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まひるの月を追いかけて (文春文庫 お 42-1) 文庫 – 2007/5/10
恩田 陸
(著)
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- 本の長さ432ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日2007/5/10
- ISBN-104167729016
- ISBN-13978-4167729011
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登録情報
- 出版社 : 文藝春秋 (2007/5/10)
- 発売日 : 2007/5/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 432ページ
- ISBN-10 : 4167729016
- ISBN-13 : 978-4167729011
- Amazon 売れ筋ランキング: - 440,900位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,858位文春文庫
- - 70,494位ノンフィクション (本)
- - 85,169位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964(昭和39)年、宮城県生れ。早稲田大学卒。
1992(平成4)年、日本ファンタジーノベル大賞の最終候補作となった『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で吉川英治文学新人賞、本屋大賞を、2006年『ユージニア』で日本推理作家協会賞を、2007年『中庭の出来事』で山本周五郎賞をそれぞれ受賞した。
ホラー、SF、ミステリーなど、さまざまなタイプの小説で才能を発揮している。著書に、『三月は深き紅の淵を』『光の帝国 常野物語』『ネバーランド』『木曜組曲』『チョコレートコスモス』『きのうの世界』などがある。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ミステリアスなストリーでこれは嘘なの?何が本当?と読み進め、夜のゆっくりした時間に読むので毎日少しずつになりました。でも、飽きることなく最後まで読みました。さすが恩田陸氏の話で、読み易かったです。
2013年10月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幾ら探しても見つからなかった本が手元に届いた時の喜び。
きれいなご本ばかりでした。
得心のいくまで読ませて頂き感謝の気持ちで一杯です。
きれいなご本ばかりでした。
得心のいくまで読ませて頂き感謝の気持ちで一杯です。
2023年10月10日に日本でレビュー済み
本作、失踪した兄研吾を探しに、妹の静が兄の元カノと旅をするというところから始まります。その意味ではミステリーがベースとなっています。
・・・
小刻みに事実が明らかになり、その不穏さに読んでいてじわじわ・ゾクゾクしてきます。
兄の元カノが実は元カノではない、とか、実はその元カノは死んでいた、とか、兄と元カノともう一人の三角関係?であったとか。加えて、そもそも兄といっても異母兄だったりとか、複雑な家庭環境であることから、異母兄弟で恋愛かも!?という仄めかしも。
かような事実が兄を探す旅の最中に徐々に明らかになります。落ち着いた筆致のなかで、誇張もなく淡々とツイストが繰り出されます。冷静な展開に、これは実はモダンホラーなのかと勘違いするほどでした。
・・・
さて、主人公静が兄探しをする相手は、結局は高校生時代からの兄の友人である妙子であることが分かりました。で、その場所たるや、奈良なのです。
橿原神宮や藤原京跡など、由緒ある史跡にかつての歴史上の人々に思いを馳せながら歩く二人の様子は味があるものです。奈良をご存じの方はきっと楽しめることと思います。知らないでも雰囲気がありますが、知っていたらもっと楽しかっただろうなあと、読後に羨ましく思う。
いや、たしかに奈良は私も一度行ったことがありました。子どもたちが小さいころに数年程大阪に住んでおり、休日に奈良公園に出かけたのでした。鹿せんべいか何かを買い与え、子どもたちが手づからやると鹿に手をベロンと舐められたか何かで、子どもたちは驚きのあまりギャン泣き笑 ということで史跡のイメージがない笑
史跡をゆっくり歩くという旅もしてみたいですねえ。
・・・
ということでまたもや恩田作品でした。
ふつふつと不穏な空気が漂うミステリーでした。ちなみに最後は驚きの結末でした。ややメロドラマチックな結末!?
恩田さんのファン以外にも、奈良好きの方、史跡好きのかたは旅のお供に読まれてみてはいかがでしょうか。
・・・
小刻みに事実が明らかになり、その不穏さに読んでいてじわじわ・ゾクゾクしてきます。
兄の元カノが実は元カノではない、とか、実はその元カノは死んでいた、とか、兄と元カノともう一人の三角関係?であったとか。加えて、そもそも兄といっても異母兄だったりとか、複雑な家庭環境であることから、異母兄弟で恋愛かも!?という仄めかしも。
かような事実が兄を探す旅の最中に徐々に明らかになります。落ち着いた筆致のなかで、誇張もなく淡々とツイストが繰り出されます。冷静な展開に、これは実はモダンホラーなのかと勘違いするほどでした。
・・・
さて、主人公静が兄探しをする相手は、結局は高校生時代からの兄の友人である妙子であることが分かりました。で、その場所たるや、奈良なのです。
橿原神宮や藤原京跡など、由緒ある史跡にかつての歴史上の人々に思いを馳せながら歩く二人の様子は味があるものです。奈良をご存じの方はきっと楽しめることと思います。知らないでも雰囲気がありますが、知っていたらもっと楽しかっただろうなあと、読後に羨ましく思う。
いや、たしかに奈良は私も一度行ったことがありました。子どもたちが小さいころに数年程大阪に住んでおり、休日に奈良公園に出かけたのでした。鹿せんべいか何かを買い与え、子どもたちが手づからやると鹿に手をベロンと舐められたか何かで、子どもたちは驚きのあまりギャン泣き笑 ということで史跡のイメージがない笑
史跡をゆっくり歩くという旅もしてみたいですねえ。
・・・
ということでまたもや恩田作品でした。
ふつふつと不穏な空気が漂うミステリーでした。ちなみに最後は驚きの結末でした。ややメロドラマチックな結末!?
