20年前に週刊文春に連載されていたエッセイを一冊にまとめたものです。
全部で18巻でている人気シリーズです。
新聞、マスコミに使われる言葉の意外な由来やみっともない誤用について、博識を背景にある時はユーモラスに、あるときはバッサリと斬って痛快です。
普段何気なく使っている言葉、語法に「お言葉ですが・・・」と軽く楽しいツッコミを入れています。
その解説、ウンチクが納得、目からウロコ、意外性で、自分の無知ぶりにドキッとします。
「平成」という元号は小渕官房長官がテレビで「平成」と書いた紙をパッと見せ、国民に知らせました。
考案したのは陽明学者の安岡正篤との報道でした。
てっきりそうだと思っていましたが、違うようです。
元号は幾つかの候補から選ばれるのですが、「平成」が初めて登場したのは「明治」の前の「慶應」を決める時です。
41あった候補作の一つとして出ています。
「明治」は、足利時代に候補作として出て以来、何度も出てダメで10回目にやっと採用されました。
元号の出典は史記と書経など中国古典からです。
高島さんは、日本の元号はすべて中国古典によっており、いつまで中華崇拝を引きずっているのだ、とオカンムリです。
美しい日本語が多くあり、元号は例えば「みずほ」「あきつ」「やくも」など大和言葉にすべきではないか、と怒りの主張です。
そう言われれば、そうだなあと感じます。
かって中国に圧倒的な影響を受けていた時代はもう過ぎたのだから、がその理由です。
だったら現状から見れば元号を「和信屯」でもいいではないか、とも言えそうですね。
「世論」はヨロンと発音しているが間違いで、セロンのほうが正しく、これは「世界」をヨカイと発音せず、20世紀をニジュウヨキと言わないのと同じ。
らぬき言葉は、言葉の乱れとして話題になるが、川端康成が昭和8年に「二十歳」で「見れる」と使っており明治時代の上流家庭からから始まった用法だった。
梅干しの天神さんについてはエロチックなエピドードが紹介されています。
広辞苑や漢語辞典は、出典をたどれば間違いが多いので、100%信用してはいけない。
新聞雑誌の語法はひどい間違いが多い。
記者、校正、編集の程度が低いからである。
読んでスコシ賢くなった気分です。
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お言葉ですが… (文春文庫 た 38-2) 文庫 – 1999/10/8
高島 俊男
(著)
日ごろ何げなく使っている言葉を中国文学の蘊蓄を背に、あるときはバッサリ、あるいはチクリ。『週刊文春』連載中の痛快エッセイ集
- 本の長さ319ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1999/10/8
- ISBN-104167598027
- ISBN-13978-4167598020
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (1999/10/8)
- 発売日 : 1999/10/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 319ページ
- ISBN-10 : 4167598027
- ISBN-13 : 978-4167598020
- Amazon 売れ筋ランキング: - 137,126位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,921位文春文庫
- - 2,561位近現代日本のエッセー・随筆
- - 5,803位評論・文学研究 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『三国志 きらめく群像』のあとがきに、著者が有名なエッセイストだと書いていたので、とりあえず一冊購入。
戦後GHQとそれに続く共産主義者は多くの日本人の精神を破壊したが、日本語にも多くの爪痕を残した。このシリーズは、戦前までの日本語と比較して、現代日本語のおかしな物言いを皮肉たっぷりに紹介する連載コラム。
TVや新聞、雑誌から取材してこきおろすのだから、基本的に保守的な考え方なのだが、契約している新聞は、朝日新聞と毎日新聞の二紙との事……。
なにしろ両紙ともに、日本を弱体化させてチャイナの一部にするために、日本語もどんどん改革して文化を破壊しましょうという立場だから、ネタを漁るには都合が良いという面もあるが、言葉の選択問題以外では知らず知らずに両紙に感化されているようで、近現代史の理解という面では、少々うなづけないコメントが散見されるのが面白い。
例えば、新聞にはなにがなんでも中華民国という国号を載せないといった文章で、そーだそーだと思わせた後に、こんな一文に続く。
日本の政府が中華民国という国家の存在自体を認めていないというなら、「日本の新聞は日本政府の機関紙なのですか?」とおたずねしたい。
いやいやいや、黒幕はそこじゃないでしょwww
