私の偏った見識の修正に、多角的なモノの見方を教えてくれる本でした。
訳者の方も素晴らしいのか、経済の知識に乏しい私でもとても読みやすく
グローバリズ、世界一の経済大国の問題点を明瞭に浮き彫りにしており、素晴らしい本だと感じます。
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世界に格差をバラ撒いたグローバリズムを正す 単行本 – 2006/11/1
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- 本の長さ414ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2006/11/1
- ISBN-10419862254X
- ISBN-13978-4198622541
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登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2006/11/1)
- 発売日 : 2006/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 414ページ
- ISBN-10 : 419862254X
- ISBN-13 : 978-4198622541
- Amazon 売れ筋ランキング: - 197,561位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 19位アメリカ・カナダ・オーストラリアの経済事情
- - 7,913位経営学・キャリア・MBA
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2008年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読んでみるとなかなか硬派で公正なグローバリズム論が述べられていると思います。 筆者の主張の長所・短所はほかのレビュアーの方々が述べられている通りなのですが、特に、いわゆるグローバリズムを浸透させたいのなら、全世界が納得できるような商法、経済法を統括、監視するシステムや組織を作るべきだ、という案にはなるほど、と思わされました。
ただこの本、経済や国際政治の門外漢である私のような読者には読み通すのがかなり難しい一冊でした。 勿論経済学者として自分が関わってきた貴重な経験の数々が詳細に記されているのは素晴らしいのですが、ちょっとくどすぎる気もしました。 出来れば同じ内容で、短縮・廉価版にして出してもらえたらもっと多くの人にアピール出来ると思います。そのことを危惧したせいかどうか、日本語版のタイトルがやたらエグイものになっているのには苦笑させられます。 私もこの過激なタイトルに惹かれて購入したわけですから文句は言えないのですが、この様に何がなんでもモノを売ろう、売って儲けたモン勝ちという態度は、正しいグローバリズムを提唱する筆者の意に反するものではないでしょうか?
ただこの本、経済や国際政治の門外漢である私のような読者には読み通すのがかなり難しい一冊でした。 勿論経済学者として自分が関わってきた貴重な経験の数々が詳細に記されているのは素晴らしいのですが、ちょっとくどすぎる気もしました。 出来れば同じ内容で、短縮・廉価版にして出してもらえたらもっと多くの人にアピール出来ると思います。そのことを危惧したせいかどうか、日本語版のタイトルがやたらエグイものになっているのには苦笑させられます。 私もこの過激なタイトルに惹かれて購入したわけですから文句は言えないのですが、この様に何がなんでもモノを売ろう、売って儲けたモン勝ちという態度は、正しいグローバリズムを提唱する筆者の意に反するものではないでしょうか?
2008年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は 2002 年以来,「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」,「人間が幸福になる経済とは何か」そしてこの本という,一連のグローバリズム批判の本を書いている.これらはそのときどきのできごとをとりあげつつ,一貫してアメリカと IMF による「グローバリズム」のおしつけを批判している.
この本のなかでは,アルゼンチンが IMF の要求をはねのけて独自の経済再建を成功させた例がとりあげられている.それに対して IMF にしたがった国々は経済の低迷になやまされてきたという.
アメリカは浪費し赤字をたれながすことで世界経済の弱体化をふせぎ,「世界に奉仕」してきた.しかし,アメリカはいつまでもそれをつづけられない (実際,サブプライム問題をきっかけにくずれた).著者はそれにかわる体制を示唆している.
この本のなかでは,アルゼンチンが IMF の要求をはねのけて独自の経済再建を成功させた例がとりあげられている.それに対して IMF にしたがった国々は経済の低迷になやまされてきたという.
アメリカは浪費し赤字をたれながすことで世界経済の弱体化をふせぎ,「世界に奉仕」してきた.しかし,アメリカはいつまでもそれをつづけられない (実際,サブプライム問題をきっかけにくずれた).著者はそれにかわる体制を示唆している.