恩田さんのファン以外にも、奈良好きの方、史跡好きのかたは旅のお供に読まれてみてはいかがでしょうか。
2013年10月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読みたかった本が、安い中古本で出ており購入いたしました。
値段からしてあまり期待していなかったのですが、予想外に綺麗で喜んでおります。
ただ、背表紙に少し日焼けがありました。濃い色の装丁なので、致し方無いのかもしれませんが
値段からしてあまり期待していなかったのですが、予想外に綺麗で喜んでおります。
ただ、背表紙に少し日焼けがありました。濃い色の装丁なので、致し方無いのかもしれませんが
2004年12月30日に日本でレビュー済み
ある一人の男性を追いかけて、奈良へ旅する女二人。
彼がたどった奈良の観光地を、彼女たちも順に辿っていきます。
彼・彼女たちが抱えている秘密とは一体何なのか・・・
旅の間に、秘密が明かされたりはたまた謎が増えたり。
一体この旅はどういった旅になるのか・・・。
この本に登場する奈良の観光地が、とっても魅力的です。
行ってみたいと感じさせられる描き方をされています。
ミステリ色は薄い作品ですが、他の恩田陸の作品に多いように
この作品も、ラストはいまいちすっきりしません。
「黒と茶の幻想」が好きな方にとっては、この本も
お気に入りの恩田作品のひとつになるのではないでしょうか?
彼がたどった奈良の観光地を、彼女たちも順に辿っていきます。
彼・彼女たちが抱えている秘密とは一体何なのか・・・
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一体この旅はどういった旅になるのか・・・。
この本に登場する奈良の観光地が、とっても魅力的です。
行ってみたいと感じさせられる描き方をされています。
ミステリ色は薄い作品ですが、他の恩田陸の作品に多いように
この作品も、ラストはいまいちすっきりしません。
「黒と茶の幻想」が好きな方にとっては、この本も
お気に入りの恩田作品のひとつになるのではないでしょうか?
2009年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本屋大賞の「夜のピクニック」で初めて恩田陸にであい、それから何冊か読んだのであるが、
私の出身地である奈良、
しかも北の奈良市内だけでなく、
本当に近所であった明日香、橿原神宮までもが舞台になっている物語があると知り、
すぐに手に入れ読んだ。
またしても恩田陸の奥深さを知る結果となった。
「夜のピクニック」「チョコレートコスモス」と言う「青春小説」が好きで他はつまみ食い程度で
恩田陸のメインは「ファンタジー+ホラー+ミステリー」が本道だと思っている。
が、本作はそのどちらでもあり、どちらでもないといった感じを受けた。
驚愕したのは物語の構成である。
始まりが終わりになり、終わりがまた新たな始まりになるのである。
ところどころで挿入される「寓話」も印象的で実際にストーリーにも絡んでくるのもすごいと思った。
私がこの物語に多少の嫌悪感を感じつつ、読むのを辞めることが出来なかったのは語り部である「静」と感情的境遇が似ていると思ったからである。
家族、友人、夫(私は独身だが)に対して感じる距離感。
一人になりたいのだが、一人きりにはなりたくない。
距離の近い人と二人になるのは苦痛だが、ある程度の距離をおける人との二人はまだ我慢できる。
対人恐怖症一歩手前の不器用さがそれだ。
レビューと言うより個人的感想になってきた。
文庫の裏表紙にあらすじが書かれているが、それはあっという間に覆される。それは最後の最後まで続く。
そして始まりが終わりに、終わりが新たな始まりになる。
私はこの物語にテーマとかは感じなかった。
構成の妙。
これに尽きるのではないかと思う。
私の出身地である奈良、
しかも北の奈良市内だけでなく、
本当に近所であった明日香、橿原神宮までもが舞台になっている物語があると知り、
すぐに手に入れ読んだ。
またしても恩田陸の奥深さを知る結果となった。
「夜のピクニック」「チョコレートコスモス」と言う「青春小説」が好きで他はつまみ食い程度で
恩田陸のメインは「ファンタジー+ホラー+ミステリー」が本道だと思っている。
