歴史小説では、そこで扱われる特別な事件だけにスポットを当ててしまいがちである。例えばこの小説で扱われている忠臣蔵では「高田馬場の決闘」、「松の廊下の刃傷」、「即日の切腹」、「討ち入り」などてある。しかし、歴史に登場する人々も私たちと同じように、日常生活を生きている。だから彼らも美味しいものも食べたいし、寝て楽もしたいし、小金も惜しむのである。
歴史上の登場人物も一般人と考え、日常の寝食、喜怒哀楽も精緻に調べ上げ、そこから特別な事件の全貌を探り物語にしていく。それが堺屋文学である。
だからこの小説には元禄の人々が何を重んじ、何を目的にし、何に悲しみ、何に怒りを覚えたか、事実を忠実に描いている。よってあの有名な事件が自分の目線で見えてきて、いつもの忠臣蔵と一味違った物語を味わえます。
私はこの物語4巻を読んでいる間、しばし自分が元禄に生きているような錯覚に陥りました。
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峠の群像 1 (文春文庫 193-7) 文庫 – 1986/12/1
堺屋 太一
(著)
関ヶ原から百年、華やかな元禄の世に、忍びよる不況の影があった─。「忠臣蔵」の経緯に、見事に現代の光をあて、NHK大河ドラマで大評判を得た、長篇歴史小説
- 本の長さ376ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1986/12/1
- ISBN-104167193078
- ISBN-13978-4167193072
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1986/12/1)
- 発売日 : 1986/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 376ページ
- ISBN-10 : 4167193078
- ISBN-13 : 978-4167193072
- Amazon 売れ筋ランキング: - 526,377位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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作家、元経済企画庁長官。1935年大阪府生まれ。60年東京大学経済学部卒業後、通商産業省(現・経済産業省)入省。62年の通商白書で「水平分業論」 を展開して注目され、70年には日本万国博覧会を手がけた。78年同省を退官し、作家としての執筆活動を開始。98年7月から2000年12月まで、小渕 恵三内閣、森喜朗内閣で経済企画庁長官を務めた(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『東大講義録 文明を解く』(ISBN-10:4532195632)が刊行された当時に掲載されていたものです)