長野まゆみさんの紡ぐ世界に、今回も魅了されました。
鉱石にまつわる幻想的な物語に、その調理法などのトリビアなど、なんと美しいのでしょう。
どれも実物を手にしたら、うっかり口元へ運んでしまいそうなリアリティさと、ファンタジックな雰囲気とが絶妙のバランスで溶け合い、唯一無二の世界観を作り出しています。
とびきり綺麗な装丁の本を紐解くように心躍る時間を過ごせました。
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鉱石倶楽部 (文春文庫 な 44-2) 文庫 – 2005/2/10
長野 まゆみ
(著)
珠玉の世界へようこそ。
この世界を知らないあなたも、ぜひ覗いてみてください。美しい鉱石の姿に、はっとさせられることでしょう。
放課後の理科室で古びた図鑑を見つけた少年は、不思議な夜間学級に出席する――ファンタジー短篇「ゾロ博士の鉱物図鑑」を収録。ほかに紫水晶、白雲母、螢石、月長石など美しく煌めく18の鉱石から生まれた物語と、お菓子を連想させる鉱石からイメージを紡いだ詩編で構成。
美しい鉱石を愛してやまない著者秘蔵の〝旨味しそう〟な鉱石の写真や、専門ショップ案内、鉱物解説も充実した決定版。
この世界を知らないあなたも、ぜひ覗いてみてください。美しい鉱石の姿に、はっとさせられることでしょう。
放課後の理科室で古びた図鑑を見つけた少年は、不思議な夜間学級に出席する――ファンタジー短篇「ゾロ博士の鉱物図鑑」を収録。ほかに紫水晶、白雲母、螢石、月長石など美しく煌めく18の鉱石から生まれた物語と、お菓子を連想させる鉱石からイメージを紡いだ詩編で構成。
美しい鉱石を愛してやまない著者秘蔵の〝旨味しそう〟な鉱石の写真や、専門ショップ案内、鉱物解説も充実した決定版。
- 本の長さ172ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2005/2/10
- ISBN-104167679302
- ISBN-13978-4167679309
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2005/2/10)
- 発売日 : 2005/2/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 172ページ
- ISBN-10 : 4167679302
- ISBN-13 : 978-4167679309
- Amazon 売れ筋ランキング: - 170,886位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,064位文春文庫
- - 4,282位日本文学
- - 36,216位ノンフィクション (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『鉱石倶楽部』
小説家でありながら、自作の装画も手がける多彩な才能を持つ長野まゆみさんの小説。
長野まゆみさんのことはある人に勧められて知った。
本の虫であるその人は彼女の名と宮木あや子、二人の女流作家の名を僕に伝えた。
信頼のおける人から勧められた作品(人物)というのはそれだけで輝いて見える。
砂利の中から砂金を発見したように、何でもない世界に光が差し込む。
喜びを取り零さないように心をなだめることの幸せ。
信頼のおける人(感性において)といかに出逢えるか、それによって読書体験や考え方は変わってくるのだと思う。
一つの鉱石から物語を奏でる。
美しい写真と共に織り成される物語は詩のようにメロディアスで読む者にイメージの余白を与える。
洗練された言葉のセンスを一口ずつ味わう楽しみ。
ベッドのサイドテーブルに置いた寝酒と共に一編ずつ味わい、自分の好みに合わせた速度でじっくり空想を広げてもらいたい。
そのまま夢へとグラデーションで入っていくことができれば最大の幸福である。