が、本作はそのどちらでもあり、どちらでもないといった感じを受けた。
驚愕したのは物語の構成である。
始まりが終わりになり、終わりがまた新たな始まりになるのである。
ところどころで挿入される「寓話」も印象的で実際にストーリーにも絡んでくるのもすごいと思った。
私がこの物語に多少の嫌悪感を感じつつ、読むのを辞めることが出来なかったのは語り部である「静」と感情的境遇が似ていると思ったからである。
家族、友人、夫(私は独身だが)に対して感じる距離感。
一人になりたいのだが、一人きりにはなりたくない。
距離の近い人と二人になるのは苦痛だが、ある程度の距離をおける人との二人はまだ我慢できる。
対人恐怖症一歩手前の不器用さがそれだ。
レビューと言うより個人的感想になってきた。
文庫の裏表紙にあらすじが書かれているが、それはあっという間に覆される。それは最後の最後まで続く。
そして始まりが終わりに、終わりが新たな始まりになる。
私はこの物語にテーマとかは感じなかった。
構成の妙。
これに尽きるのではないかと思う。
2009年6月2日に日本でレビュー済み
この作家さんの話には本当に、当たり外れが多い。
ま、これはフリークに聞かせたら怒られそうなので、これは私の個人的な感想ということにしておく。
しかしこの作品は。
前半は、嘘に嘘を重ねる旅の相棒に翻弄される。
どこまでが本当なのか、異母兄は本当に私を呼んだのか、彼の恋人由佳利を殺したのは誰なのか。目の前の女、妙子の目的はなんなのか。
二転三転するサスペンスのような香りを漂わせつつ、しかし雄大な奈良の歴史に抱かれて、いつしか私と妙子の気持ちは少し近づき、
たたみかけるような軽妙な会話の運びで、テンポ良くストーリーは進む。
そうして訪れる、もうひとつの別離。
最後に現れる、異母兄の想い人。
切ない余韻が、雄大な歴史の中にとけあう。
美しく、冷たい喪失と創生を最後に静かに横たえる、この作者はやはり、ただものではない。
ま、これはフリークに聞かせたら怒られそうなので、これは私の個人的な感想ということにしておく。
しかしこの作品は。
前半は、嘘に嘘を重ねる旅の相棒に翻弄される。
どこまでが本当なのか、異母兄は本当に私を呼んだのか、彼の恋人由佳利を殺したのは誰なのか。目の前の女、妙子の目的はなんなのか。
二転三転するサスペンスのような香りを漂わせつつ、しかし雄大な奈良の歴史に抱かれて、いつしか私と妙子の気持ちは少し近づき、
たたみかけるような軽妙な会話の運びで、テンポ良くストーリーは進む。
そうして訪れる、もうひとつの別離。
最後に現れる、異母兄の想い人。
切ない余韻が、雄大な歴史の中にとけあう。
美しく、冷たい喪失と創生を最後に静かに横たえる、この作者はやはり、ただものではない。
2003年11月20日に日本でレビュー済み
とりあえず、この作者の本は全部読むようにしています。
多才な作家ですから、好きになれる作品もあれば、今ひとつ好きになれないものもありますが、
この作品は、「これこれ、こういうのが読みたかったんだよなあ」と思わずほおずりしたくなるほど好きな作品でした。
メロドラマ?
ですねえ。
なんだか、「きっと、こうなるにちがいない。」という読者の予想を
裏切らずに、物語が進んでいきます。
それはそれで読書の楽しみですから、私は好きでした。
筋が決まり切ったルートをたどる分だけ、
人物描写も結構紋切り型で、必要最小限の言葉しか使っていない分だけ、
風景の描写が心に残ります。
何度も、何度も繰り返し語られる夢の風景。
この作者の言葉の力を堪能させてくれるところです。
奈良に行きたくなりました。
多才な作家ですから、好きになれる作品もあれば、今ひとつ好きになれないものもありますが、
この作品は、「これこれ、こういうのが読みたかったんだよなあ」と思わずほおずりしたくなるほど好きな作品でした。
メロドラマ?
ですねえ。
なんだか、「きっと、こうなるにちがいない。」という読者の予想を
裏切らずに、物語が進んでいきます。
それはそれで読書の楽しみですから、私は好きでした。
筋が決まり切ったルートをたどる分だけ、
人物描写も結構紋切り型で、必要最小限の言葉しか使っていない分だけ、
風景の描写が心に残ります。
何度も、何度も繰り返し語られる夢の風景。
この作者の言葉の力を堪能させてくれるところです。
奈良に行きたくなりました。