本来は飛行機の長距離移動に備えて買った本だった。
退屈な移動時間を面白くさせてくれることに関しては、
この作家はいつも期待を裏切らない。
ところが今回、飛行機移動の5日前に
「少しだけ」のつもりで読み始めたのが失敗だった。
面白い。やめられない、止まらない。。。
仕事でかなり忙しい時期ではあったが、
582ページを3日で読み終えてしまい、
飛行機用の本は別に捜し求めなくてはいけなくなった。
この話のモデルはあきらかにオウム事件の只中に起きた
警察庁の国松長官狙撃事件。
いや、「モデル」と言うレベルを完全に超えていて、
「登場人物の氏名以外は全て実はではないか?」
と思えてしまうほどのリアリティを持っている。
作者の主張によれば、あの事件の黒幕はかの「将軍様」の国であるし、
(既に引退はしているが)日本の超大物政治家も一枚噛んでいる。
もちろん、(小説ではなく現実として)そんな証拠は全くないが、
(おそらく事実であろう)状況証拠は、驚愕するものばかりだ。
すくなくとも将軍様の国が暗躍している可能性は大いに示している。
なるほど、「非常に疑わしいが証拠はない」件に関しては、
このようなフィクションの形で世に問う方法があったのか。
それにしても、この作者。
自身の身の危険はどう考えているのだろう?
この小説の内容が事実に近いなら、
とても街中を歩けたものではないはずだが。

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ラスコーリニコフの日 単行本 – 2003/4/1
佐々木 敏
(著)
- 本の長さ349ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2003/4/1
- ISBN-10419861668X
- ISBN-13978-4198616687
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
北の国家に管理されたスナイパー。自らの立場に揺れ動きながらも暗躍を続ける刺客を前に、日本の上層部は迷走を続ける。国松警察庁長官狙撃事件をモデルに、現代史の裏側をリアルに描く。
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2003/4/1)
- 発売日 : 2003/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 349ページ
- ISBN-10 : 419861668X
- ISBN-13 : 978-4198616687
- Amazon 売れ筋ランキング: - 2,187,946位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 345,293位文学・評論 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2003年9月18日に日本でレビュー済み
正直、ストーリーはいい。このプロットの作り方は日本では、おそらく彼にしかできないだろう。
しかし、小説技法の拙さは目を覆わんばかりのものだ。
これだけの枚数を書いて、ほとんど進歩が見られないというのもなかなかにすごいことではある。
それでも読めてしまうのだから、プロットのものすごさには感嘆するしかない……いや、しかし(以下リフレイン)。
しかし、小説技法の拙さは目を覆わんばかりのものだ。
これだけの枚数を書いて、ほとんど進歩が見られないというのもなかなかにすごいことではある。
それでも読めてしまうのだから、プロットのものすごさには感嘆するしかない……いや、しかし(以下リフレイン)。
2006年3月27日に日本でレビュー済み
生産地に 素材をよく選び 極上のものを集めてきて
いい料理人が料理したんだけど 美味しいんだけど
素材はいいんだけどな。
追伸 京都のNさんでしょう?
いい料理人が料理したんだけど 美味しいんだけど
素材はいいんだけどな。
追伸 京都のNさんでしょう?
2003年4月27日に日本でレビュー済み
「北の国家に管理されたスナイパー。自らの立場に揺れ動きながらも暗躍を続ける刺客を前に、日
本の上層部は迷走を続ける。国松警察庁長官狙撃事件をモデルに、現代史の裏側をリアルに描く」
しかし、現実の世界ではこの問題、どういう形で進んでいくんでしょうね?松本被告は求刑通り死刑になるのか、あるいは驚愕の事実が明らかになって、、、
彼の国では無血クーデターが起こり親日政権が誕生、饂飩も天丼も廃棄する、、、なんてことには、ならないんでしょうねえ。
本の上層部は迷走を続ける。国松警察庁長官狙撃事件をモデルに、現代史の裏側をリアルに描く」
しかし、現実の世界ではこの問題、どういう形で進んでいくんでしょうね?松本被告は求刑通り死刑になるのか、あるいは驚愕の事実が明らかになって、、、
彼の国では無血クーデターが起こり親日政権が誕生、饂飩も天丼も廃棄する、、、なんてことには、ならないんでしょうねえ。
2006年5月17日に日本でレビュー済み
これは例のあの国のあの問題ですよね。
