辻さんだから期待していたが、全然面白くなくてがっかり。
でもまたいつか、読んでみようと思います。
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太陽待ち (文春文庫 つ 12-3) 文庫 – 2005/2/10
辻 仁成
(著)
撃たれた兄、封印された記憶の中の少女を幻視する老監督……時空を超えて展開する、不可能な愛を求める男と女のオデュッセイア
- 本の長さ531ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2005/2/10
- ISBN-104167612038
- ISBN-13978-4167612030
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2005/2/10)
- 発売日 : 2005/2/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 531ページ
- ISBN-10 : 4167612038
- ISBN-13 : 978-4167612030
- Amazon 売れ筋ランキング: - 813,849位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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東京生まれ。
89年「ピアニシモ」ですばる文学賞を受賞し、作家デビュー。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年「白仏」の仏翻訳語版「Le Bouddlha blan」で、仏フェミナ賞・1999年外国小説賞を日本人としては初めて受賞。
文学以外の分野でも幅広く活動している。監督・脚本・音楽を手がけた映画「千年旅人」「ほとけ」「フィラメント」「ACACIA」でも注目を集め、メディアの垣根を越えたその多岐にわたる活躍は、今、もっとも注目されている。2003年より渡仏。現在はフランスを拠点に創作活動を続けている。
カスタマーレビュー
星5つ中1.8つ
5つのうち1.8つ
7グローバルレーティング
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-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年6月25日に日本でレビュー済み
辻仁成さんの作品の中では一番好きな本。
大風呂敷を広げて回収しない本や映画には辟易していたので
キッチリ辻褄があう内容は個人的に爽快だった。
若干違和感の残る部分もあるものの、気になるほどではない。
しかし平行して進む幾つかの話を覚えつつ、なおかつ先を期待させる
展開で他の話が割り込むことに疲労感を覚えたので星四つ。
大風呂敷を広げて回収しない本や映画には辟易していたので
キッチリ辻褄があう内容は個人的に爽快だった。
若干違和感の残る部分もあるものの、気になるほどではない。
しかし平行して進む幾つかの話を覚えつつ、なおかつ先を期待させる
展開で他の話が割り込むことに疲労感を覚えたので星四つ。
2005年3月11日に日本でレビュー済み
私はこの小説を全く楽し
むことはできなかった。雑誌「文芸春秋」で連載が開始された第1回を
読むと「おっ」という感じはあったが、そこまでだった。
主要なあらすじは下のレビューで触れられているので割愛するが、辻氏
がこの作品で一体何を訴えたかったのか、それが全くつかめない。
確か当時、毎日新聞の書評において、「辻仁成は村上春樹と村上龍の世
界を融合することに成功した」云々と書かれていたが、類似点といえば、
下で名が挙がっている通り、本作でも、村上「ねじまき鳥クロニクル」で
も太平洋戦争について書かれているという程度の話である。
筋書きにしても、村上春樹の場合は非常にランダムで唐突に事物が小説
の現場に現れて来るにも関わらず、どこかしら必然性を帯びているのに対
し、この「太陽待ち」ではその点、思わせぶりなだけで恣意的で、気持ち
の中でしっくり来ない(これは辻の他の作品にも言えることだが)。そし
て、読み切った上でのカタルシスもなかった。
その上、些事ではあるけれども、辻は登場人物の性格造形に、ユングの
心理学でいう、いわゆる「タイプ論」を利用している。安直な心理学の利
用は褒められたものではなく、各登場人物の言動には精彩が欠ける。何よ
り、この心理学について少しでも知識があれば、小説の馬脚が露わになっ
てしまうというのは問題だろう。
この他にも、「グラスウォールの城」や「母なる凪と父なる時化」など
読んでいるのだが、なぜ辻は小説を書きたいのだろう? それが全く理解
できないので、これ以後作品は読んでいない。
むことはできなかった。雑誌「文芸春秋」で連載が開始された第1回を
読むと「おっ」という感じはあったが、そこまでだった。
主要なあらすじは下のレビューで触れられているので割愛するが、辻氏
