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道路の権力 (文春文庫 い 17-12) 文庫 – 2006/3/10
猪瀬 直樹
(著)
小泉首相から道路公団民営化委員に抜擢された著者が見た、権力中枢の闘い、利権の秘密、裏切り。そして民営化実現までの全ドラマ
- ISBN-104167431122
- ISBN-13978-4167431129
- 出版社文藝春秋
- 発売日2006/3/10
- 言語日本語
- 本の長さ520ページ
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2006/3/10)
- 発売日 : 2006/3/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 520ページ
- ISBN-10 : 4167431122
- ISBN-13 : 978-4167431129
- Amazon 売れ筋ランキング: - 263,932位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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作家。1946年長野県生まれ。
83年に『天皇の影法師』『昭和16年夏の敗戦』『日本凡人伝』を上梓し、87年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞。定評の評伝小説に『ペルソナ 三島由紀夫伝』『ピカレスク 太宰治伝』『こころの王国 菊池寛と文芸春秋の誕生』がある。
『日本国の研究』で96年度文藝春秋読者賞。
2002年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命される。その戦いの軌跡は『道路の権力』『道路の決着』に詳しい。06年に東京工業大学特任教授、07年に東京都知事に任命される。近著に『ジミーの誕生日 アメリカが天皇明仁に刻んだ「死の暗号」』『東京の副知事になってみたら』。また、『昭和16年夏の敗戦』中公文庫版が2010年6月に刊行された。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年8月27日に日本でレビュー済み
道路公団の無駄等が書かれていて、面白いとは思う。確かに無駄の多い組織ではあるだろう。この本を読んで考えたのは、では税金の無駄がない国家などというものがあるだろうか?無駄を極限までなくしていけば本当に国家が良くなるのだろうか?効率を最大化することが、国民にとって無条件でいいことなのだろうか?という、根本的な問に答えていないと思った。
2007年12月22日に日本でレビュー済み
小泉内閣の目玉の一つであった道路公団改革の一部始終を当事者が書き記した貴重な
一書である。竹中平蔵氏の「構造改革の真実」同様に、小泉改革における官僚/族議員
との攻防がリアルに書かれている。「なるほど、あの時はこんな背景があった
のか...」と思わず頷いてしまう場面がおおかった。小泉改革に興味がある方
は是非読んでみてください。
ちなみに本書は我に正義ありと言わんばかりの猪瀬節炸裂の一書なので、本書だけで
道路公団改革の成功/失敗を論じるべきではないと思います。
(猪瀬氏のパワフルさは大好きなのですが...)
一書である。竹中平蔵氏の「構造改革の真実」同様に、小泉改革における官僚/族議員
との攻防がリアルに書かれている。「なるほど、あの時はこんな背景があった
のか...」と思わず頷いてしまう場面がおおかった。小泉改革に興味がある方
は是非読んでみてください。
ちなみに本書は我に正義ありと言わんばかりの猪瀬節炸裂の一書なので、本書だけで
道路公団改革の成功/失敗を論じるべきではないと思います。
(猪瀬氏のパワフルさは大好きなのですが...)
