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音楽と洗脳: 美しき和音の正体 単行本 – 2017/9/21
本書は音楽の歴史の中に封印された謎を解き明かしながら、音楽の奥深い可能性に迫るものです。
超高周波が入った本邦初の新バージョン音源も初公開!
- 本の長さ188ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2017/9/21
- ISBN-104198644748
- ISBN-13978-4198644741
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登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2017/9/21)
- 発売日 : 2017/9/21
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 188ページ
- ISBN-10 : 4198644748
- ISBN-13 : 978-4198644741
- Amazon 売れ筋ランキング: - 299,423位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 55,367位人文・思想 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
苫米地 英人(とまべち・ひでと)
認知科学者((計算言語学・認知心理学・機能脳科学・離散数理科学・分析哲学)。
1959年、東京生まれ。
カーネギーメロン大学博士(Ph.D.)、同CyLabフェロー(サイバー防衛)、ジョージメイソン大学C4I&サイバー研究所研究教授(認知戦防衛)、早稲田大学研究院客員教授、公益社団法人日本ジャーナリスト協会代表理事、コグニティブリサーチラボ株式会社CEO会長兼基礎研究所長。
マサチューセッツ大学を経て上智大学卒業後、三菱地所へ入社、財務担当者としてロックフェラーセンター買収等を経験後、フルブライト全額給付特待生としてイエール大学大学院計算機科学博士課程に留学、人工知能の父と呼ばれるロジャー・シャンクに学ぶ。同認知科学研究所、同人工知能研究所を経て、コンピュータ科学と人工知能の米最高峰カーネギーメロン大学大学院博士課程に転入。計算機科学部機械翻訳研究所等に在籍し、人工知能、自然言語処理、ニューラルネットワーク等を研究、全米で4人目、日本人として初の計算言語学の博士号を取得。ATR自動翻訳電話研究所滞在研究員などを経て、徳島大学助教授、ジャストシステム基礎研究所所長、同ピッツバーグ研究所取締役、通商産業省情報処理振興審議会専門委員などを歴任。
1992年にはカーネギーメロン博士研究の単調性データ構造を利用した世界最初の仮想通貨ベチユニットを開発、不可変データ構造離散基盤数理として単調性理論は後のナカモト論文などにも影響を与える。その後、次世代サイバー防衛技術開発を米国防総省とも協調しカーネギーメロンで進め、2014年から2019年にかけては自衛隊サイバー部隊の創設と教育に統合幕僚長直轄で尽力。また2012年から複数国の顧問を務め、特に通貨システムを含む次世代基盤システムのアドバイザーをしている。サヴォイア王家諸騎士団日本代表、聖マウリツィオ・ラザロ騎士団大十字騎士。近年では、サヴォイア王家によるジュニアナイト養成コーチングプログラムも開発。日本でも完全無償の子供向けボランティア教育プログラムとして普及活動中。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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本書に記載されている日本の音楽教育の特徴とその間違いを読んだとき、悲しいかな、「へえ~」ぐらいにしか思いませんでした。
既存の音楽教育が間違っている以上、改善する必要があります。現在、音楽教育を受けている子どもたちや、これからそれを受けるであろう子どもたちのためにも。
自分が好きな音楽を精査してみるのも、良いかなと思います。
知っておくだけでも人生のアドバンテージになる一冊。
音源も4曲とも美しく、宇宙のような果てしない奥行きを感じられます。中毒性がありますね。
自分も機能音源を使ってみたくなりました。
現実にはコールユーブンゲンは視唱の訓練と認識されており、音を取るため、しばしば伴奏にさえピアノが使われ、「旋律向きの音律」を学ぶ機会は巡って来ない。コールユーブンゲンの2巻以降はハーモニーで唸りの無い音程を取るテクニックを学ぶ。そのための音律は旋律の心地良さとは別のものという事実も、音大受験ではまず触れられないだろう。そもそも音大の先生達がそれを知らない、面倒臭がってやらないといった実例も、実際に見聞きし、経験もした。
