自由気ままな二人が結婚をして、それぞれが自分の世界の中からでようとしないで
暮らしていく夫婦生活。すみこの自由気ままで弱くて、かわいくて、そんなすみ子の勝手さに
疲れながらも人生を教えていく誠ちょんもこれまた社会からは逸脱した人間。
でも二人ともとても魅力的で二人の会話は、生き生きとしてまるで映画を観ているよにイメージが浮かびます。
今の時代では味わえない世界観を描いていて読んでいると幸せな気持ちになります。
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離婚 (文春文庫) 文庫 – 1983/5/1
色川 武大
(著)
納得ずくで離婚したのに、ぼくはいつの間にかもと女房のところに住みついているのです─奇妙な男と女の世界を、独特のほろ苦いユーモアで活写した直木賞受賞作
- 本の長さ210ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1983/5/1
- ISBN-104167296012
- ISBN-13978-4167296018
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1983/5/1)
- 発売日 : 1983/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 210ページ
- ISBN-10 : 4167296012
- ISBN-13 : 978-4167296018
- Amazon 売れ筋ランキング: - 983,547位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年5月6日に日本でレビュー済み
「麻雀放浪記」で有名な阿佐田哲也こと色川武大(たけひろ)さんによる4つの短編小説です。
先日、色川さんの「うらおもて人生録」を読んで、10代から賭博にしのぎを削ってきた生き方と、そこから学んだ独特の運と実力の考え方に感心して、本書を読みました。
掲載された4編のうち、「離婚」を含む3編は続編として繋がったストーリーになっていますが、主人公の羽鳥誠が博打好きで安物雑誌にスキャンダル記事を書いている(「実録!オナペット名鑑」というタイトルがすごい)という設定で、あまりにも私小説風なので、本当の話かと思ってしまいました。
当時、色川さんはちょうど従姉妹の孝子さんと結婚したこともあって、直木賞を受賞した「離婚」を読んだ読者から、実話だと思われて、孝子さんはかなりバッシングを受けたそうです。孝子さんとは離婚したわけでもなさそうだし、小説では相当自分勝手で生活能力のない女に描かれているので、いい迷惑だったでしょうね。まぁ、旦那さんが立派な賞を取ってくれたのは嬉しかったでしょうが。
どこまでがフィクションなのか分かりませんが、博打で失敗してるのに、妻と離婚してマンションを借りてやって生活費も出してやり、借金の利子も払ってと、いくら昼夜働いたとしても小説家ってそんなに稼げたもんなのか、と妙なところに感心してしまいました。
あと、第4話「少女たち」で出てくる「ミコのカロリーブック」はよく売れて大儲けしたと書いてありますが、この本も実在していて弘田三枝子の名前と久我三郎という編集者が出ていますが、久我三郎というのも色川さんの別のペンネームなのでしょうか?いろいろペンネームを使い分けておられるようなので、ホント、面白い人だなと思いました。
先日、色川さんの「うらおもて人生録」を読んで、10代から賭博にしのぎを削ってきた生き方と、そこから学んだ独特の運と実力の考え方に感心して、本書を読みました。
掲載された4編のうち、「離婚」を含む3編は続編として繋がったストーリーになっていますが、主人公の羽鳥誠が博打好きで安物雑誌にスキャンダル記事を書いている(「実録!オナペット名鑑」というタイトルがすごい)という設定で、あまりにも私小説風なので、本当の話かと思ってしまいました。
当時、色川さんはちょうど従姉妹の孝子さんと結婚したこともあって、直木賞を受賞した「離婚」を読んだ読者から、実話だと思われて、孝子さんはかなりバッシングを受けたそうです。孝子さんとは離婚したわけでもなさそうだし、小説では相当自分勝手で生活能力のない女に描かれているので、いい迷惑だったでしょうね。まぁ、旦那さんが立派な賞を取ってくれたのは嬉しかったでしょうが。
