中野翠さんはたぶんもう10年以上、週刊サンデー毎日に時評コラムを書き続けている。このコラムは毎年12月末に、前年の12月からその年の11月までのものがまとめて単行本になって刊行される。年末実家に帰省して、コタツにぬくぬくと入り、みかんを食べながら、その中野さんの単行本を読むのが私の年中行事であり、至福の時でもある。
中野さんはその時起こっている話題の事件、映画、見たTV番組に関してするどい批評をこの本の中でしている。中野さんのものの見方は時にとても辛らつだが、常にとてもフェアである。私は世の中で起こっていることに関してある種の感情を持つのだがしっかりとした言葉にならないとき、中野さんの見方が知りたくなる。そして、中野さんの見方を見ると「よくぞ言ってくれました」という気分になり溜飲を下げるのだ。あのナンシー関が亡くなった今、そういう書き手は中野さん以外にいない。どうか、中野さん、長生きしてください。
さて、この「無茶な人びと」は1996年暮れから1997年11月までにサンデー毎日で発表されたコラム。「援助交際少女」に対する中野さんの言葉はどんな心理学者や評論家よりも彼女たちの心に響くであろう言葉だし、最近のおかしな日本語への怒りも全く同感だ。
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無茶な人びと (文春文庫 な 27-13) 文庫 – 2004/1/9
中野 翠
(著)
援助交際の萌芽はこの年にあった。酒鬼薔薇事件やダイアナ妃の交通事故死などショッキングな事件続出で呆然の、九七年時評コラム集
- 本の長さ318ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2004/1/9
- ISBN-104167552132
- ISBN-13978-4167552138
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2004/1/9)
- 発売日 : 2004/1/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 318ページ
- ISBN-10 : 4167552132
- ISBN-13 : 978-4167552138
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,508,637位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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- - 21,177位近現代日本のエッセー・随筆
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