久々の新堂節の連発に最近の中ではおもわずよだれがたれる内容と展開にうっとり。人物描写の巧みさはもちろん、その形容も新堂節炸裂「小首を傾げ舌を出すおやじ殺しのプリティフェイス」「廃墟の庭の伸び放題の雑草のように鼻腔から飛び出す鼻毛」もうこれだけでも新堂マニアにゃ充分です。
3億が当たったことではじまった争奪戦。詐欺師たちの戦争とラストのどんでん返し、さらには書いている作者が「こんな役たたずでまぬけな主人公はどんな映画や小説にもでてきませんよ」と書かれてしまう主人公。最後にどろどろにならないところが新しい部分だが中身はこれまでの新堂氏著作のベスト盤的要素たっぷり。ラストにでてくる「ナッキー」「フネ」というキャラは是非堪能してほしい。
残念なのは連載だったため、多少つぎはぎと無理な展開をつけすぎ、もっとすっきりはできたはず、僕はこの展開は好きなんですが、賛否あるかもしれないですね。でも読後には早速宝くじを買いにでかけますよ!悪夢も求めて。
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三億を護れ! (TOKUMA NOVELS FUYUKI SHINDO’S ROMAN) 新書 – 2006/10/1
新堂 冬樹
(著)
うだつのあがらないサラリーマンの河内は、ひょんなことから宝くじで三億円を当ててしまう!
妻の文江に思い切って切り出すと、途端に態度が変わり感嘆の声を上げて抱きついてきた。態度が変わったのは周囲の人間も同じ、どこで聞き及んだのか娘の彼氏からも猫撫で声でお金を貸して欲しいという電話が……。
だが、河内の三億を狙う人間はそれだけではなかった。非情な詐欺師集団が動き出す!
妻の文江に思い切って切り出すと、途端に態度が変わり感嘆の声を上げて抱きついてきた。態度が変わったのは周囲の人間も同じ、どこで聞き及んだのか娘の彼氏からも猫撫で声でお金を貸して欲しいという電話が……。
だが、河内の三億を狙う人間はそれだけではなかった。非情な詐欺師集団が動き出す!
- 本の長さ509ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2006/10/1
- ISBN-104198507171
- ISBN-13978-4198507176
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2006/10/1)
- 発売日 : 2006/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 509ページ
- ISBN-10 : 4198507171
- ISBN-13 : 978-4198507176
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,099,361位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2004年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2004年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
スカスカと読めるので、ハンディーに持ち歩いて長距離移動(旅行など)のお供に最適。シリーズ化でもする予定なのか、わざわざ出てこなくていいような面白くて凝ったキャラクターがいろいろ(爽やかさはないけれど、評価できる)。ただ、笑いきれるどたばたにも、うなるようなコン・ストーリーでもなく、なんとなくキャラを並べて延々と走り回らせた感あり。あと、随所に挿入されるいつもたいてい似たような女性がらみのシーン、男性読者確保のためですか?
なんだかこの人の本をあれこれ一応読んだ限りでは、「これとこれとあれをくっつけてつなげれば、次に一作できるかな」というような打ち合わせが聞こえてきそうな感じ。それはそれなりに面白いですね。どの作品を読んでも、「最近の読者の好みをうまくマーケティングして書き飛ばしている(それだけの筆力は確かにある)」という感があります。もともとのご職業柄そうなるのでしょうか。
まあ、こういう小説の在り方も、あるだろう、ということで星ひとつプラス。
なんだかこの人の本をあれこれ一応読んだ限りでは、「これとこれとあれをくっつけてつなげれば、次に一作できるかな」というような打ち合わせが聞こえてきそうな感じ。それはそれなりに面白いですね。どの作品を読んでも、「最近の読者の好みをうまくマーケティングして書き飛ばしている(それだけの筆力は確かにある)」という感があります。もともとのご職業柄そうなるのでしょうか。
まあ、こういう小説の在り方も、あるだろう、ということで星ひとつプラス。
2004年7月29日に日本でレビュー済み
新堂冬樹はこの作品で3作目なんですが
話題になったのを読んできた程度です
新堂ワールドに思い入れが無い人なんですが・・・・
3作品目である読み方を見出し楽しんでます。
それは、作中のどの登場人物に新堂冬樹が投影されているかを探すんです
今回のは、天才詐欺師として後半から出てくる加賀見が
新堂冬樹が自分を投影させている気がするんですが・・・
天才で女に不自由してなくて、自由自在に射精をコントロール出来る加賀見
ラストのどんでん返しに加賀見がどう動くか期待してたら
新堂冬樹が自分の作中に自己を投影させて美味しい所持っていき
私は大爆笑してしまいました
話題になったのを読んできた程度です
新堂ワールドに思い入れが無い人なんですが・・・・
3作品目である読み方を見出し楽しんでます。
それは、作中のどの登場人物に新堂冬樹が投影されているかを探すんです
今回のは、天才詐欺師として後半から出てくる加賀見が
新堂冬樹が自分を投影させている気がするんですが・・・
天才で女に不自由してなくて、自由自在に射精をコントロール出来る加賀見
ラストのどんでん返しに加賀見がどう動くか期待してたら
新堂冬樹が自分の作中に自己を投影させて美味しい所持っていき
私は大爆笑してしまいました
2006年6月22日に日本でレビュー済み
人間一皮むけば、誰も同じ。
色欲と、金欲。それだけ。
というキャラクターが織りなす騙し劇。
彼らが、だまされバカを見る姿に、心がスカッとするという、かなり不健康な胸のすかし方で楽しむエンターティンメント。
強者にへつらう小心者のあほ。
自意識過剰勘違いおばさん。
天才気取りの気障野郎。
男を手玉にとる性悪女。
サディスティック上司。
いろいろ出てくるので、一人は「早くこいつのバカ面がみたい!!」と思うキャラに出会えるはずだ。
人間誰しも、そういう弱い部分を持っているものだけど、これでもか。と文章で見せられると凹む。途中で落ちが読めちゃうところと、キャラ設定に無理のあるところが惜しい。
しかし、私は、天才気取りの気障野郎が一泡吹いたところで心底胸がすかっとした。
色欲と、金欲。それだけ。
というキャラクターが織りなす騙し劇。
彼らが、だまされバカを見る姿に、心がスカッとするという、かなり不健康な胸のすかし方で楽しむエンターティンメント。
強者にへつらう小心者のあほ。
自意識過剰勘違いおばさん。
天才気取りの気障野郎。
男を手玉にとる性悪女。
サディスティック上司。
いろいろ出てくるので、一人は「早くこいつのバカ面がみたい!!」と思うキャラに出会えるはずだ。
人間誰しも、そういう弱い部分を持っているものだけど、これでもか。と文章で見せられると凹む。途中で落ちが読めちゃうところと、キャラ設定に無理のあるところが惜しい。
しかし、私は、天才気取りの気障野郎が一泡吹いたところで心底胸がすかっとした。
2008年7月29日に日本でレビュー済み
読後も思い出し笑いが止まらない。
新堂冬樹は天才だ!