どこまでがフィクションなのか分かりませんが、博打で失敗してるのに、妻と離婚してマンションを借りてやって生活費も出してやり、借金の利子も払ってと、いくら昼夜働いたとしても小説家ってそんなに稼げたもんなのか、と妙なところに感心してしまいました。
あと、第4話「少女たち」で出てくる「ミコのカロリーブック」はよく売れて大儲けしたと書いてありますが、この本も実在していて弘田三枝子の名前と久我三郎という編集者が出ていますが、久我三郎というのも色川さんの別のペンネームなのでしょうか?いろいろペンネームを使い分けておられるようなので、ホント、面白い人だなと思いました。
2018年3月21日に日本でレビュー済み
これのどこが文学?と最初は思ったが、自堕落でいい加減そうな部分に人の本質があり、その極限をいかに感じ取るか。古い作品なのに、今の若者を描いているみたい。
2014年8月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
べつに生きたくて生きているわけではない
といって格別厭世感をもっているわけでもない
司馬遼太郎さんが直木賞の選評でお書きになられていますが、まさにこの雰囲気でした。
結婚という責任が生じると重くて堪えがたくなって離婚した夫婦。
別れた途端にすっと肩が軽くなり、いつまでも一緒に暮らしています。
自由で好き勝手にやっているのに、情愛が満ちている。
常識からは完全にはずれていても、堕ちてゆかない。
一人ひとりの人間をじっくり観察すると、どんな人でも実に個性的に映ります。
色川さんは、ありのままの姿、矛盾した存在そのものを愛しておられたのかな、と想像しました。
といって格別厭世感をもっているわけでもない
司馬遼太郎さんが直木賞の選評でお書きになられていますが、まさにこの雰囲気でした。
結婚という責任が生じると重くて堪えがたくなって離婚した夫婦。
別れた途端にすっと肩が軽くなり、いつまでも一緒に暮らしています。
自由で好き勝手にやっているのに、情愛が満ちている。
常識からは完全にはずれていても、堕ちてゆかない。
一人ひとりの人間をじっくり観察すると、どんな人でも実に個性的に映ります。
色川さんは、ありのままの姿、矛盾した存在そのものを愛しておられたのかな、と想像しました。
2015年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
離婚のしかたってそりゃいろいろあるだろうけど、離婚後のかかわり続けて方が深い。
彼女は経済的に依存してきているように見えるが結果的にそうではない。
元ダンナも結局、いかようにも受け入れている。
これは結婚を終わらせる「離婚」ではなくて、結婚の次の段階としての「離婚」。
そういう意味では結婚とは一旦したら終わるものではない、そして離婚してこそ
2人の関係性を楽しめる余裕がでてくるのか・・・・なんて思った。
彼女は経済的に依存してきているように見えるが結果的にそうではない。
元ダンナも結局、いかようにも受け入れている。
これは結婚を終わらせる「離婚」ではなくて、結婚の次の段階としての「離婚」。
そういう意味では結婚とは一旦したら終わるものではない、そして離婚してこそ
2人の関係性を楽しめる余裕がでてくるのか・・・・なんて思った。
2017年10月27日に日本でレビュー済み
阿佐田哲也としての麻雀放浪記を始めとする娯楽作品は、確かに大衆小説として読ませます。一方で色川武大としての作品群は、著者の私小説とも言える作品群を中心に、自分にはどうも玉石混交のような印象しか持てないのです。確かに文章は著者特有の少々突き離したような乾いた文体で、好きな人には魅力があるのでしょうが・・・・・・。
この作品は会話体を中心に「離婚・四人・妻の嫁入り・少女たち」の四作の短編集ですが、その会話が取り方によっては上手いと言えますし、見方によっては冗漫とも感じられるのではと思うのは、自分の偏見でしょうか?どうにもだらだらと同じ出来事に対して、同じ様な記述の繰り返しとしか思えないのです。同じテーマと登場人物で同じ出来事を、角度と視点を変えて書いただけなのではの印象です。