2017年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
引用も出典も表示されておらず、その上定量的で無い表現が目立つ。
結論ありきの本であると感じ、精読する時間は割かない事にした。
結論ありきの本であると感じ、精読する時間は割かない事にした。
2016年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
綺麗な状態でした。
又購入したいと思っています。
発送も早く満足しています。
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2007年6月14日に日本でレビュー済み
2001年にノーベル賞を受賞した経済学者である作者のジョセフ・E・スティグリッツが、
グローバル化によって発生した格差を批判し、正しいグローバル化のあり方について
提言している。
グローバル化は全ての人にとって恩恵をもたらすというのは、可能性であって、必然性では
ない。実際にグローバル化の影響で貧困にあえぐ人々が増えていると筆者は指摘している。
市場の開放が全ての問題の解決になるという、A・スミス以来の市場主義は、現在の様々な
データを見る限り、現実にそぐわない。グローバル化は先進国にとって都合の良いルールで
構成されており、貧困国の発展を阻害している。資本市場の自由化は、投機家たちによる
アジア通貨危機を引き起こすなど、経済の荒廃をもたらした。
さらに筆者はトーマス・フリードマンによる『フラット化する世界』についても厳しい目を
送る。世界はフラット化するどころか、逆フラット化しているというのが彼の主張だ。
コンピューターによって可能になった新たなグローバル化の恩恵を受けるためには、少なく
ともコンピューターがなければ参入することすらできない。現在貧困状態にある国は、ほと
んどがその状態である。
このような歪なグローバル化に対して、筆者は正しいグローバル化が存在すると主張する。
その正しいグローバル化を推進するために政府がすべき諸政策を筆者は提言している。
まず貿易の自由化に対して、途上国の幼稚産業は保護する必要性があることを強調する。
資金面でも技術面でも先進国に比べはるかに途上国は劣っている。その状態で貿易を自由化を
すれば、起こる結果は目に見えているだろう。そこで、先進国は片務的市場開放を行なうべき
だとする。EUによって行なわれたこの試みを、筆者は画期的なものだとして高く評価して
いる。
また、知的財産権としての特許の保護は、経済の発展に重要な障害となると指摘する。ジェネ
リック医薬品の認可問題など、生死にかかわる問題が利潤の問題によって無視されている。
環境への配慮については、先進国は積極的に義務を負うべきである。特に米国の経済規模を
考えると、その責任は大きい。環境問題は外部不経済の典型的な例であり、それを市場に
任せきりにしていたら、環境はますます悪化していくことだろう。
グローバル化をもっとうまく機能させるためには、経済のグローバル化だけでなく、政治の
グローバル化もしなくてはならない。ルールを作るIMFや世界銀行、WTOは先進国に
有利なようにできている。世界の大多数の一般市民にとって重要な諸問題が取り上げられ
ないのは、民主制の欠如が存在するからであり、これは国際社会が協調して是正しなければ
ならない問題である。
筆者の現状認識は、グローバル化の負の面に注目するという点で、見るべきところが多い。
世界のグローバル化を無批判に受け入れがちな日本は、主要な先進国の1つであるため、
このような側面に目が行きづらい。グローバル化によって発生している様々な矛盾を放置
しておけば、それはやがて世界の不安定化を招くことになるだろう。
彼の提言は問題解決のためのポイントを突いている。しかし、これは理想的な解決法であって
現実にどれだけ可能な政策かは疑わしい。社会の不公正さは、どこかに邪悪な人間がいるから
発生するわけではない。自らの利益を最大化させようとする意思が、それを生むのである。
国家が利益を追求するのは、国民がそれを望むからであり、その意思を否定することは、