超ド級のお笑い本。グフッ。
新堂冬樹は天才だ!
超ド級のお笑い本。グフッ。
2005年2月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日常の生活が宝くじにより一変!とにかくスピード感あふれる作品で一気に読破してしまうかも。登場人物も様々で。
2004年4月20日に日本でレビュー済み
絵に描いたような情けない会社員に
年末ジャンボ宝くじ三億円当選という
まさにジャンボな幸運がおとずれる。
しかし、天才詐欺師にその三億円を
狙われ悪戦苦闘、果たして最後は
どうなってしまうのか?
単純に面白いのだが流石に一年間毎週
アサ芸での連載で読んでいてだんだん
つまらなくなってきて終いにはどうでも
良くなっちゃった。
ただし身近な会社員の行動を表現する
新堂独特の描写方法には満足できるので
内容と相殺して星三つです。
年末ジャンボ宝くじ三億円当選という
まさにジャンボな幸運がおとずれる。
しかし、天才詐欺師にその三億円を
狙われ悪戦苦闘、果たして最後は
どうなってしまうのか?
単純に面白いのだが流石に一年間毎週
アサ芸での連載で読んでいてだんだん
つまらなくなってきて終いにはどうでも
良くなっちゃった。
ただし身近な会社員の行動を表現する
新堂独特の描写方法には満足できるので
内容と相殺して星三つです。
2009年8月1日に日本でレビュー済み
やはりこの人は昔は面白い。
始まりが、学習教材のセット物の販売会社の朝礼で始まる。
しがない中年のセールスマンが全然売れずに、しかし給料が必要で毎日の朝礼で虐げられてもじっと耐えている中で3億円の宝くじに当たってしまった…というところから急展開。
普通考え付くストーリーというのは、その3億を求めて、家族親族友人知り合いがどろどろなやり取りを…という感じだが、これはまた少し違って、3 億を騙し取ろうとする詐欺のグループに狙われた主人公を助けようとする会社の同僚と、その友人の出版社の編集長、その上を行く詐欺グループを詐欺しようとするグループの駆け引きがものすごい事になっていて、一気に読んでしまった。
しかも最後は自分が一番予想しなかった終わり方で、もう作者の発想に「あっぱれ」というしかない。
特に3億に寄って来ている女性を勘違いして、3億がなくなっても愛さえあれば…という主人公の浅はかさが、もう我慢できないくらい歯がゆい。
自分がこんな状況に置かれたらどんな事になるのか、また自分はどういう風に振舞うか、全く想像だに出来ないというのは、3億が当たらないからだろう(笑)
しかし新堂さんは昔は本当に面白かった。やはり本が売れて儲かったら書く熱意も減っていくのだろう…。
始まりが、学習教材のセット物の販売会社の朝礼で始まる。
しがない中年のセールスマンが全然売れずに、しかし給料が必要で毎日の朝礼で虐げられてもじっと耐えている中で3億円の宝くじに当たってしまった…というところから急展開。
普通考え付くストーリーというのは、その3億を求めて、家族親族友人知り合いがどろどろなやり取りを…という感じだが、これはまた少し違って、3 億を騙し取ろうとする詐欺のグループに狙われた主人公を助けようとする会社の同僚と、その友人の出版社の編集長、その上を行く詐欺グループを詐欺しようとするグループの駆け引きがものすごい事になっていて、一気に読んでしまった。
しかも最後は自分が一番予想しなかった終わり方で、もう作者の発想に「あっぱれ」というしかない。
特に3億に寄って来ている女性を勘違いして、3億がなくなっても愛さえあれば…という主人公の浅はかさが、もう我慢できないくらい歯がゆい。
自分がこんな状況に置かれたらどんな事になるのか、また自分はどういう風に振舞うか、全く想像だに出来ないというのは、3億が当たらないからだろう(笑)
しかし新堂さんは昔は本当に面白かった。やはり本が売れて儲かったら書く熱意も減っていくのだろう…。