又、最初の三作は著者の分身とも思える人物とその妻に登場名を与えていますが、最後の作品では「色川」と著者自身の本名で出てくるのが、ある面効果があるようで、一方で何故だろうと思わせてしまいます。何の為にそんなことをしたのか?又、最後の作品は前の三作がある意味で連作となっているのに、妙に独立しているような、いないような・・・・・残念ながら、この作品の良さというものが、どうも自分には理解出ませんでした。どうして直木賞に値したのかもよくわからないのです。機会があれば当時の選評をまとめて読んでみたいものです。
この作品は会話体を中心に「離婚・四人・妻の嫁入り・少女たち」の四作の短編集ですが、その会話が取り方によっては上手いと言えますし、見方によっては冗漫とも感じられるのではと思うのは、自分の偏見でしょうか?どうにもだらだらと同じ出来事に対して、同じ様な記述の繰り返しとしか思えないのです。同じテーマと登場人物で同じ出来事を、角度と視点を変えて書いただけなのではの印象です。
又、最初の三作は著者の分身とも思える人物とその妻に登場名を与えていますが、最後の作品では「色川」と著者自身の本名で出てくるのが、ある面効果があるようで、一方で何故だろうと思わせてしまいます。何の為にそんなことをしたのか?又、最後の作品は前の三作がある意味で連作となっているのに、妙に独立しているような、いないような・・・・・残念ながら、この作品の良さというものが、どうも自分には理解出ませんでした。どうして直木賞に値したのかもよくわからないのです。機会があれば当時の選評をまとめて読んでみたいものです。
2013年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色川氏の小説は、人の機微を鋭く突いて、生きることの面白さや辛さを感じさせられます。この離婚は、特に男と女のどうしようもない繋がりを描いて、女である私も「そうそう」と思ってしまいました。一気に読める面白い小説です。もしかして作者の実体験かもとも思えました。
2011年5月27日に日本でレビュー済み
大好きな色川武大の、『 離婚 』
もはや作家としてというより、
色川さんが自分のことを理解してくれてると感じている。
この単行本には、「 離婚 」 の続編 「 四人 」「 妻の嫁入り 」 と、
「 少女たち 」 が掲載されている。
この4つでメッセージが完結するように思えた。
色川さんが、言いたかった事・・・・・
多くの人がちゃんと送れている 『 夫婦 』 という形を、
どうしてもやれない人。
色川さんは、ありのままのその姿を理解し愛し、存在を許してくれている。
色川さんは、男だ。
だけど、その色川武大という男としての存在を、
色川さんの持つ、大いなる存在が超えてしまっていて、
その男という存在の主張に苦しめられてしまう、女という存在が、
救われていくのだ。
現代に生きるすべての男、女に、ぜひ読んでもらいたいと思う。
この本が、30年だか40年前に書かれたなんて、信じられないくらい、
現代にマッチしている。
やっぱり色川さんは、思っていたんだ。
今を精一杯生きている女性が、安心して心を許せて、
ありのままの自分でいられる場所があってもいいんじゃないかってことを。
今それは、女性だけでなく、男性にも当てはまると思う。
もはや作家としてというより、
色川さんが自分のことを理解してくれてると感じている。
この単行本には、「 離婚 」 の続編 「 四人 」「 妻の嫁入り 」 と、
「 少女たち 」 が掲載されている。
この4つでメッセージが完結するように思えた。
色川さんが、言いたかった事・・・・・
多くの人がちゃんと送れている 『 夫婦 』 という形を、
どうしてもやれない人。
色川さんは、ありのままのその姿を理解し愛し、存在を許してくれている。
色川さんは、男だ。
だけど、その色川武大という男としての存在を、
色川さんの持つ、大いなる存在が超えてしまっていて、
その男という存在の主張に苦しめられてしまう、女という存在が、
救われていくのだ。
現代に生きるすべての男、女に、ぜひ読んでもらいたいと思う。
この本が、30年だか40年前に書かれたなんて、信じられないくらい、
現代にマッチしている。
やっぱり色川さんは、思っていたんだ。
今を精一杯生きている女性が、安心して心を許せて、
ありのままの自分でいられる場所があってもいいんじゃないかってことを。
今それは、女性だけでなく、男性にも当てはまると思う。