この本は咀嚼せずにページをめくり、先へ先へ飛ばすようなもったいないことはしないでほしい。
流し捨てるような読書方法だと、この本の良さは1㎜たりとも味わえない。
旧字体にファンタジックな言語感覚。
大人のための寓話のようだ。
鉱石の美しさから引き出される物語。
結晶化する石の魅力は様々な芸術家の感性に影響を与えるのかもしれない。
小説家でありながら、自作の装画も手がける多彩な才能を持つ長野まゆみさんの小説。
長野まゆみさんのことはある人に勧められて知った。
本の虫であるその人は彼女の名と宮木あや子、二人の女流作家の名を僕に伝えた。
信頼のおける人から勧められた作品(人物)というのはそれだけで輝いて見える。
砂利の中から砂金を発見したように、何でもない世界に光が差し込む。
喜びを取り零さないように心をなだめることの幸せ。
信頼のおける人(感性において)といかに出逢えるか、それによって読書体験や考え方は変わってくるのだと思う。
一つの鉱石から物語を奏でる。
美しい写真と共に織り成される物語は詩のようにメロディアスで読む者にイメージの余白を与える。
洗練された言葉のセンスを一口ずつ味わう楽しみ。
ベッドのサイドテーブルに置いた寝酒と共に一編ずつ味わい、自分の好みに合わせた速度でじっくり空想を広げてもらいたい。
そのまま夢へとグラデーションで入っていくことができれば最大の幸福である。
この本は咀嚼せずにページをめくり、先へ先へ飛ばすようなもったいないことはしないでほしい。
流し捨てるような読書方法だと、この本の良さは1㎜たりとも味わえない。
旧字体にファンタジックな言語感覚。
大人のための寓話のようだ。
鉱石の美しさから引き出される物語。
結晶化する石の魅力は様々な芸術家の感性に影響を与えるのかもしれない。
2014年3月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
様々な鉱石の写真と、それにつけられたおいしそうなタイトルと説明文がたまりません。
薔薇石英は甘い砂糖玉になり、蛍石は葛粉を混ぜてジュレになるようです。
鳥の羽みたい似見える青い藍晶石の写真の後の「水鳥の羽を集めてパイ生地をこしらえる」の一文が、なぜだか好きで好きで・・・
鉱石がなぜだか美味しそうにみえてしまう一冊。
長野まゆみ氏の独特の幻想的な世界が詰まっています。
どっぷりつかるに限ります。
薔薇石英は甘い砂糖玉になり、蛍石は葛粉を混ぜてジュレになるようです。
鳥の羽みたい似見える青い藍晶石の写真の後の「水鳥の羽を集めてパイ生地をこしらえる」の一文が、なぜだか好きで好きで・・・
鉱石がなぜだか美味しそうにみえてしまう一冊。
長野まゆみ氏の独特の幻想的な世界が詰まっています。
どっぷりつかるに限ります。
2015年5月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
綺羅星波止場とかが好きだったことを思い出して手に取りました。私も小さな頃は近所の石を拾って磨いたものです。長野まゆみさんのこういう本は何度読んでも楽しめます。
2011年4月14日に日本でレビュー済み
自分はレビューで鉱石について語ってると聞いて、
何も見ずに買ったんですが、小説でした。
短すぎると感じるのは自分だけじゃないと思うんですが、
どうなんでしょうか。
決して悪くは無いと思います。
ただ、最初のだけ引用すると、鉱石を知らない自分にとって
葡萄露ってなに?と言う感じです。
検索してもでないんですよ。
これって、つまり紫水晶に葡萄酒を染み込ませるって事ですか?
う〜ん・・・
でも、まぁ、いいと思います。はい。
何も見ずに買ったんですが、小説でした。
短すぎると感じるのは自分だけじゃないと思うんですが、
どうなんでしょうか。
決して悪くは無いと思います。
ただ、最初のだけ引用すると、鉱石を知らない自分にとって
葡萄露ってなに?と言う感じです。
検索してもでないんですよ。
これって、つまり紫水晶に葡萄酒を染み込ませるって事ですか?
