シリーズは全巻揃えましたがこれが一番好きです。
少年主観なのもいいし、敵いようのない敵(人間の熱的死の代替イメージ?)の存在に無駄にポジティブにあるわけでもなく、
運命論的でありながら諦めることなく、冷静に立ち向かっていくあり方はディシプリンシリーズにも通底していると思います。
人間の限界を感じながらも、いつか突破することを書くためのテーマとして、やっぱり宇宙はいいなと思わされます。
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ぼくらは虚空に夜を視る (徳間デュアル文庫 か 1-1) 単行本 – 2000/8/1
- 本の長さ289ページ
- 言語日本語
- 出版社徳間書店
- 発売日2000/8/1
- ISBN-104199050027
- ISBN-13978-4199050022
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登録情報
- 出版社 : 徳間書店 (2000/8/1)
- 発売日 : 2000/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 289ページ
- ISBN-10 : 4199050027
- ISBN-13 : 978-4199050022
- Amazon 売れ筋ランキング: - 518,921位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 42位デュアル文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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1968年生まれ。98年『ブギーポップは笑わない』で第4回電撃ゲーム小説大賞を受賞しデビュー(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 クリプトマスクの擬死工作 (ISBN-13: 978-4396208721 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本版「マトリックス」じゃないあっちがアメリカ版「ナイトウォッチ」だ
2021年1月1日に日本でレビュー済み
普通の高校生だったはずの工藤兵吾が戦闘機“ナイトウォッチ”に乗って、人類の敵である虚空牙と宇宙で戦うというSF小説。一般人だった主人公が敵と戦うという導入部分は王道な雰囲気。ただ、世界観に一工夫あり。兵吾が生きてきた世界は仮想現実なんだけど、絶対真空の世界というあまりに現実離れした現実から、心を保護するために作られた仮想現実だったという設定が面白い。壮大なスケールのSF設定やバトルが、人の心の問題に収束していくところは上遠野先生らしい魅力にあふれていると感じる。敵である虚空牙と人類の関係性の洞察についても興味深く読めた。
ちなみに、難しいSF用語が時々出てくるものの、正確に理解する必要はないので、SFが苦手という方でも読みやすいと思う。そもそも、ナイトウォッチの形状自体もよくわからないし、兵器もなんかすごそうぐらいでも面白く読める。ネーミングセンスがカッコよくて好み。タイトルが詩的でいいし、ナイトウォッチの名前(マバロハーレイなど)も未来的な響きがして作品に合ってるよね。
また、同作者のブギーポップシリーズとも繋がっているので、既読だとより楽しめるはず。未読な方は2作目のVSイマジネーターあたりまで読んでみると、にやっとできるポイントがあるかも。
あとがきにあるロマンの話も好き。「僕らはたぶん、まだすべてのことを星座のように『本当はあんな形をしていないのは知ってるけど、でもそう思えば楽しいじゃないか』と言えるほどには世界を見ることができていない。」という一言が印象深い。この本を読んでいるぼくらも兵吾たちと同様に、先が見えない夜に立っている。その夜に何を視るのか。虚無か、星の瞬きか。どちらにせよ、ぼくたちはただ先に進むしかない。