2013年2月20日に日本でレビュー済み
『日本国の研究』(1997年)で、日本の公共事業、特殊法人の問題点を暴きだした著者は、政府関係者や政治家の注目を集めるようになり、2001年小泉内閣で行革断行評議会という諮問機関の委員となる。ここで議論されたことを踏まえ、道路公団民営化が政治スケジュールにのぼっていき、2002年に道路公団民営化委員会が発足し、その委員にも就任する。『道路の権力』は、行革断行評議会での議論から、委員会としての最終答申を2002年末に提出するまでの経緯を克明に描いた記録である。続編の『道路の決着』は、『道路の権力』で描かれなかった最終答申までの内幕と、答申がどのように実行に移されていったか(あるいは移されなかったか)を記録している。
『道路の権力』では、道路公団藤井総裁(当時)、自民党関係者(古賀誠、橋本龍太郎、野中広務、亀井静香、鈴木宗男、等)、民営化委員・事務局それぞれの思惑が描かれている。自民党道路族や道路公団の意向はある意味分かりやすく、へー、という程度であったが、民営化委員の思惑・意見の食い違いが大変興味深い。日本を代表する有識者が集まって、それなりにきちんと議論をしているのだが、うまくまとまらず、この手の委員会では異例の展開で、答申案に反対する議長と反対派もう一名が辞任して、残りの委員で答申を決議するということになった。委員は、今井(新日鐵会長)、松田昌士(JR東日本会長)、中村英雄(武蔵工大教授、土木業界権威)、田中一昭(拓殖大教授、国鉄民営化事務方を務めた元官僚)、川本裕子(マッキンゼー)、大宅映子(ジャーナリスト)、と猪瀬の7名である。今井、中村は建設推進派、残りは慎重派と分けられるが、慎重派の中でも若干アプローチが違って、議論が混乱する。詳細はややこしいのでレビューではふれないが、結局猪瀬以外の各委員が何を考えていたのか、よく分からない。あまりによく分からないので、田中、川本が民営化委員の体験を述べた本も読んでみたが、川本は経営組織としてきちんとした民営会社をつくると言う観点で発言していて、言っていることはまとも。田中の方は、下らないメンツにこだわった俗物で、彼の著書は読むに堪えない。これは別途どこかでレビューを書きたい。今井、松田の思惑については発表された本人たちの書きものを読んでないので(あるのかもしれないけど)結局よく分からないが、『決着』に少し補足の説明がある(そちらのレビュー [...] 参照)。
『道路の権力』では、道路公団藤井総裁(当時)、自民党関係者(古賀誠、橋本龍太郎、野中広務、亀井静香、鈴木宗男、等)、民営化委員・事務局それぞれの思惑が描かれている。自民党道路族や道路公団の意向はある意味分かりやすく、へー、という程度であったが、民営化委員の思惑・意見の食い違いが大変興味深い。日本を代表する有識者が集まって、それなりにきちんと議論をしているのだが、うまくまとまらず、この手の委員会では異例の展開で、答申案に反対する議長と反対派もう一名が辞任して、残りの委員で答申を決議するということになった。委員は、今井(新日鐵会長)、松田昌士(JR東日本会長)、中村英雄(武蔵工大教授、土木業界権威)、田中一昭(拓殖大教授、国鉄民営化事務方を務めた元官僚)、川本裕子(マッキンゼー)、大宅映子(ジャーナリスト)、と猪瀬の7名である。今井、中村は建設推進派、残りは慎重派と分けられるが、慎重派の中でも若干アプローチが違って、議論が混乱する。詳細はややこしいのでレビューではふれないが、結局猪瀬以外の各委員が何を考えていたのか、よく分からない。あまりによく分からないので、田中、川本が民営化委員の体験を述べた本も読んでみたが、川本は経営組織としてきちんとした民営会社をつくると言う観点で発言していて、言っていることはまとも。田中の方は、下らないメンツにこだわった俗物で、彼の著書は読むに堪えない。これは別途どこかでレビューを書きたい。今井、松田の思惑については発表された本人たちの書きものを読んでないので(あるのかもしれないけど)結局よく分からないが、『決着』に少し補足の説明がある(そちらのレビュー [...] 参照)。
2007年12月9日に日本でレビュー済み
「財務諸表のような何か」を公表した片桐派の本当の目的
つまり債務を切り離して税金で処理して民営化して上場して(゚Д゚)ウマー
そんな公団内部の「改革派」DQNをつぶした
そういう意味でのみ意義があるといえよう
そもそもガソリン税から払うのも一般財源から払うのも
