私も47歳で癌告知〜手術〜再発・転移への不安と恐怖、という人生を送っている最中です。
書かれている内容は、まさに自分の心の動きそのもので、自分の記録のようにも思えるほど、我が意を得たりの連続でした。
癌を患った方は、多かれ少なかれ自分の心のコントロールに苦労されていると思いますが、この本を読むと心の負担が軽くなると思います。何より読みやすいのがいいです。
きれいごとばかりでなく、楽観ばかりでもなく、きちんと死と向き合うなかで前を向いていく強さをもらえました。
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がんから始まる (文春文庫 き 18-7) 文庫 – 2006/4/7
岸本 葉子
(著)
突然のがん宣告を経て、入院、手術、退院。再発の不安を抱えての一人暮らしが始まった。がんとの共存の日々を綴った渾身の闘病記
- ISBN-104167599074
- ISBN-13978-4167599072
- 出版社文藝春秋
- 発売日2006/4/7
- 言語日本語
- 本の長さ270ページ
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2006/4/7)
- 発売日 : 2006/4/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 270ページ
- ISBN-10 : 4167599074
- ISBN-13 : 978-4167599072
- Amazon 売れ筋ランキング: - 378,891位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1948年、群馬県出身。
コピーライター。ほぼ日刊イトイ新聞、主宰。
作詞、ゲーム制作など、多岐にわたり活動。
1998年6月に毎日更新のウェブサイト
「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げてからは
同サイトでの活動に全力を傾けている。
最新刊に、早野龍五氏との共著『知ろうとすること。』(新潮文庫)
『ぼくの好きなコロッケ。』(東京糸井重里事務所)などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年3月7日に日本でレビュー済み
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40歳で癌と告知され、手術を終えて再発の不安を抱えながら癌と正面から向き合ってきた日々が淡々と語られている。癌告知はショックだ!でも大変なのは、告知された後だ。手術は治療の一歩にすぎず、退院してからも、再発と転移の不安は生きている限り続くという現実の重さをひしひしと感じる。 著者の自分の身体について知りたいと思う探求心と再発のリスクを少しでも抑えたいと思う気持ち。そこからは、「生きたい!」という必死な思いが伝わってくる。癌になっても癌に支配されない生き方を模索し、自分を見失うことなく生きていこうとする姿勢に感銘を受けました。著者は独身だが自分で決めた食事療法のために、疲れていてもスーパーのお総菜を買う事なく一から作っているのはすごい。私は私の主体でありたい。(P−154)この言葉に著者の強い意志が感じとれる。
2003年11月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほぼ同年代の岸本葉子さんのエッセイは、私が何気なく感じている日常のあれこれをうまく言葉で表現してくれているので、いつも「そうだ、そうだ」と思いながら愛読しています。私の父は直腸癌で人工肛門のお世話になり、母はS状結腸と卵巣癌で亡くなりました。私にとって癌は他人事でなく、遺伝的には私の属性かなと思っています。岸本さんが入院したことは知っていましたが、その後のエッセイなどに病名など一言も触れず、普段細やかなことにごだわるのに変だなと感じていました。この本を読んで、やっぱりと思うとともに、私がこれまで数多く読んできたガン闘病記とは違った岸本さんらしい癌との向き合いかたに、父母とともに癌に向き合った時期を思い出しとても共感を覚えました。これからも癌に主導権!をとられず、かといって無視せず、ますます岸本さんらしいエッセイを楽しみにしています。
2022年6月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
全体的に紙質が黄ばんでいて、残念。大きな汚れやシミは、なかった。表紙カバーに少し小さな汚れがあって、そんなに目立たないが、気になった。送料込みで購入したけど、高くついた。
2020年5月3日に日本でレビュー済み
初めて岸本さんの本を手に取ったのは文庫本の「幸せまでもう一歩」だった。読みやすいエッセイだったので、その後何冊か岸本さんのエッセイを買った。そしてこの「がんから始まる」にたどり着いた。
私はがンになったことがないので、普通ならこのような重い題の本は買わないのだが、なじみのある作者のものだったので心配になり買ったという感じでした。読んでがんだけではなく、困難に面したときの人の心の持ちようとして指針になる言葉が多くあり感動しました。そして、1番最初に買った「幸せまでもう一歩」という題がこの本の後に出ていることから、この題を付けられた理由に合点しました。
私自身「幸せまでもう一歩」を手に取った時、自分にとってかなり重い困難に直面し、この本が少しでも自分を救ってくれればと思って手に取ったので、その本はただの日常エッセイでも、のちに「がんから始まる」に結び付けてくれたので、結果、救われました。
以下、心動いた言葉を引用します。
「生きてみないとわからない」領域が、常に私たちには残されている。
「ふつう」の行動をしていれば、心もおのずとそれにつれて、健康人としての、自然な律動を刻み始める。「外相整いて内相自ら熟す」。一種の行動療法といえようか。
