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暗殺の年輪 (文春文庫) 文庫 – 1978/2/25
藤沢 周平
(著)
藩の権力争いの陰で、末端の平侍を翻弄する苛酷な宿命。武家の非情な掟の世界を、端正緻密な文体で描いて久々の本格時代小説の登場と評された世評高い直木賞作品
- 本の長さ300ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1978/2/25
- ISBN-104167192012
- ISBN-13978-4167192013
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1978/2/25)
- 発売日 : 1978/2/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 300ページ
- ISBN-10 : 4167192012
- ISBN-13 : 978-4167192013
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,491,730位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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昭和2(1927)年、鶴岡市に生れる。山形師範学校卒業。48年「暗殺の年輪」で第六十九回直木賞を受賞。平成9(1997)年1月逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『乳のごとき故郷 (ISBN-13: 978-4163726502 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
武家者の時代小説もよいが、藤沢周平の市井ものは情景描写が巧みなだけにドラマを見ているような楽しみ方ができる。
2020年12月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
短編集ですが初期の作品とのことで味のある面白い作品が多かった
2016年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
藤沢周平といえば テレビドラマなどで観ていたことで 小説を読むことは無かった。
今回 NHKドラマで「ふつうが いちばん」を見ることで 藤沢周平の人となりに触れて
物語に登場する 直木賞落選の「暗い海」受賞の「暗殺の年輪」を読んでみたくなり
初めて読むことになった。
いくつかの短編、すべて読ませてくれた。登場人物それぞれの心の機微や
こころの内面の奥深い部分に潜む嫉妬、悪意、悲哀などの暗い部分の表現が
丁寧にそして、淡々と描かれていて 私好みの作家 だったとわかり
そして今回から 藤沢周平のフアンに なったのでした。
今回 NHKドラマで「ふつうが いちばん」を見ることで 藤沢周平の人となりに触れて
物語に登場する 直木賞落選の「暗い海」受賞の「暗殺の年輪」を読んでみたくなり
初めて読むことになった。
いくつかの短編、すべて読ませてくれた。登場人物それぞれの心の機微や
こころの内面の奥深い部分に潜む嫉妬、悪意、悲哀などの暗い部分の表現が
丁寧にそして、淡々と描かれていて 私好みの作家 だったとわかり
そして今回から 藤沢周平のフアンに なったのでした。
2009年6月9日に日本でレビュー済み
藤沢周平の直木賞受賞作とのこと。
読んでみると、
硬いのだ、これが。
いつも読んでいる,用心棒日月抄やよろずや平四郎活人剣のような、明るさがないのだ。
そして、明るさや希望を持たない人たちの物語なので、それぞれの立場も動きもきちんと描かれているのだけれど、
どうにも、感情移入できないのだ。
藤沢周平を研究したい人には、大切な小説だろうが、娯楽小説を読みたい人には素通りしてよい小説じゃないかしら。
読んでみると、
硬いのだ、これが。
いつも読んでいる,用心棒日月抄やよろずや平四郎活人剣のような、明るさがないのだ。
そして、明るさや希望を持たない人たちの物語なので、それぞれの立場も動きもきちんと描かれているのだけれど、
どうにも、感情移入できないのだ。
藤沢周平を研究したい人には、大切な小説だろうが、娯楽小説を読みたい人には素通りしてよい小説じゃないかしら。
2013年6月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
直木賞受賞作の「暗殺の年輪」は、奥行きの深さを感じさせる構成で読み応えがありますが、「一撃」は興味深い作品でした。藤沢周平の初期の力作を集めた文庫本ですが、作者が雑誌の編集長をしながら作家活動をしていた頃と重なるので、その心情が微妙に投影されていて現代人の苦悩にも十分通じるストーリー展開に菜っているのが、楽しめる要因のひとつでしょう。
2018年7月4日に日本でレビュー済み
デビュー当時の作品群といった短編集。
以下、印象に残った2作品。
『暗殺の年輪』は1973年上半期の直木賞を獲得。
「暗殺」という響きが胸高まらせるものを感じさせます。
『溟い海』1971年上半期のオール讀物新人賞に選出。
