わりと好きな作家さんなので、借りた本が古過ぎたのもあり
この際、古本で良いので、買おうかと。状態は良かったです
購入してから10年後に読んだ本もあるくらいアバウトなので
コレでゆっくり読めます。知人女性は図書館を利用してるが
自分のペースで読めないヤツに、図書館ってのはむりだなぁ
特殊な学術書とか地方の編纂誌とかは図書館を利用しますが
この手の本は、情報第一で、用を済ますために早く読むので
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赤目四十八瀧心中未遂 文庫 – 2001/2/9
車谷 長吉
(著)
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購入オプションとあわせ買い
文壇を騒然とさせた第119回直木賞受賞作。
アパートの一室で、「私」は来る日も来る日も、モツを串に刺し続けた。尼ヶ崎のはずれにある、吹き溜まりの町。向いの部屋に住む女「アヤちゃん」の背中一面には、迦陵頻伽の刺青があった。ある日、女は私の部屋の戸を開けた。「うちを連れて逃げてッ」―ー。二人の逃避行が始まる。
救いのない人間の業と情念。圧倒的な小説作りの巧みさと見事な文章で、底辺に住む人々の姿を描き切った傑作。異色の私小説作家・車谷長吉の代表作。
解説・川本三郎
2003年に荒戸源次郎監督、寺島しのぶ出演で映画化。
アパートの一室で、「私」は来る日も来る日も、モツを串に刺し続けた。尼ヶ崎のはずれにある、吹き溜まりの町。向いの部屋に住む女「アヤちゃん」の背中一面には、迦陵頻伽の刺青があった。ある日、女は私の部屋の戸を開けた。「うちを連れて逃げてッ」―ー。二人の逃避行が始まる。
救いのない人間の業と情念。圧倒的な小説作りの巧みさと見事な文章で、底辺に住む人々の姿を描き切った傑作。異色の私小説作家・車谷長吉の代表作。
解説・川本三郎
2003年に荒戸源次郎監督、寺島しのぶ出演で映画化。
- ISBN-104167654016
- ISBN-13978-4167654016
- 出版社文藝春秋
- 発売日2001/2/9
- 言語日本語
- 本の長さ288ページ
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2001/2/9)
- 発売日 : 2001/2/9
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 288ページ
- ISBN-10 : 4167654016
- ISBN-13 : 978-4167654016
- Amazon 売れ筋ランキング: - 23,080位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1945(昭和20)年、兵庫県飾磨生れ。
広告代理店に勤務のかたわら、執筆した短篇の文芸誌掲載が機となり、以後20年余にわたって私小説を書き継ぐ。うち6篇を収めた『鹽壺の匙』(1992年刊)により芸術選奨文部大臣新人賞、三島由紀夫賞を受賞。他の作品に『漂流物』(1996年刊、平林たい子文学賞)、『赤目四十八瀧心中未遂』(1998年刊、直木賞)、「武蔵丸」(2000年発表、川端康成文学賞)など。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年8月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2020年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
テレビに生前の車谷さんが出ていた。
ふいに、この本が読みたくなった。
読んでみたら、、実に暗い、荒んだような世界。読み続けるのが苦痛になったときも。
病気の牛や豚の臓物をさばく日々の描写に、なんだか食欲もなくなりそうだった。
しかし後半からテンポがよくなり、ひきこまれた。アヤちゃんと逃避行に出るあたり、山場で、面白い。
赤目四十八滝の清冽な描写のなかに、生き迷った男女を置くシチュエーションは、心中ものにも通じる魅力があった。
やはり、反時代的な、毒を感じる。
あまやかで楽しいものに満ちた現代への、
鋭い警鐘のようにも。
ふいに、この本が読みたくなった。
読んでみたら、、実に暗い、荒んだような世界。読み続けるのが苦痛になったときも。
病気の牛や豚の臓物をさばく日々の描写に、なんだか食欲もなくなりそうだった。
しかし後半からテンポがよくなり、ひきこまれた。アヤちゃんと逃避行に出るあたり、山場で、面白い。
赤目四十八滝の清冽な描写のなかに、生き迷った男女を置くシチュエーションは、心中ものにも通じる魅力があった。
やはり、反時代的な、毒を感じる。
あまやかで楽しいものに満ちた現代への、
鋭い警鐘のようにも。
2021年5月31日に日本でレビュー済み
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虚飾を全て剥ぎ取り、魂だけで生きようとするなら、人は生島のように(社会的にみると)底辺に身を置くしかなくなるのだろうか。日本の私小説に有りがちな駄目な自分を嫌悪すると見せかけ、実は誰より自分が大好きという甘ったれた小説とは対極にある、とても誠実な小説だと思った。それが全ての緊張感に繋がりクライマックスの24章節までと切れることなく読ませられた。
