短編1 魔女狩り
J新聞だけが,毎日のように特ダネを打ってきた。警察内部のだれかがJ新聞の記者とつながって情報を流していると疑惑が持ち上がった。警察は捜査員を密室にして情報が漏れないように仕組んだ。しかし,それでもJ新聞の朝刊には新たな特ダネが出た。瑞穂は,N新聞の大城に接近する。とうとう,警察とライバル新聞2社記者との関係が読めた。
短編2 決別の朝
犯罪被害者支援対策室に異動になった瑞穂にしおりという女性から電話がかかってきた。放火の恐怖から救って欲しいと。E暑管内で連続放火事件が起きていたのである。しおりの両親は,14年前に父親の弟つまり,叔父の放火によって亡くなった。その犯人が出所して自分を狙っているというのだった。ところが調べてみると14年前の犯人は,獄中ですでになくなっていた。連続放火の犯人も捕まり,瑞穂は新たな疑問がわき起こった。しおりと両親,叔父との関係について考察し始め,真実が明らかになる。
短編3 疑惑のデッサン
N駅高架下でけんかが原因で殺人事件が起きた。目撃した主婦の供述を基に鑑識課の三浦真奈美が似顔絵を描いた。その似顔絵を手がかりに砂田という男が逮捕された。元鑑識課の瑞穂は真奈美の絵を見て,できすぎていると思った。いったい,真奈美は本当に自分で似顔を描いたのか・・・・・。どういうからくりがあったか。
短編4 共犯者
かすみ銀行で,銀行強盗の模擬訓練が実施された。訓練実施については,銀行側は支店長,警察側も数人の者しか知らない。訓練が始まって5分たったころ,別の銀行で本物の強盗事件が発生し,警察は慌てる。犯人は,訓練で警察が手薄になった状況で犯行に及んだ。
いったいだれが訓練のことを犯人に伝えたのか。訓練当時,二人の不審な人物が浮かび上がり,瑞恵は独自に調査する。
短編5 心の銃口
婦警の南田安奈が襲われ拳銃を奪われた。瑞穂は,九死に一生を得た安奈から聞き取り似顔絵を作成する。似顔絵を公開すると次から次へと情報が入ってきた。犯人は鈴木真寿美という女性だった。瑞穂は,箕田と組み捜索を開始する。鈴木を追い詰めた瑞穂は,拳銃を構える犯人と向き合う。鈴木の一発が瑞穂の肩をかすめた。しかし,瑞穂の後ろに現れた箕田の1発が鈴木の胸を打ち抜いた。鈴木は,警察マニアで警察手帳,手錠などをアパートで収集していた。その品々は本物であった。そこから新たな疑惑が浮上した。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
顔 FACE (徳間文庫) 文庫 – 2005/4/15
横山 秀夫
(著)
「だから女は使えねぇ!」鑑識課長の一言に傷つきながら、ひたむきに己の職務に忠実に立ち向かう似顔絵婦警・平野瑞穂。瑞穂が描くのは、 犯罪者の心の闇。追い詰めるのは「顔なき犯人」。鮮やかなヒロインが活躍する異色のD県警シリーズ。
- 本の長さ384ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2005/4/15
- 寸法15.1 x 10.5 x 1.6 cm
- ISBN-104198922330
- ISBN-13978-4198922337
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2005/4/15)
- 発売日 : 2005/4/15
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 384ページ
- ISBN-10 : 4198922330
- ISBN-13 : 978-4198922337
- 寸法 : 15.1 x 10.5 x 1.6 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 537,473位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,489位徳間文庫
- - 3,225位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- - 12,464位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1957(昭和32)年、東京生れ。国際商科大学(現・東京国際大学)卒。上毛新聞社での12年間の記者生活を経て、作家として独立。’91(平成3) 年、『ルパンの消息』がサントリーミステリー大賞佳作に選出される。’98年「陰の季節」で松本清張賞を受賞する。2000年、「動機」で日本推理作家協会賞を受賞。現在、最も注目されるミステリ作家のひとりである。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 看守眼 (新潮文庫) (ISBN-13: 978-4101316727)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2021年6月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
平野巡査などTVの登場人物に置き換えて
読みました。個人的には小説もTVも
切り口が好きです。
読みました。個人的には小説もTVも
切り口が好きです。
2018年11月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
横山さんはやはり短編が実に美味い。一気に読ませるし、この作品は一人の婦警が主人公で進んでいきます。ただ、うーん?何かちょっとしっくりこない!なぜかといえば、この女性主人公が、なんだか主人公として、弱い。やっぱり、横山作品の短編ものは男性が主人公の方が面白い。女性が主人公になると、なんだか、優しく書き過ぎと言うか、やっぱりしっくりこない。
2024年1月6日に日本でレビュー済み
読書の醍醐味は、別の人生の擬似体験ですよね。
本作で婦警の人生を経験した気になりました。
ありがたいことです。
本作で婦警の人生を経験した気になりました。
ありがたいことです。
2021年2月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
男社会の警察で生きながら、似顔絵描きと言う特異な業務を専門とする婦警を主人公にした建て付けは、著者の徹底的にクールなこれまでの作風とは異なって新鮮でした。これまでと変わらずにD県警内の人間模様も織り交ぜられており、大変引き込まれました。
2019年12月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
さすが横山秀夫さんの作品です。
2020年12月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
女性警察官の立場などがよく分かりました。平野巡査はよくひらめく人ですね。
2017年7月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
警察ものとしては異例なかんじの話ですが、ロクヨンほどのスリルもなく、普通の作品ですね