そのすぐ後には、こんな一文もある。
日本という国は、所詮仲のいい国はできない。
完全に、特亜三国の先兵と化した朝日・毎日両新聞に洗脳されてますよ。
※著者はその後、産経新聞も購読すうようになったので、社会認識は随分と改められた印象だ。
戦後GHQとそれに続く共産主義者は多くの日本人の精神を破壊したが、日本語にも多くの爪痕を残した。このシリーズは、戦前までの日本語と比較して、現代日本語のおかしな物言いを皮肉たっぷりに紹介する連載コラム。
TVや新聞、雑誌から取材してこきおろすのだから、基本的に保守的な考え方なのだが、契約している新聞は、朝日新聞と毎日新聞の二紙との事……。
なにしろ両紙ともに、日本を弱体化させてチャイナの一部にするために、日本語もどんどん改革して文化を破壊しましょうという立場だから、ネタを漁るには都合が良いという面もあるが、言葉の選択問題以外では知らず知らずに両紙に感化されているようで、近現代史の理解という面では、少々うなづけないコメントが散見されるのが面白い。
例えば、新聞にはなにがなんでも中華民国という国号を載せないといった文章で、そーだそーだと思わせた後に、こんな一文に続く。
日本の政府が中華民国という国家の存在自体を認めていないというなら、「日本の新聞は日本政府の機関紙なのですか?」とおたずねしたい。
いやいやいや、黒幕はそこじゃないでしょwww
そのすぐ後には、こんな一文もある。
日本という国は、所詮仲のいい国はできない。
完全に、特亜三国の先兵と化した朝日・毎日両新聞に洗脳されてますよ。
※著者はその後、産経新聞も購読すうようになったので、社会認識は随分と改められた印象だ。
2018年4月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こう言う話がすきなので、本がでれば買うつもり。なぜ週刊文春は連載を打切り出版も止めたのか、忖度の内容をオープンにしてほしいです。
2017年9月26日に日本でレビュー済み
ある一方向に関して博学なのを、博覧強記とは言わないのだろうが
言葉に関しては、そう言いたくなるほどの知識量だと感心してしまう
しかしこの著者に、どこか胡散臭い 詭弁とも言える小理屈に不快感も感じる
長く教師だったそうで、なるほど納得した 正に教師の使う、すり替えの理屈が目だつ
例をあげるなら……この本の後書き補足から……
「雨の後のオタマジャクシみたいにウジャウジャとはなんだ、年寄りをバカにするな
お前だって遠からず年寄りになるのだ」……との投書に対し
わたくしとっくの昔に年寄りの仲間入りしているつもりでございます、はい。
と、小馬鹿にしたように、返答してるが
この方が出した投書の、本来の意味は、年寄りをバカにすな!……であって
年寄りを、下に見る風潮を助長するような表現に対し、怒っているのだろう
著者が、年寄りであるかどうかなんて関係ない
当然、判った上で取り上げ、見下して反論しているとしか思えない
これが、散々見て来た、教師の良く使う、すり替えの詭弁だ
このシリーズを通して、そういう部分が随所に見られる。胡散臭い所以です
それでも、この著者の六割がたは読んでいるので ☆ 四つなのだが
新聞表記に関しては疑問だ 論旨の半分は著者の感覚的なもので、筋が通った理屈と思えない
ボクなどは、縦組の中で半角数字が全角文字の中に混在するのは画面が汚く美しくないと感じる
様々な小理屈をつけて、正論のように書いているが、ホントにそうだろうか? どうですか?
信奉者も多いようなので、反発反論が水面下で多く出ることは知ってて書いてます
言葉に関しては、そう言いたくなるほどの知識量だと感心してしまう
しかしこの著者に、どこか胡散臭い 詭弁とも言える小理屈に不快感も感じる
長く教師だったそうで、なるほど納得した 正に教師の使う、すり替えの理屈が目だつ
例をあげるなら……この本の後書き補足から……
「雨の後のオタマジャクシみたいにウジャウジャとはなんだ、年寄りをバカにするな
お前だって遠からず年寄りになるのだ」……との投書に対し
わたくしとっくの昔に年寄りの仲間入りしているつもりでございます、はい。
と、小馬鹿にしたように、返答してるが
この方が出した投書の、本来の意味は、年寄りをバカにすな!……であって
年寄りを、下に見る風潮を助長するような表現に対し、怒っているのだろう
著者が、年寄りであるかどうかなんて関係ない
当然、判った上で取り上げ、見下して反論しているとしか思えない
これが、散々見て来た、教師の良く使う、すり替えの詭弁だ
このシリーズを通して、そういう部分が随所に見られる。胡散臭い所以です
それでも、この著者の六割がたは読んでいるので ☆ 四つなのだが
新聞表記に関しては疑問だ 論旨の半分は著者の感覚的なもので、筋が通った理屈と思えない
ボクなどは、縦組の中で半角数字が全角文字の中に混在するのは画面が汚く美しくないと感じる
様々な小理屈をつけて、正論のように書いているが、ホントにそうだろうか? どうですか?
