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柔らかな頬 下 (文春文庫 き 19-7) 文庫 – 2004/12/7
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- 本の長さ291ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2004/12/7
- ISBN-104167602075
- ISBN-13978-4167602079
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2004/12/7)
- 発売日 : 2004/12/7
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 291ページ
- ISBN-10 : 4167602075
- ISBN-13 : 978-4167602079
- Amazon 売れ筋ランキング: - 15,752位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 236位文春文庫
- - 411位日本文学
- - 5,190位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
桐野 夏生(きりの・なつお)
1951年生まれ。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。98年『OUT』で日本推理作家協会賞(同作品は英訳され、日本人初のエ ドガー賞候補となる)、99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で 婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞、09年『女神記』で紫式部文学賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 メタボラ(上) (ISBN-13: 978-4022645548 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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イメージ付きのレビュー
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
をナイフで切り取り、
薄々感じてるグロテスクな中身を
見せられるような小説、、、。
ドロリとして、重層的で、深くて、冷徹、、、
恐るべき惨禍に見舞われなくても、
人はエゴで生きる。
まして、否応なく事件に関わりを
もてば、見苦しいエゴが滲み出る。
どの夢(白昼夢)も想像も、歪んだ自己愛で
全て起こり得ると思わせる。
逃げる、奪う、捨てる、
すべての抑えられない衝動も
生きるすべての力も
やがて衰え、色褪せ、萎えてしまう。
その環の中で、
人は変質し、痛み、
強くなり、
自分自身も誤魔化すように
様々な色を纏う。
そして、受け入れ難い現実を
観念し受け入れ、
人は弱る。
弱り、救いなどないコトを
どこかで悟って生きる、
そのコトを、
静かに、生々しくザラザラした触感
で描かれている。
あ、映像化するなら、カスミ役は
満島ひかり以外、他にない!と思う!
それは読者が自分で決めることもできるし
どれでもあり得るのが人生だと意味付けることもできる。
犯人逮捕!
その動機は?
なるほど……人間は悲しいよね……
共感!
という志向の方にはお勧めできない。
が、あらゆることがおこる可能性が
生きることの中に含まれていると
捉える事の出来る人には
限りなき示唆に豊む作品と評価する。
侮蔑に近いような拒絶反応を起こす選者のセンセイがいます。
またか! 本当の自分なんてモノは、実体のない、どこにもないものなのよ。
今現在の、他者との関係性の中にしか、自分というのはいないのよ、
てなかんじで。
そうした考えに触れると、私はいつも、本当にそうなのかなぁ、と少し疑問に思います。
そうした考えの方が、ある種の思想に安易に汚染されてるんじゃないかなぁって…。
ところで本作は、いい年をした中年男女の、「自分探し」の物語です。
最愛の娘を失って、あるいは間近に迫った確実に訪れる死を前にして、あるいは地位も名誉も金も家族も失って、
それぞれが「本当の自分」を能動的に、あるいは受動的に、模索していく物語。
そうしたことを真剣に始めると、世俗的な人間関係を断ち切らないといけない。
その果てに見えてくるのは…荒涼とした風景です。
読み応えがありました。
ただ、最後の失踪した娘の視点で語られる章(カスミの夢想でしょうが)は、ない方がよかったのでは…。
直木賞受賞直後にこの作品を手に取って、またか、と読み始めてすぐに本を閉じたのを覚えています。
この作者の描くヒロインは、いつもスペシャルワンで、しかも人の男を盗る。
ヒロイン以外の女の登場人物は皆、世俗的で魅力がない人物に描かれています。
ヒロインだけが、何とも言い難い野性的な魅力を持っているのです。
そういう設定が、なんだ、作者の自己認識というか、願望じゃないか、と思って、ちょっと幼稚だなぁ、なんて思っていました。
それに寒冷地の別荘って、よほどのお金持ちでない限り、こじんまりと造るものです。
居間が吹き抜けで、あとは四畳半の物置があるだけの別荘の2階に、
大きな寝室が三つあるというのは、ちょっと現実離れしています。
私は寒冷地と海のそばにそれぞれ別荘を持っているのでわかるのですが、
この間取りだと2階はロフトと6畳程度の寝室、あとトイレ、くらいでいっぱいいっぱいですよ。
なんだか小説の設定に<主婦の世間知らず>という感じが桐野さんんお初期の作品には散見するので、
それも私は嫌いでした。
でも、どの文学作品も、それぞれ瑕瑾があるものです。(ないものもありますが)
そこに躓いて先を読まないのは、もったいないな、と今回しみじみ思いました。
私が年老いて、物事を受け止める間口が広がったからでしょう。
この作品世界は、今までの日本の女性作家が描いたことのない、桐野氏のそれこそスペシャルワンだと思います。
ブレイクした作家で、この「柔らかな頬」はOUTの後発表され、直木賞を受賞した作品ということでミステリとして期待して
しまいますが、はっきりいうと「これはミステリではありません」。
なぜミステリではないかということを書くとネタバレっぽくなって面白さが半減するので(私の場合がそうでした)書きません
が、ミステリではないからといって「面白くない」かというと、それは違って「とても面白いです」。
桐野さんの文章が非常に平明で読みやすくイメージを喚起するので、物語世界に没入しやすいのです。
そしてその物語世界のいくつかのエピソードがとても面白いです。(わたしは、風俗嬢のヒモになる男の話が好きです。)
発表されたときにミステリ読者の間で物議をかもしましたが、ジャンルにこだわらなければ面白い小説です。
ただやはりわたしとしては正直言って「OUT」のほうがずっと面白いと思いました。