年の洋行の衝撃にある。
日露戦争直前、セオドア・ルーズベルトは日本が勝つと予測。日本は議会主義をとり、ロシアは皇帝専制の政体であり、近代に入って専制が勝ったためしがない、というのがその理由。
日本に貴族をつくって維新を逆行せしめ、天皇を皇帝のごとく荘厳にし、軍隊を天皇の私兵であるかのごときにし、明治憲法を事実上破壊するに至らせたのは山県である。
山県にとって軍隊とは外征用のものではなく、反乱鎮定用のものだった。
嫌われる勇気は、木戸よりも大久保の方が多く持つ。大山巌は、西郷の人望好きが幕末に西郷を成功せしめ、明治に西郷を誤らしめたと評する。
西郷は天性の革命家であり、天性の反革命家でもあった。西郷が足利氏のような門閥に生まれていれば、尊氏と似たようなことをしただろう。尊氏にも天性の人間的魅力があった。寛容とその子どもっぽさと反省心のつよさと、人にかつがれたときのすわりのよさと大きさは西郷と酷似する。
島津久光は新政府を倒したいが西郷が武力を東京に持っていってしまった。薩摩の武力は警察庁などに組み込まれてしまった。でも、もし西郷が新政府に反乱を起こすのならそれを応援し、新々政府の首座に久光は座りたい。
伊藤博文は征韓論に大反対。後年、伊藤博文は四人の賢者の肖像を掲げて生涯尊敬した。木戸孝允、大久保利通、三条実美、岩倉具視。西郷隆盛は入っていない。
岩倉具視に明快な国家観はなく、世界史の知識もない。日本の皇室を揺るぎないものにする、というのがかろうじてもっている思想。
服喪は中国思想では亡き父母への孝養であるが、日本の思想では死者の穢れが中心で、ひとに穢れを伝染してはならないというもの。
英国はアヘン戦争をアジアで二度とやる気はない。アジアの政情を安定させることによって貿易を増進するほうがいい。ゆえに内乱は嫌い。幕府の長州征伐にもパークスは反対している。幕府が衰えると、パークスは薩長による安定政権を望んだ。官軍が江戸を攻撃しようとするならこれにも反対。勝海舟はこの英国公使の肚を読み切って英国公使を利用する。勝が内乱の可能性を示唆するとパークスは驚き、官軍が江戸攻撃するなら英仏は軍隊を出すと官軍を脅す。江戸城の無血開城には、パークスの恫喝が効いている。
明治初期、朝鮮に武備はない。武をもてば中国に警戒されるから。朝鮮の無防備と文治主義は中国に対する伝統的配慮であり、朝鮮が侵略されれば中国から援軍が送られてくるという仕組みになっていた。
パークスにとって征韓論も論外。パークスは木戸に対して、征韓論採用になると、英仏清対日本の構図になり、戦費賠償のために日本は土地を割譲することになるかもしれないという。木戸に西郷を阻止せよと忠告。
どの国のどの時代の革命政権も前時代より租税を安くするところから施政を出発させるのに明治政府はそれができない。近代国家が目的のため、べらぼうに金がかかる。しかも、新財源もない。ゆえに、百姓に負担がかかり、一揆が頻発する。
桐野利秋は天寿をまっとうする気などまったくない。生きながらえて明治の世をむかえ、栄爵を得たが、このことに嫌悪と不信を感じる。西郷が死処をみつけてくれることに期待している。
朝鮮から満州、沿海州に進出してそこを足場として中国に群れている列強に対抗する。この構想は島津斉彬が構想し、西郷が引き継いだ。開国論者の島津斉彬すら、受け身の開国論はよろこばず、大陸進出を提唱した。経済社会の要求に駆り立てられて拡張した欧米の砲艦外交とは異なる。帝政ロシアの伸張策にやや似ているかもしれない。
征韓論を潰すため、伊藤博文は征韓派の参議を「外遊組」が帰ってきたからという理由で免職するという策を立てる。そうすれば西郷は孤立する。ここで大久保を参議にして対決させる。伊藤は駆け回っている。
薩摩にあって、侍が侍がましくなるには、死ぬべきときに死ぬこと、敵に対しては人間としてのいたわりや優しさをもちつつも闘争に至ればあくまでも倒す、という二つだけ。