信奉者も多いようなので、反発反論が水面下で多く出ることは知ってて書いてます
2014年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初刷り(1999年10月)、第三刷(2004年8月)につづき、今回は第五刷(2008年11月)を購入した。「お言葉ですが・・」は、今から17、8年前から約10年間にわたって「週刊文春」に連載されたカラムであるが、その1年分をおよそ1年後に単行本として出版し、さらに数年後に文庫本化したものである。この間、著者は読者から次々に寄せられる投書に対して、単行本、文庫本と年をふるごとに、各作品の末尾につけ加える「あとからひとこと」に追加・改筆して答えている。私はこの巻の一章「『づ』を守る会」を読み比べて、著者が自分の著作を常に最善のものとすべく努力を怠らない誠実な態度に触れ襟をただした。著者が間違いを述べた個所は稀ではあるが、これから「お言葉ですが・・」を読もうとする読者は、なるべく新しいプリントを書店で求めるようにお勧めする。
2020年12月4日に日本でレビュー済み
「お言葉ですが…」シリーズの第1作。最初から絶好調だったんですね。目から鱗が落ちまくって、ほう、へえと感心することしきり。ご意見番の老人が、世の中の変な事情・言葉遣い・漢字の使い方に、ズバズバと物申すという感じだが、文章にユーモアがあって、次々にページをめくってしまう。
・もともと「です」は上品な言い方ではない。やたらに「です」を付ける言い方の可笑しさ。
・新聞の「大学生ら致される」という表現の可笑しさ。拉致は結構新しい和製漢語。
・「倫は類なり」なので不倫は類別がなってないという意味になる。倫理は人間関係に筋目、区別があるということだから、民主主義とは折り目がよくない。
・肌色という色鉛筆のいい方は人種差別だと言った校長の思い違い。地球上どこの民族も、自分たちの世界を中心に物事を見ているんだから。
・「人間到る処青山有り」の人間はジンカンと読み、世の中のこと。
・新聞などで「雅子さま」なんて実名を出す無礼さ。人の名を呼ぶことはその人の体に触れること。特に女の人の名は呼ばない。江戸時代の人は家康なんて言わない。言うとしたら大権現様だろうが、それも軽々しく口にしない。
・もともと社会に出ない女子には漢字による名前は必要なかった。明治になって、女学校などで名前が必要な時は、音による呼び名さえあれば漢字は何でもよかった。
・明治以後日本人の言語感覚が変り、文字がことばの実体であって音は影に過ぎないと見なすようになった。だから同音回避があまりなされなくなった。
・十には、ジッとジューという読み方しかない。ジュッというのは東京なまり。
・インドの仏様のマンジュシリが、文殊、曼珠になった。清を打ち立てた女真族は、仏教を信仰し、特にマンジュ菩薩を尊崇したので、民族名を満州に変えた。
・百円ずつは、本当は百円づつ。
これ以外にも記録しておきたいことはたんとあるけど、とりあえず打ち止め。
・もともと「です」は上品な言い方ではない。やたらに「です」を付ける言い方の可笑しさ。
・新聞の「大学生ら致される」という表現の可笑しさ。拉致は結構新しい和製漢語。
・「倫は類なり」なので不倫は類別がなってないという意味になる。倫理は人間関係に筋目、区別があるということだから、民主主義とは折り目がよくない。
・肌色という色鉛筆のいい方は人種差別だと言った校長の思い違い。地球上どこの民族も、自分たちの世界を中心に物事を見ているんだから。
・「人間到る処青山有り」の人間はジンカンと読み、世の中のこと。
・新聞などで「雅子さま」なんて実名を出す無礼さ。人の名を呼ぶことはその人の体に触れること。特に女の人の名は呼ばない。江戸時代の人は家康なんて言わない。言うとしたら大権現様だろうが、それも軽々しく口にしない。
・もともと社会に出ない女子には漢字による名前は必要なかった。明治になって、女学校などで名前が必要な時は、音による呼び名さえあれば漢字は何でもよかった。
・明治以後日本人の言語感覚が変り、文字がことばの実体であって音は影に過ぎないと見なすようになった。だから同音回避があまりなされなくなった。
・十には、ジッとジューという読み方しかない。ジュッというのは東京なまり。
・インドの仏様のマンジュシリが、文殊、曼珠になった。清を打ち立てた女真族は、仏教を信仰し、特にマンジュ菩薩を尊崇したので、民族名を満州に変えた。
・百円ずつは、本当は百円づつ。
これ以外にも記録しておきたいことはたんとあるけど、とりあえず打ち止め。
2009年11月30日に日本でレビュー済み
ふだん見過ごしにされがちな日本語表現や語法について、実に厳しい
指摘が並ぶ。失うものは何もない、とばかりの筆致である。主張の
正当性を判断する立場には到底立てないことを前提とすると著者に
不本意ながら屈服させられるかというと、そうでもない。文体は比較的
軽やかであり(さすがは週刊誌で長期間続いただけある)、楽しく読める。
本にするにあたり、週刊誌読者からの意見へのフィードバックを載せて
いるのも興味ろみ(おもしろみ)を増す要素になっている。
競うことでないとはいえ、著者の指摘に頷ける回数は、読み手の言語
感覚をある程度表すものではないか。妥協しないよ、というその姿勢に
辟易する読み手もいるかもしれない。その意味では読み手を選ぶ本
ではある。
指摘が並ぶ。失うものは何もない、とばかりの筆致である。主張の
正当性を判断する立場には到底立てないことを前提とすると著者に
不本意ながら屈服させられるかというと、そうでもない。文体は比較的
軽やかであり(さすがは週刊誌で長期間続いただけある)、楽しく読める。
本にするにあたり、週刊誌読者からの意見へのフィードバックを載せて
いるのも興味ろみ(おもしろみ)を増す要素になっている。
競うことでないとはいえ、著者の指摘に頷ける回数は、読み手の言語
感覚をある程度表すものではないか。妥協しないよ、というその姿勢に
辟易する読み手もいるかもしれない。その意味では読み手を選ぶ本
ではある。