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村の名前 (文春文庫 つ 8-1) 文庫 – 1993/8/10
辻原 登
(著)
中国の奥深くへ旅した日本人商社マンは、いつのまにか五千年の歴史をもつ「桃花源村」すなわち「桃源郷」に足を踏み入れていた……。芥川賞受賞作に「犬かけて」を併録。(千石英世)
- 本の長さ238ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1993/8/10
- ISBN-104167316048
- ISBN-13978-4167316044
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1993/8/10)
- 発売日 : 1993/8/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 238ページ
- ISBN-10 : 4167316048
- ISBN-13 : 978-4167316044
- Amazon 売れ筋ランキング: - 571,036位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1945年、和歌山県生まれ。1985年「犬かけて」でデビュー。90年「村の名前」で第103回芥川賞受賞。99年『翔べ麒麟』で第50回読売文学賞、 2000年『遊動亭円木』で第36回谷崎潤一郎賞、05年「枯葉の中の青い炎」で第31回川端康成文学賞、06年『花はさくら木』で第33回大佛次郎賞、 10年『許されざる者』で第51回毎日芸術賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 闇の奥 (ISBN-13: 978-4163288802 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年6月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
レビューの感じ方がそれぞれなのは、中国体験の度合いによるのでしょう。私は中国のまさに内陸に10年住んでましたので、物語の空気感を細部に至るまで既視感をもって受け止めながら読みました。ただし、2017年現在の中国しかしらないかたには「小説」なのかもしれませんね。ちょっと前までの中国は真に魑魅魍魎の世界でした。これほどリアリズムのある中国モノはなかなかありません。
2018年4月14日に日本でレビュー済み
商談で滞在した中国の田舎の村。その名は桃花源。幻想的な村の名前ではあるものの、主人公は行く先々で現実的な商売上のゴダゴタに巻き込まれる。かの国の人々と日本人の気質が良く著されている。
そんななか、ちょいちょい味わう不思議体験。夢か現か幻しか。ファンタジーとまでにいかず、教訓を示唆するものでもない。揺蕩うというべきスッキリしない寸止め感が本作品の味わいなのだろう。文学的に良くても小説として面白いかは別という典型的な作品。
同時収録、妻の怪し行動に妄想炸裂「犬かけて」はややこしさだけが印象に残った。【芥川賞】
そんななか、ちょいちょい味わう不思議体験。夢か現か幻しか。ファンタジーとまでにいかず、教訓を示唆するものでもない。揺蕩うというべきスッキリしない寸止め感が本作品の味わいなのだろう。文学的に良くても小説として面白いかは別という典型的な作品。
同時収録、妻の怪し行動に妄想炸裂「犬かけて」はややこしさだけが印象に残った。【芥川賞】
2003年6月1日に日本でレビュー済み
芥川賞受賞作ということもあり、また個人的にも中国と関わる仕事をしている為、期待を持って読んだ。・・・筆者が中国関連貿易会社で働いていた経験があるからか、中国の風景描写はかなり細かくて、また登場する中国人達は一癖ある強烈な曲者揃いで、中国(それも内陸、奥地の田舎の方)に行けば本当に出会いそうなリアル感がある。物語の中身は桃源郷という名の村を中心としていて、幻想的で薄霧に包まれた様なミステリアスなストーリーだ。このリアル感と幻想感がミックスされて、独特の雰囲気を持つ内容に仕上がっている。これから中国で駐在して働く人、勉強する人、旅行する人などは持って行って、中国の雰囲気の中で読むと、よりこの独特の雰囲気を体感できると思う。
2009年3月6日に日本でレビュー済み
読みづらかった。表題作のほうが面白く、桃源郷の中での想像とかけ離れた出来事や実情を描いていた。 ただ個人的に好きな内容じゃなかった、という話。
2004年9月19日に日本でレビュー済み
文学は、性とアイデンティティーを求めていた時代である。しかし、時代が若干問題意識のズレを露呈してもいた。次の時代の中心課題は、宗教とナショナリズムだろうと評論されていたように思う。
はっきりいって、この時期の純文学は力をなくしていた、いや、文学全体が力を失っていた。村上龍がわずかに異彩を放ち、よしもとばななとかとか村上春樹が溝を埋めてた。
だから、たしかにこの話は面白い。併録の「犬かけて」も、後半ぐいぐい面白い。だけど、どこか無理がある。次世代の課題に偶然近かった題材を取り上げた作品が、たまたま時流にあったのかな、と思わないではいられない。だから、どういう傾向の作品がどんなタイミングで芥川賞候補になるかという、情報としての価値もあるかもしれない。
少なくとも、一定時間の経過した今、作者から社会への挑発がない作品であったことだけは、はっきりしている。
はっきりいって、この時期の純文学は力をなくしていた、いや、文学全体が力を失っていた。村上龍がわずかに異彩を放ち、よしもとばななとかとか村上春樹が溝を埋めてた。
だから、たしかにこの話は面白い。併録の「犬かけて」も、後半ぐいぐい面白い。だけど、どこか無理がある。次世代の課題に偶然近かった題材を取り上げた作品が、たまたま時流にあったのかな、と思わないではいられない。だから、どういう傾向の作品がどんなタイミングで芥川賞候補になるかという、情報としての価値もあるかもしれない。
少なくとも、一定時間の経過した今、作者から社会への挑発がない作品であったことだけは、はっきりしている。