西郷はロシアの南下を怖れる。大久保も同じ。大久保は無数の可能性の中からわずかな可能性を摘出して組織と財力を集中する一方、不可能な事柄についてはそれが魅力的であっても断固拒否する政治家。
岩倉は、征韓派の板垣と副島を口説き落とす。外堀を埋める。
江戸期において日本人はひげをはやさなかった。明治になると西洋人のまねをしてひげをたくわえる者が多くなった。しかし、西郷はひげをたくわえなかった。
などなど。
西郷隆盛は征韓論推進派だが、弟の従道は征韓論には反対。なんとか兄の遣韓を中止にしたい。西郷従道と山県有朋は明治二年に外遊し、攘夷どころか王制そのものが危うい時代になっていることを知る。
日本はロシアの南下政策に併呑されてしまい、ロシアを本国とするような国になってしまうかもしれない、という危機感が西郷隆盛にはある。それゆえに朝鮮をこじ開けねばならない。朝鮮がロシア領になってしまうともう遅い。
山県有朋は実務家。いかなる革命理論も持たなかったし、先駆的活動もしなかった。実務能力が高いので高杉晋作らに買われ、大村益次郎が暗殺されたのでその後釜となった。山県は、日本の自由民権運動をパリ・コミューンと重ねて認識している。ゆえに、自由民権運動を反国家的運動と見なして徹底的に弾圧する。国家(薩長閥)を守るために天皇への絶対的忠誠心を要求するが、その遠因は明治二年の洋行の衝撃にある。
日露戦争直前、セオドア・ルーズベルトは日本が勝つと予測。日本は議会主義をとり、ロシアは皇帝専制の政体であり、近代に入って専制が勝ったためしがない、というのがその理由。
日本に貴族をつくって維新を逆行せしめ、天皇を皇帝のごとく荘厳にし、軍隊を天皇の私兵であるかのごときにし、明治憲法を事実上破壊するに至らせたのは山県である。
山県にとって軍隊とは外征用のものではなく、反乱鎮定用のものだった。
嫌われる勇気は、木戸よりも大久保の方が多く持つ。大山巌は、西郷の人望好きが幕末に西郷を成功せしめ、明治に西郷を誤らしめたと評する。
西郷は天性の革命家であり、天性の反革命家でもあった。西郷が足利氏のような門閥に生まれていれば、尊氏と似たようなことをしただろう。尊氏にも天性の人間的魅力があった。寛容とその子どもっぽさと反省心のつよさと、人にかつがれたときのすわりのよさと大きさは西郷と酷似する。
島津久光は新政府を倒したいが西郷が武力を東京に持っていってしまった。薩摩の武力は警察庁などに組み込まれてしまった。でも、もし西郷が新政府に反乱を起こすのならそれを応援し、新々政府の首座に久光は座りたい。
伊藤博文は征韓論に大反対。後年、伊藤博文は四人の賢者の肖像を掲げて生涯尊敬した。木戸孝允、大久保利通、三条実美、岩倉具視。西郷隆盛は入っていない。
岩倉具視に明快な国家観はなく、世界史の知識もない。日本の皇室を揺るぎないものにする、というのがかろうじてもっている思想。
服喪は中国思想では亡き父母への孝養であるが、日本の思想では死者の穢れが中心で、ひとに穢れを伝染してはならないというもの。
英国はアヘン戦争をアジアで二度とやる気はない。アジアの政情を安定させることによって貿易を増進するほうがいい。ゆえに内乱は嫌い。幕府の長州征伐にもパークスは反対している。幕府が衰えると、パークスは薩長による安定政権を望んだ。官軍が江戸を攻撃しようとするならこれにも反対。勝海舟はこの英国公使の肚を読み切って英国公使を利用する。勝が内乱の可能性を示唆するとパークスは驚き、官軍が江戸攻撃するなら英仏は軍隊を出すと官軍を脅す。江戸城の無血開城には、パークスの恫喝が効いている。
明治初期、朝鮮に武備はない。武をもてば中国に警戒されるから。朝鮮の無防備と文治主義は中国に対する伝統的配慮であり、朝鮮が侵略されれば中国から援軍が送られてくるという仕組みになっていた。
パークスにとって征韓論も論外。パークスは木戸に対して、征韓論採用になると、英仏清対日本の構図になり、戦費賠償のために日本は土地を割譲することになるかもしれないという。木戸に西郷を阻止せよと忠告。