もはや政策レベルで取り扱う問題ではない。私は筆者の主張が空想論であると否定するほど
荒唐無稽だとは思わないが、多くの人々が啓蒙されない限り彼の主張が実現される日は遠い
だろうと考える。
グローバル化によって発生した格差を批判し、正しいグローバル化のあり方について
提言している。
グローバル化は全ての人にとって恩恵をもたらすというのは、可能性であって、必然性では
ない。実際にグローバル化の影響で貧困にあえぐ人々が増えていると筆者は指摘している。
市場の開放が全ての問題の解決になるという、A・スミス以来の市場主義は、現在の様々な
データを見る限り、現実にそぐわない。グローバル化は先進国にとって都合の良いルールで
構成されており、貧困国の発展を阻害している。資本市場の自由化は、投機家たちによる
アジア通貨危機を引き起こすなど、経済の荒廃をもたらした。
さらに筆者はトーマス・フリードマンによる『フラット化する世界』についても厳しい目を
送る。世界はフラット化するどころか、逆フラット化しているというのが彼の主張だ。
コンピューターによって可能になった新たなグローバル化の恩恵を受けるためには、少なく
ともコンピューターがなければ参入することすらできない。現在貧困状態にある国は、ほと
んどがその状態である。
このような歪なグローバル化に対して、筆者は正しいグローバル化が存在すると主張する。
その正しいグローバル化を推進するために政府がすべき諸政策を筆者は提言している。
まず貿易の自由化に対して、途上国の幼稚産業は保護する必要性があることを強調する。
資金面でも技術面でも先進国に比べはるかに途上国は劣っている。その状態で貿易を自由化を
すれば、起こる結果は目に見えているだろう。そこで、先進国は片務的市場開放を行なうべき
だとする。EUによって行なわれたこの試みを、筆者は画期的なものだとして高く評価して
いる。
また、知的財産権としての特許の保護は、経済の発展に重要な障害となると指摘する。ジェネ
リック医薬品の認可問題など、生死にかかわる問題が利潤の問題によって無視されている。
環境への配慮については、先進国は積極的に義務を負うべきである。特に米国の経済規模を
考えると、その責任は大きい。環境問題は外部不経済の典型的な例であり、それを市場に
任せきりにしていたら、環境はますます悪化していくことだろう。
グローバル化をもっとうまく機能させるためには、経済のグローバル化だけでなく、政治の
グローバル化もしなくてはならない。ルールを作るIMFや世界銀行、WTOは先進国に
有利なようにできている。世界の大多数の一般市民にとって重要な諸問題が取り上げられ
ないのは、民主制の欠如が存在するからであり、これは国際社会が協調して是正しなければ
ならない問題である。
筆者の現状認識は、グローバル化の負の面に注目するという点で、見るべきところが多い。
世界のグローバル化を無批判に受け入れがちな日本は、主要な先進国の1つであるため、
このような側面に目が行きづらい。グローバル化によって発生している様々な矛盾を放置
しておけば、それはやがて世界の不安定化を招くことになるだろう。
彼の提言は問題解決のためのポイントを突いている。しかし、これは理想的な解決法であって
現実にどれだけ可能な政策かは疑わしい。社会の不公正さは、どこかに邪悪な人間がいるから
発生するわけではない。自らの利益を最大化させようとする意思が、それを生むのである。
国家が利益を追求するのは、国民がそれを望むからであり、その意思を否定することは、
もはや政策レベルで取り扱う問題ではない。私は筆者の主張が空想論であると否定するほど
荒唐無稽だとは思わないが、多くの人々が啓蒙されない限り彼の主張が実現される日は遠い
だろうと考える。
2018年5月20日に日本でレビュー済み
原著は2006年。著者はノーベル経済学賞受賞者でもある経済学者。
曰く・・・
インドと中国の成功には共通点が多い。貧困解消の点ではインドは中国には遠く及ばない。しかし、地域間格差と階級間格差の拡大を防ぐ点では、インドは中国よりはるかにうまく対処している。