がこの作品で一体何を訴えたかったのか、それが全くつかめない。
確か当時、毎日新聞の書評において、「辻仁成は村上春樹と村上龍の世
界を融合することに成功した」云々と書かれていたが、類似点といえば、
下で名が挙がっている通り、本作でも、村上「ねじまき鳥クロニクル」で
も太平洋戦争について書かれているという程度の話である。
筋書きにしても、村上春樹の場合は非常にランダムで唐突に事物が小説
の現場に現れて来るにも関わらず、どこかしら必然性を帯びているのに対
し、この「太陽待ち」ではその点、思わせぶりなだけで恣意的で、気持ち
の中でしっくり来ない(これは辻の他の作品にも言えることだが)。そし
て、読み切った上でのカタルシスもなかった。
その上、些事ではあるけれども、辻は登場人物の性格造形に、ユングの
心理学でいう、いわゆる「タイプ論」を利用している。安直な心理学の利
用は褒められたものではなく、各登場人物の言動には精彩が欠ける。何よ
り、この心理学について少しでも知識があれば、小説の馬脚が露わになっ
てしまうというのは問題だろう。
この他にも、「グラスウォールの城」や「母なる凪と父なる時化」など
読んでいるのだが、なぜ辻は小説を書きたいのだろう? それが全く理解
できないので、これ以後作品は読んでいない。
2005年5月30日に日本でレビュー済み
「白仏」を読んでいるだけに、期待が大きすぎた分星4つです。
戦中の中国において、日本の国策映画製作に携わる人々の物語と、戦争の過去を抱えた老映画監督の最後の映画製作に関わる人々の物語とが、その因縁を絡ませながら語られていきます。大きな戦争の渦中にありながらも、自らの情念に捕らわれてしまうちっぽけな人間の愛しさと哀しさ。
そしてまた、過去に捕らわれて生きているのは今に生きる主人公たちも同じ・・・。魅力的な登場人物達に対して、もっと掘り下げて欲しいかな?と思う中、一人、広島への原爆投下の計画に関わっていながら日本軍の捕虜になって、被爆する運命にある人物の書記が、異彩を放ち、かつ印象的です。果たして、かの人の願いは届いたのか?
結局、亡き人達への鎮魂も、生き続ける人達への許しも、まさにこれから始まるのだな、と思わせるラストだったので、読了感は清々しいものでした。
反戦モノとして読んだわけではないのに、たとえ戦争を知らない世代でも、託されているものはあるはず。と考えさせてくれる作品でもありました。
戦中の中国において、日本の国策映画製作に携わる人々の物語と、戦争の過去を抱えた老映画監督の最後の映画製作に関わる人々の物語とが、その因縁を絡ませながら語られていきます。大きな戦争の渦中にありながらも、自らの情念に捕らわれてしまうちっぽけな人間の愛しさと哀しさ。
そしてまた、過去に捕らわれて生きているのは今に生きる主人公たちも同じ・・・。魅力的な登場人物達に対して、もっと掘り下げて欲しいかな?と思う中、一人、広島への原爆投下の計画に関わっていながら日本軍の捕虜になって、被爆する運命にある人物の書記が、異彩を放ち、かつ印象的です。果たして、かの人の願いは届いたのか?
結局、亡き人達への鎮魂も、生き続ける人達への許しも、まさにこれから始まるのだな、と思わせるラストだったので、読了感は清々しいものでした。
反戦モノとして読んだわけではないのに、たとえ戦争を知らない世代でも、託されているものはあるはず。と考えさせてくれる作品でもありました。
2005年6月15日に日本でレビュー済み
その「太陽」は世紀末の北海道で、昏睡状態の人間の記憶の中で、1937年の南京で、1945年の広島で、出現を待たれた― 「太陽」を待ち焦がれる人々の思いが、時間を超え、空間を超え、あらゆる場面で交錯する。
フランスの文学賞の候補にもなった話題作。
辻氏は批判する人が多いですが、やはり物語を書かせたら面白い。少々長めですが、一気に読んでしまえる作品です。
フランスの文学賞の候補にもなった話題作。
辻氏は批判する人が多いですが、やはり物語を書かせたら面白い。少々長めですが、一気に読んでしまえる作品です。
2004年10月26日に日本でレビュー済み
私は辻仁成が嫌いでした。ちゃらちゃらした外見も、小説の広告のファッション性も、小説以外にあれこれしていることも、なんだか虫が好かない。生理的に嫌いだった。ところが、辻仁成と気づかずに対読み始めたこの一冊に完全にノックアウトされてしまった!口惜しかったけど抗えなかった。見事に、小説なのです。豊かな、愛すべき「小説」がここにあった。
辻仁成を嫌いなすべての人々に、この一冊を贈ります。
辻仁成を嫌いなすべての人々に、この一冊を贈ります。
2001年10月30日に日本でレビュー済み
映画の美術部の四郎は現在井上監督の作品を担当しており、太陽を待ち撮影が中断されているところから話は始まる。そして話は次第に枝分かれし並行に進んでいく。兄二郎が奪ったランドセルを探す藤沢、閉ざされた二郎の不思議な世界、井上監督の過去フェイアンの悲劇、藤沢の父の日記。村上春樹に挑戦した辻仁成、四郎を昏睡状態にすることにより時空を越えそれぞれの話と関わり合っても読者に違和感のない設定がうまい、筋が通ったねじまき鳥。