ちなみに、難しいSF用語が時々出てくるものの、正確に理解する必要はないので、SFが苦手という方でも読みやすいと思う。そもそも、ナイトウォッチの形状自体もよくわからないし、兵器もなんかすごそうぐらいでも面白く読める。ネーミングセンスがカッコよくて好み。タイトルが詩的でいいし、ナイトウォッチの名前(マバロハーレイなど)も未来的な響きがして作品に合ってるよね。
また、同作者のブギーポップシリーズとも繋がっているので、既読だとより楽しめるはず。未読な方は2作目のVSイマジネーターあたりまで読んでみると、にやっとできるポイントがあるかも。
あとがきにあるロマンの話も好き。「僕らはたぶん、まだすべてのことを星座のように『本当はあんな形をしていないのは知ってるけど、でもそう思えば楽しいじゃないか』と言えるほどには世界を見ることができていない。」という一言が印象深い。この本を読んでいるぼくらも兵吾たちと同様に、先が見えない夜に立っている。その夜に何を視るのか。虚無か、星の瞬きか。どちらにせよ、ぼくたちはただ先に進むしかない。
2004年9月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上遠野浩平先生はどうしてこんなに変化球が上手いのだろう。しかも今回は切れ味鋭いのだ。特に世界観。いつ破局が来てもおかしくない、もろく儚い(?)世界を二重三重に作ってしまうところがすごい。主人公もかっこいいし、戦闘描写も良い。また上遠野先生独特(?)の、人間その他に対する洞察眼も相変わらず。一度読み始めると、引き込まれてしまって、最後までノンストップで読みきってしまいました。
ただ、同じ《虎空牙》ネタの『冥王と獣のダンス』同様、主人公が生還したのかどうか最後まで書いてくれていない。おかげで結局どうなったのか分からずにヤキモキするはめに。
ただ、同じ《虎空牙》ネタの『冥王と獣のダンス』同様、主人公が生還したのかどうか最後まで書いてくれていない。おかげで結局どうなったのか分からずにヤキモキするはめに。
2004年7月31日に日本でレビュー済み
ナイトウォッチシリーズ第一作。
ナイトウォッチと呼ばれる超兵器に乗り、人類を護らなければならなくなった少年の話。言ってみればロボットモノか。主人公の少年の他、幼馴染の少女、ミステリアスな少女に漫画家な少女、非常に純情な男の先輩に殺人鬼など、取りとめないキャラクターが登場する。
人類の未来と少年の苦悩について書いてあるわりにまるで説教臭くなく、逆に親近感を覚えるような青臭さが魅力的だ。SF設定も真新しいものはないものの、なかなか有効に使っている。
『光速の数千倍で動いて殴るだけで小惑星を粉々にするロボット』『空間を吹き飛ばす爆弾』など、他の氏の作品とは一線を画すスケールだが、どんなにスケールが大きくなっても結局問題となるのは人の心であるという辺りは実に上遠野氏らしい。軽い文章でさくさく読め、読後にじんわりと満足感が残る個人的にはお気に入りの一作。
なお、最大限に楽しむためには『ブギーポップは笑わない』を既読であることが一つの条件となる。
それからこれはまったくの余談だが、上遠野氏の作品の中でも氏の大好きな七という数字が特に本領を発揮している作品でもある。七号機、七十パーセント、七千倍、七千七百七十七億七千七百七十七万七千七百七十七キロメートル。なんだか洗脳されそうだ。
ナイトウォッチと呼ばれる超兵器に乗り、人類を護らなければならなくなった少年の話。言ってみればロボットモノか。主人公の少年の他、幼馴染の少女、ミステリアスな少女に漫画家な少女、非常に純情な男の先輩に殺人鬼など、取りとめないキャラクターが登場する。
人類の未来と少年の苦悩について書いてあるわりにまるで説教臭くなく、逆に親近感を覚えるような青臭さが魅力的だ。SF設定も真新しいものはないものの、なかなか有効に使っている。
『光速の数千倍で動いて殴るだけで小惑星を粉々にするロボット』『空間を吹き飛ばす爆弾』など、他の氏の作品とは一線を画すスケールだが、どんなにスケールが大きくなっても結局問題となるのは人の心であるという辺りは実に上遠野氏らしい。軽い文章でさくさく読め、読後にじんわりと満足感が残る個人的にはお気に入りの一作。