政府官僚が最低賃金で糊口をしのいでいるとしたら、職務執行の際に出来心で賄賂を要求することもあるだろう。シンガポールは贈収賄の罰則強化と公務員給与の高額化により小規模な汚職を短期間で根絶した。
グローバル化と技術革新によって、インドや中国の一部地域と先進国との格差が縮まる一方で、アフリカ諸国と世界の国々との格差はむしろ広がっている。同じ国の中でも富裕層と貧困層との格差は広がる傾向にあり、また、世界という舞台で効率的に競争できる者とできない者との格差も広がる傾向にある。
農業国は、(技術的には簡単なのに)缶詰を作らず、野菜や果物をそのまま輸出する。先進国が農業国の工業化意欲をくじこうと、未加工品への関税を低く、加工品への関税を高く設定しているから。
先進国は途上国から高技能労働者を受け入れる。この行為は、途上国の最も貴重な知的資源を無償で収奪しているに等しい。先進国内でも、途上国救済は自己の利益につながるという考え方が広まりつつある。経済が成長しなければ、移民の洪水を防ぐのは難しい。経済が繁栄すれば、途上国は先進国に、活気あふれる商品とサービスの市場を提供してくれるだろう。
マイクロソフトは知的財産からもたらされる独占力をつかってネットスケープなどの革新者を踏みつぶしてきた。ほどほどのイノベーションとめぐりあったらマイクロソフトに会社を買ってもらおうという程度の夢をもつ革新者は出てくるだろうが、圧倒的大多数はリスクの高さに嫌気がさし、マイクロソフトの目にとまるようなイノベーションを起こそうという意欲さえもてなくなる。
有資源国の政府には浪費の傾向がみられる。簡単に入ってきたお金は、簡単にでていきやすい。
有資源国は歳入不安定という問題を抱える。資源価格が高くなると政府は好き勝手に金をつかい、下落した場合の備えを怠る。そして、実際に価格が低くなると、景気が落ち込んで倒産が広がる。資源バブルはしばしば不動バブルをともなう。
1970年代、オランダは北海で油田が発見されたとき、北海原油の代金として受け取った大量のドルが国内へ流れ込み、自国通貨ギルダーに換金され、ギルダー高となり、オランダ製品は国外での競争力を失い、国内市場でも輸入品に太刀打ちできなくなった。オランダ病と名付けられた現象。自国通貨が高騰すると、自国製品の輸出がむずかしくなり、資源以外のセクターで成長が鈍化する。資源セクターは雇用規模が小さいため、全体的な失業率は上昇する。
アルゼンチンは、借金のごく一部のみを支払うと発表したのち、踏み倒すよりもマシだろうと債権者を説得した。アルゼンチンはすばらしい交渉術と決意を示した。たいていの国はその両方が欠けているので世界金融市場とIMFからの圧力に屈してしまい、重すぎる借金を抱え続ける。債務不履行のおそれが不履行の先延ばしを招き、国民に多大な犠牲を強いる。
IMFプログラムを設定せず、アルゼンチンは成長をはじめた。IMF方式の緊縮政策でもなく、債権者への返済のために国から金が流出することもなく、通貨の大幅な切り下げに助けられて、アルゼンチンは急成長した。成長とともに財政赤字を好転させた。国連が国のリストを作成して、圧政的な政権に貸し付けた政府や銀行は返済を受けられないリスクがあると知らせてもよい。契約と債務のガイドラインを定めるべき。学校建設のための融資は許されるが、武器購入のための融資は許されない。必要な判断を得るために国際債券裁判所を設立してはどうか。
会員国は、所定の準備金を国際準備基金に積み立て、同時に、国際準備基金は積立額と同額の「世界紙幣」を各国に発行する。各国は世界紙幣を準備金として保有する。他国通貨に対する請求権は世界紙幣保有量の枠内に限定される。危機が勃発した際、会員国は世界紙幣を引き出し、ドルやユーロや円と交換できる。準備金に世界紙幣を積んだ国は、準備通貨としてのドルやユーロを以前ほど大量に保有する必要がない。
などなど。
曰く・・・
インドと中国の成功には共通点が多い。貧困解消の点ではインドは中国には遠く及ばない。しかし、地域間格差と階級間格差の拡大を防ぐ点では、インドは中国よりはるかにうまく対処している。
政府官僚が最低賃金で糊口をしのいでいるとしたら、職務執行の際に出来心で賄賂を要求することもあるだろう。シンガポールは贈収賄の罰則強化と公務員給与の高額化により小規模な汚職を短期間で根絶した。
