本作はスティーヴン・キング氏による「リチャード・バックマン」名義の作品。
ジプシーの呪いによって次第に痩せ細ってゆく男の心理と行動を描く。
主人公のハリックは、肥え太った弁護士で、街のエリートでもある。
ある日、彼は車を運転中にジプシーの老婆をひき殺してしまう。
事件は街のエリート層達のなれ合いでうまく処理され、ハリックは罪に問われることはなかった。
しかしジプシーの怒りを買った彼は「痩せてゆく」という呪いをかけられ、次第にやせ細ってゆく。
本作で面白かったのは、友人のリチャード・ジネリがジプシーの一団を追いつめてゆくところ。
たった一人でジプシーのキャンプに乗り込み、キャンプをかき回し、ジプシーを混乱と恐怖に陥れてゆく様は読みごたえがあった。
持つべきものは破天荒な友人だな、と(笑)。
スティーヴン・キング氏の作品は初めて読んだが、なんと描写の細かいこと。
主人公ハリックの胸の内で渦巻く憎悪や後悔の念、娘への思いなど、揺れ動く様子が詳細に描かれており、全体を通して強く引き込まれた。
ダイエットの参考にはならないので読まれる方は注意が必要(笑)。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
痩せゆく男 (文春文庫 275-65) 文庫 – 1988/1/9
リチャード・バックマン
(著),
真野 明裕
(翻訳)
轢き殺されたジプシーの一族の呪いで事故に関係した三人の白人に災いが降りかかる。鱗、膿、吹出物――人体をおそう恐怖をモダン・ホラーの大家キングが別名で発表した傑作。
- 本の長さ468ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1988/1/9
- ISBN-104167275651
- ISBN-13978-4167275655
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1988/1/9)
- 発売日 : 1988/1/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 468ページ
- ISBN-10 : 4167275651
- ISBN-13 : 978-4167275655
- Amazon 売れ筋ランキング: - 341,047位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年4月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この作品に対しては、私は友人からスティーブンキングの作品でリチャードバックマン定義の作品が存在するのだというの小耳に挟んで、一度目を通してみたいという欲求が生まれてAmazonプライムで映画先に鑑賞して、結末から先に知ってしまったのですが、それでもやっぱりスティーブンキングの作品の中では、それなりに読ましてくれる表現力のある文章だと思いました
2006年6月5日に日本でレビュー済み
ありえない話なのに、どんどん引き込まれていきます。
ネタばれになるのであまり感想書けません。
とにかく読んで欲しい1冊です。
ネタばれになるのであまり感想書けません。
とにかく読んで欲しい1冊です。
2010年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
痩せるという事、一般的なあこがれからタイトルに強く引かれ読みました。
実際にジプシーの呪いで痩せゆきとまらなければどうなってしまうのだろうか?
どこかの POP STAR のように痩せゆき衰えゆく恐怖を感じて下さい。
ある意味では時代の流れを感じさせてくれる一冊でした。
実際にジプシーの呪いで痩せゆきとまらなければどうなってしまうのだろうか?
どこかの POP STAR のように痩せゆき衰えゆく恐怖を感じて下さい。
ある意味では時代の流れを感じさせてくれる一冊でした。
2023年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
無駄にグダグダしつこい。最後の最後もちがう。後味悪い。
2014年5月3日に日本でレビュー済み
リチャード・バックマンという覆面作家として作品を発表していたが、
その正体がスティーブン・キングだと遂にばれてしまったのがこの作品だ。
確かに文体を読めばキング節がぎっしり詰まっている。(翻訳だけどなんとなく判る)
最初から最後までスリリングさが持続していて、その面白さにはハマります。
そしてもちろん怖い。
ジプシーの長老から呪いをかけられた主人公の男が、食べても食べてもどんどん痩せ細っていく。
体重計の目盛が毎日減っていく。突如始まった身体の異変。医者に診てもらっても原因不明の奇病としか
わからない。死へのカウントダウンが始まっていく。
自分の命を救う為に、仕事も家庭も放り出して男の奮闘努力する姿には思わず応援したくなります。
そして最後は・・・。
映画化もされましたが、キング映像化作品としてもかなりの良作となっています。
その正体がスティーブン・キングだと遂にばれてしまったのがこの作品だ。
確かに文体を読めばキング節がぎっしり詰まっている。(翻訳だけどなんとなく判る)
最初から最後までスリリングさが持続していて、その面白さにはハマります。
そしてもちろん怖い。
ジプシーの長老から呪いをかけられた主人公の男が、食べても食べてもどんどん痩せ細っていく。
体重計の目盛が毎日減っていく。突如始まった身体の異変。医者に診てもらっても原因不明の奇病としか
わからない。死へのカウントダウンが始まっていく。
自分の命を救う為に、仕事も家庭も放り出して男の奮闘努力する姿には思わず応援したくなります。
そして最後は・・・。
映画化もされましたが、キング映像化作品としてもかなりの良作となっています。
2007年3月24日に日本でレビュー済み
ジプシーの老婆を主人公である弁護士がひき殺し、法廷で予め用意された無罪の判決を得たところからこの裁判に係った者へジプシーの呪が降りかかります。
「ジプシーの呪」なんて鼻で笑っちゃいそうなのですが原因不明の奇病に侵されていく詳細な過程を読んでいると、「やつ等ならやりかねない」とジプシーのことをよく知りもしないくせに思えてくるから不思議です。
特にジプシー一族の中にいる魅力的な娘の描写には女性である私も胸をときめかせてしまいました。
「ジプシーの呪」があまりにもリアルに気持ち悪く描かれているので「おえっ」となってしまいそうな人にはお勧めできません。
そんなわけで星4つです。
「ジプシーの呪」なんて鼻で笑っちゃいそうなのですが原因不明の奇病に侵されていく詳細な過程を読んでいると、「やつ等ならやりかねない」とジプシーのことをよく知りもしないくせに思えてくるから不思議です。
特にジプシー一族の中にいる魅力的な娘の描写には女性である私も胸をときめかせてしまいました。
「ジプシーの呪」があまりにもリアルに気持ち悪く描かれているので「おえっ」となってしまいそうな人にはお勧めできません。
そんなわけで星4つです。
2008年9月5日に日本でレビュー済み
「痩せる」ことは、現代社会においてはあこがれです.メタボなる珍語が流行し、厚生省の馬鹿どもが、医療費削減の切り札として「痩せろ」と命令してきました.しかし、自分の意思に関係なく痩せると人は恐怖します。ガン?病気?ゆうに標準体重の2倍はありそうなでぶや、半分棺桶に片足を入れた老人たちが、右往左往しながら、救いを求めて病院に押しかける。奇妙な感じがします.「痩せる」という日常的な要素を、ジプシーの呪いという非日常的なファクターを使ってホラーを書き上げる、キングの創作力に圧倒されます.また、呪いをかけられた男が、ジプシーを追い、彼らに迫ってゆくくだりや、マフィアによる復讐劇、さらには最後の落ちまで一気に読ませます.