タイトルだけを見るとキワモノとしか思えない本であるが、著者は中国人民解放軍の現役の軍人である。人民解放軍の世界観の一端が分かるので大変興味深い。最も印象に残ったのが、中国の国力について想像以上に冷静な分析をしている点である。中国は超大国になれるような国力は持ち合わせておらず、総合的な国力は日本の方が上、GDPには国力が反映されていない、といった分析を人民解放軍の軍人が行うとは驚きであった。
ただ、邦題同様、内容もキワモノ的な箇所が少なくない。明白な事実誤認(例えば、日本が新型戦闘機「F−3」を開発中で、これは米国が開発中のF−35の性能を上回る等)やバイアスに塗れた見解がそれこそ満載である。これは人民解放軍の他の論者の文章に比べても度が過ぎている。当然、本書が出版された際は当局の許可を得たはずで、ましてや邦訳の出版も当然政府公認のはずである。何らかのメッセージがこめられている可能性が否定できない。とすれば、どのようなメッセージを読み取るべきなのか。
本書を読んだだけで中国人、特に人民解放軍の世界観、そして日本観を知ったつもりになるべきではない。本書はあくまでも、読んで考えるための本だと理解すべきであろう。
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中国最大の敵・日本を攻撃せよ 単行本(ソフトカバー) – 2010/12/17
尖閣問題をはじめ、なぜ中国はここまで日本に対して強硬に出たのか? それは「次の日中戦争は避けられない」と中国が考えているからである。本書は、現役の空軍将校が明かす「日本脅威論」であり、日中激突までのシナリオを描いたものだ。軍事攻撃の可能性から、沖縄の帰属問題、台湾有事、中国側の対日・対米戦略、中国の軍事能力や作戦までも詳述している。現在の中国の思惑、日本の取るべき道を考える上で、必読の書である。
- 本の長さ310ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2010/12/17
- ISBN-104198630836
- ISBN-13978-4198630836
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2010/12/17)
- 発売日 : 2010/12/17
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 310ページ
- ISBN-10 : 4198630836
- ISBN-13 : 978-4198630836
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,100,791位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 123,714位社会・政治 (本)
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2015年11月14日に日本でレビュー済み
人民解放軍ですから、日本と戦った国民党軍ではありません。戦った事がないからこそ痛みが理解できず過激な思想になるのです。
韓国も同じ。
現実を知らない理想ばかり言っている反日日本人、共産党と変わりありません。
理想と客観的な分析、思想があいまった1冊でしょう。
現実的に考えればアメリカを敵にすることはしないでしょう。
韓国も同じ。
現実を知らない理想ばかり言っている反日日本人、共産党と変わりありません。
理想と客観的な分析、思想があいまった1冊でしょう。
現実的に考えればアメリカを敵にすることはしないでしょう。
2011年2月2日に日本でレビュー済み
内容は結構過激ですね。まあ、現役将校が書いているのなら、こうもなりますか。
緻密な分析の上で著しているというよりは、感情と愛国を露わにして、自分の納得したストーリー
に沿って、持論を展開しているという感じですが。
★5つにしているのは、別に本の内容に賛同しているからではなくて、それなりの数の中国人は、やはり
こう思っているのだろうな、という本音を垣間見ることができると思うからです(軍人的な思考がかなり
先走っているのは、仕方ないですね。)。外交辞令によらない露骨な彼らの思惑を知ることは、嫌悪するか
どうかはともかく、損ではないでしょう。まあ、どこまでが本当かどうかはわかりませんし、これを読んで
首肯できる日本人は、かなり少ないとは思いますが。
自国絶対主義で、都合の良い主張の本を出版するのは、日本も中国もお互い様といえますが、中国の場合は
、政府公認でちょっかいを出しに来ているようで、不気味でもあります。これがただの偏見や誤解であれば
いいですけどね。
緻密な分析の上で著しているというよりは、感情と愛国を露わにして、自分の納得したストーリー
に沿って、持論を展開しているという感じですが。
★5つにしているのは、別に本の内容に賛同しているからではなくて、それなりの数の中国人は、やはり
こう思っているのだろうな、という本音を垣間見ることができると思うからです(軍人的な思考がかなり
先走っているのは、仕方ないですね。)。外交辞令によらない露骨な彼らの思惑を知ることは、嫌悪するか
どうかはともかく、損ではないでしょう。まあ、どこまでが本当かどうかはわかりませんし、これを読んで
首肯できる日本人は、かなり少ないとは思いますが。
自国絶対主義で、都合の良い主張の本を出版するのは、日本も中国もお互い様といえますが、中国の場合は
、政府公認でちょっかいを出しに来ているようで、不気味でもあります。これがただの偏見や誤解であれば
いいですけどね。