旋律を心地良く表現する音程の取り方=音律の変更は、数百年間のレパートリーを一台で賄うピアノでは即応不可能。勿論対位法を駆使した音楽に対しては弱く、転調が上手に出来ないから2の12乗根かデコボコがあるかはともかく平均律(と呼びたくなければ「適度調整律」など)が認められたのであろうし。
バッハ以前に行われた音律の工夫、すなわち旋律に適した音律の話~汚れない和音を形成する音律の話、それが現代に近づくにつれ捨てられた経緯について綴られている辺りは「純正律」について聞き齧り読み齧った事があればなお理解し易い。純正律を研究し普及に努めた作曲家、或いは時代劇『大江戸捜査網』テーマの作曲者でもある玉木宏樹氏(2012年没)の著作、20kHz以上の可聴外周波数が人体に与える影響は大橋力=芸能山城組のリーダー・山城祥二氏の研究についても紹介や引用があり、絶対音感の不自由さについても言及する。見た目には文面は低密度で、情報量の多さで威圧するような事は無く、最善の音律で弾かれた旋律の如く軽々と読み進める事が出来る。著者はヴィンテージ機材満載のライヴを頻繁に催すギタリストでもあり、数学者・物理学者・宗教学者などの視点から、音楽を理解しない者が不合理な力で“美しき和音”を汚していく様子を淡々と眺める。
普段から著者の発言や洞察力、知識には圧倒されるばかり。星5つと行きたいが、本書は一般的な書店では自己啓発本とみなされており、出掛けて行ける範囲の楽器・楽譜店には置いていなかった。「クラシック音楽の本場で通用する音感と知識を身に付けるにはどうすれば良いか?」の手引き、注意喚起を促す本とはみなされていないし、「音大で勉強したい/出たけれど」と呆然としている人達のためのコーチングの役割も持たない。戦法(旋法)を誤ったのかも知れない。
音楽関係の出版社で本書に書かれた事なら半分以上知っているよ、という人が関われば日本語で読める参考文献の表が付いたはず。西洋音楽に留まらない人類全体の音楽受容の根幹となりうる。にも関わらず日本では殆ど普及せず実践されていないテーマで著された書名が、10以上並ぶ事になりそうだ。音律に拘ってミツコ・ウチダが弾いたモーツァルトのCDや田中正平の純正調オルガンについて書かれた本、東川清一氏の著作も複数入って来たかも知れない。
また耳慣れない用語や宗教名についても紹介・解説に数行と費やしておらず、「トンデモ本寄り」と敬遠する人が増えそう、と余計な心配もする。
タダでは歌わない歌手が実は大変音感が悪くAntares Auto-Tuneで音程を訂正しなければ使いモノにならないという《ズル》がまかり通る現代、論理的に筋の通った音律を実践してみたいけれどどうすれば?という人にも文明の利器の恩恵はある。お金は無くてもネット接続の出来るPC一台に知識と根気とセンスさえあれば、完全に計算だけで求めた音程の周波数を、フリーの波形発生ソフトウェアに入力して実際に波形として出力し、やはりフリーのソフトで繋ぎ合わせるという方法で、即座に始め、広める事が出来る。古典調律に対応したチューニング機器が複数入手出来るし、今時MIDIにも対応する気の無いらしい ヤマハ ハーモニーディレクター HD-200 を買わなくても、キーボードやシンセサイザーでもある価格帯以上のものは(メーカーがあまりプッシュして来ないが)ピタゴラス律と純正律両方に対応し、12音のピッチを個別に微調整する機能を持つ機種も KORG モノフォニック・アナログ・シンセサイザー monologue-BK モノローグ ブラック など比較的安価に手に入る。誰もが訴求し始めれば、欧州のオーケストラや合唱団が日常的に行っている「ピタゴラス律の旋律に純正な和音をぶら提げる」機能もどこかの研究所がたちまちアプリケーションで再現するだろう。いやいや、商品化されないだけで既に幾つも存在しているかも知れない。
このようにすぐ目の前にある未来への扉を、本書は示さない。著者の教育者としての一面を考えると、もう一押し欲しい気もする。
付属の片面二層DVD-ROMにはCDフォーマットに加え192kHz24bit2chのWAVファイルが含まれる。繰り返しが多く耳に残る楽曲だが、解説にある「リラックスして」という状態と逆に「何の音だ?」と探りながら聴いたので、4通りの再生ソフトを試しても全く効果は無かった(苦笑)。スペアナソフトで分析してみると第2楽章でほぼ常時起こるピークオーヴァー時に高周波上限まで動くが、それ以外の部分は22kHz以上の範囲に有意とみられる信号は含まれず、アップコンバートされたCDのような結果に。データの取り違えかと思った。