無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
黄昏のベルリン (文春文庫 れ 1-16) 文庫 – 2007/10/10
連城 三紀彦
(著)
ナチの収容所で生れた日猶混血児がたどった運命とは? 流麗な筆致で東西ベルリンに集まるスパイ群像を描いた幻の傑作がいま甦る
- 本の長さ441ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2007/10/10
- ISBN-104167420163
- ISBN-13978-4167420161
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2007/10/10)
- 発売日 : 2007/10/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 441ページ
- ISBN-10 : 4167420163
- ISBN-13 : 978-4167420161
- Amazon 売れ筋ランキング: - 445,221位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年7月29日に日本でレビュー済み
このミス1988年の3位だったので読んだ。国際歴史ミステリーとして面白かった。謎が謎を呼ぶストーリー展開はわくわくした。海外の小説のように人物表があるともっとわかりやすかったと思う。
2014年11月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
壮大なスケールの国際・歴史サスペンス小説。題名は、主な舞台が"ベルリンの壁"崩壊前のベルリンである事と、ワーグナーの「神々の黄昏」に依るものであろうが、登場人物達(の一部)の「人生の黄昏」の意もあるのだろう。冒頭、複数の国を舞台に複数の人物が登場し、それらの人物関係が謎となる点は作者の他の長編と同様。次第に登場人物間の関係が分かるに連れ、ある目的に向かって緊密ながら割とstraightforwardに物語が進行して行くと思いきや......。
登場人物の中で、高木というハーフの日本人が狂言回し的な役割を演じていると思っていたのだが、作者はこの高木に関して"トンデモナイ"事実を用意していたのである。これには驚いた。上述した通り、物語の進行に伴い、登場人物間の関係がジグソーパズルのピースの様に嵌まると考えていたのだが、これこそ"トンデモナイ"、作者によって何重にも騙されていた事に気付く仕掛けになっているのである。作者の代名詞である"騙しのテクニック"をサスペンス小説に織り込んだ構成の妙には感心させられた。
作者が本作のテーマの1つとしている思想の問題が、"ベルリンの壁"崩壊後も活きている(あるいは益々強まっている)点も見逃せない。ミステリ的手腕だけではなく、国際政治・思想に関する先見性を作者が有している事の証左であろう。「暗色コメディ」、「私という名の変奏曲」等とは作風が異なるが、それらと並ぶ長編としての作者の代表作と言って良いのではないか。
登場人物の中で、高木というハーフの日本人が狂言回し的な役割を演じていると思っていたのだが、作者はこの高木に関して"トンデモナイ"事実を用意していたのである。これには驚いた。上述した通り、物語の進行に伴い、登場人物間の関係がジグソーパズルのピースの様に嵌まると考えていたのだが、これこそ"トンデモナイ"、作者によって何重にも騙されていた事に気付く仕掛けになっているのである。作者の代名詞である"騙しのテクニック"をサスペンス小説に織り込んだ構成の妙には感心させられた。
作者が本作のテーマの1つとしている思想の問題が、"ベルリンの壁"崩壊後も活きている(あるいは益々強まっている)点も見逃せない。ミステリ的手腕だけではなく、国際政治・思想に関する先見性を作者が有している事の証左であろう。「暗色コメディ」、「私という名の変奏曲」等とは作風が異なるが、それらと並ぶ長編としての作者の代表作と言って良いのではないか。
2012年12月15日に日本でレビュー済み
やはり2012年にもなると、ナチ絡みの陰謀ネタはやや古臭い
登場人物も多く、改行などで視点変更してくれないので、いつの間にか別の人間が主格になっていたりと
非常に紛らわしく読んでいてやや疲れてしまった
話も二転三転といえば聞こえはいいが、どうにもごちゃごちゃしすぎていて自分の脳では
把握しにくく、読み終えてもあまりスッキリという感想はなかった
いいおっさんがひたすら女の尻に惹かれ続けるというストーリーもどうにも情けない
総じて大人の読み物といった作品だろう
トリックとかそういったミステリ的なものを期待して買うと痛い目を見るかもしれない
登場人物も多く、改行などで視点変更してくれないので、いつの間にか別の人間が主格になっていたりと
非常に紛らわしく読んでいてやや疲れてしまった
話も二転三転といえば聞こえはいいが、どうにもごちゃごちゃしすぎていて自分の脳では
把握しにくく、読み終えてもあまりスッキリという感想はなかった
いいおっさんがひたすら女の尻に惹かれ続けるというストーリーもどうにも情けない
総じて大人の読み物といった作品だろう
トリックとかそういったミステリ的なものを期待して買うと痛い目を見るかもしれない
2010年11月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
