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動機 (文春文庫 よ 18-2) 文庫 – 2002/11/8

3.9 5つ星のうち3.9 741個の評価

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購入オプションとあわせ買い

署内で一括保管されていた三十冊の警察手帳が大量紛失した。県警本部警務課の企画調査官、貝瀬の提案で、刑事部の猛反発を押し切ってテスト導入された直後の出来事だったため、彼は愕然とする。一人で捜査を始めた彼は、刑事一課のある警部補を怪しいと睨む。警察署内の緊張は高まり、一触即発の状況の中、男たちの矜持がぶつかり合う――。第53回日本推理作家協会賞受賞作の表題短篇をはじめ、女子高生殺しの前科を持つ男が匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」、地方紙の女性記者が特ダネを抜くために奔走しながら、ライバルの全国紙からの引き抜きに一喜一憂する「ネタ元」、公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」。珠玉の4編を収録。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2002/11/8)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/11/8
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 312ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4167659026
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4167659028
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 741個の評価

著者について

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横山 秀夫
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1957(昭和32)年、東京生れ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒。上毛新聞社での12年間の記者生活を経て、作家として独立。’91(平成3) 年、『ルパンの消息』がサントリーミステリー大賞佳作に選出される。’98年「陰の季節」で松本清張賞を受賞する。2000年、「動機」で日本推理作家協会賞を受賞。現在、最も注目されるミステリ作家のひとりである。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 看守眼 (新潮文庫) (ISBN-13: 978-4101316727)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2021年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
賞を取ったたけに表題作の「動機」は最高だった一方で、最後の「密室」は少し横山作品とは思えない異質な感じを受けました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年1月6日に日本でレビュー済み
4つの短編で構成されています。どの話も読み応えがあります。文章にムラ,ムリ,ムダがありません。現場にいるような緊迫感があります。別の作家さんの警察小説も読んでいますが,横山さんの作品が群を抜いています。ハズレがありません。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミステリーとしての内容は面白かった。
ただ、今のコロナ禍の暗い環境の中で読むには重く、暗いので辛かった。
2015年3月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
先日読んだ横山秀夫の「64」が面白かったので、
「64」の原点になったと言われている、この「動機」を読んで見ました。
4話入った短編小説なので、登場人物も少なく大変読みやすかったです。
  
事件を犯す者には必ず”動機”がある。
出勤前までは・・・。ほんの1時間前までは・・・。
いつもと同じ笑顔で生活をしていたのに。。。。
 
それがたった一つのボタンの掛け間違から人を殺めてしまう。
順風満帆の人生から職を失うほどの奈落の人生に転落してしまう。
誰もが犯罪者にでも被害者にでもなり得る、
そんな表裏一体の危うさを上手く表現していて面白かったです。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年3月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内部事情の物語で、創作でしょうけれど、なんとなく社会の縮図的で引き込まれます。
2020年6月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これはD県警シリーズと言えるのか?二渡の名前がちょこっと出てくるには出てくるが、関係無いしもちろん活躍も何も……
面白いからいいけどさ。
2017年5月6日に日本でレビュー済み
横山作品には、人間の愛、怒り、悲しみ、苦悩、葛藤、慟哭が見事に描かれー、ではなく・・・それの押し売りをかなり感じてしまい(特に半落ちが酷かった。でもだから映画化されるのだろうが、大衆受けするから)内容はもちろん面白いが、自分としては何と言うか、あまり受け付けない作家でもあった。

で、今回この短編集を読んでみたわけだが、二話目には正直没入した。殺人犯として、「もはや社会で明るく前向きに生きることなど不可能」な描写に、犯罪者でなくとも、今の日本で同じような状況に置かれている大勢の人間の姿が重なってしまったのだ。自分の人生には、もう何もない、ただ時が過ぎゆくのみという。実際、ほぼその通りだし、真面目な話ディープインパクトなみの脚力でもなければ、底辺からの逆転などありえないし、逆にそんなやつは実力ではなく運がいいだけだという重い寂寥感が当然の現実として存在している。

しかし、読後、主人公ではなく元妻の態度に、納得の共感を持ってしまい前述の気持ちが雲散霧消してしまった。世間に日々報道されるセクハラ事件、その大部分は男が加害者として報道されるが、一般の感想としては「そんなわけねーだろ」という女の悪を簡単に見逃す社会性に強い憤りは確かにある、が、主人公の行動が殺人に至ってしまっては、もはや自業自得で、夫婦関係の再構築などそりゃないだろうと強く思ってしまった。傷害で留まっていれば、まあ復縁の可能性はゼロにはならんだろうが。被害者遺族の怒りも、その線上で受け続けるのは当たり前のこととなる。

要は、この作品をもって、表からは窺い知れない犯罪加害者と被害者の実体とするのは間違っているわけだ。そこを書くなら加害者の確信の罪と、それ故の内心の開き直り、もしくは事件の忘却、それに対する遺族の絶え間ない憎しみ、諦めを主軸とすべきだろう。主人公山本は、単に自らの軽率さで人生を捨てることになったわけで、横山の他の作品にも言えることだが、主人公の生きざまをいかにも重そうにクレーンで引き上げて読者に見せるという手法が、やっぱり現実の日常で日々を過ごす人間との大きな乖離と、そこを描く能力の欠如を感じるんだよなあ。作者の気持ちのいい「主観」に筆力をもって付き合わされる感覚が、鼻につくわけよ。

もちろん小説なんだからそれでいいんだけど、それならこの世の実体に筆の力で挑んでいるという態度を読者に感じさせるべきではないね。

虚構は、それとして描くべきだ。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年3月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
独特の思考方向、後で考えると考えすぎじゃないのこれ?
って思うことありますよきっと