「りんね」ではなく「りんかい」と読むらしい。
「累もの(かさねもの)」って、皆さん、知ってました? 私は知らなかった。歌舞伎や浄瑠璃で、有名な話なんだってね。日本人にはなじみのある「親の因果が子に報い…」という話です。
この小説は、その怪談話の古典を現代風にアレンジしたもの。男女間の愛憎が発端ではなく、嫁・姑の対立が発端になっている
ただ、因果応報があまりにもストレートなので、かえって怖さを感じない。もう少し、うっすらと、ぼんやりと怪異を書いた方が、ゾクゾクっとするだろう。お話としては、古典の怪談話の方がよっぽど面白い。
古典の方では、夫の愛をつなぎとめるため、連れ子の娘を殺した女や、財産目当てで結婚した後、その妻を殺して財産を乗っ取り、若い後妻を迎える男など、悪行の限りを尽くしたのに、大した罰を受けていないのが、フラストレーション。
罪を悔い、仏にすがれば、何でも許されるというのが、江戸時代の人の考えなんだろうか? だいたい、子孫に祟るというのがオカシイ。その人に祟ればいいじゃん。悪者が子孫を残さなければ、祟る人がいなくなちゃう。
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輪(RINKAI)廻 文春文庫 (文春文庫 あ 42-1) 文庫 – 2003/11/8
明野 照葉
(著)
新宿、大久保、新潟そして茨城を点と線で結ぶ怨念と復讐の物語。「彼女」は三代にわたる怨念を晴らすために生れた「化身」なのか……
- 本の長さ272ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2003/11/8
- ISBN-104167675013
- ISBN-13978-4167675011
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2003/11/8)
- 発売日 : 2003/11/8
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 272ページ
- ISBN-10 : 4167675013
- ISBN-13 : 978-4167675011
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,174,589位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年4月15日に日本でレビュー済み
新宿・大久保を舞台にしたホラー小説。
母子家庭に育った主人公の香苗は、
10年前に家出する形で、茨城県の名家に嫁ぎましたが、
姑との関係がうまく行かず離婚、
一人娘の真穂を連れて大久保に戻ってきます。
母時枝の住むアパートに身を寄せることとなった香苗は、
友人の紹介で働きに出るようになりますが、
ある日、帰宅すると真穂の体に痣が出来ているのを見つけます。
隣人志水悦子は、
時枝とは違う誰か年を取った女性が、
家を訪ねてきているようだと教えてくれます。
その人物が、真穂を虐待しているのか…。
この作品の前半の面白さは、実母の時枝、娘の真穂、
という香苗と血の繋がった人物が、完全に心を開いてくれず、
何かを秘めている存在として描かれているところです。
その秘めているものは何なのか、
それが、題材となっている怪談
「累(かさね)」と関係してくるのですが、
その怪談とどうリンクしていくのかが、
次第に明らかになっている展開が、
とても巧い作品だと思いました。
小説の題名から明らかなとおり、
輪廻というある種の因縁が物語のテーマとなっており、
やがて、この因縁に登場人物達が翻弄されていくのですが、
では、主人公香苗は、この因縁とどう向き合っていくのか、
物語の後半はその興味でぐいぐいと引きつけられていく作品です。
また、ユニークなのは、舞台を新宿・大久保にしているところ。
怪談を題材にした作品と大久保とは、
何となく結びつかないような気がしますが、
読み終えてみると、これがしっくりくるのです。
プロローグの題名が、「新宿・大久保 午前1時」、
エピローグの題名が、「新宿・大久保 午前2時」
となっていることからも、
作者の意図が窺い知れるのではないかと思います。
因縁という糸に縛れられ、もがく主人公の姿を巧みに描写した佳作。
母子家庭に育った主人公の香苗は、
10年前に家出する形で、茨城県の名家に嫁ぎましたが、
姑との関係がうまく行かず離婚、
一人娘の真穂を連れて大久保に戻ってきます。
母時枝の住むアパートに身を寄せることとなった香苗は、
友人の紹介で働きに出るようになりますが、
ある日、帰宅すると真穂の体に痣が出来ているのを見つけます。
隣人志水悦子は、
時枝とは違う誰か年を取った女性が、
家を訪ねてきているようだと教えてくれます。
その人物が、真穂を虐待しているのか…。
この作品の前半の面白さは、実母の時枝、娘の真穂、
という香苗と血の繋がった人物が、完全に心を開いてくれず、
何かを秘めている存在として描かれているところです。
その秘めているものは何なのか、
それが、題材となっている怪談
「累(かさね)」と関係してくるのですが、
その怪談とどうリンクしていくのかが、
次第に明らかになっている展開が、
とても巧い作品だと思いました。
小説の題名から明らかなとおり、
輪廻というある種の因縁が物語のテーマとなっており、
やがて、この因縁に登場人物達が翻弄されていくのですが、
では、主人公香苗は、この因縁とどう向き合っていくのか、
物語の後半はその興味でぐいぐいと引きつけられていく作品です。
また、ユニークなのは、舞台を新宿・大久保にしているところ。
怪談を題材にした作品と大久保とは、
何となく結びつかないような気がしますが、
読み終えてみると、これがしっくりくるのです。
プロローグの題名が、「新宿・大久保 午前1時」、
エピローグの題名が、「新宿・大久保 午前2時」
となっていることからも、
作者の意図が窺い知れるのではないかと思います。
因縁という糸に縛れられ、もがく主人公の姿を巧みに描写した佳作。
2010年5月10日に日本でレビュー済み
うっはあーーーーーーー。
イマイチだったぁー
第七回松本清張賞受賞作? ホラー??
工エエェェ('д`)ェェエエ工
うーーん確かに「ニンゲンってコワイ」話だが、なんだかねぇ…
淡々とあったことを知らされているようで、…で? というカンジだった。
ドロドロとした人間の(とゆか女の)憎しみの話は好きなんですが、なんだかどーも。
ネタとしては面白いけど、なんか何を読者に向けて書きたかったのかな…と思った。
単純に人間の執念を書きたかったのかな。でも本の向うで勝手に盛り上がっちゃって、主人公をあまり応援する気もなれず、小説ならもっと主人公頑張ってほしかった。それかもう徹底的にダメになってほしかったわ。
中途半端のようなそうでもないような…。
明野照葉さんは好きですが…残念っ!
イマイチだったぁー
第七回松本清張賞受賞作? ホラー??
工エエェェ('д`)ェェエエ工
うーーん確かに「ニンゲンってコワイ」話だが、なんだかねぇ…
淡々とあったことを知らされているようで、…で? というカンジだった。
ドロドロとした人間の(とゆか女の)憎しみの話は好きなんですが、なんだかどーも。
ネタとしては面白いけど、なんか何を読者に向けて書きたかったのかな…と思った。
単純に人間の執念を書きたかったのかな。でも本の向うで勝手に盛り上がっちゃって、主人公をあまり応援する気もなれず、小説ならもっと主人公頑張ってほしかった。それかもう徹底的にダメになってほしかったわ。
中途半端のようなそうでもないような…。
明野照葉さんは好きですが…残念っ!