マルティニーク島での話で、田中啓文「シャーロック・ホームズたちの冒険」の「八雲が来た理由」と繋がるね。
文庫版とKindle版はすべて揃って満足だが、文庫はハードカバー版表紙絵の部分アップだったのが残念。
Kindle版にも文庫と同じカラー絵が2枚違う場所に有って良かった、無いのかと思ったよ。
次の新刊は最初からKindle化希望だね。
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うたかたエマノン (文芸書) 単行本 – 2013/11/13
梶尾真治
(著)
ダブルポイント 詳細
カリブに浮かぶマルティニーク島に住む少年ジャン。彼は、異国の美少女エマノンと出会う。以前、この島に来たときの記憶を取り戻すために再訪した彼女。画家ゴーギャン、記者ハーンらとともに、ジャンは、島の奥へと旅することに……。
地球に生命が誕生して以来、四十億年の記憶を持つ少女エマノン。
ソンビや様々な伝説が息づく神秘の島で、エマノンは何を見つけるのか?
人気シリーズ最新刊。
地球に生命が誕生して以来、四十億年の記憶を持つ少女エマノン。
ソンビや様々な伝説が息づく神秘の島で、エマノンは何を見つけるのか?
人気シリーズ最新刊。
- 本の長さ362ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2013/11/13
- ISBN-104198636990
- ISBN-13978-4198636999
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商品の説明
著者について
熊本県生まれ。「美亜へ贈る真珠」でデビュー。代表作に『地球はプレイン・ヨーグルト』(星雲賞)『未踏惑星キー・ラーゴ』(熊日文学賞)『サラマンダー殲滅』(日本SF大賞)、映画化した『黄泉がえり』や舞台化した『クロノス・ジョウンター』など。
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2013/11/13)
- 発売日 : 2013/11/13
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 362ページ
- ISBN-10 : 4198636990
- ISBN-13 : 978-4198636999
- Amazon 売れ筋ランキング: - 872,732位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 231,955位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
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2016年12月11日に日本でレビュー済み
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2017年4月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いつの間にKindle化していたんですか。
単行本で読んでいましたが、この機会に再読。エマノンがちょっと悪女?
単行本で読んでいましたが、この機会に再読。エマノンがちょっと悪女?
2013年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
エマノンシリーズ最新刊です
前のレーベルが死んでしまったため
長い間入手困難な状態が続いていたので新しいレーベルでの復活です
どこか銀河鉄道999のメーテルを思わせるようなグレート・ジャーニーな旅
そして読み終わった後に残るエマノンという存在の記憶
流麗なタッチで描かれる文章やイラストなど独特の存在を放つ作品です
お勧めしたい本の一つですね
前のレーベルが死んでしまったため
長い間入手困難な状態が続いていたので新しいレーベルでの復活です
どこか銀河鉄道999のメーテルを思わせるようなグレート・ジャーニーな旅
そして読み終わった後に残るエマノンという存在の記憶
流麗なタッチで描かれる文章やイラストなど独特の存在を放つ作品です
お勧めしたい本の一つですね
2013年11月23日に日本でレビュー済み
梶尾真治は「エマノン」シリーズで何を描きたいのか? 連作を読むと30億年の記憶を保持する美少女という設定を使い、さまざまなSFやミステリやコメディ、ラブストーリー、ジュブナイルという技を駆使して織り上げている物語だ。つまり「エマノン」というのは「面白い物語を展開する不思議な箱」なのだ。
「黄泉がえり」だけの読者だと叙情味が強い作風じゃないかと思う向きもあるかもしれないが、著者はハードSFからスラップスティックまで万能型の作家なのだ。とくにこだわりがあるのが「タイムスリップ」。理論書を書くほどなので「歴史」や「時間」に関するルールには厳しい。そのひとが今回、ゴーギャンやラフカディオ・ハーンを出す。つまりこれってソフトめの歴史改変ものなのだ。記憶を失ったエマノンとジャンの良質のジュブナイル小説的関係から、ゾンビという当世ど真ん中のガジェットが飛び出し、冒険譚を彩るのはホラーSFの妙味。長編であるから、さまざまな技を駆使してアドベンチャーを描くのだが、ラストの哀歓はさすが。歴史もの(タイムスリップも含む)のラスト「はかなさ」を出すのは、このジャンルの鉄則だ(映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズにせよそうでしょう?)。
エマノンの「うたかた」「幻の女」像は、作家にとっての「夢の世界=SF世界」であり、僕ら読者にとっては感情移入しているのでエマノンという少女への憧憬になる。読了後は祭りのあとの寂しさを感じる。エマノンは過ぎ去った僕らの愛すべき時間の象徴なのかもしれない。
追記 ぜーんぜん下衆の勘ぐりですが、なんとなく梶尾真治流「屍者の帝国」への返答のように感じたなあ。
「黄泉がえり」だけの読者だと叙情味が強い作風じゃないかと思う向きもあるかもしれないが、著者はハードSFからスラップスティックまで万能型の作家なのだ。とくにこだわりがあるのが「タイムスリップ」。理論書を書くほどなので「歴史」や「時間」に関するルールには厳しい。そのひとが今回、ゴーギャンやラフカディオ・ハーンを出す。つまりこれってソフトめの歴史改変ものなのだ。記憶を失ったエマノンとジャンの良質のジュブナイル小説的関係から、ゾンビという当世ど真ん中のガジェットが飛び出し、冒険譚を彩るのはホラーSFの妙味。長編であるから、さまざまな技を駆使してアドベンチャーを描くのだが、ラストの哀歓はさすが。歴史もの(タイムスリップも含む)のラスト「はかなさ」を出すのは、このジャンルの鉄則だ(映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズにせよそうでしょう?)。
エマノンの「うたかた」「幻の女」像は、作家にとっての「夢の世界=SF世界」であり、僕ら読者にとっては感情移入しているのでエマノンという少女への憧憬になる。読了後は祭りのあとの寂しさを感じる。エマノンは過ぎ去った僕らの愛すべき時間の象徴なのかもしれない。
追記 ぜーんぜん下衆の勘ぐりですが、なんとなく梶尾真治流「屍者の帝国」への返答のように感じたなあ。