冷戦下のネオナチもの。ちょっと間違うと荒唐無稽になってしまう話だが、さすが連城三紀彦だ。濃密な文章がたまらない。
読みながら、皆川博子の『死の泉』を連想していた。
それにしても、この傑作を刊行当時(単行本1988年、文庫1991年)にどうして見逃していたのだろうか。
読みながら、皆川博子の『死の泉』を連想していた。
それにしても、この傑作を刊行当時(単行本1988年、文庫1991年)にどうして見逃していたのだろうか。
2013年5月27日に日本でレビュー済み
改行もなくビッシリと書き込まれた濃密な文体は、
おそらく外国の翻訳小説を意識してのものだろう。
だけれど、ところどころに出てくる文学的な艶っぽさは、
間違いなく日本人作家の味わいだ。
これだけの長丁場を付き合わせるには、
「登場人物たちがいまいち精彩に欠けるかなあ」
という気がしないでもないが、
何よりも壮大な大風呂敷を巧みに広げていく作者の手腕は、
ただごとではないと思う。
力作であることは間違いない。
物語の幕切れにもう少しカタルシスがあれば
なお良かった…と、これは個人的な好みの問題だろうか。
十分おもしろかった。
おそらく外国の翻訳小説を意識してのものだろう。
だけれど、ところどころに出てくる文学的な艶っぽさは、
間違いなく日本人作家の味わいだ。
これだけの長丁場を付き合わせるには、
「登場人物たちがいまいち精彩に欠けるかなあ」
という気がしないでもないが、
何よりも壮大な大風呂敷を巧みに広げていく作者の手腕は、
ただごとではないと思う。
力作であることは間違いない。
物語の幕切れにもう少しカタルシスがあれば
なお良かった…と、これは個人的な好みの問題だろうか。
十分おもしろかった。
2021年2月20日に日本でレビュー済み
他の方のレビューにもあったが、場面が改行も無く切り替わり少し混乱する。映画の手法を使っているようだが映像では違和感なく筋が追えても小説の場合はそうもいかない。話は大体興味深く読んだが一番重要なポイント(ネタばれを避けたいので詳しくは触れないが)は、やはりちょっと無理がある。前半は緻密な感じがしたが、後半はそのせいで自分には少しB級映画を観てるような感じがした。
2012年2月11日に日本でレビュー済み
週刊文春1988年 国内1位
画家の青山優二は、彼を訪問してきたドイツ人留学生エルザから、出生の謎を告げられる。青山は大戦時、ナチスの強制収容所で産まれたユダヤ人と日本人の混血児であるらしい。両親を知らない青山は、エルザの誘いを受け、自身のルーツを探りにフランスへ向かうのだった。 ・・・
冷戦時のベルリンの壁を舞台とした国際謀略小説というところか。東西ドイツが、日本、フランス、ブラジル、ニューヨークの結節点となっている。いくつかのエピソードが除々に一つの物語に収斂していくという、僕の好みのストーリー。
かなり突拍子のない話だが、単なる絵空事に終わらないところが作者の力量なのだろう。読み進めるほどに、捻りに捻ったトリッキーな展開に思わず呻ってしまう。巧妙に仕掛けられた工作が明らかになっていく過程が本書の見所だ。青山が何ものであるかが判明する件りで最大の驚きが待っている。自身のアイデンティを発見する場面は、多少苦しいところはあるのだが、作品の面白さを損なうことはない。
唯一、気に入らないのは青山のキャラクタ設定。冷徹さの中にみえる四十男の女々しさにうんざりしてしまう。ラストもこれを引きずってしまい、完全燃焼とはいかなかったか。
ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツの統一がなったのが20年前。今は昔ではあるけれど、当時の社会情勢をうまく取り入れた好著。
連城さんの作品はいくつか読んでいるが、『戻り川心中』が今のところのマイベストではある。
画家の青山優二は、彼を訪問してきたドイツ人留学生エルザから、出生の謎を告げられる。青山は大戦時、ナチスの強制収容所で産まれたユダヤ人と日本人の混血児であるらしい。両親を知らない青山は、エルザの誘いを受け、自身のルーツを探りにフランスへ向かうのだった。 ・・・
冷戦時のベルリンの壁を舞台とした国際謀略小説というところか。東西ドイツが、日本、フランス、ブラジル、ニューヨークの結節点となっている。いくつかのエピソードが除々に一つの物語に収斂していくという、僕の好みのストーリー。
かなり突拍子のない話だが、単なる絵空事に終わらないところが作者の力量なのだろう。読み進めるほどに、捻りに捻ったトリッキーな展開に思わず呻ってしまう。巧妙に仕掛けられた工作が明らかになっていく過程が本書の見所だ。青山が何ものであるかが判明する件りで最大の驚きが待っている。自身のアイデンティを発見する場面は、多少苦しいところはあるのだが、作品の面白さを損なうことはない。
唯一、気に入らないのは青山のキャラクタ設定。冷徹さの中にみえる四十男の女々しさにうんざりしてしまう。ラストもこれを引きずってしまい、完全燃焼とはいかなかったか。
ベルリンの壁が崩壊し、東西ドイツの統一がなったのが20年前。今は昔ではあるけれど、当時の社会情勢をうまく取り入れた好著。
連城さんの作品はいくつか読んでいるが、『戻り川心中』が今のところのマイベストではある。
2010年11月14日に日本でレビュー済み
国際諜報小説。
最後まで読んだけど正直面白くはなかった。
ドキドキハラハラもしなかった。
最後まで読んだけど正直面白くはなかった。
ドキドキハラハラもしなかった。