どの国のどの時代の革命政権も前時代より租税を安くするところから施政を出発させるのに明治政府はそれができない。近代国家が目的のため、べらぼうに金がかかる。しかも、新財源もない。ゆえに、百姓に負担がかかり、一揆が頻発する。
桐野利秋は天寿をまっとうする気などまったくない。生きながらえて明治の世をむかえ、栄爵を得たが、このことに嫌悪と不信を感じる。西郷が死処をみつけてくれることに期待している。
朝鮮から満州、沿海州に進出してそこを足場として中国に群れている列強に対抗する。この構想は島津斉彬が構想し、西郷が引き継いだ。開国論者の島津斉彬すら、受け身の開国論はよろこばず、大陸進出を提唱した。経済社会の要求に駆り立てられて拡張した欧米の砲艦外交とは異なる。帝政ロシアの伸張策にやや似ているかもしれない。
征韓論を潰すため、伊藤博文は征韓派の参議を「外遊組」が帰ってきたからという理由で免職するという策を立てる。そうすれば西郷は孤立する。ここで大久保を参議にして対決させる。伊藤は駆け回っている。
薩摩にあって、侍が侍がましくなるには、死ぬべきときに死ぬこと、敵に対しては人間としてのいたわりや優しさをもちつつも闘争に至ればあくまでも倒す、という二つだけ。
西郷はロシアの南下を怖れる。大久保も同じ。大久保は無数の可能性の中からわずかな可能性を摘出して組織と財力を集中する一方、不可能な事柄についてはそれが魅力的であっても断固拒否する政治家。
岩倉は、征韓派の板垣と副島を口説き落とす。外堀を埋める。
江戸期において日本人はひげをはやさなかった。明治になると西洋人のまねをしてひげをたくわえる者が多くなった。しかし、西郷はひげをたくわえなかった。
などなど。
2021年2月19日に日本でレビュー済み
「建国の大業は、着実なる実務の積みかさね以外に方法はない」
と主張する大久保利通。反征韓論である。しかし実際に精力的に
動いたのは伊藤博文。かれはこの時期まだ小僧あつかいだが、なかなか
どうして長州派を代表してがんばる。
小説としてはどうしても議論中心で難しくならざるをえない。そこで
司馬は「千絵」という旗本の娘(おひめさま)を登場させて、桐野利秋と
からませ、ものがたりに柔らかさとふくらみを持たせている。
しかしもし西郷が韓国に派遣されていたら、日本はどうなっていたの
だろうか。いまごろロシアの一属邦になっていたかも。・・
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「建国の大業は、着実なる実務の積みかさね以外に方法はない」
と主張する大久保利通。反征韓論である。しかし実際に精力的に
動いたのは伊藤博文。かれはこの時期まだ小僧あつかいだが、なかなか
どうして長州派を代表してがんばる。
小説としてはどうしても議論中心で難しくならざるをえない。そこで
司馬は「千絵」という旗本の娘(おひめさま)を登場させて、桐野利秋と
からませ、ものがたりに柔らかさとふくらみを持たせている。
しかしもし西郷が韓国に派遣されていたら、日本はどうなっていたの
だろうか。いまごろロシアの一属邦になっていたかも。・・
2017年12月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
司馬遼太郎の作品の中でも西郷隆盛の物語面白い。明治維新の登場人物の描写が細やかでいい。
2016年12月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
登場人物の名前以外詳しく知らなかった人物像を確認しながら、これからの展開を予想し読んでいます。これからより一層面白い展開になるのでしょうか?楽しみにして三巻に入ろうとしています。
2018年9月29日に日本でレビュー済み