変えることのできない、どちらを向いても絶望的としか思えない状況でも、人間には、運命に対してどのような「態度」をとるかという自由がある。
私はがンになったことがないので、普通ならこのような重い題の本は買わないのだが、なじみのある作者のものだったので心配になり買ったという感じでした。読んでがんだけではなく、困難に面したときの人の心の持ちようとして指針になる言葉が多くあり感動しました。そして、1番最初に買った「幸せまでもう一歩」という題がこの本の後に出ていることから、この題を付けられた理由に合点しました。
私自身「幸せまでもう一歩」を手に取った時、自分にとってかなり重い困難に直面し、この本が少しでも自分を救ってくれればと思って手に取ったので、その本はただの日常エッセイでも、のちに「がんから始まる」に結び付けてくれたので、結果、救われました。
以下、心動いた言葉を引用します。
「生きてみないとわからない」領域が、常に私たちには残されている。
「ふつう」の行動をしていれば、心もおのずとそれにつれて、健康人としての、自然な律動を刻み始める。「外相整いて内相自ら熟す」。一種の行動療法といえようか。
変えることのできない、どちらを向いても絶望的としか思えない状況でも、人間には、運命に対してどのような「態度」をとるかという自由がある。
2008年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は本作品を単行本で読んでいる。それでも何故この文庫本を買ったかと言えば、文庫本化の際加筆された「四年を生きて」に共感するものがあったからだ。
「病は気から」は真実か、の言葉で始まるこの章では、「病は気から、か。治らない人、進行して死んでしまう人は、本人の気の持ちようが悪いのか。(略)そんなことはないと言いきれる。」の一文に言いたいことが集約されている。そして私も全く同感である。
最近のスピリチュアルブームで、「前向きに生きればすべて良くなる」ということを述べる本が増えた。それは良いことだと思う。しかし気の持ち方を前向きにしたら病気が治ったという話ばかり殊更に強調されると、「病気が治らないのは気の持ち方が悪いからなのか」と反論したくなってしまう。
私は二年前ある病気で入院したが、「イメージングすればその通りになる」という本の言う通りに毎日全快した自分をイメージしたが、効果はなかった。私の恩人は非常に前向きな性格の方ですが、今不治の病を煩っている。最近の本を見ると、前向きに生きることを勧めるのはいいのですが、ともすれば「病気になる人は後ろ向きな考えがあるからだ」という議論にもつながりかねないのではないか。
気の持ち方だけではどうにもならないものもある。私もそう思います。
「病は気から」は真実か、の言葉で始まるこの章では、「病は気から、か。治らない人、進行して死んでしまう人は、本人の気の持ちようが悪いのか。(略)そんなことはないと言いきれる。」の一文に言いたいことが集約されている。そして私も全く同感である。
最近のスピリチュアルブームで、「前向きに生きればすべて良くなる」ということを述べる本が増えた。それは良いことだと思う。しかし気の持ち方を前向きにしたら病気が治ったという話ばかり殊更に強調されると、「病気が治らないのは気の持ち方が悪いからなのか」と反論したくなってしまう。
私は二年前ある病気で入院したが、「イメージングすればその通りになる」という本の言う通りに毎日全快した自分をイメージしたが、効果はなかった。私の恩人は非常に前向きな性格の方ですが、今不治の病を煩っている。最近の本を見ると、前向きに生きることを勧めるのはいいのですが、ともすれば「病気になる人は後ろ向きな考えがあるからだ」という議論にもつながりかねないのではないか。
気の持ち方だけではどうにもならないものもある。私もそう思います。
2008年10月20日に日本でレビュー済み
「がん」という大病を経験しているにもかかわらず、著者はきわめて冷静に、病気と立ち向かっている。私も病気をしているので、種類は違うものの、共感出来る部分が多かった。家族思いな著者の、父親に対する思いには、こみ上げてくるものがあって、涙をさそう・・・。この本の、続編ともなっている別の著書もこれから、続けて読む予定。
2004年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
がんを告知されて、多くの人がまず思うことは「なぜ私ががんになったのか」である。そしてこの本の著者同様、犯人(がんの原因)探しを始める。一部のがんにはもちろん、犯人が明確な「がん」もあるが、多くの場合、残念ながら犯人は見つからない。
さらに、統計上日本人の2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなっているという事実からして、普通の人にとっても「がん」が非日常的なものではないことは明らかである。
一方で、医学の進歩とともに「がん=死の病」という時代でもない。もしそうであれば、この本の題名の「がんから始まる」ことなど考えられないからである。
時として、なにかを失って初めてはじまる「人生の次の段階」があるように「がん」が現代においては、必ずしも人生のありとあらゆるものを一瞬にして奪ってしまうものではないことを、著者独特の冷静な視点でみつめ、その際の心の動きや周りの状況が淡々と語られている。
さらに、統計上日本人の2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなっているという事実からして、普通の人にとっても「がん」が非日常的なものではないことは明らかである。
一方で、医学の進歩とともに「がん=死の病」という時代でもない。もしそうであれば、この本の題名の「がんから始まる」ことなど考えられないからである。
時として、なにかを失って初めてはじまる「人生の次の段階」があるように「がん」が現代においては、必ずしも人生のありとあらゆるものを一瞬にして奪ってしまうものではないことを、著者独特の冷静な視点でみつめ、その際の心の動きや周りの状況が淡々と語られている。