う〜ん・・・
でも、まぁ、いいと思います。はい。
2005年2月27日に日本でレビュー済み
手に取って、まず、鉱石の写真だけ、全て見てしまいました。
私のイメージしていたのは、”鉱石”より”宝石”だったので、
あまり磨かれていないような鉱石たちとの間に、ギャップを感じてしまった…。
だけど読み始めると、装飾用に磨かれた宝石より、採集された後、殆ど手を加えられていない鉱石の方が、
ずっと自然で、ずっと素敵で、長野さんの物語にぴったりだとわかりました。
内容は、1つずつの鉱石について、
・見開き1頁程度の物語
・(物語の世界の中での)鉱石の解説、写真
・(写真で使われている鉱石の、実際の)簡潔な解説
という形式で成り立っています。
物語では、いつものように、戯れる少年達が登場し、
それに加えて、鉱石たちの持つ、様々な色の名前が出てきます。
他の作品にも増して、海・空・星などの色彩も鮮やかに想像できました。
そう言えば、私にも昔、水晶を集めて「おいしそ~」なんて見つめているときがありました。
今は机の片隅に置いてあるだけなのですが、また飾ったり、集めたりしたくなってきました。
この本を読んで、再び鉱石に魅了されてしまいました。
私のイメージしていたのは、”鉱石”より”宝石”だったので、
あまり磨かれていないような鉱石たちとの間に、ギャップを感じてしまった…。
だけど読み始めると、装飾用に磨かれた宝石より、採集された後、殆ど手を加えられていない鉱石の方が、
ずっと自然で、ずっと素敵で、長野さんの物語にぴったりだとわかりました。
内容は、1つずつの鉱石について、
・見開き1頁程度の物語
・(物語の世界の中での)鉱石の解説、写真
・(写真で使われている鉱石の、実際の)簡潔な解説
という形式で成り立っています。
物語では、いつものように、戯れる少年達が登場し、
それに加えて、鉱石たちの持つ、様々な色の名前が出てきます。
他の作品にも増して、海・空・星などの色彩も鮮やかに想像できました。
そう言えば、私にも昔、水晶を集めて「おいしそ~」なんて見つめているときがありました。
今は机の片隅に置いてあるだけなのですが、また飾ったり、集めたりしたくなってきました。
この本を読んで、再び鉱石に魅了されてしまいました。
2006年4月16日に日本でレビュー済み
この本を読んで思い知った。
ますます"長野まゆみ"という人の底知れなさを。
デヴュー作から文章の美しさは際立っていたけれど、この作品では余すところなくその才能を発揮している。
最近の作風とは少し異なるけれど、純粋に"ことば"を愉しむことのできる長野作品の原点とも言える一冊だと思う。
美しい鉱石の写真に理科心(?)をくすぐられ、美しい文章に創作意欲を掻き立てられる一生の必携本です。
長野ワールド入門書としても最適の一冊だと思います。
ますます"長野まゆみ"という人の底知れなさを。
デヴュー作から文章の美しさは際立っていたけれど、この作品では余すところなくその才能を発揮している。
最近の作風とは少し異なるけれど、純粋に"ことば"を愉しむことのできる長野作品の原点とも言える一冊だと思う。
美しい鉱石の写真に理科心(?)をくすぐられ、美しい文章に創作意欲を掻き立てられる一生の必携本です。
長野ワールド入門書としても最適の一冊だと思います。
2010年3月27日に日本でレビュー済み
あなたは掌に石を握ったことがあるはず。
キラキラ輝く鉱石の輝きに秘密の王国の玉座を、王冠を夢見たことがあるはず。
地球から贈られた謎のメッセージを刻んだ不思議な模様、
秘密が閉じ込められた異世界の結晶、透き通った繊細な石の心に、
不可思議な形に魅せられて、食べてしまいたいという狂おしい思いに駆られたはず。
魔法の国の禁断の食材かもしれないと、調理法がわからずにいた、
そんな石が大好きな、好物の魅力に取り付かれた人に、
ひと時の癒しの時間を。胸がすっとする透明な物語を。
あなたは読んでいるうちに、鉱物の世界のパティシエになれるはず。
そんな不思議の国の鉱物倶楽部にようこそ。
キラキラ輝く鉱石の輝きに秘密の王国の玉座を、王冠を夢見たことがあるはず。
地球から贈られた謎のメッセージを刻んだ不思議な模様、
秘密が閉じ込められた異世界の結晶、透き通った繊細な石の心に、
不可思議な形に魅せられて、食べてしまいたいという狂おしい思いに駆られたはず。
魔法の国の禁断の食材かもしれないと、調理法がわからずにいた、
そんな石が大好きな、好物の魅力に取り付かれた人に、
ひと時の癒しの時間を。胸がすっとする透明な物語を。
あなたは読んでいるうちに、鉱物の世界のパティシエになれるはず。
そんな不思議の国の鉱物倶楽部にようこそ。