グローバル化と技術革新によって、インドや中国の一部地域と先進国との格差が縮まる一方で、アフリカ諸国と世界の国々との格差はむしろ広がっている。同じ国の中でも富裕層と貧困層との格差は広がる傾向にあり、また、世界という舞台で効率的に競争できる者とできない者との格差も広がる傾向にある。
農業国は、(技術的には簡単なのに)缶詰を作らず、野菜や果物をそのまま輸出する。先進国が農業国の工業化意欲をくじこうと、未加工品への関税を低く、加工品への関税を高く設定しているから。
先進国は途上国から高技能労働者を受け入れる。この行為は、途上国の最も貴重な知的資源を無償で収奪しているに等しい。先進国内でも、途上国救済は自己の利益につながるという考え方が広まりつつある。経済が成長しなければ、移民の洪水を防ぐのは難しい。経済が繁栄すれば、途上国は先進国に、活気あふれる商品とサービスの市場を提供してくれるだろう。
マイクロソフトは知的財産からもたらされる独占力をつかってネットスケープなどの革新者を踏みつぶしてきた。ほどほどのイノベーションとめぐりあったらマイクロソフトに会社を買ってもらおうという程度の夢をもつ革新者は出てくるだろうが、圧倒的大多数はリスクの高さに嫌気がさし、マイクロソフトの目にとまるようなイノベーションを起こそうという意欲さえもてなくなる。
有資源国の政府には浪費の傾向がみられる。簡単に入ってきたお金は、簡単にでていきやすい。
有資源国は歳入不安定という問題を抱える。資源価格が高くなると政府は好き勝手に金をつかい、下落した場合の備えを怠る。そして、実際に価格が低くなると、景気が落ち込んで倒産が広がる。資源バブルはしばしば不動バブルをともなう。
1970年代、オランダは北海で油田が発見されたとき、北海原油の代金として受け取った大量のドルが国内へ流れ込み、自国通貨ギルダーに換金され、ギルダー高となり、オランダ製品は国外での競争力を失い、国内市場でも輸入品に太刀打ちできなくなった。オランダ病と名付けられた現象。自国通貨が高騰すると、自国製品の輸出がむずかしくなり、資源以外のセクターで成長が鈍化する。資源セクターは雇用規模が小さいため、全体的な失業率は上昇する。
アルゼンチンは、借金のごく一部のみを支払うと発表したのち、踏み倒すよりもマシだろうと債権者を説得した。アルゼンチンはすばらしい交渉術と決意を示した。たいていの国はその両方が欠けているので世界金融市場とIMFからの圧力に屈してしまい、重すぎる借金を抱え続ける。債務不履行のおそれが不履行の先延ばしを招き、国民に多大な犠牲を強いる。
IMFプログラムを設定せず、アルゼンチンは成長をはじめた。IMF方式の緊縮政策でもなく、債権者への返済のために国から金が流出することもなく、通貨の大幅な切り下げに助けられて、アルゼンチンは急成長した。成長とともに財政赤字を好転させた。国連が国のリストを作成して、圧政的な政権に貸し付けた政府や銀行は返済を受けられないリスクがあると知らせてもよい。契約と債務のガイドラインを定めるべき。学校建設のための融資は許されるが、武器購入のための融資は許されない。必要な判断を得るために国際債券裁判所を設立してはどうか。
会員国は、所定の準備金を国際準備基金に積み立て、同時に、国際準備基金は積立額と同額の「世界紙幣」を各国に発行する。各国は世界紙幣を準備金として保有する。他国通貨に対する請求権は世界紙幣保有量の枠内に限定される。危機が勃発した際、会員国は世界紙幣を引き出し、ドルやユーロや円と交換できる。準備金に世界紙幣を積んだ国は、準備通貨としてのドルやユーロを以前ほど大量に保有する必要がない。
などなど。
2014年2月17日に日本でレビュー済み
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情報経済学をうちたててノーベル経済学賞受賞、クリントン政権での枢要な経済部門の要職にたちながら、なお、グローバリゼーションのあるべき姿を目指して、自国のアンフェアーや格差拡大を痛烈に批判し続ける姿勢に、感動しました。