(※ネタバレの箇所がありますので以下の文章はご注意)
葛飾北斎が主人公。絵師の物語で藤沢作品では異質な感じです。
これが意外にデビュー作なんて少し驚きでした。
かつて三島由紀夫は「処女作にはその作家のすべてがある」と言っております。
はて、どのへんが?と思ったわけですが、私が感じたのを以下に長ったらしく書きます。
業界の重鎮になっていた北斎は、進出で最近話題の歌川広重が描いた「東海道五十三次」に
知らず知らずのうちに興味と恐れを抱きます。
しかし、やっとの思いで広重の絵をみたとき「平凡」としか最初は目に映りませんでした・・・
はぁ?何でこんな絵が近頃評判になってんだ?みたいなところです。
ところが段々とその世界が分かってきてしまうのです。
〇引用
「広重と風景との格闘は、多分切りとる時に演じられるのだ。そこで広重は、無数にある風景の中から、
人間の哀歓が息づく風景を、つまり人生の一部をもぎとる。あとはそれをつとめて平明に、あるがままに描いたと北斎は思った」
後進に道を譲る、そのときが来たことを北斎は悟ったのです。
この引用のした部分がこれ以後の藤沢作品そのものの性質を表現していると私には感じます。
彼が描写した江戸の人情もの、庶民の生活、ばくち打ち、兵法者、藩の内情と下級武士、男と女、などの物語です。
明るくもあり暗くもある、日常の機微、人々が生きている日々の暮らしが
流れるような文章にさりげなく作りこまれているなぁと、改めて気づくのです。
小説家として、藤沢周平は歌川広重のようになりたかったのかもしれません。
一方でその前は作中の葛飾北斎のような絶望に近い暗さが胸中にあったそうです・・・
自分は本当に作家になることができるのかとか、その不安のさなかにあったのでしょう。
文壇デビューしたのは藤沢が43歳の時でした。当時は遅咲きの部類。
それ以後の活躍は言うに及びません。
以下、印象に残った2作品。
『暗殺の年輪』は1973年上半期の直木賞を獲得。
「暗殺」という響きが胸高まらせるものを感じさせます。
『溟い海』1971年上半期のオール讀物新人賞に選出。
(※ネタバレの箇所がありますので以下の文章はご注意)
葛飾北斎が主人公。絵師の物語で藤沢作品では異質な感じです。
これが意外にデビュー作なんて少し驚きでした。
かつて三島由紀夫は「処女作にはその作家のすべてがある」と言っております。
はて、どのへんが?と思ったわけですが、私が感じたのを以下に長ったらしく書きます。
業界の重鎮になっていた北斎は、進出で最近話題の歌川広重が描いた「東海道五十三次」に
知らず知らずのうちに興味と恐れを抱きます。
しかし、やっとの思いで広重の絵をみたとき「平凡」としか最初は目に映りませんでした・・・
はぁ?何でこんな絵が近頃評判になってんだ?みたいなところです。
ところが段々とその世界が分かってきてしまうのです。
〇引用
「広重と風景との格闘は、多分切りとる時に演じられるのだ。そこで広重は、無数にある風景の中から、
人間の哀歓が息づく風景を、つまり人生の一部をもぎとる。あとはそれをつとめて平明に、あるがままに描いたと北斎は思った」
後進に道を譲る、そのときが来たことを北斎は悟ったのです。
この引用のした部分がこれ以後の藤沢作品そのものの性質を表現していると私には感じます。
彼が描写した江戸の人情もの、庶民の生活、ばくち打ち、兵法者、藩の内情と下級武士、男と女、などの物語です。
明るくもあり暗くもある、日常の機微、人々が生きている日々の暮らしが
流れるような文章にさりげなく作りこまれているなぁと、改めて気づくのです。
小説家として、藤沢周平は歌川広重のようになりたかったのかもしれません。
一方でその前は作中の葛飾北斎のような絶望に近い暗さが胸中にあったそうです・・・
自分は本当に作家になることができるのかとか、その不安のさなかにあったのでしょう。
文壇デビューしたのは藤沢が43歳の時でした。当時は遅咲きの部類。
それ以後の活躍は言うに及びません。
2021年7月22日に日本でレビュー済み
・この本の表題であり、作者藤沢周平氏にとって画期となった「暗殺の年輪」について。
年輪とは、木の成長を、意味する。その刻みは一様でなく、そこからは気候や周囲の変化に対する、木の対応が読み取れるはず、そう考えると、この表題は、話しの筋からして、理解し難い。
読む中で主人公には、付け込まれぬ精神的な強さや学びが、あって欲しかった、と思えてならなかった。
著者初期の作品には総じて、そうした抗えぬ弱さを抱えた者の、辿りを綴った物語りが多い。
晩年の北斎の心情を描いた「溟い海」を始め、この本の他の4篇にも、共通する『心の闇』が読み取れ、読後に一種の遣り切れなさに似た感情が残ってしまい、星5つの評価に、心情が行き着かなかった。
年輪とは、木の成長を、意味する。その刻みは一様でなく、そこからは気候や周囲の変化に対する、木の対応が読み取れるはず、そう考えると、この表題は、話しの筋からして、理解し難い。
読む中で主人公には、付け込まれぬ精神的な強さや学びが、あって欲しかった、と思えてならなかった。
著者初期の作品には総じて、そうした抗えぬ弱さを抱えた者の、辿りを綴った物語りが多い。
晩年の北斎の心情を描いた「溟い海」を始め、この本の他の4篇にも、共通する『心の闇』が読み取れ、読後に一種の遣り切れなさに似た感情が残ってしまい、星5つの評価に、心情が行き着かなかった。