すべての伏線が収まるべきところに収まって、さすがという出来である。
非常に楽しい時間がすごせたと思う。
私は、大沢在昌の名前はデビュー時から知っていたが、
当時の文体が好みじゃなかったので、
つい最近まで読まずに来た。
しかし、読んでみて思うのは、
20年も第一線で残っている作家は、やっぱりすごいということである。
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心では重すぎる 下 文春文庫 文庫 – 2004/1/10
大沢 在昌
(著)
心に比べれば、体なんて軽いものさ
失踪した人気漫画家の行方を追う探偵・佐久間公の前に、謎の女子高生が立ちはだかる。渋谷を舞台に現代を描ききった渾身の長篇
失踪した人気漫画家の行方を追う探偵・佐久間公の前に、謎の女子高生が立ちはだかる。渋谷を舞台に現代を描ききった渾身の長篇
- 本の長さ480ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2004/1/10
- ISBN-104167676028
- ISBN-13978-4167676025
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2004/1/10)
- 発売日 : 2004/1/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 480ページ
- ISBN-10 : 4167676028
- ISBN-13 : 978-4167676025
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,011,416位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1956年名古屋市出身。慶應義塾大学中退。79年第1回小説推理新人賞を「感傷の街角」で受賞し、デビュー。
86年「深夜曲馬団」で日本冒険小説大賞最優秀短編賞、91年「新宿鮫」で第12回吉川英治文学新人賞、第44回日本推理作家協会賞長編部門、94年「無間人形 新宿鮫4」で第110回直木賞、20001年「心では重すぎる」、02年「闇先案内人」で日本冒険小説大賞を連続受賞。04年「パンドラ・アイランド」で第17回柴田錬三郎賞を受賞。2006年「狼花 新宿鮫9」で日本冒険小説大賞。2010年第14回日本ミステリー文学大賞受賞。2012年「絆回廊 新宿鮫10」で日本冒険小説大賞。2014年「海と月の迷路」で第48回吉川英治文学賞受賞。2022年秋 紫綬褒章受章。
05年~09年社団法人日本推理作家協会理事長を務める。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2008年4月26日に日本でレビュー済み
2016年5月4日に日本でレビュー済み
引き続き、所在不明の漫画家の捜索と憎悪に満ちた女子高生との対峙と。
絡みあった二つの調査はやがて一つに。
その背景にあるのは、意外にも単純なものでした。
肩透かしも良いところです。
上下巻と長く引っ張ってこうだとは。。。。
そして、下巻も上巻に続いて、いろんな人との語らいが冗長に感じられました。
うまく一冊にまとめる事もできたんじゃないでしょうか。
絡みあった二つの調査はやがて一つに。
その背景にあるのは、意外にも単純なものでした。
肩透かしも良いところです。
上下巻と長く引っ張ってこうだとは。。。。
そして、下巻も上巻に続いて、いろんな人との語らいが冗長に感じられました。
うまく一冊にまとめる事もできたんじゃないでしょうか。
2004年2月1日に日本でレビュー済み
クスリ、渋谷、マンガ家の失踪、自己啓発セミナー、暴力団、高校生、上巻ではばらばらだったこれらの項目が一つの形になっていく下巻である。最終も最終になって見事に収まっていく構成はさすがである。
「はじめてやさしいことをいったね」最終盤に至り錦織が佐久間公にこう呟く。この言葉はいったいなにを意味しているのだろうか。それは読んでからのお楽しみ。
「はじめてやさしいことをいったね」最終盤に至り錦織が佐久間公にこう呟く。この言葉はいったいなにを意味しているのだろうか。それは読んでからのお楽しみ。
2004年8月8日に日本でレビュー済み
私立探偵「佐久間公」をとりまく人間模様が興味深い作品でした.
この本の主人公,佐久間が,シリーズモノだということを感じさせないほど,この本はこの本で,独立して楽しめる内容です.
そう,私もシリーズモノと知らずに読んだ読者の一人だったのです.
渋谷に群がる高校生を中心とする若者と,40を幾つか過ぎた男,佐久間.その中間の年代(ちょっと佐久間寄り?)に位置する私には,どちらの言い分もしっくり心にきた.それでも,対子供達との会話より,立場の違う大人同士の会話に心惹かれる.燃え尽きた大人気漫画家・ヤクザ・裏の権力を持つ友人・警察・佐久間の見え隠れする過去,そういったものが絡み合い,深みを増している.「立場」による物の考え方・価値観の違い.自分の属する社会しか知らない私には,それらのやりとりに心が躍った.エンターテイメントとして申し分ない作品だと思う.
結末は,奇をてらうことなく,落ち着くところに落ち着いた,という感じ.だから,「推理小説はまず結末を読んでから,読み始める」という読み方をしている人たちにも,この作品に関しては,結末を読むようなことをせず,最初からじっくり読んでもらいたい.結末は,平凡(?)なものです.
結末にたどりつくその過程を堪能してもらいたいと思う.
この本の主人公,佐久間が,シリーズモノだということを感じさせないほど,この本はこの本で,独立して楽しめる内容です.
そう,私もシリーズモノと知らずに読んだ読者の一人だったのです.
渋谷に群がる高校生を中心とする若者と,40を幾つか過ぎた男,佐久間.その中間の年代(ちょっと佐久間寄り?)に位置する私には,どちらの言い分もしっくり心にきた.それでも,対子供達との会話より,立場の違う大人同士の会話に心惹かれる.燃え尽きた大人気漫画家・ヤクザ・裏の権力を持つ友人・警察・佐久間の見え隠れする過去,そういったものが絡み合い,深みを増している.「立場」による物の考え方・価値観の違い.自分の属する社会しか知らない私には,それらのやりとりに心が躍った.エンターテイメントとして申し分ない作品だと思う.
結末は,奇をてらうことなく,落ち着くところに落ち着いた,という感じ.だから,「推理小説はまず結末を読んでから,読み始める」という読み方をしている人たちにも,この作品に関しては,結末を読むようなことをせず,最初からじっくり読んでもらいたい.結末は,平凡(?)なものです.
結末にたどりつくその過程を堪能してもらいたいと思う.
2004年1月9日に日本でレビュー済み
本作品は第十九回日本冒険小説協会大賞 日本長編部門を受賞した。麻薬中毒患者の更正施設で働く佐久間の元に失踪した漫画家「まのままる」の捜索の依頼が届く。また、施設の少年が東京の「飼い主様」にあうために施設を脱走する。この二人の捜索が、麻薬ビジネスも巡ってリンクして物語が展開する。怒濤の1300枚は一級のハードボイルドに仕上がっており、正に読み応え十分で、買って損のない一冊である。ただし、私がまだ佐久間の年齢に達していないせいか、施設の少年や「飼い主様」の女子高生のやりとりが、説教臭く鼻につくところがある。おそらく作者と同年代の探偵として書き続けてきたことで、作者自身の思い入れが相当強いせいだと思うが、この点に関してては好みが分かれるところだと思う。この分私は星4つにした。
作者のHPで作品の一部を立ち読みできます。
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