この作者の、アキちゃんを自己憐憫の道具にしない誠実さを信じられると思った。
だから、文庫版の解説に書かれた甘ったれた言葉に冷や水を浴びせられた気がした。あの解説では、斎藤美奈子が「妊娠小説」で喝破した、エリートの主人公が苦界に身を置く女と心を通わせるが、最後女が身を引いて終わるという、いい気小説と同じではないか。
この作者はもっと身を削った精神で物事に対峙していると思う。また解説で、現在では使われない独特の言葉の数々がこの世のものではない舞台を表出させている、といっているが、あの言葉は今でも大阪の界隈で普通に使われている言葉です。それこそ、生の言葉です。
解説を書くからには、もう少しきちんと調べてから、的確なことを書いて欲しいと思います。
この作者の、アキちゃんを自己憐憫の道具にしない誠実さを信じられると思った。
だから、文庫版の解説に書かれた甘ったれた言葉に冷や水を浴びせられた気がした。あの解説では、斎藤美奈子が「妊娠小説」で喝破した、エリートの主人公が苦界に身を置く女と心を通わせるが、最後女が身を引いて終わるという、いい気小説と同じではないか。
この作者はもっと身を削った精神で物事に対峙していると思う。また解説で、現在では使われない独特の言葉の数々がこの世のものではない舞台を表出させている、といっているが、あの言葉は今でも大阪の界隈で普通に使われている言葉です。それこそ、生の言葉です。
解説を書くからには、もう少しきちんと調べてから、的確なことを書いて欲しいと思います。
2018年1月20日に日本でレビュー済み
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私小説の限界かな、タイトルほど、おどろおどろしいモノではなかった。
たぶん、巷のそこココに転がっている、名も無き市井人の噂話にも届かない。
たぶん、巷のそこココに転がっている、名も無き市井人の噂話にも届かない。
2018年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
伊勢に旅行した時に、この滝の名前を知り、興味を持ちました
映画になったのも、知っていましたが、
直木賞作品と知り、舞台が尼崎ということで読んでみることに
最近の、作品にはない、作者の筆力に引き込まれ
しばらく、小説の世界から、抜け出せなくなり
ほかの小説も、読みたくない状態に・・
村上龍の、デビュー作を思わせる
久々に、素晴らしい作品に出会うえました
人間の強さ、背負うものの宿命に心を打たれました
映画になったのも、知っていましたが、
直木賞作品と知り、舞台が尼崎ということで読んでみることに
最近の、作品にはない、作者の筆力に引き込まれ
しばらく、小説の世界から、抜け出せなくなり
ほかの小説も、読みたくない状態に・・
村上龍の、デビュー作を思わせる
久々に、素晴らしい作品に出会うえました
人間の強さ、背負うものの宿命に心を打たれました
2017年5月2日に日本でレビュー済み
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作者を、朝日新聞の土曜日版「明るい悩み相談室」の回答者のひとりとして知り、
その独特の世界観に興味をもっていた(好きではなく興味です)のですが、なかなか本を読むところまでは至らず。
でも亡くなったのを機に読んでみました。
好きじゃないです。こんなお話。
でも、小説(読み物)としてはぐいぐいひきこまれたことは認めます。
映画化もされましたが、映画をみることはないと思います。
素晴らしい読み物だからです。
その独特の世界観に興味をもっていた(好きではなく興味です)のですが、なかなか本を読むところまでは至らず。
でも亡くなったのを機に読んでみました。
好きじゃないです。こんなお話。
でも、小説(読み物)としてはぐいぐいひきこまれたことは認めます。
映画化もされましたが、映画をみることはないと思います。
素晴らしい読み物だからです。
2018年3月18日に日本でレビュー済み
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何と言うか、ものすごい引力をもった小説だった。引力というよりも重力と言った方がいいのかもしれない。蟻地獄に引きずりこまれてゆくような、そんな感じのする小説だった。直木賞作品って、こんな重たい小説が選ばれるのか?これはむしろ芥川賞の範囲じゃないかと思ったが、短編は芥川賞、長編は直木賞という棲み分けがあるとかないとか。短編の多い車谷の小説では最も長い部類に入る。また、おのれの出自などを題材とした他の一連の私小説群とも一線を画す。兵庫県尼崎市という実在する都市を舞台としてはいるものの、小説世界はまるで異次元の空間に現出したかのようだ。読む者に期待と恐れを抱かせながら、じんわりとではあるが確実に展開する物語。ラストのその瞬間までまったく途切れない緊張感。ラストをハッピーエンドと捉えるか、それともアンハッピーと感じるかはまったく読者の読み方次第、そんな複雑な余韻をもって終える物語はそうそうあるもんじゃない。情念、などいう言葉だけでは説明できない人間心理の複雑怪奇さを見事に描き切ったのは、車谷自身が社会の底辺に棲息したなかで培った洞察力ゆえ。いや、ここに描かれているのは登場人物たちの情念ではなく、作家車谷自らの情念と言った方がいいのかもしれない。車谷はこれを書き上げて強迫神経症になったらしいが、さもありなんと思った。