通行料金が物流コストとして商品に上乗せされて消費者が払うのも
結局は国民が広く薄く払う点で一緒なんだよな
それなら利子を押さえ込むためにガソリン税を入れてしまう
不採算路線は新直轄としてガソリン税でつくる
これまでよりあんまり変わんない気がするねえ
NHKスペシャルでやってたように新直轄でどこまで作るかってのは
高速道路会社には決められず国交省が決めてしまう
すると道路会社が新直轄とつながるまで作らざるを得なくなる
つまりJRと違って自分の意志で新線建設の可否は決められない
葛西大日月ネ申が嘲笑していた理由がわかりますな
ていうか民営化できるんなら自分で会社作って自分で高速引く
そんな某先生の言葉が真相を突いていると思う
結局は管理費の値下げってだけの話であり
こいつが日本の道路ネットワークをどうしたいかって聞きたかった
好きだった物書きが耄碌する姿は見ていて寂しい
それか色々書けない話があったのかだな
つまり債務を切り離して税金で処理して民営化して上場して(゚Д゚)ウマー
そんな公団内部の「改革派」DQNをつぶした
そういう意味でのみ意義があるといえよう
そもそもガソリン税から払うのも一般財源から払うのも
通行料金が物流コストとして商品に上乗せされて消費者が払うのも
結局は国民が広く薄く払う点で一緒なんだよな
それなら利子を押さえ込むためにガソリン税を入れてしまう
不採算路線は新直轄としてガソリン税でつくる
これまでよりあんまり変わんない気がするねえ
NHKスペシャルでやってたように新直轄でどこまで作るかってのは
高速道路会社には決められず国交省が決めてしまう
すると道路会社が新直轄とつながるまで作らざるを得なくなる
つまりJRと違って自分の意志で新線建設の可否は決められない
葛西大日月ネ申が嘲笑していた理由がわかりますな
ていうか民営化できるんなら自分で会社作って自分で高速引く
そんな某先生の言葉が真相を突いていると思う
結局は管理費の値下げってだけの話であり
こいつが日本の道路ネットワークをどうしたいかって聞きたかった
好きだった物書きが耄碌する姿は見ていて寂しい
それか色々書けない話があったのかだな
2006年3月20日に日本でレビュー済み
公団は民営化はしたが、組織は東日本、中日本、西日本、阪神、首都、各公社道路と組織もサービスもバラバラで以前と変わりがない。
器(株式)は変わったが職員も一緒で、民間のような経営危機意識はゼロ、
杓子定規で、「道路はワシらが使わせてやっとる、文句あっか? 」がみえみえなのだ。
巨額の赤字(40兆円)をかかえ、国民にそのつけをまわそうという図式は変わりない。
猪瀬氏の参加した委員会では、民営化のみが目的となり、いかにこの巨大債務を国民負担させることなく改革するのかが論議されなった。
これは致命的なミスだ。
猪瀬氏はそれくらい分かっていただろうが、印税と自己宣伝のために黙殺したのではないか?
本書は、いかに道路公団という魔窟が、それを取り巻くファミリー団体や関連組織、行政権力とからみあい、甘い汁を吸っているかを弾劾しているが、では小泉さんは国民利益のために具体的にどうすべきなのか?という視点が著述されてなかった。 国民にとり、肝心の突っ込みがない著書で終わった。
結局、現状でも、お役所的運営で赤字路線をつくりつづけ、40兆円は50年後に先送り支払い・・・。
まったく破綻しているだけではないか?
器(株式)は変わったが職員も一緒で、民間のような経営危機意識はゼロ、
杓子定規で、「道路はワシらが使わせてやっとる、文句あっか? 」がみえみえなのだ。
巨額の赤字(40兆円)をかかえ、国民にそのつけをまわそうという図式は変わりない。
猪瀬氏の参加した委員会では、民営化のみが目的となり、いかにこの巨大債務を国民負担させることなく改革するのかが論議されなった。
これは致命的なミスだ。
猪瀬氏はそれくらい分かっていただろうが、印税と自己宣伝のために黙殺したのではないか?
本書は、いかに道路公団という魔窟が、それを取り巻くファミリー団体や関連組織、行政権力とからみあい、甘い汁を吸っているかを弾劾しているが、では小泉さんは国民利益のために具体的にどうすべきなのか?という視点が著述されてなかった。 国民にとり、肝心の突っ込みがない著書で終わった。
結局、現状でも、お役所的運営で赤字路線をつくりつづけ、40兆円は50年後に先送り支払い・・・。
まったく破綻しているだけではないか?
