くらげの話がとても良かった!!
哀しさと温かさと、不気味さとが上手くミックスされていて胸に刺さりました。
かっぱタクシーも秀作。
生と死を扱った小説は星の数ほどあるでしょうけれど、この作家が一番かも。
明野照葉さん・・・実はつい最近知った作家ですが、もっと読んでみたいと思いました。
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澪つくし (文春文庫 あ 42-2) 文庫 – 2009/11/10
明野 照葉
(著)
いにしえより、その土地に伝わる因習や伝説、言い伝え。それらを無視したとき恐るべき出来事が! ひとの心を震えあがらせる短篇集
- 本の長さ395ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2009/11/10
- ISBN-104167675021
- ISBN-13978-4167675028
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2009/11/10)
- 発売日 : 2009/11/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 395ページ
- ISBN-10 : 4167675021
- ISBN-13 : 978-4167675028
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,291,089位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 10,748位文春文庫
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年5月10日に日本でレビュー済み
明野照葉さんは1ミリ1ミリ、少しずつ少しずつ詰め寄るような細かい描写というか、女性作家だけに繊細な細かいすみっこの溝までつつくような表現ができる作家なので、ホラーには向いているかと思うんですが、この人のホラーはあまりいいの出会ったことがありません。
ホラーより人間ってこわい…という、人間の底に揺らめいている現在小説が似合っているんだろうな。
さて「澪つくし」ですが、短編集。
表題の「澪つくし」は第37回オール讀物推理小説新人賞受賞作「雨女(うめ)」の続編なんだが、正直私はそれほどいい作品とは思えず。
確かに底知れぬ恐ろしさを秘めた人なんだけど、作ったキャラで勝負しているような感じで、「ああ、小説っぽい設定だよな」と思っちゃったので白けちゃった。
個人的に、人間が誰もが持っている欲とか醜さを出した小説で、特別な人じゃなくて誰もが持っているものをグンと引き出してくれるところに恐ろしさを感じたい。
けどそれはなかったかな。個人的な好みなのでそれ押し付けるわけにはいかんけど。
長編のほうが面白くなったかも。
でも全体的には面白かったです。
特には「ジェリーフィッシュ」良かった。主人公の男ざまあwww と思えてよかった(笑)。
ホラーより人間ってこわい…という、人間の底に揺らめいている現在小説が似合っているんだろうな。
さて「澪つくし」ですが、短編集。
表題の「澪つくし」は第37回オール讀物推理小説新人賞受賞作「雨女(うめ)」の続編なんだが、正直私はそれほどいい作品とは思えず。
確かに底知れぬ恐ろしさを秘めた人なんだけど、作ったキャラで勝負しているような感じで、「ああ、小説っぽい設定だよな」と思っちゃったので白けちゃった。
個人的に、人間が誰もが持っている欲とか醜さを出した小説で、特別な人じゃなくて誰もが持っているものをグンと引き出してくれるところに恐ろしさを感じたい。
けどそれはなかったかな。個人的な好みなのでそれ押し付けるわけにはいかんけど。
長編のほうが面白くなったかも。
でも全体的には面白かったです。
特には「ジェリーフィッシュ」良かった。主人公の男ざまあwww と思えてよかった(笑)。
2010年1月17日に日本でレビュー済み
どの作品も読み応えのある短編小説集だ。全ての作品に共通しているのは、ストーリーを冷静に眺めると必ずしも不可思議な出来事とも言えないのに、登場人物の思考を通して読者は想像力を飛翔させ、その結果として何とも言えない恐怖感が湧き起こってくることだろう。
『かっぱタクシー』は、痴呆症の老妻の昔語りによって、過去に犯した罪に苛まれる男の話だが、妻の語りのどれが真実なのかがわからない。また、そもそも老妻は本当に呆けているのか、それとも夫への復讐のために痴呆を装っているのかがわからない。これはなかなか怖い。
その他にも、『三途BAR』『ジェリーフィッシュ』『彼岸橋』『雨女』・・・と、怖いけれど、ファンタジックで温かみの漂う佳作が並んでおり、僕は雪の中を青森から八戸へ向かう汽車の中で本書を一気に読み上げてしまった。明野照葉さんは、僕が今後もっと作品を読みたい作家の一人である。
『かっぱタクシー』は、痴呆症の老妻の昔語りによって、過去に犯した罪に苛まれる男の話だが、妻の語りのどれが真実なのかがわからない。また、そもそも老妻は本当に呆けているのか、それとも夫への復讐のために痴呆を装っているのかがわからない。これはなかなか怖い。
その他にも、『三途BAR』『ジェリーフィッシュ』『彼岸橋』『雨女』・・・と、怖いけれど、ファンタジックで温かみの漂う佳作が並んでおり、僕は雪の中を青森から八戸へ向かう汽車の中で本書を一気に読み上げてしまった。明野照葉さんは、僕が今後もっと作品を読みたい作家の一人である。
2006年8月6日に日本でレビュー済み
この明野さんの本を読んだのは初めてでしたが、上手さに脱帽しました。特に、三途バー、カッパタクシー、くらげはストーリー展開が秀逸だったと思います。どこまでが本当に伝説なのか、ほとんどが創作なのかまったく感じさせない巧みな語り口に驚きました。今後が楽しみな作家の一人ではないでしょうか。