「征韓論」をもって新政府に横車を押す西郷隆盛に対して、大久保利通も木戸孝允も対決を避ける裏で、若輩の伊藤博文が不屈の反撃を行う。「ともかくも伊藤が……ほとんど一人でかけまわってすでに既成事実化しつつある事態を一挙にくつがえそうとした活動は日本の政治史上の圧巻といっていい」。昭和に一人の伊藤が存在しなかったことは、近代教育の限界を示している気がする。
本書は『この国のかたち』の原型になっているようだ。全体に西郷を擁護しているが、なぜ豊臣秀吉と昭和軍部が侵略者で、西郷のみ「弁護されねばならない」のか。日本史で昭和の一時期だけ例外とするいわゆる司馬史観と酷似している。また、維新後に西郷が人変わりしたというのも不思議の説で、西郷を輔翼していた実力者が新政府に流れて、孤立する中で幕末の成功体験に急傾斜したのではないか。人は失敗よりも成功によって身を誤るものだから。
本巻では早くも桐野利秋に対する批判が見られる。「一国におけるもっとも重要な政治家の輔佐者が桐野程度であるというのが、外交感覚の欠如した日本国の象徴的現象といっていい」。しかし桐野を「百万の軍を統御できる」として抜擢したのは西郷なのである。著者は西郷における最も重要な何かを見落としているのではないか。それこそが西郷が維新後落魄しなければならなかった真の理由ではないだろうか。
本書は『この国のかたち』の原型になっているようだ。全体に西郷を擁護しているが、なぜ豊臣秀吉と昭和軍部が侵略者で、西郷のみ「弁護されねばならない」のか。日本史で昭和の一時期だけ例外とするいわゆる司馬史観と酷似している。また、維新後に西郷が人変わりしたというのも不思議の説で、西郷を輔翼していた実力者が新政府に流れて、孤立する中で幕末の成功体験に急傾斜したのではないか。人は失敗よりも成功によって身を誤るものだから。
本巻では早くも桐野利秋に対する批判が見られる。「一国におけるもっとも重要な政治家の輔佐者が桐野程度であるというのが、外交感覚の欠如した日本国の象徴的現象といっていい」。しかし桐野を「百万の軍を統御できる」として抜擢したのは西郷なのである。著者は西郷における最も重要な何かを見落としているのではないか。それこそが西郷が維新後落魄しなければならなかった真の理由ではないだろうか。
2017年4月28日に日本でレビュー済み
西郷隆盛と言う傑物を中心に描いているが、重苦しく苦い読後感でエンタテイメント性はほとんどない。西郷隆盛自身が幕府を倒し明治維新を成し遂げた立役者の一人であるのは間違いないが、そこで彼の役目は終わったかのようにすら感じられる。頑迷な復古主義者島津久光に疎んじられて来た西郷だが、完全に袂を分かって近代国家建設へと向かう事が出来なかったのが彼の運命であり又限界でもあったのだろう。
維新を機に老獪なまでの駆け引きを駆使する政治家の姿を捨て、愚直に人との絆を重視する大人に戻った西郷。時代に取り残されたと彼を批判するのはた易いが、実に丁寧に史実をたどった本作を読めば、事はそんなに単純であったわけではないのが良くわかる。
なぜ西郷が冷静な判断を欠いて征韓論に固執し、西南戦争を起こして滅んでいったのか。今巻以後も、西郷の置かれた立場やその苦悩をかみ締めながら悲劇的結末まで読み通したい。
維新を機に老獪なまでの駆け引きを駆使する政治家の姿を捨て、愚直に人との絆を重視する大人に戻った西郷。時代に取り残されたと彼を批判するのはた易いが、実に丁寧に史実をたどった本作を読めば、事はそんなに単純であったわけではないのが良くわかる。
なぜ西郷が冷静な判断を欠いて征韓論に固執し、西南戦争を起こして滅んでいったのか。今巻以後も、西郷の置かれた立場やその苦悩をかみ締めながら悲劇的結末まで読み通したい。
2015年12月5日に日本でレビュー済み
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やはり本物は違います。話の内容が、最初ゆっくり進むのですが、それほど退屈荷はならず、話の内容に引き込まれていきます。