2009年1月31日に日本でレビュー済み
鮮やかな本だ。さすが作家といったところ。本書は2001年、2002年に渡る、道路公団改革の記録である。著者は当時の小泉首相に道路公団の民営化を提案。自ら、民営化委員会の一委員として活動した。その当事者としての記録が本書である。
このように物事の当事者が内幕を描くことはなかなか難しい。利害関係者も存命であるし、実名で書くことにはリスクが伴う。著者は政治家ではなく、作家として「部外者」の立場にある。その立場であるからこそ、為しえた叙述であろう。特に本書ではいわゆる「既得権益者」、すなわち「道路族」や官僚組織を一貫して敵として設定している。通常は窺い知ることのできない、官僚の動静や対応などが知られる。
なによりも記述の鮮明さに驚く。スピード感のある、息せき切った文体。印象的な風景の記述。まるで映像を見ているかのように感じられる、人物の記述。亀井静香氏や、鈴木宗男氏などの記述は本当に本人が話しているかのようだ。これは例えば、政治家や学者などにはなかなか難しいことである。著者が何よりも作家であることを思い出させられる。
内容は詳細に渡る。だが一貫して著者の視点から書かれているものである。著者は、自らの信念に沿って、自らが正しいとして行動しているのである。その意味では、本書は自己正当化の試みであるとも言える。それについてはいくらでも批判、非難、不満があろう。本書は客観的な分析の本ではないのである。だがそれは、別の歴史を別の人が描けばよいだけである。当事者がここまで鮮やかに自ら歴史を描いた本書は、何よりも貴重な試みである。
このように物事の当事者が内幕を描くことはなかなか難しい。利害関係者も存命であるし、実名で書くことにはリスクが伴う。著者は政治家ではなく、作家として「部外者」の立場にある。その立場であるからこそ、為しえた叙述であろう。特に本書ではいわゆる「既得権益者」、すなわち「道路族」や官僚組織を一貫して敵として設定している。通常は窺い知ることのできない、官僚の動静や対応などが知られる。
なによりも記述の鮮明さに驚く。スピード感のある、息せき切った文体。印象的な風景の記述。まるで映像を見ているかのように感じられる、人物の記述。亀井静香氏や、鈴木宗男氏などの記述は本当に本人が話しているかのようだ。これは例えば、政治家や学者などにはなかなか難しいことである。著者が何よりも作家であることを思い出させられる。
内容は詳細に渡る。だが一貫して著者の視点から書かれているものである。著者は、自らの信念に沿って、自らが正しいとして行動しているのである。その意味では、本書は自己正当化の試みであるとも言える。それについてはいくらでも批判、非難、不満があろう。本書は客観的な分析の本ではないのである。だがそれは、別の歴史を別の人が描けばよいだけである。当事者がここまで鮮やかに自ら歴史を描いた本書は、何よりも貴重な試みである。
2006年4月24日に日本でレビュー済み
本書には、ただの評論家ではなく、自ら改革に挑んだものとしての凄みが感じられる。
しかも作家ならではの文章の旨さ。
評論家にありがちな、自らの価値観に合わないときに一方的に批判して終わり
という無責任さはそこにはない。
All or Nothingで改革の果実を0にしてしまうことなく、妥協点を探る執着心。
見習うべき点は多い。
公団改革に関する評論書は数多いが、本書を読まずして、公団改革を語ることはできない。
民営化が成功なのか失敗なのか、本書を読んでから判断してほしい。
しかも作家ならではの文章の旨さ。
評論家にありがちな、自らの価値観に合わないときに一方的に批判して終わり
という無責任さはそこにはない。
All or Nothingで改革の果実を0にしてしまうことなく、妥協点を探る執着心。
見習うべき点は多い。
公団改革に関する評論書は数多いが、本書を読まずして、公団改革を語ることはできない。
民営化が成功なのか失敗なのか、本書を読んでから判断してほしい。
2007年9月5日に日本でレビュー済み
道路公団やそのとりまきとの壮絶なたたかいが,なまなましくえがかれている.道路公団にたちむかうにはどれだけの調査,官僚のウソを見抜くちから,説得力・交渉力,等々が必要だったか,それにもかかわらずかぎられた成果しかあげられなかったかがわかる.猪瀬の強引なやりかたは他の民営化委員の反発をまねくこともしばしばだが,それは猪瀬にとってはぜひ必要なことだったということが,この本を読めばわかる.他の委員だけだったら,もっと手前で挫折していただろう.東京都の副知事になった猪瀬にふたたび期待したい.