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新装版 幕末新選組 (文春文庫) 文庫 – 2004/1/10
池波 正太郎
(著)
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血しぶく時代を生一本に生き、七十七年の天寿を全うした新選組隊士・永倉新八の軌跡
松前藩士の息子で、いたずら好きの腕白小僧・永倉栄治。ひたすら剣術の稽古に明け暮れ、めきめき腕を上げて十八歳で本目録を受ける。我が子を松前藩の能吏にと夢見ていた父もとうとうあきらめ、息子を元服させ、名も新八と改めさせる。折しも幕末の動乱期、剣術ひとすじに生きたいと願った永倉新八は、新選組隊士になる。一剣をもって己の信ずる道を歩む。これしか生き方を知らない新八は、出会った男によって、出会った女によって、少しずつ自分を磨いて行く。
女には弱いが、剣をとっては近藤勇以上と噂された新八の、維新後におよぶ生涯を、江戸っ子の著者が共感をこめてさわやかに描ききった長篇。
解説・佐藤隆介
松前藩士の息子で、いたずら好きの腕白小僧・永倉栄治。ひたすら剣術の稽古に明け暮れ、めきめき腕を上げて十八歳で本目録を受ける。我が子を松前藩の能吏にと夢見ていた父もとうとうあきらめ、息子を元服させ、名も新八と改めさせる。折しも幕末の動乱期、剣術ひとすじに生きたいと願った永倉新八は、新選組隊士になる。一剣をもって己の信ずる道を歩む。これしか生き方を知らない新八は、出会った男によって、出会った女によって、少しずつ自分を磨いて行く。
女には弱いが、剣をとっては近藤勇以上と噂された新八の、維新後におよぶ生涯を、江戸っ子の著者が共感をこめてさわやかに描ききった長篇。
解説・佐藤隆介
- 本の長さ432ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2004/1/10
- ISBN-104167142848
- ISBN-13978-4167142841
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2004/1/10)
- 発売日 : 2004/1/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 432ページ
- ISBN-10 : 4167142848
- ISBN-13 : 978-4167142841
- Amazon 売れ筋ランキング: - 244,269位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,298位文春文庫
- - 48,187位ノンフィクション (本)
- - 68,562位文学・評論 (本)
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著者について
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大正12年(1923)、東京・浅草生まれ。下谷・西町小学校を卒業後、株式仲買店に勤める。戦後、下谷区役所に勤務して長谷川伸の門下に入り新国劇の脚 本を書いて演出の腕も磨く。昭和35年(1960)、「錯乱」で直木賞を受賞。52年(1977)、吉川英治文学賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕 掛人・藤枝梅安」の三大シリーズが人気絶頂のさなか、急性白血病で逝去する(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 池波正太郎が書いたもうひとつの「鬼平」「剣客」「梅安」 (ISBN-13: 978-4270005859 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月25日に日本でレビュー済み
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永倉新八を主人公にした作品。沖田総司や土方歳三にフォーカスされがちな新撰組のなかで、意外な人物からの視点で書かれているため、新鮮な風景に感じられた。このような生き方もいいな、と思わせる作品と思います。
2020年10月20日に日本でレビュー済み
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自分にとっては、久しぶりの時代小説。その期待通りの読み応えであった。
2019年5月14日に日本でレビュー済み
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西郷どんを見後だったので、歴史が苦手な私でも、流れがよくわかって、面白く読むことができました。
2014年11月18日に日本でレビュー済み
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個性が強すぎる他の新選組の面々にくらべて爽快なスポーツマンタイプと評される(人斬り隊長なのにスポーツマンというのも矛盾に満ちてるけど)永倉新八の視点で新選組とその前後が語られる。最古参の新選組中核メンバーながら維新を生き抜いた人の語りにしてはちょっと単純すぎて深みがない、かな。同じ線なら浅田次郎の『一刀斎夢録』がひねくれ者の斎藤一の視点で語られていて味わいが深い。
2020年6月11日に日本でレビュー済み
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この小説は、珍しく新撰組三番隊隊長の永倉新八を主人公とした物語である。永倉の目を通して見る新撰組隊士が違った角度で面白い。あの土方歳三なんかはほぼ、ここに書かれているのが実像だなあと納得させてしまう。
新撰組関係では司馬遼太郎の「燃えよ剣」と並びえる面白い方に属する。
新撰組関係では司馬遼太郎の「燃えよ剣」と並びえる面白い方に属する。
2018年5月3日に日本でレビュー済み
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未だ読んでいないので詳細は解りませんがザッと見たところ綺麗な本で問題は無さそうです
2016年1月25日に日本でレビュー済み
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新撰組の本はたくさん読んだ。この主人公、永倉新八を通して、人間味のある幕末を生きとおした一人の男の生き様、新選組とはが描かれ、実にすばらしい作品です。
2021年2月17日に日本でレビュー済み
新選組二番隊永倉新八の生涯を池波正太郎先生が描く伝記小説。
江戸屋敷の門番にウ〇コ入りの饅頭を食わせる場面から始まります。成長してからもこの人、本人に自覚がないだけで相当にろくでなしで、こんな主人公でいいのか……。
ちなみに作者の人物評によると「それだけに、江戸の気風を身につけていて、新選組へ入ってからの行動も、まことにさわやかなものであった」。
……さわやか?
