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日曜日と九つの短篇 (文春文庫 れ 1-3) 文庫 – 1988/9/1

4.0 5つ星のうち4.0 1個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (1988/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1988/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 205ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4167420031
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4167420031
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 1個の評価

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連城 三紀彦
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上位レビュー、対象国: 日本

2017年2月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
題名通り、10の短編(掌編と言っても良い)を収録した短編集。私は作者のデビュー当時(「変調二人羽織」)からのファンで、「白と黒」、「陰と陽」とを一瞬の内に反転させてしまう作者の"騙しの手腕"の虜となって来た。その意味において、作者の最高傑作は短編集「夜よ鼠たちのために」(こんな事が可能かと呆然とする程の傑作揃い)だと思う。ところが、本作は作者にしては珍しい作風の作品だと思う。ミステリでもなく、(男女の関係こそ出ては来るものの)恋愛小説でもなく、読者に温もり・癒しを与える短編集である。

冒頭の「日曜日」に、観覧車のシーンが出て来る事もあって、私は荻原浩氏「月の上の観覧車」を思い浮かべた。傷を背負った男女の交錯を描き、優しく見守ると共に、見据えるべき将来をそれとなく示唆するというハート・ウォーミングな短編揃いである。その中で、<桔梗の花>をモチーフとし、<花葬>シリーズを想起させる「母の手紙」は、本作中ではミステリ的趣向を凝らした異色作(佳作)であるが、作者のファンにとっては既視感が強く、「レジェンド」に採られる程の傑作とは思えなかった。むしろ、上述した「日曜日」の方が本作の意匠を良く反映していて印象に残った。

「幸福を追求する生き方」が、必ずしも「幸せ」をもたらさない、という含蓄のある人生観が全編を通底している様な気がした。作者の熟練した小説技巧が味わえる秀作だと思う。なお、本作は絶版の様で、中古本しか手に入らないのは誠に惜しい。出版社の再考をお願いしたい。
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