脳の不思議。まだ未解明な部分が多く、可能性に満ち溢れている。
クオリアという言葉をキーワードに世界を構築。物語としての面白さはもとより、世界観の素晴らしさが本書の一番の売りだと感じる。
不思議で魅力ある小説。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
プロセス・アイ 単行本 – 2006/1/1
茂木 健一郎
(著)
近未来を舞台に、著者が提唱する理論『クオリア』を小説として展開したファンタジック・エンターテインメント。上海で財を成した軍司は、タケシとともに人工知能に挑むが……!? 小林秀雄賞受賞者が描く新境地。
- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2006/1/1
- ISBN-104198621039
- ISBN-13978-4198621032
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2006/1/1)
- 発売日 : 2006/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 316ページ
- ISBN-10 : 4198621039
- ISBN-13 : 978-4198621032
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,558,023位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 36,882位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1962年、東京生まれ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー、慶應義塾大学特別研究教授。東京大学理学部、法学部卒業後、 東京大学大学院理学系研究科物理学専攻課程修了。理学博士。理化学研究所、ケンブリッジ大学を経て現職。専門は脳科学、認知科学。2005年、『脳と仮 想』で、第4回小林秀雄賞を受賞。2009年、『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房)で第12回桑原武夫学芸賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 15歳の寺子屋 ひとり遊びのススメ (ISBN-13: 978-4062162678 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年3月6日に日本でレビュー済み
2006 再掲
図書館本
茂木さん初の小説です。近未来を想定しているように思えます。
物質としての脳がなぜ心を生み出すのか、意識の背景は何かを研究する科学者を主人公にします。おそらく茂木さん自身でしょう。
茂木さんの広範な知識が散りばめられていて、飽きさせません。
心というモノ?概念?を科学は解明出来るのしょうか?あるいは解明してよいのでしょうか?おそらく茂木さん自身も自問自答しているように思います。
登場人物に茂木さんの知人の方の名前が使われているように思いますが、これも茂木さんらしいユーモアでしょう。タケシは養老先生から取ったのでしょうか(笑)
図書館本
茂木さん初の小説です。近未来を想定しているように思えます。
物質としての脳がなぜ心を生み出すのか、意識の背景は何かを研究する科学者を主人公にします。おそらく茂木さん自身でしょう。
茂木さんの広範な知識が散りばめられていて、飽きさせません。
心というモノ?概念?を科学は解明出来るのしょうか?あるいは解明してよいのでしょうか?おそらく茂木さん自身も自問自答しているように思います。
登場人物に茂木さんの知人の方の名前が使われているように思いますが、これも茂木さんらしいユーモアでしょう。タケシは養老先生から取ったのでしょうか(笑)
2006年9月18日に日本でレビュー済み
著者は新進気鋭の脳科学者。本書はその著者の初の小説であるが、処女作にしてはよくできている。ぐいぐいと引き込むように読ませる力がある。
高田軍司という人物を中心にストーリーは展開する。彼は元哲学者。「スペラティヴ」という新しい金融理論をもとに、莫大な利益を手にする。そして、その金を使って、「私とはなにか」という大きな問題を解こうとする。「スペラティヴ」とはどんな理論か、また「私とはなにか」という難問は解決されるのか。興味は尽きない。
全体としては面白く仕上がっているのだが、「スペラティヴ」や心脳問題についての説明がもっとほしかった。それがあれば、もっと面白く読めただろう。残念ながら、この本からは満足する回答は得られない。そのため、読後には不満が残る。
著者には、ぜひ心脳問題をもっと研究してもらい、仮説でもいいから明確な意見を示してほしいものである。
高田軍司という人物を中心にストーリーは展開する。彼は元哲学者。「スペラティヴ」という新しい金融理論をもとに、莫大な利益を手にする。そして、その金を使って、「私とはなにか」という大きな問題を解こうとする。「スペラティヴ」とはどんな理論か、また「私とはなにか」という難問は解決されるのか。興味は尽きない。
全体としては面白く仕上がっているのだが、「スペラティヴ」や心脳問題についての説明がもっとほしかった。それがあれば、もっと面白く読めただろう。残念ながら、この本からは満足する回答は得られない。そのため、読後には不満が残る。
著者には、ぜひ心脳問題をもっと研究してもらい、仮説でもいいから明確な意見を示してほしいものである。
2006年3月22日に日本でレビュー済み
私はどうして「私」なのか?