さらに解説者によると「やるだけやれば、こだわりを捨て淡泊に、時の流れに身を乗せてゆく。これも江戸人気質であろう。ムキになるのを美しとしないのである」。
うーん、どうやら江戸人のメンタリティは、現代人の価値基準とはまったく異なるもののようであります。
永倉新八の視点から描かれる新選組物語。
ということで、永倉新八が直接関わったわけではないエピソードは基本的には描かれず、例外といえるのは芹沢鴨の暗殺と近藤勇の斬首程度。沖田総司はいつの間にか登場しなくなり、土方歳三は江戸で分かれてそれっきり、原田左之助は転戦中に姿を消して、その後の消息に言及はなし……といった調子なので、新選組のひと通りの顛末を期待した読者にとっては肩透かしかも。
自分が期待したのは近藤勇と袂を分かってからの、永倉新八の後半生だったのですが、こちらは巻末の30ぺージ程度でさらっと片づけられてしまい、いささか残念でした。
この作品、発表は昭和三十九年だから、すでに五十七年前の小説。
「金十両というと、そのころは物価も高くなっているが、まず貧乏所帯が一年は保つといわれたほどの金であるから、現在の二十五万円ほどに当たろうか」
などという文章がさらっと出てきて、五十七年前は二十五万円で一年生活できたんだ!と驚きであります。
ところで、新選組の主要隊士中、本作では藤堂平助が悪役(敵役)に割り振られているのですが、彼を紹介した文章は「つまり、伊勢の大名・藤堂和泉守が手をつけた女の子」というもの。
藤堂平助は「女の子」だったのか!?
とぎょっとなった読者は自分だけではないはず。
江戸屋敷の門番にウ〇コ入りの饅頭を食わせる場面から始まります。成長してからもこの人、本人に自覚がないだけで相当にろくでなしで、こんな主人公でいいのか……。
ちなみに作者の人物評によると「それだけに、江戸の気風を身につけていて、新選組へ入ってからの行動も、まことにさわやかなものであった」。
……さわやか?
さらに解説者によると「やるだけやれば、こだわりを捨て淡泊に、時の流れに身を乗せてゆく。これも江戸人気質であろう。ムキになるのを美しとしないのである」。
うーん、どうやら江戸人のメンタリティは、現代人の価値基準とはまったく異なるもののようであります。
永倉新八の視点から描かれる新選組物語。
ということで、永倉新八が直接関わったわけではないエピソードは基本的には描かれず、例外といえるのは芹沢鴨の暗殺と近藤勇の斬首程度。沖田総司はいつの間にか登場しなくなり、土方歳三は江戸で分かれてそれっきり、原田左之助は転戦中に姿を消して、その後の消息に言及はなし……といった調子なので、新選組のひと通りの顛末を期待した読者にとっては肩透かしかも。
自分が期待したのは近藤勇と袂を分かってからの、永倉新八の後半生だったのですが、こちらは巻末の30ぺージ程度でさらっと片づけられてしまい、いささか残念でした。
この作品、発表は昭和三十九年だから、すでに五十七年前の小説。
「金十両というと、そのころは物価も高くなっているが、まず貧乏所帯が一年は保つといわれたほどの金であるから、現在の二十五万円ほどに当たろうか」
などという文章がさらっと出てきて、五十七年前は二十五万円で一年生活できたんだ!と驚きであります。
ところで、新選組の主要隊士中、本作では藤堂平助が悪役(敵役)に割り振られているのですが、彼を紹介した文章は「つまり、伊勢の大名・藤堂和泉守が手をつけた女の子」というもの。
藤堂平助は「女の子」だったのか!?
とぎょっとなった読者は自分だけではないはず。