なお、最大限に楽しむためには『ブギーポップは笑わない』を既読であることが一つの条件となる。
それからこれはまったくの余談だが、上遠野氏の作品の中でも氏の大好きな七という数字が特に本領を発揮している作品でもある。七号機、七十パーセント、七千倍、七千七百七十七億七千七百七十七万七千七百七十七キロメートル。なんだか洗脳されそうだ。
2006年11月24日に日本でレビュー済み
読んだことはないけれど、アニメにも、実写映画にもなった小説「ブギーポップ」という作品の作者が描くSFもの。
もしこんな感じで「ブギーポップ」という作品も語られるなら、この著者の作品は読まないだろう。
登場人物には性格的な深みというものがなく、行動と思考が簡単に読めてしまう。
書き方も、くるくると場面を展開しているが、途中で飽きてしまう。
最近多い、内容よりも表紙の絵で手に取るタイプの作品だ。
絵はアニメのようで、世界観は使い古されたもので、長い描写なしにわかってしまう。
逆にそういったSFの約束事を知っている人なら、気軽に楽しめる。
ノリでもいい。勢いだけでもいいから、物語のどこかにきらりと感じさせてくれるもの、もしくは謎、壮大な世界観があればいいのだけれど、それもない。
キャラの魅力もなく、世界の楽しみもない。
10代に読んでいたら楽しかったかもしれない小説。
(ボロボロに言ってしまったが、これがこの作者のはずれ作品なだけかもしれない)
もしこんな感じで「ブギーポップ」という作品も語られるなら、この著者の作品は読まないだろう。
登場人物には性格的な深みというものがなく、行動と思考が簡単に読めてしまう。
書き方も、くるくると場面を展開しているが、途中で飽きてしまう。
最近多い、内容よりも表紙の絵で手に取るタイプの作品だ。
絵はアニメのようで、世界観は使い古されたもので、長い描写なしにわかってしまう。
逆にそういったSFの約束事を知っている人なら、気軽に楽しめる。
ノリでもいい。勢いだけでもいいから、物語のどこかにきらりと感じさせてくれるもの、もしくは謎、壮大な世界観があればいいのだけれど、それもない。
キャラの魅力もなく、世界の楽しみもない。
10代に読んでいたら楽しかったかもしれない小説。
(ボロボロに言ってしまったが、これがこの作者のはずれ作品なだけかもしれない)
2008年11月23日に日本でレビュー済み
電撃文庫での「ブギーポップ」シリーズが有名な上遠野浩平氏の作品。氏が得意とする、他の作品との関連付けが方々に見られ、作品に一貫して見られる「虚空牙」という存在にアプローチしている点から、ブギーポップファンには一読の価値ありだろう。文章力にしても、一人称の視点を何度も変えても話についていける点、氏の文章力の高さが伺える。
ただ、上遠野氏作品の一冊目として読むにはあまりに敷居が高すぎる。意味の分からない単語が複数出てきて、キャラクターの心情描写が空回りしてしまう。その意味では徳間デュアル文庫からではなく、電撃文庫から出すべきだったか。
とは言え、電撃文庫の氏の作品を読破した方なら、是非一度読むべき一冊だろう。
ただ、上遠野氏作品の一冊目として読むにはあまりに敷居が高すぎる。意味の分からない単語が複数出てきて、キャラクターの心情描写が空回りしてしまう。その意味では徳間デュアル文庫からではなく、電撃文庫から出すべきだったか。
とは言え、電撃文庫の氏の作品を読破した方なら、是非一度読むべき一冊だろう。
2006年6月22日に日本でレビュー済み
ソフトSF。いやあ、素晴らしいです。
僕らが見ている世界は実は夢の世界で、僕らの本体は宇宙の中で眠りについている、というまあ何十年も前に出たよくある設定なんですが、なんでしょう、はかなさ抜群です。ネーミングセンスのよさと、戦闘シーンの戦術と虚無的な会話はさすがです。
マトリックスと同じ設定だね、そういえば。でもマトリックスよりも百倍面白いですこれ。
僕らが見ている世界は実は夢の世界で、僕らの本体は宇宙の中で眠りについている、というまあ何十年も前に出たよくある設定なんですが、なんでしょう、はかなさ抜群です。ネーミングセンスのよさと、戦闘シーンの戦術と虚無的な会話はさすがです。
マトリックスと同じ設定だね、そういえば。でもマトリックスよりも百倍面白いですこれ。