この謎を解く理論を発見した脳科学者は、突如行方不明に。謎の理論を駆使して、投資で巨額の富を稼ぐ香港の日本人。その日本人の謎の研究所。香港の日本人の目的は??脳科学者は、どうなったのか??
そして、私はどうして「私」なのか?
理論が目白押しです。脳や意識などの理論や考えを、主人公達が話すシーンが、かなり多いです。
この分野は、全然素人ですが、「問い」の面白さも手伝い、十分楽しめました。
物語としても、主要な登場人物の歩む運命・人生、深まる謎、ぜんぜん予想外の展開、結末どーなるんだろ!?で、引き込まれるものでした。
読みごたえ満点です。
この謎を解く理論を発見した脳科学者は、突如行方不明に。謎の理論を駆使して、投資で巨額の富を稼ぐ香港の日本人。その日本人の謎の研究所。香港の日本人の目的は??脳科学者は、どうなったのか??
そして、私はどうして「私」なのか?
理論が目白押しです。脳や意識などの理論や考えを、主人公達が話すシーンが、かなり多いです。
この分野は、全然素人ですが、「問い」の面白さも手伝い、十分楽しめました。
物語としても、主要な登場人物の歩む運命・人生、深まる謎、ぜんぜん予想外の展開、結末どーなるんだろ!?で、引き込まれるものでした。
読みごたえ満点です。
2007年11月7日に日本でレビュー済み
クオリア 赤い色の質感など、人間の感覚を構成しているユニークで鮮明な質感。
人間の欲望はクオリアに向かう自分の個人的体験が、普遍的な意味を持つと思うところが、隣の男の欠点だ。
発達心理学によると、発達の過程では、安心して寄りかかることのできる「安全基地」の存在が、新しいことにチャレンジする精神を養うために必要だという。
なるほどなあ〜〜と思った作中の文章であります。
人間の欲望はクオリアに向かう自分の個人的体験が、普遍的な意味を持つと思うところが、隣の男の欠点だ。
発達心理学によると、発達の過程では、安心して寄りかかることのできる「安全基地」の存在が、新しいことにチャレンジする精神を養うために必要だという。
なるほどなあ〜〜と思った作中の文章であります。
2006年5月8日に日本でレビュー済み
プロットの緻密さをカバーできない小説の展開。
それは要所要所に出てくる台詞の長さに表出される。
論文で描ききれない夢を小説に託したのなら、緻密さに拘るのを諦めてもよかったのでは?
それは要所要所に出てくる台詞の長さに表出される。
論文で描ききれない夢を小説に託したのなら、緻密さに拘るのを諦めてもよかったのでは?
2006年3月14日に日本でレビュー済み
困るのは、脳内現象というのはこの中でも書いてある通り、何らかの手段でアクセスして言葉でも何でも知覚できる形に直そうとしたら、そのアクセス自体が現象を壊してしまう、つまり一種の不可能性が本質としてあることです。
つまり言葉にしようがないことを小説にしようとしてるわけで、なんだか隔靴掻痒な感じでした。
量子力学でいう不確定性原理みたいに、その不可能性自体を確定する方法があるといいのですが、あくまでそれを見つけたらしいという学者が描かれるだけですから。
初めの方で死んでしまう女の子の名前が高木千佳というのは、高樹千佳子のもじり?
つまり言葉にしようがないことを小説にしようとしてるわけで、なんだか隔靴掻痒な感じでした。
量子力学でいう不確定性原理みたいに、その不可能性自体を確定する方法があるといいのですが、あくまでそれを見つけたらしいという学者が描かれるだけですから。
初めの方で死んでしまう女の子の名前が高木千佳というのは、高樹千佳子のもじり?