神林長平氏によるSF作品。
舞台はまったく無個性な世界。
主人公はその中で違法とされている「名」を持つ少年と少女、そして世界を無個性化しているシステムの一部かもしれない「名」無き知性。
少年少女は過去の遺物である武器を発掘し、その中に記録された「個性体」を使って仮想空間でのゲームに興じるが……
どちらかというとメインの主人公は「名」無き知性のほうで、少年少女たちは彼が「名」を求める踏み台にされている。
「名」とは何か?
「機械」とは何か?
「言語」とは何か?
「個性」とは何か?
「自分」とは何か?
「世界」とは何か?
入り組む無個性な現在とそうでない過去。「名」を求めるあまり過去を現在に侵食させる「名」無き知性。
その果てに彼が見つけた「自分」「名」とは―――?
確かにまとまっているが、ほかの作品にあるような派手な展開はなく、あまり盛り上がることなく終わってしまうのが残念。
ただし神林流の皮肉や展開など、基本は押さえているので一読の価値はある。
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我語りて世界あり 単行本 – 1990/11/1
神林 長平
(著)
- 本の長さ276ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日1990/11/1
- ISBN-104191243888
- ISBN-13978-4191243880
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登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (1990/11/1)
- 発売日 : 1990/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 276ページ
- ISBN-10 : 4191243888
- ISBN-13 : 978-4191243880
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,670,517位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 402,785位文学・評論 (本)
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著者について
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1953年新潟県生まれ。1979年、第5回ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選作『狐と踊れ』で作家デビュー。
第1長篇『あなたの魂に安らぎあれ』以来、独自の世界観をもとに「言葉」「機械」などのテーマを重層的に絡みあわせた作品を多数発表、SFファンの圧倒的な支持を受けている。『敵は海賊・海賊版』、『グッドラック 戦闘妖精・雪風』などの長短篇で、星雲賞を数多く受賞(以上、早川書房刊)。1995年、『言壺』で第16回日本SF大賞を受賞した。