いままでこの件について、あんな事しなくても日本の事を教えるのなら同胞が沢山いるのに何故?と目的が分らなかったのですが、こういう事だったのですね。
そして、実際におこった様々な事件や、モデルが想像できる登場人物などが登場して、とても興味深く読む事ができました。
真実だったらあまりにも怖い話が沢山あり、どこまで真実でどこからがフィクションかの境界線もわからなくなってきました。
膨大な資料と綿密な調査で書かれた非常に読み応えある小説とは思いますが、難点といえば人物描写です。
主な登場人物として警察官が数人いますが、(知恵、渡海他)あの性格で、彼らの与えられている組織(警察庁や警視庁)での職務が勤まるとは到底思えないのですが。
又ストーリーの持っていき方があまりにも強引に感じられた点もありました。
その点を引いても、読み応えは十分あります。
同じ作家の他の作品も是非読んでみたい、とういう気になります。
いままでこの件について、あんな事しなくても日本の事を教えるのなら同胞が沢山いるのに何故?と目的が分らなかったのですが、こういう事だったのですね。
そして、実際におこった様々な事件や、モデルが想像できる登場人物などが登場して、とても興味深く読む事ができました。
真実だったらあまりにも怖い話が沢山あり、どこまで真実でどこからがフィクションかの境界線もわからなくなってきました。
膨大な資料と綿密な調査で書かれた非常に読み応えある小説とは思いますが、難点といえば人物描写です。
主な登場人物として警察官が数人いますが、(知恵、渡海他)あの性格で、彼らの与えられている組織(警察庁や警視庁)での職務が勤まるとは到底思えないのですが。
又ストーリーの持っていき方があまりにも強引に感じられた点もありました。
その点を引いても、読み応えは十分あります。
同じ作家の他の作品も是非読んでみたい、とういう気になります。
2003年4月20日に日本でレビュー済み
国名はk国となっているが、現在の日本外交の懸案である、拉致問題等、工作員を通じて、政治家、警察組織の絡みも含め裏情報的なストーリーで、面白みはある。但し、結末は?
2004年6月13日に日本でレビュー済み
久々に一気に読んだ本でです。映画で見たい気がしますね。
ただ警察庁長官狙撃という実際に起こった事件がメインだし、帰化妨害等の話が出てくるために、映像化は各所からのクレームで難しいでしょうね。単に北朝鮮の工作員モノならフジTVの月9ドラマでもありましたけど。
ちょっと残念なのは主人公の狙撃者の気持ちはよくわかるんだけど、ラスコーリニコフの後半の行動の気持ちがよくわからない。結末に持っていくためにストーリー的に無理をしたと思います。
(以下ややネタばれ)
彼のミッションとしては自分の身分がばれないことが第一だと思うので、一時的に自国が不利になろうとも怪しまれる行為はすべきで無いし、ばれない結末のほうがノンフィクションっぽくて良かったのでは?と思います。
警察庁長官の住所なんて跡をつければすぐ調べがつくんじゃないの?
ただ警察庁長官狙撃という実際に起こった事件がメインだし、帰化妨害等の話が出てくるために、映像化は各所からのクレームで難しいでしょうね。単に北朝鮮の工作員モノならフジTVの月9ドラマでもありましたけど。
ちょっと残念なのは主人公の狙撃者の気持ちはよくわかるんだけど、ラスコーリニコフの後半の行動の気持ちがよくわからない。結末に持っていくためにストーリー的に無理をしたと思います。
(以下ややネタばれ)
彼のミッションとしては自分の身分がばれないことが第一だと思うので、一時的に自国が不利になろうとも怪しまれる行為はすべきで無いし、ばれない結末のほうがノンフィクションっぽくて良かったのでは?と思います。
警察庁長官の住所なんて跡をつければすぐ調べがつくんじゃないの?
2003年4月30日に日本でレビュー済み
日本では少ないリアルな謀略小説。
掛け値なしに面白い。
が、しかし、読後の後味の悪さもかなりのモノです。
それはたぶん、この小説の内容が某狙撃事件の真相であっても全然おかしくはないとまで思わせてしまうほどのリアリティのせいでしょう。
文章自体は多少の拙さを感じる部分もありますが、それを補って余りある「データの集積と分析によって理詰めで作り上げたストーリー」は相当のものです。
そういう意味で読んで損はないと言える良質の小説ですが、読後に日本の社会のどこにも逃げ場の無い怖さを感じるのも事実です。国家的な謀略に対する日本社会の脆弱さは感じずにはいられません。
掛け値なしに面白い。
が、しかし、読後の後味の悪さもかなりのモノです。
それはたぶん、この小説の内容が某狙撃事件の真相であっても全然おかしくはないとまで思わせてしまうほどのリアリティのせいでしょう。
文章自体は多少の拙さを感じる部分もありますが、それを補って余りある「データの集積と分析によって理詰めで作り上げたストーリー」は相当のものです。
そういう意味で読んで損はないと言える良質の小説ですが、読後に日本の社会のどこにも逃げ場の無い怖さを感じるのも事実です。国家的な謀略に対する日本社会の脆弱さは感じずにはいられません。